大手企業向けCRMおすすめ9選!定着・活用の成功ポイントも解説
「CRMを導入しても、現場で定着しない」これは、多くの大企業で実際に起きている課題です。営業・マーケティングの効率化を目指し、CRMを導入したものの、「入力が面倒」「メリットを感じない」そんな声が現場から上がり、結果として形骸化してしまうケースも。
とはいえ、大企業においてCRMが果たす役割は年々大きくなっています。営業活動の属人化防止、部門間連携強化、データ活用による経営判断のスピードアップなど、CRMはうまく定着すれば、業績向上にも直結するツールです。
本記事では、大企業がCRMを定着・活用させるための具体的な方法や、選び方・導入事例、失敗しないための比較ポイントを解説します。おすすめのCRMも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
- 大手企業のCRM導入・活用における課題
- 大企業がCRMを定着・活用させるための方法
- 【比較表】大手企業に導入実績のあるCRM
- 大手企業向けCRMおすすめ9選
- 大手企業がCRMを導入するメリット
- 大手企業のCRMの選び方
- 大手企業へのCRM導入事例
- まとめ:大企業がCRMを定着させるには「使いやすさ」が鍵
大手企業のCRM導入・活用における課題
CRMとは、顧客情報を一元管理し、営業・マーケティング・カスタマーサポートを効率化するシステムです。大手企業では、部門間の連携強化やデータ活用による経営判断の迅速化などを目的に導入が進んでいますが、定着せず形骸化するケースも。特に、大手企業ならではの導入・活用の課題として、以下のような点が挙げられます。
- 全社導入の壁:部門や拠点ごとに異なるシステムが根付いており、統一が難しい。「うちは今のやり方で問題ない」という現場の反発を受けやすく、調整に時間がかかる。
- 現場定着の不安:数千人規模で利用するため、「本当に全員が使いこなせるのか?」という懸念が大きい。入力負担が高く、「使ってもメリットがない」と思われると定着しない。
- システム仕様の限界:大手企業の複雑な業務に、標準機能だけでは対応しきれないことが多い。カスタマイズ前提になるとコストが膨らみ、運用負担も増大する。
- 投資判断のプレッシャー:導入費用が数千万円~億単位になることもあり、経営層の承認が得にくい。ROI(投資対効果)が明確でないと、導入が見送られるケースも多い。
こうした課題を乗り越え、CRMを定着・活用させるには、導入時の工夫が欠かせません。次の章では、大企業がCRMを活用するための具体的な方法について解説します。
大企業がCRMを定着・活用させるための方法
大企業では部署ごとに業務フローが異なり、CRMを導入しても活用にばらつきが出やすい傾向があります。せっかく導入しても形骸化しては意味がありません。ここでは、CRMをスムーズに定着・活用するための具体的な方法を解説します。
大企業のCRM活用ポイント4つ
- 導入前に無料トライアルを活用し、現場の声を要件定義に反映させる
- 入力の負担を減らす仕組みを整える
- 入力のメリットを見える化し、活用を促進する
- データ活用を習慣化する環境を整える
導入前に無料トライアルを活用し、現場の声を要件定義に反映させる
CRMは多機能であるほど、実際の業務に適合するかどうかが判断しづらい傾向があります。いきなり全社導入を決めるのではなく、まずは無料トライアルで使い勝手を確かめ、現場から得たフィードバックを要件定義に反映していく進め方が有効です。
ツールを試す際は、複数のCRMを同時に使うのではなく、候補を数社まで絞ったうえで、最有力の1つを順番に検証する方が判断しやすくなります。並行検証は混乱を招き、比較軸も曖昧になりがちです。
また、トライアルは全社ではなく、一部の部署やチームで小規模に始めると負担を抑えられます。営業部門の一部やCSチームなど限られた範囲で運用し、「入力しやすいか」「業務への影響はないか」などを確認することで、課題を早期に把握できます。調整を加えながら段階的に範囲を広げることで、本格導入後もスムーズに定着しやすくなります。
入力の負担を減らす仕組みを整える
CRMが定着しない理由として多いのが、「入力が面倒」という現場の負担です。特に大企業では顧客・取引先が多く、手入力だけでは業務量が増え続けます。この問題を解消するには、既存システムとの連携によって入力を自動化することが欠かせません。名刺管理ツールや受注管理システム、基幹システムとAPI連携させれば、名刺情報や商談内容を自動で反映でき、入力作業そのものを大幅に減らせます。
また、スマホや音声入力を使える環境を整えると、移動中や商談直後にも情報を登録しやすくなり、入力漏れを防ぎやすくなります。さらに、入力項目を絞り込み、必要最小限の情報だけを登録するルールにすることで、現場の負担を軽減し、継続的に使われる状態をつくれます。
入力のメリットを見える化し、活用を促進する
