給与計算ソフトおすすめ12選!選び方・比較ポイントも解説
バックオフィスの効率化・ペーパーレス化を図るため、多くの企業がクラウドツールの導入を進めています。給与計算業務を自動化できるソフトウェアも多数リリースされており、人事労務担当者の毎月の負担を軽減することが可能です。
本記事では、給与計算ソフトの機能や料金を比較して、おすすめシステム12選を紹介します。システムの選び方や比較ポイントも解説するので、給与計算ソフトの導入を検討している人事労務担当者はぜひご覧ください。

PRONIコンシェルジュ 伊藤
SaaSツールをお探しの方に、SaaS探しのプロである私たちコンシェルジュがアドバイスします!ツール選びのポイントも解説していますので、ぜひご覧ください。
- 給与計算ソフトの選び方・比較ポイント
- 給与計算ソフトの比較表
- 【2023年最新】おすすめの給与計算ソフト5選
- 大企業向け給与計算システム(ERP)おすすめ2選
- 小規模企業向け給与計算ソフトおすすめ3選
- 無料で使える給与計算ソフトおすすめ2選
- 給与計算ソフトとは
- 給与計算ソフトの種類(人事給与・給与計算特化・ERP)
- まとめ:給与計算システムは相見積もりで比較しよう
給与計算ソフトの選び方・比較ポイント

給与計算ソフト(給与計算システム)とは、従業員の勤怠データをもとに給与や手当を自動的に計算するシステムです。一人ひとりの雇用形態に合った給与計算を行える上、社会保険料や税金、控除などの計算も自動で行える機能があり、一連の給与計算業務を効率化。給与明細や源泉徴収票の作成・送信にも対応しています。
では、企業に給与計算ソフトを導入する際、どのような観点で比較したらよいのでしょうか。重要な比較ポイントは下記の5点です。
- 必要な機能を搭載しているか
- 給与計算ソフトの操作性・使いやすさ
- セキュリティ対策は万全か
- 自社に導入済みのシステムと連携可能か
- サポート体制
必要な機能を搭載しているか
給与計算ソフトによって、対応可能な雇用形態・給与体系は違います。そのため、「自社の従業員の働き方に合った給与計算方法が可能かどうか」の確認が必要です。なお、給与計算ソフトには下記のような機能があります。
機能 | 詳細 |
---|---|
給与・賞与の自動計算 | 勤怠データと給与テーブル(時給・各種手当など)から給与や賞与を自動で算出する。 |
給与振込の補助機能 | 給与振込用のFBデータを出力する。銀行口座と連携して、給与の自動振込まで行えるシステムもある。 |
年末調整の機能 | 年末調整で提出する源泉徴収票や給与支払報告書を出力する。電子申請に対応しているシステムもある。 |
社会保険・労働保険への対応 | 社会保険料や労働保険料を自動計算する。保険料に対する月額変更届に対応したシステムもある。 |
各種書類の作成 | 支給項目や控除項目一覧など、必要書類を出力する。 |
また、給与計算のみを自動化できるシステムもあれば、人事・労務管理まで対応できるシステムもあります。人事労務業務全般に対応したシステムなら、業務効率化に大きく貢献するでしょう。自社に必要な機能を搭載しているか、という観点での比較がおすすめです。
給与計算ソフトの操作性・使いやすさ
給与計算ソフトを比較すると操作性にも違いがあります。専門知識がない人には誰でも簡単に使えるソフトがおすすめの一方、知識が豊富な担当者にはカスタマイズ性が高いソフトがおすすめです。
なお、現状の給与計算フローと大きく異なるUI(ユーザーインターフェース)のシステムは、従業員に定着するまで時間がかかってしまうことも。多くの給与計算ソフトには無料トライアル期間があるため、操作性・使いやすさを比較検討してから、正式導入がおすすめです。
セキュリティ対策は万全か
給与計算は従業員の個人情報を取り扱う業務のため、万全のセキュリティ対策が求められます。クラウド型の給与計算ソフトは、インターネット上にデータを保管する仕組みで、不正アクセス・情報漏えいリスクはゼロではありません。
そのため、アクセス権限設定や二段階認証などの高度なセキュリティ対策を実施する給与計算ソフトを比較して選ぶのがおすすめです。また、ISMSクラウドセキュリティ認証やPマークなど、第三者からの認証を得ている事業者のシステムならより安心です。
自社に導入済みのシステムと連携可能か
給与計算ソフトは、勤怠管理システムや人事労務管理システムと連携することがポイント。たとえば、勤怠管理システムと連携することで勤怠データの自動反映が可能となり、給与計算業務をさらに効率化できます。
そのため、「自社に導入済みのシステムと連携可能か」という観点で給与計算ソフトを比較検討することが重要です。まだ他のシステムを導入していない場合、勤怠管理と給与計算の両方をシステム化できるサービスを検討しましょう。
サポート体制
毎月の勤怠締め日から給与振り込みまでの期間が短い場合、その間にシステムのトラブルが発生すると給与振り込みが滞ってしまいます。そのため、「問題発生時に迅速なサポート対応があるか」という観点での比較も重要。
給与計算ソフトの提供会社によって、メール・電話・チャットなどの連絡方法や受付時間帯が違います。正式導入前にサポート体制を必ず確認しておきましょう。
給与計算ソフトの比較表
では実際に、数ある給与計算ソフトの機能・料金を比較しておすすめのシステムを紹介します。以下、給与計算ソフトの比較表をご覧ください。

