BtoB企業向けCRMおすすめ6選!法人の顧客管理を効率化
BtoB企業では、商談が長期化し、関係者も多い取引が多いため、顧客管理が複雑になりがち。「案件の進捗が分からない」「担当変更で情報が引き継げない」といった課題に悩む企業も少なくありません。
こうしたBtoB特有の営業課題を解決するのが、BtoB向けCRM。案件管理や顧客情報を一元化し、受注率アップや業務効率化につながるツールとして注目されています。
本記事では、おすすめCRMを比較しご紹介します。BtoB向けCRMのメリットや選び方も解説するので、法人営業における顧客管理や営業効率を見直したい方は、ぜひ参考にしてください。
- BtoB企業における顧客管理(CRM)の課題
- BtoB企業向けCRMとは?一般的なCRMとの違い
- BtoB向けCRMの主な機能
- 【比較表】法人営業に特化したCRM
- BtoB企業におすすめのCRM6選
- BtoB企業がCRMを導入するメリット
- BtoB企業におけるCRMの選び方・比較ポイント
- BtoB企業が法人営業でCRMを導入した事例
- まとめ:法人営業の課題を、顧客管理システムで解決!

BtoB企業における顧客管理(CRM)の課題
BtoB向けサービスは、一社ごとの関係が長期にわたり、複数回の商談や見積もり調整を経てようやく受注に至ります。そのため、案件の進捗や顧客ニーズを正確に把握し続けることが重要。しかし、営業担当者に情報が集中しやすく、結果として属人化してしまうことは少なくありません。担当者が異動や退職すれば、引き継ぎが不十分になり、これまで積み上げてきた商談の流れが途切れてしまうことも。
さらに、BtoB企業では営業だけでなく、受注後のカスタマーサポートや技術部門も顧客対応を行います。情報共有がうまくいかないと、思わぬトラブルにつながることも。例えば、営業が伝えた納品スケジュールが技術部門に共有されておらず対応が遅れるケース。あるいは、サポートチームがクレーム対応をしている最中に、営業が新たな提案をしてしまい、顧客の不信感を招くケース。部門間の情報が分断されていると、こうしたミスが発生しやすく、結果として顧客満足度の低下や契約更新率の悪化につながってしまいます。
さらに、営業担当は日々の外回りや商談対応に追われ、CRMへの入力が後回しになりがち。「あとで記録しよう」と思っているうちに時間が経ち、記憶が曖昧になったり、最低限の情報しか残らなかったりすることも。商談履歴が不完全なままでは適切なフォローができず、せっかくの受注機会を逃してしまうリスクも高まります。
BtoB企業向けCRMとは?一般的なCRMとの違い

そんな課題を解決するのが、BtoB企業向けに特化したCRM。一般的なCRMは顧客情報の一元管理や営業支援を目的としているのに対し、BtoB向けCRMは長期的な取引や複数の関係者とのやりとりを適切に管理できる点が特徴です。
BtoB営業では、一社あたりの取引額が大きく、関係者も営業担当、決裁者、技術担当など多岐にわたります。それぞれの状況を的確に把握しながら進める必要があり、BtoB向けCRMはこのプロセスを整理し、商談ごとの進捗管理や関係者情報の整理、過去のやりとりの履歴管理をしやすくする機能を備えています。チーム全体で案件の状況をリアルタイムに共有できるのも大きなメリットです。
また、BtoBでは受注後も長期的な関係が続くのも一般的。営業部門だけでなく、サポートや導入支援チームともデータ共有できる機能が備わっていることが多く、受注後のフォローや追加提案、契約更新の管理にも活用できます。
BtoB向けCRMの主な機能
BtoB向けCRMには、長期的な営業活動や複数の関係者とのやり取りを効率的に管理するための機能が備わっています。以下、主な機能について解説します。
機能 | 概要 |
---|---|