CRMが定着しない理由のひとつが、「入力しても自分には何のメリットもない」と現場が感じること。 CRMを「管理者がデータを把握するためのツール」と捉えられると、入力のモチベーションは上がりません。そこで、「入力することで自分の業務が楽になる」という体験を提供することが大切です。例えば、
- 商談情報を入力すると、次回フォローアップのタイミングが自動リマインドされる
- 顧客の過去の問い合わせや商談履歴が簡単に参照でき、毎回ゼロからヒアリングしなくて済む
このような便利さを実感できる仕組みを作れば、自然と入力が定着します。また、CRM活用によって成果が上がった事例を社内で積極的に共有するのも効果的。「案件成約率が上がった」「フォロー漏れが減って解約率が改善した」などの具体例を示すことで、「CRMを使うと成果につながる」という意識づけができます。
データ活用を習慣化する環境を整える
CRMにデータが蓄積されても、日々の業務で活かされなければ導入効果は高まりません。入力しても活用されない状況が続くと、現場のモチベーションが下がり、システムが形骸化する恐れがあります。これを防ぐには、CRMのデータを業務プロセスに組み込み、活用が当たり前になる環境づくりが欠かせません。
営業会議や週次ミーティングでは、CRMに登録された情報をもとに議論を進める形にし、データが意思決定の基盤として機能する状態を整えます。マネージャーは、CRMの内容を踏まえたフィードバックを行い、営業担当者がデータ更新の意義を実感できるようにすることが重要です。また、BIツールと連携して売上予測や顧客分析を可視化すれば、データ活用のメリットが現場に伝わりやすくなります。
日常業務の中でデータが自然と活用される流れを作ることで、CRMは単なる情報の保管庫ではなく、成果向上に貢献する基盤として定着します。
【比較表】大手企業に導入実績のあるCRM
本章では、主要な大手企業向けCRMの製品名・月額料金・導入企業数を比較し、それぞれの特徴を整理しました。導入を検討する際の参考にしてください。
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料金
月6,000円
初期費用 要問合せ
(他3プラン)
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料金
月12,000円/ユーザー
初期費用 要問合せ
(他3プラン)
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料金
月1,680円 / ユーザー
初期費用 要問合せ
(他4プラン)
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料金
月6,500円/ID
初期費用 0円
(他2プラン)
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料金
月34,800円
初期費用 要問合せ
(他2プラン)
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料金
月55,000円
初期費用 0円
(他2プラン)
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料金
月20,000円~
初期費用 118,000円 |
料金
月3,800円/ユーザー
初期費用 100,000円
(他4プラン)
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料金
要問合せ
初期費用 要問合せ |
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顧客管理機能
案件管理機能
問い合わせ管理機能
見込み顧客の管理機能
スケジュール管理機能
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顧客管理機能
案件管理機能
問い合わせ管理機能
見込み顧客の管理機能
スケジュール管理機能
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顧客管理機能
案件管理機能
問い合わせ管理機能
見込み顧客の管理機能
スケジュール管理機能
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顧客管理機能
案件管理機能
問い合わせ管理機能
見込み顧客の管理機能
スケジュール管理機能
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顧客管理機能
案件管理機能
問い合わせ管理機能
見込み顧客の管理機能
スケジュール管理機能
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顧客管理機能
案件管理機能
問い合わせ管理機能
見込み顧客の管理機能
スケジュール管理機能
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顧客管理機能