下記ボタンから、最大6サービスまで給与計算ソフトを選んで比較できます。自社に導入するシステム選びの際にぜひ活用ください。
【2023年最新】おすすめの給与計算ソフト5選
2023年最新のおすすめ給与計算ソフト(給与計算システム)5選を比較・解説します。
- freee人事労務
- ジョブカン給与計算
- マネーフォワード クラウド給与
- 給与奉行クラウド
- ジンジャー給与

freee人事労務は、会計ソフトで有名なfreee株式会社が提供する給与計算ソフト。これまで40万社以上に導入実績があり、クラウド給与計算ソフトとしては導入シェアNo.1を獲得しています。
他社と比較したおすすめポイントは、わかりやすいUI(ユーザーインターフェース)で、初めて給与計算ソフトを利用する人でも操作しやすいと評判です。業務属人化を解消したい企業におすすめの給与計算ソフトでしょう。
freee人事労務では給与計算・明細作成・給与振込まで自動化でき、給与計算業務の負担を大幅に軽減。さらに、人事労務管理にも対応しており、バックオフィス業務全体の効率化が実現します。
- 残業手当の自動計算機能
- 通勤手当の自動計算機能
- 社会保険料の自動計算機能
- 所得税の自動計算機能
- 住民税年度更新機能
- 各種手当や控除の計算設定
- 導入支援・運用支援あり
- チャットサポートあり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- 以前に利用していたking of timeより使いやすいのと給与明細や源泉徴収票、給与振込先の登録など一括して全てを賄えるので。
- 様々な勤務状態における入力方法が簡易で楽であるために、勤怠管理がやりやすい。また入力画面が見やすい。
ジョブカン給与計算は、社労士・給与計算担当者の声を元に開発された給与計算ソフトで、給与計算業務を効率化する便利な機能が充実。小規模企業から大手の有名企業まで、多くの企業に導入実績があります。
ジョブカンは給与計算ソフト以外にも、勤怠管理システムや経費精算システムなどを提供しています。給与計算ソフトと連携することでバックオフィス全体の業務効率化が実現する点がメリットです。
月額料金は1ユーザーあたり400円と低価格で導入しやすく、また従業員5人までなら無料で利用可能。「低予算で、かつ機能を妥協したくない」という人事労務担当者にジョブカン給与計算はおすすめです。
- 残業手当の自動計算機能
- 通勤手当の自動計算機能
- 社会保険料の自動計算機能
- 所得税の自動計算機能
- 住民税年度更新機能
- 各種手当や控除の計算設定
- チャットサポートあり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- クラウド(SaaS)
マネーフォワード クラウド給与は、バックオフィス系のクラウドシステムを開発する株式会社マネーフォワードが提供する給与計算ソフト。所得税・各種保険料の計算など、給与計算に関わるさまざまな処理を自動化し、業務効率の大幅な改善を実現します。
他社と比較したおすすめポイントは、外部の勤怠管理ツール(KING OF TIME、ジョブカン勤怠管理、Touch On Timeなど)と連携可能なこと。既に勤怠管理システムを導入している企業にもおすすめの給与計算ソフトです。
また、マネーフォワード クラウド給与は銀行口座との振込連携もでき、ワンクリックで従業員の口座に給与振込が可能。一連の給与計算業務がシステム上で完結します。
- 残業手当の自動計算機能
- 通勤手当の自動計算機能
- 社会保険料の自動計算機能
- 所得税の自動計算機能
- 導入支援・運用支援あり
- チャットサポートあり
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)
- モバイルブラウザ(スマホブラウザ)対応
- 通信の暗号化