案件進捗を可視化するステータス管理 | 商談の進行状況を「アプローチ中」「提案済み」などで分類 |
商談履歴・契約管理で長期関係を維持 | 過去の商談内容や契約情報を時系列で保存 |
部門間でスムーズに情報共有 | 営業・サポート・技術部門が同じ顧客情報を参照可能 |
フォローリマインドで更新漏れを防止 | 契約更新やフォロー日を自動通知 |
営業データの集計・レポート機能 | 成約率や活動傾向をデータ分析し、営業の課題を可視化 |
案件進捗を可視化するステータス管理
BtoBの商談は長期にわたるため、「現在どのフェーズにあるのか」を明確に把握できる機能が重要です。CRMでは、「アプローチ中」「提案済み」「見積提出」「交渉中」などのステータスを設定し、案件の進捗を一目で確認できます。次のアクションを適切なタイミングで実施し、商談の停滞を防ぐことが可能です。
顧客との長期関係を支える商談履歴・契約管理
BtoBでは、1社との取引が数年単位に及ぶことも珍しくありません。CRMでは、過去の商談履歴や契約内容を蓄積し、担当者が変わってもスムーズに引き継げる仕組みが整っています。商談で話した内容や、顧客が示した興味・懸念点を記録することで、過去のやり取りを踏まえた最適な提案が可能です。
部門間でスムーズに連携できる情報共有機能
営業だけでなく、カスタマーサポートや技術部門とも顧客情報を共有できるのがBtoB向けCRMの特徴です。営業が獲得した案件の進捗をサポート部門と連携し、納品後の対応やアフターサポートまでスムーズに引き継ぐことが可能になります。部門間の情報共有が円滑になることで、顧客対応の質が向上し、契約更新や追加提案の機会を逃しにくくなります。
継続提案・更新漏れを防ぐフォローリマインド
BtoBの取引では、契約更新や追加発注のタイミングを逃さないことが重要です。CRMには、更新時期やフォロー予定日を自動で通知するリマインダー機能があります。適切なタイミングでアクションを取ることで、更新手続きの漏れやフォロー不足による機会損失を防止できます。
営業活動を分析・改善するデータ集計・レポート機能
CRMに蓄積されたデータをもとに、案件の成約率や営業担当ごとの活動状況を分析することが可能です。例えば「見積提出後の成約率が低い」「フォロー回数が多い案件ほど受注率が高い」といった傾向を把握し、営業戦略の改善に活用できます。可視化されたデータをもとに、受注確度の高い案件にリソースを集中させることで、営業効率を向上させることができるでしょう。
【比較表】法人営業に特化したCRM
BtoB企業に導入実績のある、法人営業に特化したCRMの料金・導入企業数を比較します。
製品名 | 初期費用(税抜) | 月額料金(税抜) | 導入企業数・シェア |
---|---|---|---|
eセールスマネージャーRemix | 要問合わせ | 1ユーザー3,000円~ | 5,500社 |
Zoho CRM | 無料 | 1ユーザー1,680円~ 無料プランあり |
世界25万社 |
GENIEE SFA/CRM | 要問合わせ | 1ユーザー換算3,480円〜 | 6,300社 |
HubSpot | 無料 | 1ユーザー1,800円~ 無料プランあり |
228,000社以上 |
Synergy! | 要問合わせ | 20,000円〜 | 4,500社 |
Salesforce Sales Cloud | 要問合わせ | 1ユーザー3,000円〜 | 海外シェア1位 |
各種サービスについて、次の章で詳しく解説します。
BtoB企業におすすめのCRM6選
BtoB企業では、長期的な関係構築や複雑な商談プロセスが求められるため、より適したCRM選びが重要です。
- eセールスマネージャーRemix
- ZohoCRM
- GENIEE SFA/CRM
- HubSpot
- Synergy!
