勤怠管理システムの選び方を徹底ガイド
勤怠管理システムの導入を成功させる上で欠かせない3つのポイントとは?「アイミツ」がおすすめする12種の勤怠管理システムとあわせて詳しく解説していきます。
- 勤怠管理システムの選び方で大切なポイント
- 特徴別に勤怠管理システムを検討しよう
- 1.中小企業に人気の格安勤怠管理システム2選
- 2.大企業の導入実績が豊富な勤怠管理システム2選
- 3.経理や人事にも役立つ勤怠管理システム2選
- 4.営業スタッフ向きの勤怠管理システム2選
- 5.サポートが充実している勤怠管理システム
- 6.使いやすさに定評がある勤怠管理システム2選
- 勤怠管理システム選びは自社の状況に合わせて
勤怠管理システムの選び方で大切なポイント
結論から言えば、勤怠管理システムを選ぶにあたってもっとも大切なのは「課題」と「規模」「使い勝手」の3点です。ここからは、それぞれどのように判断すべきかを詳しく解説していきます。
課題を明確にする
まず着手すべきなのは、課題の洗い出しです。総務や人事、経理といった関連部署にもれなくヒアリングを行い、「現状の勤怠管理に何が足りないのか」「その結果としてどんなリスク・トラブルが発生し得るのか」を整理しておきましょう。課題さえ明確になれば、必要な勤怠管理システムはおのずと見えてくるはずです。その際に大切になってくるのは、プラスアルファの効果にも目を向けること。現在流通している勤怠管理システムは、スマートフォンやICカードによる打刻機能と集計機能を備えているものが大半を占めています。「出退勤を記録する」「勤怠データを算出する」といった基本機能については、各製品でそれほど大きな違いはありません。違いが出てくるのは基本機能以外の部分です。たとえば、GPS機能やアラート機能を備えた製品なら打刻漏れや不正打刻の防止、外部ツールとの連携に対応している製品を使えば給与計算や年末調整の効率化が叶うでしょう。勤怠管理システムを導入すれば紙のタイムカードが必要なくなり、集計作業の負担が軽減できるのは当たり前のことでもあります。その上で「何ができるのか」「どのような相乗効果が見込めるのか」プラスアルファの視点を持つことが導入を成功させる1つめのポイントです。
規模に合わせて選ぶ
2つめのポイントは、自社の事業規模や利用人数を念頭に置いて検討を進めることです。勤怠管理システムはクラウド型を中心に低価格化が進んでおり、1人あたり月額200円〜300円ほどで利用できる製品が増えているものの、年額に換算すれば数十万単位の出費は避けられません。そうしたランニングコストの支払いが負担にならないよう、自社に合った価格の製品を選ぶようにしましょう。また、基本的にすべての従業員が使用するツールである勤怠管理システムは、大人数が打刻する時間帯や給与計算が必要な月末にアクセスが集中して動作が重くなる可能性もあるので、データ処理速度をはじめとしたスペック面にも目を向けることが大切です。勤怠管理システムのなかにはデモ版や無料トライアルが用意されている製品も多くあるので、それらをうまく活用して自社での運用に適しているかを判断するのもいいかもしれません。
使い勝手をチェックする
使い勝手に配慮するのも、勤怠管理システムを選ぶ際の大切なポイントです。打刻や集計といった基本機能は製品ごとに大きな違いはないものの、画面の構成やデザイン、付帯機能はさまざま。どんなに機能が豊富であっても、従業員にとって使いにくいシステムであれば導入による効果を得るのは困難だといえます。また、なかにはシフト勤務やフレックスタイム制に対応しておらず、就業規則や勤務体系によっては導入に適さないものもあるので注意が必要です。デモ版や無料トライアルを利用して「問題なく操作できるか」「社内ルールに沿って運用し続けられるか」を事前に確認するようにしましょう。対応が難しい場合には、提供元にカスタマイズの可否について相談してみるのも1つの手段。あわせて、はじめて勤怠管理システムを導入するという場合は、万が一のトラブルや不具合に備えてサポート体制をしっかりと確認するとよいでしょう。
特徴別に勤怠管理システムを検討しよう
勤怠管理システムの導入で失敗をしないためには、まず自社の抱える課題を整理し、利用規模や使い勝手を念頭に置いて検討を進めることが大切です。ただ「機能が豊富だから」という理由で選ぶのではなく、自社に合ったシステムを選ぶことによって、課題解決が実現するでしょう。続いては、上記の内容を踏まえた上で、「アイミツ」が厳選した12種類の勤怠管理システムを特徴別に紹介していきます。
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1.中小企業に人気の格安勤怠管理システム2選
まずは、中小企業に人気のある2種類の勤怠管理システムを紹介します。