案件管理機能
問い合わせ管理機能
見込み顧客の管理機能
スケジュール管理機能
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顧客管理機能
案件管理機能
問い合わせ管理機能
見込み顧客の管理機能
スケジュール管理機能
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顧客管理機能
案件管理機能
問い合わせ管理機能
見込み顧客の管理機能
スケジュール管理機能
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導入実績社数 200社 |
導入実績社数 世界15万社以上 |
導入実績社数 世界25万社以上 |
導入実績社数 3,700社以上 |
導入実績社数 情報なし |
導入実績社数 7,500社 |
導入実績社数 情報なし |
導入実績社数 400社 |
導入実績社数 1万社 |
手動でのレポート更新や売上目標の進捗確認などの煩雑な作業を自動化できるのが特長の一つ。さらに直感的に操作できるダッシュボードにより、営業パイプラインをリアルタイムに可視化することで、売上目標やチームの活動、生産性、業績に関する詳細なレポートを提供し、成果達成を支援します。
最大100万件の従業員データを登録可能で、ユーザー数やストレージ容量に制限はありません。業務自動化ツールにより時間を節約し、2,000万社以上の登録企業データや自動連携するコンタクトレコードを活用して潜在顧客へのアプローチを強化。他にも、ミーティングのスケジュール設定、ウェブチャット、Eメールテンプレート、コールなど無料機能が充実し、業務の効率化と活性化を促進します。
さらに、販売代理店やパートナー企業とのやり取りを管理する機能も具えており、チャネル販売の強化にも役立ちます。企業の規模や業種を問わず、営業の仕組みを効率化し、成果を最大化したい企業に適しています。
ノーコード・ローコードでのカスタマイズが可能で、業種・規模を問わず柔軟に対応できるのが特長。モバイルアプリや外部ツールとの連携も簡単で、社内のDX推進を強化できます。
データ暗号化やIP制限、二段階認証などのセキュリティ対策も充実し、安全に運用可能。導入支援やトレーニングなどのサポートも整っており、スムーズな導入・活用を実現します。
特長は、直感的に操作できるUI/UX。営業担当者の入力負荷を軽減し、現場での定着を促進します。また、AI機能を活用したリスク分析や類似案件を提案でき、営業活動の質を向上に寄与します。
GsuiteやOffice 365と連携し、メールやカレンダー情報を自動取り込みすることで入力作業を削減。案件ボードはカード形式で表示され、ドラッグ&ドロップで簡単に管理可能。モバイルアプリにも対応し、外出先からでもデータ入力・確認ができます。
シンプルで直感的な操作性で、ITに不慣れなユーザーでも簡単に使えるのが特長。AIアシスタント機能を搭載し、GPT-4を活用した文章作成やデータ分析を支援します。
GoogleスプレッドシートやZoomなどの外部ツールと連携し、業務フローとの統合も簡単に行えます。料金プランは3種類あり、企業の規模やニーズに応じた選択が可能。専任の担当者による導入サポートも充実しており、短期間での運用開始が可能です。
主な特徴は、ユーザー数無制限で利用できる料金体系。Knowledge Suiteは企業単位の料金設定を採用しており、低コストで導入できます。特に、中小企業や成長フェーズの企業に適した価格設計です。また、クラウド型のため、インストール不要でテレワークにも対応可能です。
シンプルなUIと直感的な操作性により、ITに詳しくない社員でもスムーズに利用でき、営業活動の可視化と業務効率向上を実現します。
専門知識がなくても直感的に操作でき、ドラッグ&ドロップでメール作成や細かなセグメント設定が可能。またAPI連携にも対応し、ECサイトや会員管理システムとスムーズに統合できます。中小企業から大企業まで幅広く導入されています。
また、Salesforceと連携し、訪問履歴や商談の進捗をリアルタイムで記録・共有でき、営業プロセスの可視化と最適化が可能。スマートフォンアプリ対応により、外出先でも簡単に情報入力・確認ができ、業務負担を軽減します。
Sansanの特長は、単なる名刺管理にとどまらず、組織全体の顧客データを統合し、営業活動を強化できる点です。名刺情報だけでなく、メールや商談記録、社内のコンタクト履歴などを一元管理でき、営業チーム間の情報共有がスムーズになり、売上向上に貢献します。
また、AIを活用したデータクレンジング機能により、常に最新かつ正確な顧客情報を保持できるのも強み。加えて、SalesforceやHubSpotなどの外部ツールと連携でき、既存の営業支援ツールを活かしながら運用できる柔軟性も具えています。