- Salesforce Sales Cloud

-
料金
月11,000円/ユーザー -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
eセールスマネージャーは、ソフトブレーン株式会社が提供する、日本の商習慣に特化した機能を備えたCRM/SFA。5,500社以上の導入実績と95%の高い利用継続率を誇り、幅広い企業規模や業種で活用されています。
日本の営業スタイルに特化した機能が満載。商談状況の可視化や日報作成の自動化、顧客情報の共有といったSFA/CRMの基本的な機能を備えています。また、充実したサポート体制により、初めてSFA/CRMツールを導入する企業でも安心して利用できます。
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(Android)対応
- スマホアプリ(iOS)対応
- 顧客管理機能
- 見込み顧客の管理機能
- 問い合わせ管理機能
- レポートのカスタマイズ設定
- 企業情報の自動取得機能
- 名刺管理機能
- 案件管理機能
-
幅広い年齢層にも、万人に対しても使いやすさがあるので、初心者や初めて使う方にも十分満足して頂けると思います。おすすめ出来ます。
-
案件の詳細について、自分で管理しやくす、また上司への報告連絡ツールとして使いやすい。タイムラインで他の営業担当の案件を把握でき、応用に役立てている。

-
料金
月1,680円 / ユーザー -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
Zoho CRMは、ゾーホージャパン株式会社が提供する、高いカスタマイズ性と豊富な機能を備えたクラウド型のCRM/SFAツールです。 世界25万社以上の導入実績を持ち、企業規模や業種を問わず、多くの企業で活用されています。
特にBtoB企業におすすめする理由として、営業プロセスの可視化・効率化を実現する高度なカスタマイズ性が挙げられます。 企業の業務フローに合わせて柔軟に設定を変更できるため、独自の営業スタイルやプロセスに対応可能です。
また、AIによる売上予測や次の行動提案により、戦略的な営業活動をサポートします。 さらに、セキュリティ対策も万全で、データの暗号化やアクセス制御、二段階認証などにより、顧客情報を安全に保護します。
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(Android)対応
- スマホアプリ(iOS)対応
- 顧客管理機能
- 見込み顧客の管理機能
- メール一斉配信
- 問い合わせ管理機能
- ダッシュボード機能
- 顧客情報の重複データ除外機能
- レポートのカスタマイズ設定
-
画面が直感的で、説明書が無くても使えるところが非常に良いです。SFA/CRMを使うのは初めてだっだのですが、特に困ることなく利用することが出来ました。初心者の方にも本当にオススメですね!
-
画面が直感的に操作できとても使いやすいです。説明がなくても特に困ることもなく満足しています。

-
料金
月34,800円 -
初期費用
なし
-
最低利用期間
12ヶ月
-
最低利用人数
なし
GENIEE SFA/CRM(旧ちきゅう)は、株式会社ジーニーが提供する、直感的な操作性と高いコストパフォーマンスを兼ね備えた国産のCRMです。
営業活動の見える化や効率化を実現する多彩な機能を搭載。例えば、商談管理ビューを活用することで、現在追うべき商談を可視化できます。他にも、マイキャンバスを活用してデータ分析を行うことができ、ワークフローを活用して自動通知を発動させることも可能です。
営業活動の効率化と効果的な顧客関係の構築をサポートし、BtoB企業の成長に寄与します。
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(Android)対応
- スマホアプリ(iOS)対応
- 顧客管理機能
- 見込み顧客の管理機能
- メール一斉配信
- 問い合わせ管理機能
- 顧客情報の重複データ除外機能
- レポートのカスタマイズ設定
- 名刺管理機能

HubSpot
-
料金
月6,000円 -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
HubSpotは、HubSpot Japan株式会社が提供するクラウド型CRMプラットフォームです。 マーケティングや営業、カスタマーサービス、コンテンツ管理など、ビジネスに必要な機能が統合されています。無料で利用できる基本的なCRM機能を備え、初めてCRMを導入する企業でも手軽に活用できるのが特徴です。
直感的な操作性とシンプルなデザインにより、ユーザーはシステムを習得しやすく、業務効率の向上が期待できます。さらに、AIエンジン「Breeze」を搭載し、タスクの自動化や顧客エンゲージメントのスコアリングなど、最新のAI機能を活用してビジネスプロセスを強化します。
BtoB企業においては、マーケティングオートメーション、営業支援、カスタマーサービスの各機能が連携し、リードの創出から顧客フォローまでの一連のプロセスを効率化できます。
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(Android)対応
- スマホアプリ(iOS)対応
- 顧客管理機能
- 見込み顧客の管理機能
- メール一斉配信
- 問い合わせ管理機能
- ダッシュボード機能
- 顧客情報の重複データ除外機能
- レポートのカスタマイズ設定
-
サポート体制も整っており、初めての利用もスムーズに行えます。返信も早く即座に対応できるのと、操作自体も難しくないので便利です。
-
説明書がなくても使いやすく、初心者の方でも安心して、使用できるところが良いと感じました。また、特に困ることも無かったです。

Synergy!