ジョブカン勤怠管理
Donuts(東京都渋谷区)が提供しているクラウド型の勤怠管理システムです(https://www.donuts.ne.jp/products/jobcan/)。2010年の提供開始以来、中小企業を中心に6万社以上に導入されています。利用できる機能に合わせて4種の料金プランが用意されており、最安プランは1人あたり月額200円。アカウントを発行し、従業員データや集計項目を設定するだけで最短即日の運用スタートが可能です。低価格ながらもシフト管理や有給休暇の管理にも対応しており、労務・勤怠管理のエキスパートである社会保険労務士からも高い評価を受けているようです。
シュキーン
インフィニットグループ(北海道札幌市)が開発・販売を手がけるクラウド型の勤怠管理システムです(https://www.shukiin.com/)。初期費用無料・従業員1人あたり月額200円利用することができ、中小企業やスタートアップを中心に高い人気を集めています。機能の面では、スマートフォンや交通系ICカードによる打刻をはじめ、休暇申請のワークフロー、給与計算ソフトとの連携、労働・残業時間のグラフ表示などに対応。グラフ表示機能は完成度が高く、従業員1人ひとりの勤怠実績の把握も容易です。
2.大企業の導入実績が豊富な勤怠管理システム2選
続いては、大手企業への導入実績が豊富な勤怠管理システムを紹介します。
バイバイタイムカード
ネオレックス(愛知県名古屋市)が提供している勤怠管理システムです(https://www.byebye-timecard.net/)。スマートフォンやICカードによる打刻、有給休暇の管理、シフト管理など豊富な機能が搭載されています。ミック経済研究所による調査では6年連続で業界シェアNo.1を獲得しており、イケア・ジャパンや日本郵政、西武ホールティングスといった大手企業にも導入済み。なかでも西武ホールディングスでは、グループ約3万人の従業員の勤怠管理を大幅に効率化しました。平均レスポンス0.02秒という動作スピードや、シンプルでわかりやすい画面構成も好評を得ているようです。
KING OF TIME
ヒューマンテクノロジーズ(東京都港区)が提供している勤怠管理システムです(https://www.kingtime.jp/)。東京ガスやメルカリ、日比谷花壇などの有力企業を含む2万4,000社以上で導入されています。ICカードや生体認証による打刻、シフト管理、帳票作成といった機能を備えているほか、給与計算システムや人事管理システム、ビジネスチャットなどとのAPI連携にも対応。フリマアプリ大手のメルカリではSlackと連携させて使用、自動でアラート通知を出すことでオーバーワークを未然に防ぐ仕組みを構築しています。
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3.経理や人事にも役立つ勤怠管理システム2選
続いては、人事や経理の生産性向上にも役立つ勤怠管理システムを紹介します。
人事労務 freee
freee(東京都品川区)が提供している人事労務ソフトです(https://www.freee.co.jp/hr/attendance-management/)。IT関連やサービス業、小売店など20万以上の事業所に導入されており、2016年にMM総研が行ったリサーチではシェアNo.1を獲得しています。特徴としてあげられるのは、出退勤時間の打刻や勤怠データの集計はもちろん、保険料・所得税の自動計算、年末調整、法定三帳簿の自動作成といった機能も搭載していること。勤怠管理だけでなく、経理や人事の生産性向上にも役立てられるでしょう。料金プランは4種用意されており、手軽なミニマムプランは月額1,980円(税別)から利用可能です。
Gulf CSM 勤怠管理
ガルフネット(東京都江東区)が開発・販売を手がける勤怠管理システムです(https://www.gulfnet.co.jp/csm_kintai/)。飲食業やサービス業、流通小売業を中心に300社以上・約3万店で導入されています。ICカードや生体認証による打刻やシフト登録・管理といった勤怠管理システムとしての基本機能にくわえて、開発元が提供する社員ポイントアプリや教育動画の配信アプリと組み合わせての活用が可能。従業員のモチベーション向上や社内研修にも役立ちます。吉野家やJR東日本フーズ、ディーン&デルーカなどへの導入実績も信頼の証といえるでしょう。
4.営業スタッフ向きの勤怠管理システム2選
続いては、外出の多い営業スタッフの勤怠管理に役立つシステムを紹介します。
jinjer 勤怠