大手企業がCRMを選定する際、導入実績やコスト感を把握することは重要なポイント。特に、「どの企業が使っているのか」「どの程度のコストがかかるのか」を事前に知ることで、自社に適したCRMを見極めやすくなります。次の章では、各サービスについて詳しく解説します。
大手企業向けCRMおすすめ9選
前章の比較表では、主要なCRMの製品名・月額料金・導入企業数を整理しましたが、ここでは各製品の特徴や強み、どのような企業に適しているかを詳しく解説します。
大手・大企業におすすめのCRMをチェック
HubSpot
HubSpotは、マーケティング、営業、カスタマーサービス、コンテンツ管理などを一元化できるAI搭載のCRM。世界135か国で23万8,000社以上が導入し、信頼されるCRMとして評価されています。
手動でのレポート更新や売上目標の進捗確認などの煩雑な作業を自動化できるのが特長の一つ。さらに直感的に操作できるダッシュボードにより、営業パイプラインをリアルタイムに可視化することで、売上目標やチームの活動、生産性、業績に関する詳細なレポートを提供し、成果達成を支援します。
最大100万件の従業員データを登録可能で、ユーザー数やストレージ容量に制限はありません。業務自動化ツールにより時間を節約し、2,000万社以上の登録企業データや自動連携するコンタクトレコードを活用して潜在顧客へのアプローチを強化。他にも、ミーティングのスケジュール設定、ウェブチャット、Eメールテンプレート、コールなど無料機能が充実し、業務の効率化と活性化を促進します。
利用者のレビュー(口コミ、評価)
主な機能
Salesforce Sales Cloudは、Salesforceが提供するAI(人工知能)が搭載たCRM。AIによるデータ分析を活用することで、営業戦略の精度を高め、より確実に売上につなげられるのが特徴です。
さらに、販売代理店やパートナー企業とのやり取りを管理する機能も具えており、チャネル販売の強化にも役立ちます。企業の規模や業種を問わず、営業の仕組みを効率化し、成果を最大化したい企業に適しています。
利用者のレビュー(口コミ、評価)
主な機能
Zoho CRMは、世界25万社以上に導入されているクラウド型のCRM/SFAツール。顧客情報の一元管理、商談進捗の可視化、マーケティングの自動化、AIによる売上予測などを具え、営業活動の効率化を支援します。
ノーコード・ローコードでのカスタマイズが可能で、業種・規模を問わず柔軟に対応できるのが特長。モバイルアプリや外部ツールとの連携も簡単で、社内のDX推進を強化できます。
データ暗号化やIP制限、二段階認証などのセキュリティ対策も充実し、安全に運用可能。導入支援やトレーニングなどのサポートも整っており、スムーズな導入・活用を実現します。
利用者のレビュー(口コミ、評価)
主な機能
Mazrica Salesは、営業活動に必要な顧客・案件・行動・名刺情報を一元管理できるSFA/CRMツール。株式会社マツリカが提供しています。
特長は、直感的に操作できるUI/UX。営業担当者の入力負荷を軽減し、現場での定着を促進します。また、AI機能を活用したリスク分析や類似案件を提案でき、営業活動の質を向上に寄与します。
GsuiteやOffice 365と連携し、メールやカレンダー情報を自動取り込みすることで入力作業を削減。案件ボードはカード形式で表示され、ドラッグ&ドロップで簡単に管理可能。モバイルアプリにも対応し、外出先からでもデータ入力・確認ができます。
利用者のレビュー(口コミ、評価)
主な機能
GENIEE SFA/CRM
GENIEE SFA/CRMは、株式会社ジーニーが提供する国産の営業支援・顧客管理ツール。商談や顧客情報の一元管理を可能にし、営業活動の効率化と業績向上を支援します。
シンプルで直感的な操作性で、ITに不慣れなユーザーでも簡単に使えるのが特長。AIアシスタント機能を搭載し、GPT-4を活用した文章作成やデータ分析を支援します。
GoogleスプレッドシートやZoomなどの外部ツールと連携し、業務フローとの統合も簡単に行えます。料金プランは3種類あり、企業の規模やニーズに応じた選択が可能。専任の担当者による導入サポートも充実しており、短期間での運用開始が可能です。
主な機能
Knowledge Suite
Knowledge Suiteは、ブルーテック株式会社が提供する、SFA(営業支援システム)やCRM(顧客管理システム)、グループウェア機能を統合したクラウド型ビジネスアプリケーション。営業情報の一元管理、案件の進捗管理、スケジュール共有、ワークフロー、ファイル共有など、多彩な機能を具え、業務の効率化を支援します。
主な特徴は、ユーザー数無制限で利用できる料金体系。Knowledge Suiteは企業単位の料金設定を採用しており、低コストで導入できます。特に、中小企業や成長フェーズの企業に適した価格設計です。また、クラウド型のため、インストール不要でテレワークにも対応可能です。
シンプルなUIと直感的な操作性により、ITに詳しくない社員でもスムーズに利用でき、営業活動の可視化と業務効率向上を実現します。
主な機能
Synergy!