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料金
月20,000円~ -
初期費用
118,000円
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
Synergy!(シナジー)は、シナジーマーケティング株式会社が提供する、マーケティング活動を総合的に支援するクラウド型CRMです。
特にBtoB企業におすすめの理由は、顧客データを詳細に分析・セグメント化でき、ターゲットに応じた効果的なアプローチを実現できる点にあります。さらに、メール配信やフォーム作成、アンケート機能を活用することで、見込み顧客の育成や商談機会の創出が容易になるのも特徴です。
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(Android)対応
- スマホアプリ(iOS)対応
- 顧客管理機能
- 見込み顧客の管理機能
- メール一斉配信
- 問い合わせ管理機能
- 顧客情報の重複データ除外機能
- レポートのカスタマイズ設定
- リードのタグ設定
-
アイコンのカラーが気分を明るくしてくれる。メールや紙の決裁が減り、時短になった。形式にとらわれず、気軽にやり取りができる。
-
顧客リストや提案書、見積書など営業全般の事務管理の効率が良くなる。SFA/CRMを初めて使う人でも分かりやすい。

-
料金
月3,000円/1ユーザー -
初期費用
なし
-
最低利用期間
12ヵ月
-
最低利用人数
なし
Salesforce Sales Cloudは、セールスフォース・ジャパン株式会社が提供する、AIとデータを活用した高度な営業支援を実現するクラウド型CRMです。世界中の企業で導入されており、その実績と信頼性の高さが特徴です。
Einstein AIを活用し、商談の優先順位付けや売上予測などの分析を自動化し、営業活動の効率化をサポート。また、リアルタイムなデータ分析機能を備え、ダッシュボードやレポート機能を活用することで営業状況を即座に把握できます。さらに、企業の業務フローに合わせた高度なカスタマイズが可能で、業種や企業規模を問わず最適な営業プロセスを構築できます。
Sales Cloudは、データドリブンな営業戦略を可能にし、BtoB企業の成長を強力にサポートするCRMツールです。
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(Android)対応
- スマホアプリ(iOS)対応
- 顧客管理機能
- 見込み顧客の管理機能
- メール一斉配信
- 問い合わせ管理機能
- ダッシュボード機能
- 顧客情報の重複データ除外機能
- レポートのカスタマイズ設定
-
現状のシステム開発において課題となっていることはDXの推進である。いかにコストを抑えて効率的なシステムを構築できるかがポイントになろう。
-
部署、支店間にて社内の営業情報が連携し易い。 日報を提出することでお客様の企業情報等詳細が調べ易い。
BtoB企業がCRMを導入するメリット
BtoB企業にとって、CRMは単なる顧客管理できるツールではなく、営業の効率化や受注率向上、長期的な顧客関係の強化に貢献するツールです。本章では、BtoB企業がCRMを導入することで得られる主なメリットを詳しく解説します。
- 各案件や商談状況を把握し、適切なタイミングで提案できる
- 過去のやり取り・履歴をもとに、顧客に合わせた継続提案ができる
- 営業情報を共有し、誰でもフォローできる体制をつくる
- 営業活動をデータで見直し、働き方や成果を改善できる
各案件や商談状況を把握し、適切なタイミングで提案できる
BtoB営業では、商談期間が長く、複数回の提案や交渉が必要になるため、進捗を正確に把握することが重要です。CRMを導入すると、各案件のステータスを「アプローチ中」「提案済み」「交渉中」などに分類でき、どの案件にどのアクションを取るべきかが明確になります。
