給与計算ソフトランキング
最新の給与計算ソフト57件をランキング形式で一覧掲載(2024年11月21日時点のランキングを表示中)。給与計算ソフトの料金や機能、特徴をまとめて比較することができます。画面左に設置された【検索機能】を活用すれば、「導入企業の規模」「導入業界の実績」「使いたい機能」「連携したいシステム」を絞り込んで条件に合ったサービスの人気ランキングを一覧で確認できます。また、画面下に表示される【比較表を作る】から最大6サービスの比較表を作成することも可能です。Web給与明細や年末調整報告書の自動出力に対応した給与計算ソフトで、人事DXを図りたい企業はぜひご活用ください。
給与計算システムとは
給与計算システムは、勤怠管理データや雇用情報をもとに給与計算を自動で行うシステムです。毎月の給与計算だけでなく年末調整や税金、控除、その他不定期に発生する処理にも対応できます。
これまでは数字をエクセルに手入力して計算する方法が主流でしたが、給与計算システムを利用すれば、正社員・派遣社員・アルバイトなど勤務形態ごとに異なる給与計算も自動で完了、人為的なミスを削減することができます。さらに給与明細や源泉徴収票をオンライン上で確認できるため、過去の明細をすぐに見返したい場合も便利。従業員の業務効率化にも繋がるツールと言えます。
より詳細に知りたい方は、給与計算とは何か・どんなメリットがあるのかについて解説している記事をご覧ください。
給与計算システムの選び方
まず検討すべきはコスト面です。一般的な給与計算システムは従量課金制となります。そのため、従業員が多い会社ほど、1人あたりのコストが安いとその分メリットも大きくなります。さらに、迅速に利用できる充実したサポート体制が整っていることが望ましいでしょう。
自社に合ったシステムかどうかもよく確認しましょう。対応できる雇用形態や業務形態などはシステムごとに異なるため、複雑な条件であるほど対応できる給与計算システムも高度なものが要求されます。
さらに詳しく知りたい方は、給与計算システムとは?メリットや選び方を徹底解説をご覧ください。
給与計算システムの価格・料金相場
ひとえに給与計算システムといっても、最低利用料金や最低利用期間を設けていたり、初期費用が発生したり、料金体系はさまざまです。アカウント数(従業員数)が多いとディスカウントされお得になる場合も。具体的な導入規模や必須機能を明確にし、トータルコストで製品を検討するといいでしょう。導入・運用について不安を抱く方は、サポートが手厚いかどうかも確認してから導入に踏み切りましょう。
・クラウド型
初期費用:無料~20万円程度
月額費用:400円~1,000円程度/ユーザー、または1プラン2,000円~10万円程度など
・オンプレミス型
初期費用:~20万円程度
給与計算システムの費用と料金相場について詳しく解説している記事もあるので、ぜひ参考にしてください。
給与計算システムのメリット・デメリット
給与計算システムを導入すると作業負担が減少し、業務の効率化を図れます。給与計算ソフトに最初に必要な設定、入力を行っておくだけで、細かな計算もすべて自動で行ってくれるでしょう。また、税金や保険が絡む複雑な計算が発生する作業ではミスが発生しやすいですが、自動計算であれば安心です。
しかし、導入しても機能が多すぎてツールを使いこなせない、自社のシステムと連携ができないなど、予想外の事態になる可能性もあります。そうならないために事前にメリットとデメリットを理解しておきましょう。
メリット
①法改正に迅速に対応できる
給与計算システムなら、法改正に伴った保険料率や税額、様式の変更などにも速やかに対応することができます。さらにクラウド型の製品なら、都度新しいバーションをインストールする必要もなく、自動でアップデートされるため「改正前の税率で計算してしまった……」という事態も防ぐことができます。
②人為的なミスを防止し業務効率化に貢献
