CRMとは?ツールの選び方を解説
近年CRMは幅広く企業にも浸透してきており、さまざまな成果を挙げています。そこで今回は、CRMを検討している方に向けそもそもCRMとは何か、また基本的な機能やシステムの選び方について詳しく紹介します。
- マーケティング用語のCRMとは
- ツールとしてのCRMとは何か
- CRMで利用できる基本的な機能
- CRMを導入する前に行うべきこと5つ
- CRMの選び方とは?押さるべき5つのポイント
- まとめ:CRM選びでお悩みならPRONIアイミツへ
マーケティング用語のCRMとは
CRMはCustomer Relationship Managementの略で、日本語に訳すと「顧客関係管理」という意味になります。企業が顧客と友好的な関係性を築くことで、顧客単価をアップ、またはリピーターを獲得するような営業手法のことを言います。
例えば普段通っている店から暑中見舞いをもらうことなどもCRMの1つです。これを顧客一人ひとりの好みに合わせてどうアプローチするかを考え、実行していくことがCRMの基本的な活動となります。現代の日本では顧客の価値観が多様化してきているため、ニーズを把握し適切なコミュニケーションを行える方法として注目されています。
ツールとしてのCRMとは何か
現在日本でCRMというと、ITツールである「顧客管理システム」を指している場合が多くなっています。顧客のニーズ分析やコミュニケーションの重要性が増す一方で企業の規模が大きくなると、顧客一人ひとりに丁寧な対応を行うことが難しくなります。しかしこれらをシステムが分析し、業務の多くを自動化することで効率を上げながらも丁寧な対応を行うことが可能となりました。
このことからCRMは顧客を軸とした営業活動をサポートするツールとして高く評価されるようになり、「CRM=ITツール」として浸透していきました。
CRMで利用できる基本的な機能
では実際にITツールとしてのCRMでは、どのような機能が利用できるのでしょうか?そこで次に、標準として備え付けられているCRMの機能について詳しく紹介します。
顧客管理
顧客情報の管理はCRMの土台となる機能であり、これまで取引を行ってきた顧客の住所や氏名、連絡先、年齢などの基本的な情報が蓄積されます。そのほかにも購入した商品の情報や日付、見積もりの作成状況、クレーム対応の履歴などより細かい情報を記載することも可能。これらが一元管理できることから属性ごとの顧客分類なども行え、商談に必要な情報なども探しやすくなります。
問い合わせ管理
CRMでは、メールやホームページのWebフォームから送られた問い合わせ情報が自動でシステムへと送られ、分類・管理できます。またCRMのなかには同様の問い合わせへの回答をテンプレート化したものや、過去の類似Q&A、顧客情報などが蓄積されています。このことから、サポート担当者は実際の問い合わせに対して必要な情報をスピーディーに収集し、顧客が必要としている情報を送ることが可能です。
メール配信
CRMには、メールを顧客へ配信する機能があります。また配信するメールにおいても、セール情報・イベント情報・キャンペーン情報などを分類し、これらの情報を必要としている顧客を自動で判別・配信まで行ってくれます。
これまではExcelのVBA機能やメルマガ配信サービスの機能を利用してつくられたメーリングリストを基に配信を行っていましたが、CRM内蔵のメール配信機能を使うことで、これらの作業が不要となりより効果的な配信ができるようになります。
分析・レポート
CRMのシステムには膨大な顧客情報が蓄積されており、このデータを基に分析が行えます。情報量の多さから精度も高く、スピーディーに処理が行えるため、必要なタイミングで経営判断を下すことも可能です。
またこれらの分析結果はレポートとして定期的に提出されるため、例えば顧客に商品をおすすめする場合に、このレポートを参照し顧客の属性で売上の高い商品を選択して商談を行う、などの使い方もできます。
CRMを導入する前に行うべきこと5つ
次に実際にCRMの導入を考えた場合、まず企業でどのような準備を行うべきかを紹介します。これを行うことで次のCRMシステム選びがスムーズに進められるようになるのでぜひ参考にしてください。
現状を再確認しよう
まずCRMの導入にあたって自社の営業状況を確認し、どんな課題があるかを探してみましょう。例えば洗い出した結果上がった課題が「顧客単価が低い」であれば、顧客とのコミュニケーションが図れる機能が豊富なシステムや、実際に顧客単価をアップさせた事例が豊富なシステムなどを探すと課題の解決に期待ができます。
もしこの課題の洗い出しが正確にできなければ、CRMを導入したとしても思ったような成果が出ない可能性があるため、自社の営業課題分析はしっかり行いましょう。
CRMを導入する目的を整理しよう
次にCRMを導入する目的を確認します。洗い出した課題を基に、社内で統一した導入目的を考えておくといいでしょう。例えば顧客単価が低いという課題があるのであれば、顧客との関係性強化により単価を向上させる、などになります。またそのほかによくある導入目的としては、顧客管理業務の効率化や、顧客満足度の向上などが挙げられます。
導入の目的を設定すると、例えば関係性強化であれば分析機能が充実したCRMを選ぶなど、それに必要な機能が何かが自ずとわかるようになるでしょう。
KPIを設定しよう