給与奉行クラウドは、株式会社オービックビジネスコンサルタントが提供する給与計算ソフト。他社と比較すると堅牢なセキュリティ対策が強みで、24時間365日の監視体制のもとで安心して利用できます。
専門家ライセンスを無料で発行でき、社労士や税理士など提携先と簡単に情報共有できる点もメリット。 給与奉行クラウドの導入で「給与計算業務が7割削減した」という企業もあります。
また、給与奉行クラウドはカスタマイズ性が高いため、自社の給与計算ルールにあわせて独自の計算方法を設定可能。これまで、あらゆる業種や業態の企業5万社以上に導入実績があるおすすめの給与計算ソフトです。
- 残業手当の自動計算機能
- 通勤手当の自動計算機能
- 社会保険料の自動計算機能
- 所得税の自動計算機能
- 住民税年度更新機能
- 各種手当や控除の計算設定
- 電話サポートあり
- クラウド(SaaS)
- 冗長化
- 通信の暗号化

ジンジャー給与
ジンジャー給与は、バックオフィス系のクラウドサービスを開発するjinjer株式会社が提供する給与計算ソフトです。実際の人事労務管理の現場での声を反映して開発されたシステムで、専門知識がなくても直感的に操作しやすいユーザーインターフェースが評判です。
ジンジャー給与は、従業員の給与体系にあわせて個別で計算式を設定し、一括で給与計算が可能。複雑な雇用形態を採用している企業でも、簡単に給与計算を自動化できるためおすすめです。
また、jinjer株式会社は給与計算以外に人事労務・経理・契約業務のシステム化にも対応しています。各サービスと組み合わせることにより、業務領域をまたいだ総合的な効率化が実現する点もおすすめです。
- 残業手当の自動計算機能
- 通勤手当の自動計算機能
- 社会保険料の自動計算機能
- 所得税の自動計算機能
- 住民税年度更新機能
- 各種手当や控除の計算設定
- 導入支援・運用支援あり
- チャットサポートあり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
大企業向け給与計算システム(ERP)おすすめ2選
ERPは、給与計算だけでなく、人事労務管理・会計・在庫管理など部門を越えた対応が可能なオールインワンシステム。ERPは社内情報の一元管理を実現し、内部統制をしたい大企業におすすめのシステムです。
以下、ERPタイプの給与計算システムのなかで、大企業向けにおすすめの2選を比較・紹介します。
- COMPANY給与計算
- POSITIVE on CLOUDiS

COMPANY給与計算
COMPANY給与計算は、株式会社Works Human Intelligenceが提供する給与計算ソフトです。大手企業ならでは独自の給与計算ルールにも対応し、ボタン一ひとつで自動計算が可能な点がおすすめ。また、福利厚生や手当、各種保険の自動計算機能も標準搭載しており、給与計算業務全体の効率化が可能です。
また、e-Gov電子申請サイトとのAPI連携により、各種書類の届け出や行政手続きの電子化まで、幅広くサポートしています。
さらに、COMPANY給与計算は部門を越えて、経営に必要なあらゆるデータを一元管理(ERPシステム)。収集したデータは円グラフ・棒グラフで可視化し、販売分析や企業戦略に活用できます。
- 残業手当の自動計算機能
- 通勤手当の自動計算機能
- 社会保険料の自動計算機能
- 所得税の自動計算機能
- 住民税年度更新機能
- 各種手当や控除の計算設定
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- オンプレミス(パッケージ)
- クラウド(SaaS)