今まで手作業で行っていた作業を自動化すれば、人為的なミスを減らし正確な給与計算が可能です。また専門的な知識がある人に限らず誰でも給与計算ができるようになるため、業務の属人化も解消できます。時間とコストの無駄を削減でき、業務効率化に繋がるでしょう。
③データのバックアップができる
給与計算システムを利用すれば、過去データのバックアップについても心配いりません。クラウド上にデータが保存されるため、別のパソコンで作業したい場合も同じアカウントでログインすればどこからでも給与計算が可能。アカウントを再度購入する必要がないので、コスト削減にもなります。
デメリット
①機能のカスタマイズが難しい
給与計算システムは機能がパッケージ化されていることが多いので、自社に必要な機能が網羅されていないこともあるかもしれません。とくにクラウド型の給与計算システムは既存の機能からカスタマイズしにくいというデメリットも。しかしクラウドでありながらもカスタムオーダーを受け付け、また導入後でも要望を反映する製品もあります。独自の給与テーブルに対応させたい、自社のシステムと連携させたいなど、柔軟に対応してくれる会社を選びましょう。
②操作に慣れるまで時間がかかる
給与計算システムに限らず、操作性が優れているかは重要なポイントです。簡単で直感的な操作ができることを売りにしていても、それは初心者を対象にしてるのか、経理の有識者を対象にしているのか、個人で感じ方は変わります。いち早く操作に慣れてもらうには、既に利用しているブランドの製品があるか、デモ版は用意されているかなど、確認することが重要です。
さらに詳しく知りたい方は、給与計算システムのメリット・デメリットまとめをご覧ください。
給与計算システムの仕組みと使い方
給与計算は、給与計算の方法や手当の情報が定められた「給与規定」、住所や家族構成などの「人事データ」、残業時間や有休取得有無を含めた「勤怠データ」、これら3つのデータをもとに行います。
まず給与計算の流れとして、基本給、時間外手当、各種手当てを足して総支給額を算出。総支給額から住民税、社会保険料、源泉所得税、その他控除などを差し引いたものが手取り額になります。毎月変動する「勤怠データ」は、勤怠管理システムからCSV形式で抽出したものをそのまま給与計算システムに取り込むことが可能。面倒な入力作業がなくなり業務フローの改善に繋がるでしょう。
また給与計算システムの使い方として、年末調整が終わった1月から利用開始するのが良いとされています。1月締めの2月支払いから新システムに移行するのがベストなタイミングです。
給与計算システムの機能
給与計算システムに搭載されている機能は、大きく「給与・賞与計算」「振込関連」「書類作成」の3つに分類できます。残業や休日出勤といった手当の計算、所得や扶養家族の有無を加味した税金の自動計算は「給与・賞与計算」に分けられ、給与口座振り込みの際、事業所口座・従業員口座など複数口座登録できる機能や、ボタン1つで給与振込用のFBデータを出力できるなどの機能は「振込関連」分類されます。支給・控除等一覧表の出力、賞与支払届や源泉徴収票、賃金台帳などの作成機能は「書類作成」となります。
そのほかにも、web給与明細やマイナンバー管理などの上記3つに分類されない機能も多く有しています。
給与計算ソフトの所得税計算
所得税とは、収入から所得控除を引いた金額に対して一定の税率で課される税金のことを言います。会社員の場合は、毎月給与から社会保険料などと一緒に支払われているのが一般的。そのため、所得税の計算は間違うことのできない作業と言えるでしょう。
しかし、法令の改正や税率の変更などが発生すると非常に負担となるのも事実です。給与計算ソフトでは、人事労務担当者の負担となる所得税の計算も自動化することが可能。法改正や税率変更にも随時対応してくれるので安心です。
給与計算は、給与計算ソフトと社労士どっちにする?