KPIはKey Performance Indicatorの略で、日本語では「重要業績評価指標」という意味になります。目標を達成するために、そのプロセスをチェックすることでその達成度合いを確認する指標のことです。KPIとしてよく利用されるのは訪問件数・受注件数などです。
KPIは言わば中間目標として設定されるものであり、これらを明確化することで、導入後まず設定したこの目標を達成するにはどういったCRMの機能が必要になるかがより分かりやすくなります。
きちんと現場の声を聞こう
自社に導入するCRMを実際に使用するのは現場の人間であるため、CRMを定着させ最大限の成果を出すには現場の理解や協力は不可欠です。そのため導入の段階から事前に社内での周知を丁寧に行い、導入する際にどのようなCRMにすべきか現場の声を積極的に取り入れることが大切です。
このときあらかじめ社内でCRM導入の担当者やチームを決めておくのもおすすめ。導入する場合は部署をまたいだ連携になることも多いため、担当者を決めておくことでスムーズに導入が進められます。
CRM以外で使用しているシステムについて確認しよう
どのようなCRMを導入するか、具体的にイメージを固めた後は、自社でどのようなシステムを使っているかを確認します。これは既存システムと導入するCRMがどの程度連携できるかを確認するためです。
特にCRMと連携することの多いシステムとしては営業支援システムであるSFAが挙げられます。CRMは見込み顧客を顧客に変えるシステムであり、SFAはこの顧客に対する営業活動をサポートするシステムです。すでにSFAを導入している場合はどのようなCRMシステムと連携できるのかを確認しておきましょう。
CRMの選び方とは?押さるべき5つのポイント
最後に、導入するCRMをどのように選ぶかについて紹介します。選ぶ基準となるのは導入形態と使いやすさ、サポート体制、セキュリティ、外部システムとの連携のしやすさです。では詳しく見ていきましょう。
導入形態は自社にマッチしているのか
CRMシステムにはクラウド型とオンプレミス型があるため、どちらが自社に適しているかを検討してください。オンプレミス型とは社内にサーバーを構築して運用するもので、カスタマイズ性が高い一方で導入の費用が高く設置までに時間がかかります。クラウド型はインターネットを経由して、運営会社が提供するシステムを利用するもので、導入費用が安く簡単に導入できる一方で、柔軟性がないためカスタマイズができません。
このようにそれぞれの形態でメリットデメリットがあるため、自社にはどの形態が合っているか、また導入したいCRMがその形態に対応しているかどうかを確認しましょう。
誰にとっても使いやすいか
前述したように、CRMを導入後に使用するのは現場の営業マンです。そのためパソコンに詳しくない人でも簡単に入力できるか、分かりやすい画面になっているかなど、日々使用する上で入力作業が大きな負担にならないかどうかをチェックしましょう。もし無料トライアルがあれば有効活用し、現場で実際に使ってみてから導入すると安心です。
また営業マンは外出することも多いためスマホやタブレットなどのマルチデバイスに対応していれば、外出先からも情報の参照や入力ができて効率的に利用できます。
サポート体制は万全か
CRMに限った話ではありませんが、どんなに簡単に使えるものだとしても初めてのシステムに戸惑うことは多くあります。そのためサポート体制が手厚い会社のCRMを選びスムーズに導入できるようにしましょう。
サポート体制は会社によってどの程度の保障期間があるか、回答の形式が電話かチャットかなどが異なるため、なるべく長い期間利用できスピーディーに対応できる会社を選ぶと安心です。またCRMは社内への定着や活用がうまくいかないことも多いため、これらのサポートまで対応しているとなおいいでしょう。
セキュリティ面に問題はないか
CRMはシステムの特性上、数多くの重要な個人情報を蓄積しているためセキュリティ面も重視してください。特にクラウド型を選択する場合、インターネットを経由してシステムを活用するため特に注意が必要です。近年システムへの不正アクセスの手口が巧妙化している傾向があるため、導入を検討しているCRMでどのようなセキュリティ対策が行われているか、内容をしっかりと確認してください。
また運営会社自体でプライバシーマークを取得していることも目安の1つで、組織として個人情報の保護制度が確立されていると保証されているためおすすめです。
外部システムとも連携できるか
導入前の社内での準備で確認した、自社で使用しているITシステムと連携できるCRMを選びましょう。SFAとの連携がもっとも重要ですが、そのほかにも幅広いツールと連携できれば、より業務効率の向上が期待できます。システム同士の連携ができれば、どちらか一方のシステムにデータを入力するだけで、その情報が連携したシステムにも自動で転記されるからです。
またシステムが連携していれば、情報の管理や検索なども行いやすいため、なるべく幅広く連携が行えるCRMを選ぶのがおすすめです。
関連記事:CRMを徹底比較
まとめ:CRM選びでお悩みならPRONIアイミツへ
CRMは導入により直接的な業績のアップや大幅な業務効率の向上が期待できますが、選び方を間違えるとまったく成果が出ない可能性があるため慎重に検討を進めましょう。
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