POSITIVE on CLOUDiSは、株式会社電通国際情報サービスが提供する給与計算ソフト。他社と比較した特徴はグループ展開に対応したERPシステムという点です。高度なシステムと幅広い機能を実装することで、海外に拠点を構えるグローバル企業の基幹システムを構築できます。高速処理が可能で、多数の従業員を抱える大企業やグループ会社などの大規模運用におすすめ。
柔軟なパラメータ設定機能により、複雑な給与体系もノンカスタマイズで対応可能。設定変更のみで自社の給与体系に合わせられるメリットがあります。
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)
- モバイルブラウザ(スマホブラウザ)対応
- ISMS
- 操作ログ取得
- 中国語
- 英語
- 年末調整計算機能
- Web給与明細の配布機能
- マイナンバー管理機能
小規模企業向け給与計算ソフトおすすめ3選
「給与計算のみ自動化したい」とお考えの小規模企業には、給与計算特化タイプのソフトウェアがおすすめです。その中でも、買い切り型の給与計算ソフトなら、ランニングコストをかけずに安く導入可能。
ここでは、規模企業向けにおすすめの給与計算ソフト3選を比較・解説します。
- やよいの給与計算 23
- 給料王
- かるがるできる給料23

やよいの給与計算 23は、導入シェア率が高い人気の給与計算ソフト。機能がシンプルで分かりやすく、簡単に給与計算できる点がおすすめです。スタートアップガイドが用意されているので、給与計算ソフトを初めて導入する小規模企業も安心して利用できます。
弥生株式会社からはさまざまな製品が提供されていますが、やよいの給与計算 23は少人数・小規模企業向けで、従業員数20名程度での利用が推奨されています。
給与計算・賞与計算・社会保険対応・年末調整など、給与に関わる業務に必要となる機能を網羅。保険料改定や法令改正にも自動で対応するため、個別対応の手間がかからないのもおすすめポイントです。
- 残業手当の自動計算機能
- 通勤手当の自動計算機能
- 社会保険料の自動計算機能
- 所得税の自動計算機能
- 各種手当や控除の計算設定
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- オンプレミス(パッケージ)
- ISMS
- Pマーク
給料王は、小規模企業・中小企業向けに開発された給与計算ソフト。高機能で使いやすく、丁寧なサポートがおすすめです。
毎月の給与計算はもちろん、複雑な年末調整も自動集計機能と「年末調整やることナビ」でスムーズに対応でき、人事労務担当者の負担が軽減します。マイナンバー対応ソフトウェア認証製品で、マイナンバーを安全に管理できる点もメリットです。
給料王では会員専用にサポートセンターが設けられており、トラブル発生時にもスピーディーに対応可能。まずは30日間の無料トライアルで操作性や使いやすさを試してみるのがおすすめです。
- 残業手当の自動計算機能
- 通勤手当の自動計算機能
- 社会保険料の自動計算機能
- 所得税の自動計算機能
- 住民税年度更新機能
- 各種手当や控除の計算設定
- 導入支援・運用支援あり
- チャットサポートあり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり

