LINE連携できるCRMツールおすすめ12選!業種別選び方・メリットも解説
LINEでクーポンやメッセージを配信しても「効果が分からない」「反応の良いユーザーが絞れない」と感じたことはありませんか? また、LINE・メール・商談履歴などに顧客データが分散し、分析に手間がかかるとお悩みの方も多いでしょう。 こうした課題は、LINE上で顧客管理可能なCRMツールを活用することで解決できます。顧客情報の一元管理や、チャットボットによる自動対応、LTV向上につながる施策設計なども実現可能です。
本記事では、LINEを活用したCRM(顧客管理)の重要性や機能、導入メリットを解説し、目的別におすすめのツールも紹介します。LINEをもっと戦略的に活用したい方は、ぜひ参考にしてください。
- LINEを活用したCRM(顧客管理)とは
- LINE×CRMでできること
- LINEでCRMを行うメリット
- LINE連携できるCRMとLINEマーケティングツール、どちらを選ぶべき?
- LINEで顧客管理できるツール比較表
- LINE連携できるCRMツールおすすめ5選
- LINEマーケティングツールおすすめ7選
- 【業種別・課題別】LINE連携できるCRMの選び方
- LINEとCRMを連携した成功事例
- 失敗しないLINE×CRM連携の活用ポイント
- まとめ:CRM(顧客管理ツール)との連携で、より効果のあるLINEマーケティング
- よくある質問