給与計算は、人事労務の担当者が行うこともアウトソーシングすることもできます。アウトソーシングする場合は、一般的に社労士もしくは税理士に依頼することが多いでしょう。特に、従業員の多い企業や社会保険など労務管理にこだわりたい企業は、給与計算は社労士に依頼することがほとんどです。社労士は、労務のプロフェッショナルのため安心して依頼できるものの、依頼料はそれなりに発生。さらには、従業員がある程度多くなると社労士でも対応ができなくなる場合も考えられます。
給与計算ソフトでは、予め基本給や各種条件を入力しておけば給与計算を自動で算出。人事労務担当者の負担を軽減することが可能です。また、少人数からある程度の規模まで対応でき、クラウド型の給与計算ソフトを採用すれば費用も月額で抑えられるため魅力的と言えます。ただし、給与計算ソフトにもセキュリティ面など考慮しなくてはいけない点もあり、社労士に依頼するか比較して検討するべきでしょう。
さらに詳しく知りたい方は、給与計算ソフトor社労士どっちを選ぶ?|おすすめの製品も紹介をご覧ください。
給与計算のチェックリストとは
給与計算は、社員の給与に関わる仕事のため間違うことのできない重要な仕事です。しかし、毎月の勤怠状況や手当など変動するものがあったりなど人事労務担当者にはかなり負担がかかります。給与計算を行う際は、ミスが発生しないよう予めチェッククリストを作成し活用することが大切でしょう。
チェックリストは、労働時間、割増賃金の計算、手当の増減、社会保険料など給与計算に必要な項目を洗い出しエクセルなどに一覧化。それぞれを計算しながら前月や前年と比較し、変動した項目の理由を調べることでミスの発覚を見つけることができます。また、給与計算ソフトを利用している場合は、給与データをエクセルにエクスポート(抽出)。チェックリストにデータを入れ込むことで、簡単に給与計算の確認を進めることができるので安心です。
給与計算は税理士に依頼できる?
給与計算は、自社以外に社労士や税理士に依頼することができます。従業員が少ない、社会保険料などにこだわりがない場合は、税理士に依頼すると良いでしょう。多くの企業では顧問税理士を雇っており、給与計算をサービスで請負ってくれることもあるようです。税理士に依頼すると毎月の給与計算以外にも年末調整処理など一括でお願いできるのがメリットで、源泉徴収税の集計や保険料控除の計算などを任せられます。
ただし、社労士の仕事である社会保険の手続き等は自社もしくは社労士に依頼しなくてはいけません。
さらに詳しく知りたい方は、【給与計算】税理士・社労士・代行業者どちらに依頼する?決め方を紹介をご覧ください。
給与計算で間違いがおこるのはなぜ?
給与計算は、社員の収入である給与に関わる業務のため間違えてはいけない仕事です。しかし、働き方改革でさまざまな勤務形態を導入しているため勤怠管理が難しい、固定給が毎年変動する、データ入力を手作業で行っていてアナログ業務になっているなど、給与計算に間違いが発生してしまう要因は必ず存在するでしょう。給与計算を間違ってしまうと社員から訴訟を起こされる、正しく納税できない、会社の信頼が落ちるといったリスクが発生します。
給与計算で間違いをしないためには、人為的なミスが発生しない環境を作るといった対策も必要。そのほか、給与計算システムの導入や社労士や税理士に依頼するといったアウトソーシングも考えてみると良いでしょう。
社員が65歳以上の雇用保険の給与計算に注意
雇用保険法改正が行われたことにより、2020年4月以降は65歳以上の従業員も雇用保険の加入が義務付けられました。これにより、65歳以上であっても6ヵ月以上雇用保険に入っていれば、失業した際に高年齢者給付を受けることができます。65歳以上の従業員がいる場合は、給与から雇用保険料を徴収する必要があるため、給与計算での注意が必要です。給与計算ソフトを利用している場合は、ソフトが法改正に対応しているか、機能や設定で変更しなくてはいけない点が無いかどうか確認しましょう。
給与計算ミスによる未払い賃金の時効が延長
給与計算ミスによる給与の未払いについて、請求できる期限である時効は過去2年とされていました。しかし労働基準法の改正により、2020年の4月より時効が当面3年と延長。ゆくゆくは5年にまで伸ばされます。給与計算では、勤怠管理が不十分で残業代支給に漏れがあった、各種手当を忘れてしまった、などのミスが発生してしまうこともしばしば。賃金に未払いが生じた場合、今後は3年もしくは5年ほど遡って従業員から請求されるリスクが発生するでしょう。