かるがるできる給料は、「給料らくだ」を開発した株式会社BSLシステム研究所が提供する給与計算ソフトです。社会保険労務士(社労士)の監修のもとで開発され、基本的な給与計算はもちろん、残業・休日出勤・有給処理なども自動計算可能。
また、かるがるできる給料には労働者名簿の作成機能も搭載されており、従業員ごとの社会保険料や税金の計算もラクになります。安い料金・使いやすい給与計算ソフトをお探しの小規模企業には、かるがるできる給料がおすすめです。
- 残業手当の自動計算機能
- 通勤手当の自動計算機能
- 社会保険料の自動計算機能
- 所得税の自動計算機能
- 各種手当や控除の計算設定
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- オンプレミス(パッケージ)
- 給与(賞与)の振込一覧表出力機能
- 賞与支払届の出力機能
関連記事:少人数・小規模企業におすすめの給与計算ソフトを比較
無料で使える給与計算ソフトおすすめ2選
無料で使える給与計算ソフト(給与計算システム)は、有料版と比較してさまざまな制限があります。とはいえ、無料の給与計算ソフトも、社会保険料や税金などの計算にも対応しており、給与明細の作成・送信もシステム上で可能です。
ここでは無料で使えるおすすめの給与計算ソフト2選を、比較・解説します。
- フリーウェイ給与計算
- 円簿給与

フリーウェイ給与計算は、従業員5人まで料金無料で利用できる点がメリットの給与計算ソフトです。Web給与明細・年末調整還付金一覧表などの各種帳票出力にも無料で対応しており、給与計算に必要な機能をすべて無料で利用できます。
全銀データ出力も可能で、振込先や金額を1件ずつ入力する手間なく、従業員の口座に給与振込が行える点もおすすめです。有料版(6人以上)は月額料金1,980円から利用でき、従業員登録数が無制限になります。
- 残業手当の自動計算機能
- 通勤手当の自動計算機能
- 社会保険料の自動計算機能
- 所得税の自動計算機能
- 住民税年度更新機能
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- クラウド(SaaS)
- 銀行連携による振込機能
- 給与振込用データ(FBデータ)の出力機能

円簿給与は、給与計算・給与明細作成・年末調整のすべての機能が完全無料で利用可能な給与計算ソフトです。Yahoo!IDにてログイン可能で、アカウント登録は必要ありません。
付箋機能によるメモの保存、レシートを撮影して画像データを保存、仕訳や摘要のパターン登録、個人事業主用の青色申告ソフトも使用でき、機能が充実しています。
従業員登録数の制限はありませんが、勤怠管理システムとの連携ができないため、個人事業主や少人数企業向けにおすすめの給与計算ソフトとなっています。
- 残業手当の自動計算機能
- 通勤手当の自動計算機能
- 社会保険料の自動計算機能
- 所得税の自動計算機能
- 住民税年度更新機能
- 各種手当や控除の計算設定
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(Android)対応
- モバイルブラウザ(スマホブラウザ)対応
給与計算ソフトとは
給与計算ソフト(給与計算システム)とは、給与計算が自動化できるシステムです。従業員の雇用形態に合わせた計算ができ、社会保険料や税金の計算も自動化可能。給与明細の発行もWeb上で行えるため、毎月の給与計算業務の手間と時間が大幅に削減できます。
下記の経済産業省の調査では、業務のデジタル化によって「働き方改革に貢献した」「取引先との関係・連携の強化につながった」などの付随効果を実感している中小企業が多く、給与計算システムを導入するメリットは多くあることがわかります。

出典:経済産業省中小企業庁『小規模事業者におけるデジタル化とデータ利活用』
給与計算ソフトの導入形態(クラウド型・インストール型・オンプレミス型)
給与計算ソフト(給与計算システム)の導入形態は3種類あります。
- クラウド型
- インストール型
- オンプレミス型
3種類の給与計算ソフトを比較した表をご覧ください。
比較項目 | クラウド型 | インストール型 (パッケージ型) |
オンプレミス型 |
---|---|---|---|
導入方法 | インターネット上でログインする | パソコンにソフトをインストールする | 自社サーバーにシステム構築する |
初期費用 | 無料〜数万円 | 数万円 | 数十万円〜数百万円 |
月額料金 | 数百円〜 | 無料 ※買い切り型のため |
無料 ※メンテナンス費用が別途発生 |
企業規模 | 小規模から大規模まで幅広く対応可 | 小規模企業におすすめ | 大企業におすすめ |
主なメリット | 無料の自動アップデート機能あり | オフラインでも作業可能 | 細かいカスタマイズが可能 |
クラウド型の給与計算ソフト
クラウド型の給与計算ソフトは、インターネット上でログインし、クラウド上にデータを保管して利用する給与計算ソフトです。主なメリットは下記の通り。
- 無料の自動アップデート機能で、常に最新の方法で給与計算できる
- 勤怠管理システムなど他のシステムとの連携で業務効率が上がる
- Web給与明細の発行により、ペーパーレス化・コスト削減ができる
株式会社MM総研の調査によると、近年はクラウド型の給与計算ソフトを導入する企業が増加傾向にあります。