LINEを活用したCRM(顧客管理)とは

LINEを活用した顧客管理とは、メールのような一方通行のコミュニケーションではなく、LINE上で顧客と対話しながら関係性を深めていくマーケティング施策です。LINEは日本国内で最も利用されているコミュニケーションアプリであり、BtoCビジネスにおいて顧客との距離を縮めるチャネルとして欠かせない存在です。
特に、LINEの「トーク」機能を活用すれば、ユーザーが普段使い慣れているUIのまま双方向のやりとりが可能です。適切なタイミングでメッセージを届けたり、クーポンやキャンペーン情報を配信したりすることで、反応率の向上が期待できます。さらに、個別対応や自動化を取り入れれば、効率的かつパーソナライズされた接客も可能です。
一方で、LINE単体では顧客データの蓄積や一元管理、詳細な分析には限界があります。例えば「誰に」「いつ」「どんな内容を送ったか」を体系的に把握することや、セグメントごとの施策最適化、顧客ごとの履歴参照などは難しい場面もあります。
そこで注目されているのが、CRM(顧客管理)ツールとの連携です。ツールを活用することで、顧客の属性や行動履歴に応じた施策の自動配信や効果測定が可能になり、顧客との関係性を可視化しながら最適なアプローチが行えます。結果として、LTV(顧客生涯価値)の向上につながる点が大きなメリットです。
LINE×CRMでできること
LINEとCRMを連携することで、顧客管理とコミュニケーション施策を一体化し、より効率的なマーケティングが可能になります。主な機能は以下の通りです。
機能名 | 機能内容 |
---|---|
顧客データの一元管理 | LINE情報と顧客属性・購買履歴などを統合して管理 |
ステップ配信 | タイミングに応じて自動的に段階的なメッセージ配信 |
セグメント配信 | 属性・行動履歴に基づいてメッセージを出し分け |
自動応答(チャットボット) | 定型質問や注文確認などを自動で対応 |
アクションログの分析 | 顧客の反応・行動データを可視化して施策に活用 |
顧客データの一元管理
LINE公式アカウントの「友だち情報」だけでなく、CRMに蓄積された購入履歴やWeb閲覧履歴、問い合わせ対応履歴なども統合して管理できます。LINE IDとCRMデータを連携することで、顧客ごとの属性や行動傾向を深く把握し、パーソナライズされたアプローチが可能になります。
ステップ配信(LINEの自動メッセージ配信)
LINE登録直後のあいさつメッセージや、商品購入後のフォローアップなどを、事前に設定したシナリオに沿って自動配信できます。人手をかけずにコミュニケーションを継続でき、マーケティングの自動化や顧客対応の効率化に役立ちます。
セグメント配信(LINEメッセージのターゲティング)
「新規ユーザー」「リピーター」「休眠ユーザー」など、顧客属性や行動データに基づいてグループ分けを行い、それぞれに最適なコンテンツを配信します。例えば誕生日クーポンや関心ジャンルの商品案内など、ターゲットに響くLINE配信が可能となり、開封率や反応率の向上が期待できます。
自動応答(LINEチャットボットによる対応)
LINE上での問い合わせに対し、チャットボットを活用した自動応答が可能です。予約受付やFAQ対応、キャンペーン情報の案内など、LINEで完結するユーザー体験を提供しながら、運用コストの削減にもつながります。
アクションログの記録・分析
配信したLINEメッセージの開封率やクリック率、反応内容などのアクションログをCRM上で可視化できます。これにより、どの施策が効果的だったかを数値で確認し、LINEマーケティング施策の改善と最適化(PDCA)をスピーディーに実行できます。
LINEでCRMを行うメリット
LINEとCRMを連携することで、One to Oneマーケティングの精度を上げられます。具体的にどのようなメリットがあるのか確認しましょう。
- LINE IDの連携で、顧客管理を効率化できる
- セグメント分けした顧客ごとに、個別メッセージを送信できる
- チャットボットで顧客対応を自動化できる
- 顧客行動を可視化して分析できる
LINE IDの連携で、顧客管理を効率化できる
LINEのユーザーアカウントは、一人ひとりにIDが割り振られています。顧客は、LINE IDと会員情報を連携すると、LINEからログインした状態でECサイトやWebサイトにアクセスでき、購入・検索などが可能となります。つまり、LINE IDの連携によって、LINE IDを持つ顧客とCRM上での顧客が一致してデータの精度が上がり、顧客管理を効率化できます。
例えば、LINEとは別にCRMで顧客情報を管理していると、会員のうち誰が公式LINEアカウントに登録しているのかが分からない場合があります。しかし、LINE IDの連携ができれば、すでにある顧客情報とLINEアカウントとを紐づけられるようになります。
セグメント分けした顧客ごとに、個別メッセージを送信できる
LINEとCRMを連携すると、より細かなセグメント配信が可能となり、例えば「20代女性」とターゲット設定をし、顧客ごとに必要なメッセージを送信できます。LINEに標準搭載された顧客管理機能だけでは、過去の注文回数や購入商品などを管理できず、ロイヤリティの高低も管理しきれません。セグメント配信では、リピーターにだけ特別なキャンペーンを知らせたい、カゴ落ち商品についてLINEで知らせたいなど、顧客ごとに最適化したメッセージを送信できます。
また、 セグメント配信の活用法に「シナリオLINE」があります。シナリオLINEはいわゆる公式アカウントのLINEを使用したマーケティング方法の1つです。事前にシナリオを設定しておくと、顧客の動きに合わせて自動応答できます。顧客のセグメントごとに、顧客に合ったメッセージ対応ができ、決済ページへの遷移率やCVRが向上も見込めます。
チャットボットで顧客対応を自動化できる
チャットボットによるメッセージ自動配信機能のあるCRMであれば、顧客ごとの情報も踏まえた上で、顧客対応を自動化できます。LINEでは顧客側からの問い合わせにタイムライン上で返答するケースも多いですが、顧客数が多い場合はすべての問い合わせに手動で対応するのは不可能と言えるでしょう。
チャットボットはリアルタイムで顧客対応し、顧客が必要とする回答に導くように設計されています。その結果、顧客は待つことなくスムーズに問題を解決できます。有人対応へのエスカレーションとしても便利に活用できるでしょう。
顧客行動を可視化して分析できる
CRMとLINEの連携により、顧客行動を可視化・分析して、マーケティングへと活用できるのもメリットです。CRMとLINEの連携で、可視化して分析できる主な情報・顧客行動は次の通りです。
- 性別/年齢/居住地
- LINE友だち追加に至った経路(LINEの流入経路)
- LINEアカウントブロックに至った経路
- LINEを通じて行われた注文数や予約数、来店数等
- メッセージの開封率
- 配信したクーポン別に見る開封率や使用率
- URLの反応計測
上記以外にも、ページへのアクセス回数、コンテンツの視聴分析などあらゆるユーザー行動が分析できます。LINEとCRMを連携させておけば、LINE上で得られた顧客情報はすべてCRMのデータベースにて管理され、自動で分析まで行われます。今後、LINE施策で最適な判断を行うには、CRM連携による可視化と分析がポイントと言えます。
LINE連携できるCRMとLINEマーケティングツール、どちらを選ぶべき?
LINEを活用した顧客対応やマーケティング施策を始める際、「LINEと連携できるCRM」と「LINEマーケティングツール」のどちらを導入すべきか迷うこともあるかと思います。どちらもLINEを通じた施策を可能にする点では共通していますが、目的や運用体制によって適した選択肢は異なります。
例えば、ECサイトの購入履歴や問い合わせ内容など、LINE以外の顧客接点も含めて一元的に管理したい場合は、CRMにLINEを連携するのがおすすめです。CRMを活用すれば、LINEでのやり取りも含めて顧客情報を統合管理でき、セグメントごとの施策設計や効果測定が高度に行えます。LTVの向上やロイヤルカスタマーの育成を重視する企業には特におすすめです。
一方、まずはLINEを使って簡単なキャンペーンやメッセージ配信から始めたい場合には、LINEマーケティングツールの導入がおすすめです。LINEを軸としたシンプルな施策をノーコードで手軽に実施できるよう設計されているため、小規模事業者やマーケティングのリソースが限られている企業でも取り入れやすいのが特徴です。
また、近年ではCRMとLINEマーケティングツールを併用し、CRMで蓄積・分析したデータをもとに、LINE専用のツールで配信施策を行うといった使い分けも増えています。施策の目的や社内の体制に応じ、どちらか一方に絞るのではなく、両者を組み合わせて活用するという選択肢もあるでしょう。
LINEで顧客管理できるツール比較表
ここからは、LINEと連携できるCRMツールを比較します。自社の予算や必要な機能と照らし合わせながら、おすすめのLINEと連携できるCRMツールをご確認ください。
ツール名 | 初期費用 | 月額料金 |
---|---|---|
Synergy! | 118,000円 | 20,000円〜 |
Mico Engage AI | 要問合せ | 要問合せ |
Customer Rings | 要問合せ | 要問合せ |
Zendesk | 要問合せ | 49$〜/エージェント |
うちでのこづち | 要問合せ | 50,000円〜 |
Liny | 要問合せ | 要問合せ |
Lステップ | 無料 | 5,000円〜 ※無料プランあり |
KUZEN | 要問合せ | 要問合せ |
DECA for LINE | 要問合せ | 要問合せ |
Kit-Curu | 500,000円 | 50,000 円〜 |
elink | 無料 | 24,000円〜 |
Ziinie for Restaurant | 要問合せ | 要問合せ |
次の章では、各種ツールについて詳しく解説します。
LINE連携できるCRMツールおすすめ5選
LINEと連携できるおすすめCRMを紹介します。複数チャネルで顧客データを一元管理したい方や、LINEだけでなくメールやSMSなども活用したい方にはCRMの導入がおすすめです。自社のCRM選びの参考にしてください。
- Synergy!
- Mico Engage AI
- Customer Rings
- Zendesk
- うちでのこづち