ネオキャリア(東京都新宿区)が提供している勤怠管理システムです(https://hcm-jinjer.com/kintai/)。人事管理や給与計算といったシリーズ製品とあわせて1万3,000社以上に導入されており、利用継続率は94.4%と高い数字を達成しています。PCのほかスマーフォン、タブレット、ICカードなど多彩な打刻方法に対応しており、スマートフォンからの打刻時には不正防止を目的としたカメラ起動機能や、GPS機能による打刻範囲の制限が可能。外出がちな営業スタッフの多い場合であっても正確な勤務実績が把握できるでしょう。
スマレジ・タイムカード
スマレジ(大阪府大阪市)が提供しているクラウド型の勤怠管理システムです(https://timecard.smaregi.jp/)。使える機能に応じて2種類の料金プランが用意されており、「プレミアムプラン」は月額2,000円で10名まで利用することができます。機能の面では、PCとスマートフォン、タブレットでの打刻に対応しており、画面をタッチするだけで出退勤時刻の記録が可能。打刻時の写真撮影機能や、GPC機能を使用すれば不正の防止にもつながるので、営業スタッフの勤怠管理にも役立つでしょう。また、提供元はプライバシーマークも取得済みのため、セキュリティ面でも安心です。
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5.サポートが充実している勤怠管理システム
続いては、問い合わせ対応をはじめとするサポート体制が充実している勤怠管理システムを紹介します。
e-就業ASP
ニッポンダイナミックシステムズ(東京都世田谷区)が提供している勤怠管理システムです(https://www.nds-tyo.co.jp/e-asp/)。日清食品やシステナといった大手を含む、幅広い業種の企業に導入されています。手厚いサポート体制が特徴で、導入時には業務課題や就業規則などをヒアリングした上で必要な機能・仕様をカスタマイズ。稼働にともなう初期データ入力や環境設定が任せられるだけでなく、導入後にも法改正時のサポートや就業規則の改正時の相談に対応しているため、ITやシステムに不慣れな企業でも安心といえるでしょう。
レコル
中央システム(東京都新宿区)が提供しているクラウド型の勤怠管理システムです(https://www.recoru.in/)。ICカードや生体認証による打刻、勤怠データの集計などシンプルでわかりやすい機能が人気を集めています。24時間365日体制のメールサポートを用意しており、当日中もしくは翌営業日中に回答。急なトラブルが発生した場合でも心配いりません。導入時にもヒアリングを通じて最適な提案を行っており、利用企業から好評を得ているようです。なお、利用は30名からと制限はあるものの、料金はユーザー1名あたり月額100円(税抜)。初期費用やサポート費用は0円となっています。
6.使いやすさに定評がある勤怠管理システム2選
最後は、使いやすさに定評がある2種の勤怠管理システムを紹介します。
AKASHI
ソニービズネットワークス(東京都渋谷区)が提供しているクラウド型の勤怠管理システムです(https://ak4.jp/)。1名あたり月額200円(税抜)からの料金で、スマートフォンやICカードによる打刻、36協定にもとづく労働時間の設定、シフト・工数管理といった多彩な機能を利用できます。わかりやすい画面設計も特徴で、たとえば打刻画面では右側に現在時刻、左側に「出勤」「退勤」など6種のボタンが配置されており、装飾は一切なし。管理画面(出勤簿)も白とネイビーを基調としたシンプルなレイアウトで、勤怠実績をひと目で把握することができます。
CLOUZA
アマノビジネスソリューションズ(神奈川県横浜市)が提供する勤怠管理システムです(https://clouza.jp/)。中小企業にくわえて、社労士法人でも活用されています。PCやスマートフォン、タブレットによる打刻をはじめ、残業や休日出勤時のアラート表示、勤務データのリアルタイム管理などに対応。使い勝手にも配慮されており、表形式の集計画面はExcel感覚で手軽にデータを確認・修正することができます。料金はユーザー1名につき月額200円(税抜)。プライバシーマークの認証に沿ったセキュリティ対策にも定評があるようです。
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勤怠管理システム選びは自社の状況に合わせて
本記事では、勤怠管理システムの選び方を解説するとともに、「アイミツ」が厳選した12種の勤怠管理システムを紹介しました。ひとくちに勤怠管理システムといっても、利用料や機能構成はさまざまです。自社の規模や目的に合ったシステムを選ぶことで、課題解決が実現するでしょう。



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