出典:株式会社MM総研『クラウド給与計算ソフトの利用状況調査』
一方で、インストール型・オンプレミス型と比較して、クラウド型はランニングコストがかかる点やインターネット環境がないと作業できない点には注意が必要です。
インストール型の給与計算ソフト
インストール型の給与計算ソフトは、パッケージ製品を購入し、パソコンにインストールして利用する給与計算ソフトです。主なメリットは下記の通り。
- 月額料金などのランニングコストがかからない
- オフラインでも操作可能
- 機能がシンプルで操作しやすい
一方で、クラウド型・オンプレミス型と比較して、インストールしたパソコンでないと作業できない点や法改正のたびに手動でアップデートが必要な点には注意が必要です。
オンプレミス型の給与計算ソフト
オンプレミス型の給与計算ソフトは、自社のサーバーにシステムを構築して利用する給与計算ソフトです。主なメリットは下記の通り。
- 細かいカスタマイズが可能
- ハッキングなどによる情報漏えいリスクが低い(セキュリティ水準が高い)
一方で、クラウド型・インストール型と比較して、オンプレミス型は初期費用が非常に高い点や定期メンテナンスが必要で運用に手間がかかる点に注意が必要です。
給与計算ソフトの種類(人事給与・給与計算特化・ERP)
給与計算ソフト(給与計算システム)は、機能別に次の3種類に分けることができます。
- 人事給与タイプ
- 給与計算特化タイプ
- ERPタイプ
人事給与タイプの給与計算ソフト
人事給与タイプの給与計算ソフトは給与計算だけでなく、人事労務管理にも幅広く対応したシステムです。勤怠管理・社会保険・従業員情報の変更・各種手当などの情報をシステム上で一元管理することができ、業務効率が大幅に向上する点がおすすめ。小規模企業から大企業まで、幅広い規模の企業に導入されている給与計算ソフトです。
給与計算特化タイプの給与計算ソフト
給与計算特化タイプの給与計算ソフトは、給与の自動計算・Web給与明細の作成のみに機能を絞った給与計算ソフトです。人事労務管理機能や勤怠管理システムとの連携機能を含まないものの、シンプルで初心者が使いやすい点がメリット。給与計算業務だけを自動化したい企業・30名以下の小規模企業におすすめです。
ERPタイプの給与計算ソフト
ERPタイプの給与計算ソフトは、給与計算業務や人事労務管理にとどまらず、会計業務や在庫管理など、企業に必要なあらゆるデータが統合管理できるシステムです。収集したデータはグラフで可視化でき、販売実績や経営分析に活用できる点がおすすめ。一方で他のタイプと比較して費用が高額なため、導入企業のほとんどが大企業となっています。
まとめ:給与計算システムは相見積もりで比較しよう
本記事では、給与計算ソフト(給与計算システム)を比較し、おすすめのシステムを紹介しました。給与計算ソフトにはそれぞれ特徴があるため、自社の要件に沿ったシステムを選定することが重要です。機能・導入形態・料金などあらゆる観点で比較して、最適な給与計算ソフトを選ぶには時間と手間を要します。
そのため、給与計算ソフトを選ぶ際は複数社の相見積もりをし、比較検討することをおすすめします。
PRONIアイミツ(当サイト)では、BtoB受発注支援のプロであるコンシェルジュが要望やお悩みをヒアリングした上でニーズに合った給与計算ソフトを複数社選定します。いくつかの質問に答えるだけで条件に合った給与計算ソフトが分かる診断もありますので、ぜひ一度お試しください。



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