給与計算ソフトを導入すると、勤怠管理情報などをしっかりと取得・活用できてさえいれば自動で計算してくれるためミスを防ぐことができます。ただし、ソフト内での各種設定が間違っていては意味がありません。給与計算ソフトを導入していても、計算ミスが発生しないよう手当の有無などしっかりと確認しましょう。
給与計算のミスを防止するために
給与計算は間違ってはいけない仕事です。しかし、人が行う以上ミスが発生してしまうのも事実。ミスが起こらないよう気を付けるのはもちろんですが、ミスが起きた際にはその原因をしっかりと分析し再発しないよう防止策を取ることが大切と言えます。
給与計算のミスに関しては、保険料率の改定を把握しておらず反映できていなかった、年齢に伴う保険料の変更を行っていなかったなど、社会的なルールへの対応不足が原因となることもあります。また、扶養変更や社内異動の把握、社内手当の算入漏れ、雇用形態変更届出の忘れなど社内ルールの把握や順守ができていなかったことも給与計算のミスに繋がるでしょう。
このような給与計算ミスを防止するためには、保険料率改定のスケジュール作成や各種社会的ルールのチェックリスト化など、分かり易い確認方法をとると良いでしょう。また、ダブルチェック体制を作る、変更届や従業員情報更新時の手段を明確化するマニュアル作成も有効です。給与計算におけるミスの防止策を取ったとしても、間違いは発生してしまうかもしれません。担当者の負荷を減らすためにも更なる防止策として、給与計算ソフトの導入を検討するのも良いでしょう。法改正の反映や保険料変動などは、給与計算ソフトなら自動で対応してくれるため安心です。
給与計算の小数点以下の処理
給与計算において、しばしば端数が発生します。基本的に、給与計算で発生する端数に関しては切り捨てすることはNGです。勤務時間では、8時間労働の従業員が9時間34分働いた場合は、1時間34分が残業時間。1時間34分の34分を切り捨てて残業時間1時間、もしくは4分を切り捨てて1時間30分とした場合は、法令違反となります。
給与計算結果で、給与が割り切れず小数点以下が出てしまうこともあります。その際にも、切り捨てはNG。小数点以下は切り捨てることなく、繰り上げて計算することが正しい算出方法です。
4週8休の給与計算
4週8休とは、4週間の勤務中に8日休みをとるという勤務体系の変形労働時間制。勤務形態によりますが、4週間の内で8日の休日をいつでもとることが可能です。最初の1週間は無休で働き、次の週は3日休日をとることもできます。
4週8休の勤務の場合、給与計算で気を付けなければいけないのが残業代です。4週間の内労働時間平均が週40時間以内であれば、残業代を払う必要がありません。そのため、週40時間以上になっていないかしっかりと確認し、残業代算出をする必要があります。
給与計算と扶養家族の人数
給与計算の際、源泉徴収税額を計算するために扶養親族が何人いるか確認する必要があります。これまで、年収103万円以下(合計所得金額38万円以下)は配偶者控除の対象となり扶養親族としてカウントされてきました。
しかし、2018年度から法改正が行われ、給与額面が150万円以下(合計所得金額85万円以下)、そして所得者本人の給与額面が1,120万円以下でなければ配偶者控除の対象外となったのです。そのため配偶者控除とならない場合は、扶養親族としてカウントできなくなります。給与計算の際には、扶養家族の人数に注意が必要でしょう。
給与計算の雇用保険料
雇用保険に関しては、雇用する企業側と従業員の両者で保険料を支払っています。従業員の場合、雇用保険料は給与から控除されるため、給与計算で算出。算出方法は、雇用保険料=その月の支給額合計×保険料率。保険料率は事業の種類によって変わるので確認が必要です。
また、2020年の4月からは65歳以上の従業員も雇用保険に加入することとなったため、給与計算時に間違わないようにしましょう。給与計算ソフトを利用すれば、面倒な雇用保険料の計算も自動で行え、間違うこともないので安心です。
給与計算と勤怠管理の連携について
給与計算でのミスの多くが労働時間の集計や入力ミスによるものです。正しい給与計算を行うためには、正確な勤怠管理が不可欠であると言えるでほしょう。勤怠管理では、勤務時間だけでなく残業時間や深夜残業、休日出勤などをしっかりと把握する必要があります。それらの情報をしっかりと管理し給与計算に活用できれば、正確な給与計算業務が可能です。
最近では勤怠管理システムを導入している企業も多いでしょう。給与計算ソフトも採用している場合は、勤怠管理システムと連携することで入力などのミスも防げるため安心です。人事労務担当者の負担も軽減されます。