例えば、見積もりを提出したまま連絡が途絶えている案件を確認し、「そろそろフォローすべきタイミングだ」と判断可能に。また、決裁者との面談予定や次回商談で提示する資料をCRMに記録しておけば、戦略的に営業を進められ、提案のタイミングを逃さず受注率向上につながります。
過去のやり取り・履歴をもとに、顧客に合わせた継続提案ができる
BtoBの取引は、単発ではなく長期的な関係構築が前提となることが多いため、過去の商談履歴や提案内容を蓄積し、適切なタイミングでフォローすることが重要。CRMを活用すれば、「この顧客は以前に◯◯の製品に興味を示していた」「1年前の契約更新時に追加導入を検討していた」といった情報をすぐに確認できます。
例えば「1年前に導入した製品の利用状況をヒアリングし、拡張プランを提案する」「前回の見積もりでは予算の関係で見送られたが、今年は予算が増えている可能性がある」といった形で、過去のデータを活用しながら最適な提案が可能です。CRMは、契約更新の確率を高めたり、クロスセル・アップセルの機会を増やしたりすることを実現します。
営業情報を共有し、誰でもフォローできる体制をつくる
BtoB企業では、担当者が異動や退職した際に、顧客情報が引き継がれず、関係が途切れてしまうケースが多いです。CRMを導入すれば、商談履歴や担当者メモをチーム全体で共有できるため、誰でもスムーズにフォローできる体制を構築できます。
例えば、ある営業担当が長年対応していた顧客がいたとしても、CRMに詳細なやり取りが記録されていれば、後任の営業がスムーズに関係を引き継ぎ、適切な提案が可能です。また、顧客から問い合わせがあった際も、「わかりません」を防ぎ、どの営業でも迅速に対応できるようになります。
さらに、営業だけでなくカスタマーサポートや技術部門とも情報を共有できるため、顧客対応の統一が図れます。例えば、サポート部門が対応中のクレーム情報を営業が確認できれば、適切なフォローができ、顧客満足度の向上につながります。
営業活動をデータで見直し、働き方や成果を改善できる
BtoB営業では、「どの案件が失注しやすいのか」「成約率を上げるために何を改善すべきか」などをデータに基づいて判断することが重要です。CRMを導入すると、成約率・商談数・フォロー回数などのデータを可視化し、営業活動の傾向を分析できるようになります。
例えば、「過去のデータを分析すると、3回以上の商談を経た案件は成約率が高いが、1~2回の商談で止まった案件は失注しやすい」といった傾向が見えれば、早い段階で商談回数を増やす取り組みができるように。
また、「この商材は決裁者へのアプローチが早いほど受注率が高い」といったデータを活用し、営業戦略を最適化することも可能です。さらに、営業担当者ごとの活動状況や受注率を比較し、成果の高い営業手法をチーム全体で共有することもできます。属人的な営業スタイルから、チーム全体で成果を最大化する仕組みへと移行できるのです。
BtoB企業におけるCRMの選び方・比較ポイント
適切なCRMを選ぶことで、営業活動の抜け漏れを防ぎ、成果につなげられます。ここでは、BtoB企業ならではの視点で、CRMの選び方と比較ポイントを解説します。
- 案件・商談管理機能が充実しているか確認
- 長期取引や継続フォローに対応できるか
- 営業・マーケティング・サポート部門で横断的に使えるか
- 他システムと連携しやすいか
- 使いやすく、営業現場で定着するか
案件・商談管理機能が充実しているか確認
BtoBの営業では、1つの案件が数ヶ月から1年以上にわたることも。各商談の進捗状況を把握しながら適切なアクションを取ることが求められます。そのため、案件ごとのステータスを細かく設定し、商談の段階ごとに次のアクションを明確にできるCRMを選びましょう。