Synergy!(シナジー)は、シナジーマーケティング株式会社が提供するクラウド型CRMツール。企業の顧客データを一元管理し、メール配信やアンケート、ポイント管理など多彩な機能でマーケティング施策を最適化できます。顧客ごとの行動履歴を分析し、適切なタイミングでアプローチできるのが強みです。
専門知識がなくても直感的に操作でき、ドラッグ&ドロップでメール作成や細かなセグメント設定が可能。またAPI連携にも対応し、ECサイトや会員管理システムとスムーズに統合できます。中小企業から大企業まで幅広く導入されています。
利用者のレビュー(口コミ、評価)
主な機能
UPWARD
UPWARDは、UPWARD株式会社が提供する、フィールドセールス向けのSFA(営業支援ツール)。移動中や訪問時の情報活用に特化している点が強みです。位置情報を活用し、営業担当者の現在地から近い顧客情報を自動表示する機能が特長で、訪問効率を大幅に向上させます。
また、Salesforceと連携し、訪問履歴や商談の進捗をリアルタイムで記録・共有でき、営業プロセスの可視化と最適化が可能。スマートフォンアプリ対応により、外出先でも簡単に情報入力・確認ができ、業務負担を軽減します。
主な機能
Sansanは、Sansan株式会社が提供する、名刺管理と顧客データ活用を一元化できるビジネスデータベースです。導入企業数は10,000社以上で、多くの大手企業にも採用されています。
Sansanの特長は、単なる名刺管理にとどまらず、組織全体の顧客データを統合し、営業活動を強化できる点です。名刺情報だけでなく、メールや商談記録、社内のコンタクト履歴などを一元管理でき、営業チーム間の情報共有がスムーズになり、売上向上に貢献します。
また、AIを活用したデータクレンジング機能により、常に最新かつ正確な顧客情報を保持できるのも強み。加えて、SalesforceやHubSpotなどの外部ツールと連携でき、既存の営業支援ツールを活かしながら運用できる柔軟性も具えています。
利用者のレビュー(口コミ、評価)
主な機能
大手企業がCRMを導入するメリット
大手企業では、部門間の情報分断や営業活動の属人化、データ活用の難しさなど、規模が大きいがゆえの課題があります。CRMを導入することで、顧客情報の一元管理や業務の効率化が進み、組織全体の生産性向上と売上拡大につながります。
大手企業のCRM導入メリット4つ
- 顧客情報を全社で一元管理し、部門間の連携を強化できる
- 営業活動の属人化を防ぎ、組織全体の営業力を底上げできる
- データ活用で経営判断を迅速化し、営業戦略の精度を向上できる
- 既存顧客との関係強化でLTVを向上し、安定した売上基盤を確立できる
顧客情報を全社で一元管理し、部門間の連携を強化できる
営業、カスタマーサポート、マーケティングなど、さまざまな部門が顧客と接点を持つ大手企業では、情報が分断されやすくなりがち。その結果、過去の対応履歴が共有されておらず、顧客に同じ説明を繰り返してしまったり、商談中の課題を適切に把握できなかったりする問題が発生します。
CRMを導入すれば、顧客の取引履歴や対応状況をリアルタイムで全社的に共有でき、部門間の情報連携がスムーズになります。例えば、サポート部門が「頻繁に問い合わせがある顧客」と認識していれば、営業部門が適切なフォローアップを行いやすくなります。情報が統一されることで、対応の質が向上し、顧客満足度の向上にもつながります。
営業活動の属人化を防ぎ、組織全体の営業力を底上げできる
営業担当者ごとに情報の管理方法が異なると、異動や退職時に顧客情報が引き継がれず、商談が停滞するリスクがあります。また、ベテラン営業のノウハウが個人に蓄積されてしまい、新人や中堅社員が同じ成果を出すのが難しくなることも。
CRMを活用すると、商談履歴や顧客とのやり取りを記録し、誰でも簡単に過去の状況を把握できるようになります。例えば、前任者の商談メモを参照しながら次の提案を進めることで、引き継ぎ後もスムーズに営業を継続可能です。また、成約率の高い営業担当者の行動パターンを分析し、成功事例を組織全体で共有することで、営業力の底上げができます。
データ活用で経営判断を迅速化し、営業戦略の精度を向上できる
大手企業では、営業データが各拠点や部門に分散し、集計に時間がかかるため、スムーズな意思決定が難しくなることがあります。例えば、売上予測を立てる際に現場の最新データが揃わず、経営判断が遅れることです。