また、BtoBでは1つの企業に対して営業担当者だけでなく、決裁者や技術担当者、購買担当者など複数の関係者が関わるため、それぞれの立場や過去のやり取りを記録し、適切なフォローができる仕組みが必要です。案件ごとに関係者を整理し、どの担当者にどのようなアクションを取るべきかを可視化できるCRMもあるため、こうした機能が備わっているかをチェックするとよいでしょう。
長期取引や継続フォローに対応できるか
BtoBの取引では、一度契約を結んだ後も、追加発注や契約更新が発生することが多く、適切に管理できる仕組みが必要です。過去の商談履歴や契約情報を蓄積し、契約の更新時期や再提案のタイミングを見逃さないようにできるかどうかが、CRMを選ぶ際の重要なポイントとなります。
例えば、契約更新のタイミングに合わせて自動のリマインド通知機能があれば、余裕を持って準備ができます。また、過去の商談履歴や見積もりの内容をすぐに確認できれば、営業担当が交代した場合でも、顧客との関係をスムーズに引き継ぐことが可能です。特に、取引の長い顧客に対しては、以前どのような提案を行い、どのタイミングで受注につながったのかをデータとして活用できる仕組みがあると、より効果的な営業活動が行えます。
営業・マーケティング・サポート部門で横断的に使えるか
BtoBのビジネスでは、営業担当が受注した後も、カスタマーサポートや技術部門が関与し、顧客との接点を持ち続けることが一般的。そのため、CRMが営業部門だけでなく、サポート部門やマーケティング部門とも情報を共有できるかどうかを確認することが重要です。
また、カスタマーサポートが過去の問い合わせ履歴やクレーム対応状況をCRM内で共有できれば、営業担当が契約更新時に適切なフォローを行いやすくなります。「サポート対応に不満を感じていた顧客がいたが、最近は問題なく利用できている」という情報を事前に把握していれば、更新交渉の際に不安要素を解消するための提案を行うことが可能に。営業・サポート・マーケティングが連携しやすいCRMを選ぶことで、顧客対応の一貫性を高めることができます。
他システムと連携しやすいか
BtoB企業では、CRMを単体で利用するのではなく、SFA(営業支援ツール)、MA(マーケティングオートメーション)、会計ソフト、受発注管理システムなどと連携させるケースが多いです。そのため、CRMが既存の業務システムとスムーズに連携できるかどうかも、ツールを選ぶ際の重要なポイントとなります。
例えば、CRMとメール・カレンダーを連携すると、GmailやOutlookでやり取りした内容を自動でCRMに記録できます。わざわざ手入力する手間を省くことができるでしょう。また、会計ソフトやERPと連携していれば、見積もりから請求書発行までをシームレスに管理でき、営業活動の効率化につながります。
API連携が可能なCRMを選べば、社内で使用している他のツールとのデータ連携もスムーズに行えます。ただし、API連携には追加開発費用が発生することもあるため、事前にコストと工数を確認し、どの範囲まで連携が必要かを明確にしておいてください。
使いやすく、営業現場で定着するか
CRMは導入するだけでは意味がなく、現場の営業担当が日常的に活用できるかどうかが最も重要なポイントです。例えば、営業担当が外出先で案件情報をすぐに更新できるように、スマホやタブレットに対応しているかを確認しましょう。
また、営業担当が「入力作業が面倒」と感じてしまうと、結局使われなくなってしまうケースもあります。名刺スキャン機能やメールの自動取り込み機能が備わっているCRMを選ぶことで、入力の手間を減らし、業務負担を軽減することができます。さらに、操作画面が直感的で分かりやすいかどうかも重要なポイント。導入前に無料トライアルを利用し、実際の操作感を確かめることで、営業担当がストレスなく活用できるかを判断することができます。
BtoB企業が法人営業でCRMを導入した事例
法人営業を行うBtoB企業では、顧客情報の管理や営業プロセスの可視化が課題となることが多く、CRMの導入によって営業の効率化や成約率向上を実現するケースが増えています。本記事では、実際にCRMを導入したBtoB企業の事例を紹介し、その導入背景や成果について詳しく解説します。