CRMを導入すれば、リアルタイムで営業案件の進捗や成約率を可視化でき、売上予測の精度が向上。例えば、特定の業界で商談成約率が下がっている企業では、その原因を素早く分析し、マーケティング施策や営業戦略を迅速に調整可能です。また、BIツールと連携すれば、過去のデータをもとに成約可能性の高い顧客を特定する高度な分析も実現できます。
既存顧客との関係強化でLTVを向上し、安定した売上基盤を確立できる
新規顧客の創出には多くのコストがかかるため、既存顧客との関係を深め、LTV(顧客生涯価値)を最大化することが重要です。しかし、適切なフォローが行われないと、契約の更新率が低下し、解約が増加する可能性があります。
CRMを活用すると、契約更新時期や過去の購入履歴に基づいたリマインド通知を自動化でき、顧客のフォローアップがしやすくなります。例えば、解約リスクの高い顧客を特定し、特別なサポートを提供することで、離脱を防ぐことが可能です。また、過去の購入履歴を分析し、最適なアップセル・クロスセルの提案を行うことで、継続的な売上向上につなげることもできます。
大手企業のCRMの選び方
大手企業がCRMを導入する際は、全社規模の運用に耐えられるか、複雑な業務フローに対応できるか、長期的に使える基盤になるかを見極める必要があります。導入後の不一致やセキュリティ面の不足を防ぐためにも、以下のポイントを事前に確認しましょう。
大手企業のCRM比較ポイント
- 全拠点・全社員で使える「大規模・多拠点対応力」
- 自社の業務フローに合わせられる「カスタマイズ性・柔軟性」
- 情報漏えいリスクを防ぐ「セキュリティ・アクセス管理機能」
- 長期運用を支える「サポート・導入後支援」
全拠点で運用できるか:大規模・多拠点対応力
大手企業では、数百~数千人規模の社員がCRMを利用します。そのため、同時アクセス時のパフォーマンスや拠点間のデータ共有の仕組みが整っているかが重要です。例えば、全国の支社や海外拠点でも快適に利用できるか、多言語対応が可能かを確認しましょう。
また、組織ごとに異なる業務ルールに対応できるかも見逃せません。本社・支社・部門ごとに異なるアクセス権限を適切に設定し、「特定の部門のみ情報の閲覧・編集が可能」といった細かい制御ができるかも事前にチェックしましょう。
さらに、社員数の増減や拠点の追加に柔軟に対応できるかも重要です。事業拡大や組織変更があった際にスムーズに運用を継続できるよう、スケーラビリティの高いCRMを選ぶことが求められます。
業務に合わせて最適化できるか:カスタマイズ性・柔軟性
大手企業では部門ごとに業務フローが異なるため、標準機能だけでは運用に合わないケースが多く見られます。そこで重要になるのが、CRMのカスタマイズ性です。独自の営業プロセスや代理店経由の取引、特殊な契約管理がある場合でも、画面レイアウトや入力項目、ワークフローを柔軟に調整できるかを確認する必要があります。
また、基幹システムやSFA、MAなど既存ツールとの連携性も欠かせません。CRM単体で完結せず、周辺システムとシームレスに連動できれば、データ活用の幅が広がります。あわせて、カスタマイズ時の工数や追加費用、管理画面でどこまで自社で設定変更できるかといった運用負担も事前に把握しておくと、長期的に使いやすいCRMを選びやすくなります。
企業が重視するCRMの機能
当社PRONIアイミツSaaSが2025年5月〜9月に実施した独自調査では、企業が重視する機能として「顧客管理」(97%)「案件管理」(78%)「スケジュール管理」(74%)が上位に挙げられました。多くの企業が“顧客データを軸に業務プロセス全体を把握できる環境”を求めていることが分かります。大手企業でCRMを選定する際も、こうした実態を踏まえ、自社業務に必須となる機能が揃っているかを基準に比較することが重要です。
安全に運用できるか:セキュリティ・アクセス管理
大手企業では情報量が多く、データ漏えいは重大なリスクになります。CRMを選ぶ際は、権限設定や二要素認証などの基本的なセキュリティ機能を確認しましょう。異動・退職に合わせて権限を即時変更できる仕組みも欠かせません。
クラウド型を選ぶ場合は、データ暗号化やバックアップ体制、ISO27001・SOC2といった認証の有無が判断材料になります。また、内部不正を防ぐために操作ログや不審アクセス検知に対応しているかも確認し、長期的に安全に使えるCRMを選ぶことが重要です。