- 事例①営業データの一元管理で業務効率が向上
- 事例②顧客の声でスタッフの意識が向上!顧客満足度も90%超えを維持
事例①営業データの一元管理で業務効率が向上
システム開発を手掛ける企業が、「GENIEE SFA/CRM」を導入した事例を紹介します。導入前、この企業では営業担当者がそれぞれエクセルで顧客情報や売上データを管理していたそうです。その結果、業務が属人化し、営業の進捗状況を一元的に把握することが難しくなっていました。さらに、社内で情報を共有する際には個別にデータをまとめる必要があり、業務負担が大きかったと言います。また、営業活動の無駄を可視化できず、改善策を講じづらい状況でした。
「GENIEE SFA/CRM」導入の決め手となったのは、シンプルな機能設計とコストパフォーマンスの高さ。多機能なCRMは導入後の運用が煩雑になる懸念がありましたが、「GENIEE SFA/CRM」は必要な機能に絞られているため、スムーズに活用できると判断したと言います。さらに、過去の営業データを簡単に登録できる点や、レポート機能を活用して営業プロセスを分析・改善しやすい点もメリットでした。
導入後、営業プロセスの可視化が進み、データに基づいた戦略的な営業活動が可能に。過去の営業データを一元管理し、レポート機能を活用することで、営業の無駄が明確になり、重点を置くべきポイントが把握できるようになったそうです。さらに、情報共有のスピードが向上し、属人的だった営業体制からの脱却にも成功。結果として、営業の生産性が向上し、より効率的な営業活動が実現しました。
事例②顧客の声でスタッフの意識が向上!顧客満足度も90%超えを維持
全国に式場やゲストハウスを展開する企業が、「Synergy!」を導入した事例をご紹介します。同社では、サービス品質を安定させるために、顧客満足度を数値で把握する必要がありました。すでにSFAを導入し新郎新婦の顧客情報を管理していましたが、満足度データと連携できず、接客品質を正確に評価する手段が不足していたそうです。
そこで、新郎新婦の感想や意見をデータとして分析できるアンケートツールを導入。SFAとの連携やメール送信機能、回答結果の蓄積が可能な「Synergy!」を採用しました。必要な機能のみ契約できる柔軟性や、追加料金なしのアカウント管理も評価され、2009年から利用を継続しているとのことです。
導入後は、顧客満足度をスタッフ評価と直結。結婚式準備中に3回のアンケートを実施し、満足度を段階的に把握できる体制を構築。結果はリアルタイムで共有され、評価査定にも反映されるようになりました。顧客の声がスタッフの意識向上につながり、接客品質やモチベーションが向上したそうです。導入以来、顧客満足度は上昇を続け、現在も90%超を維持しているとのこと。
「Synergy!は直感的に使いやすく、拡張性も高いツール」と評価しており、今後は挙式後のアプローチやCRM活動への活用を検討しているそうです。
まとめ:法人営業の課題を、顧客管理システムで解決!
法人営業における顧客情報の管理やフォローの抜け漏れ、属人化した対応は、業績に直結する重要な課題です。BtoB向けのCRM(顧客管理システム)を導入することで、営業活動の可視化や効率化、データを活用した戦略的アプローチが可能になり、商談機会を逃さず、チーム全体の生産性向上と売上拡大を実現できます。
しかし、CRMツールは多数あり、どれを導入すべきか迷ってしまうでしょう。PRONIアイミツ(当サイト)では、ITツール受発注支援のプロとして、CRMツール選びについての相談を受け付けています。いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合ったCRMツールが分かる診断(無料)もありますので、ぜひ一度お試しください。
探すのに時間がかかる
相場がわからない
複数を比較しづらい
プロが代わりに探して紹介します!