長期的に運用できるか:サポート・導入後支援
CRMは導入後の運用が成否を分けるため、サポート体制の充実度を事前に確認しておく必要があります。専任担当者の有無やレスポンスの速さは、大企業にとって特に重要なチェックポイントです。
導入初期には研修やマニュアル整備が求められるため、講習・ウェビナー・ヘルプデスクなどのサポート範囲も確認しましょう。さらに、アップデートや機能追加が継続的に行われるCRMであれば、組織の成長や環境変化にも対応しやすく、長期的に安定した運用が可能になります。
大手企業へのCRM導入事例
多くの企業がCRMを導入していますが、その活用方法や定着後の姿は企業によってさまざまです。本記事では、大手企業が実際にCRMを導入した事例を紹介します。具体的な導入例を通じて、CRM活用のイメージを持つ参考にしてください。
事例①お客様の来館率向上!アラートでキャンセル率の削減も実現
全国に旅館やホテルを展開する大手リゾート会社が、「Zoho CRM」を導入した事例をご紹介します。この企業ではブライダル事業も手がけており、複数の営業拠点を持っています。
以前は各拠点で顧客情報をExcelに入力して管理していたそうですが、情報共有のスピードが遅く、リアルタイムで状況を判断することが難しかったとのことです。
また、Excelでの管理は項目が多く、担当者の入力負担が大きかったため、ミスが発生しやすい状況でした。さらに、セキュリティ面でも不安があったそうです。
そこで、同社は「Zoho CRM」の導入を決定。その決め手となったのは、「トライアル期間中に十分な検証ができたこと」だったといいます。また、カスタマイズ性が高く、自社の業務に合わせた柔軟な設定が可能だったことも大きな要因だったとのこと。
導入後は情報のタイムラグがなくなり、リアルタイムでのフォローが可能に。結果として、来館率が最大で15ポイント改善し、来館予約のキャンセル率も50%削減できたそうです。
事例②200件以上の商談をスムーズに管理!データ更新作業も大幅効率化
ある大手電子メーカーが「GENIEE SFA/CRM」を導入した事例をご紹介します。この企業は、法人向けサービスである新規事業の立ち上げにあたり、営業管理の仕組みをゼロから構築する必要があり、CRMの導入を検討していました。
しかし、顧客情報の管理方法が統一されておらず、データ入力のルールが定まっていなかったため、営業活動の可視化が難しいという課題があったそうです。また、管理すべき情報が増えるにつれ、入力作業の負担も大きくなっていたとのことです。
そこで、同社は「GENIEE SFA/CRM」を導入。その決め手となったのは、初期費用や運用コストが低く、スモールスタートしやすかったこと。また、社内で簡単にカスタマイズでき、組織の成長に合わせて柔軟に運用できる点も評価されたそうです。
導入後は、月間約200件以上の商談を複数の担当者でスムーズに管理できるようになり、営業状況の把握しやすくなりました。さらに、手作業で1時間かかっていたデータ更新作業が自動化され、5分程度で完了するようになったことで、業務効率が大幅に向上したとのことです。
まとめ:大企業がCRMを定着させるには「使いやすさ」が鍵
CRMは導入するだけでは意味がなく、現場で使われて初めて効果を発揮します。大企業では規模が大きい分、「入力が面倒」「メリットを感じない」といった理由で定着しないケースが多く、現場が無理なく使える仕組みを作ることが重要です。
また、CRM選定時には、全社で運用できるか、業務フローに適応できるか、長期的に使い続けられるかをしっかり見極める必要があります。「どのCRMを選ぶか」だけでなく、「どう活用するか」が成功のカギ。ぜひ本記事を参考に、貴社に最適なCRMを選び、定着・活用を進めてください。
→大企業・大手企業へ導入実績があるCRM46選ランキングを見る
PRONIアイミツ(当サイト)では、ITツール受発注支援のプロとして、CRM選びについての相談を受け付けています。いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合ったツールが分かる診断(無料)もありますので、ぜひ一度お試しください。
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