Synergy!
Synergy! は、シナジーマーケティング株式会社が提供するLINEと連携できるCRMです。顧客情報の一元管理を中心に、必要な機能をもれなく搭載した国産CRMとして利用されています。
アンケートやフォームによる情報収集をはじめ、データベースにおける一元管理、外部システムとも情報を連携させながら、メッセージ配信やWebマーケティングにも活用する流れをこれ1つでカバーでき、LINEとの連携も可能です。
LINEとの連携では、セグメント配信やオート配信、リターゲティング配信、ステップ配信などさまざまな配信方法にも対応し、クーボン付きのバースデーLINEの配信や、会員ポイントの失効時にはアラートLINEも配信できます。LINEマーケティングに力を入れたい場合には非常に心強いCRMです。
利用者のレビュー(口コミ、評価)
主な機能
Mico Engage AI
Mico Engage AIは、株式会社Micoが提供するLINEと連携できるCRMです。LINE運用に特化し、LINEを最大限効果的に活用できるCRMです。
業界規模問わず多くの企業に利用され、継続利用率99.5%を実現しています。LINEで成果を出すためのノウハウとしてKPI設定、ユーザーフロー、各指標の数値計測、数値を元にした改善施策を提案など、成果達成に向けたサポートを受けられます。LINEによる一気通貫した顧客体験を可能にする顧客管理機能、予約管理機能、自動セグメント配信、bot機能、LINE内予約などの豊富な機能が搭載されています。
Mico Engage AIとLINEを連携することで、集客数の最大化と既存顧客フォローの最適化、リピート率向上につなげられるでしょう。
主な機能
Customer Rings
Customer Ringsは、株式会社プラスアルファ・コンサルティングが提供するLINEと連携できるCRMです。継続利用99%以上のリピート率があるCRMで、マーケティングオートメーション(MA)では、国内No2の実績を持ち多くの企業が導入しています。
蓄積したデータから一人ひとりを深掘りし、個客として対話が可能です。分析結果のグラフをクリックすると、分析対象の顧客一覧を抽出し、一覧を用いた分析や、顧客カルテや購買履歴を確認して顧客を深掘りできます。顧客一人ひとりに注力でき、より高品質な顧客体験の創出につながります。
LINEの公式アカウントと連携したメッセージ配信機能を備えており、顧客データとLINE IDを統合することで、CRM上での分析がより進みます。
主な機能

うちでのこづち
うちでのこづちは、株式会社E-Grantが提供するLINEと連携できるCRMです。ネットショップやEC通販業界において、もっとも人気を集めているCRMで、SFA機能もそなえています。
特許を取得している独自のシステムを導入しており、顧客満足度は93%と高い数値を記録しています。顧客情報の収集・分析をはじめ、メールやSMS、広告など幅広いチャネルを活用した改善施策の展開、その後の効果検証までこれ1つでカバーでき、LTV(顧客生涯価値:Life Time Value)の向上が可能です。
LINE公式アカウントとの連携もでき、セグメント配信やステップ配信が可能であるほか、URLごとのクリック率測定、CSVファイルによるレポート出力やGoogleアナリティクスとの連携などが可能です。LINEマーケティングに便利な機能が揃っています。
主な機能
LINEマーケティングツールおすすめ7選
LINEを使った集客や販促を効率的に行いたい方におすすめのLINEマーケティングツールを紹介します。まずはLINE中心に手軽に施策を始めたい方や、配信業務を自動化したい方におすすめです。ぜひツール選びの参考にしてください。
- Liny
- Lステップ
- KUZEN
- DECA for LINE
- Kit-Curu
- elink
- Ziinie for Restaurant

Liny
Liny(リニー)は、LINE公式アカウントを活用し、顧客情報の収集・管理から最適な情報配信までを支援するLINEマーケティングツールです。年齢や性別、流入経路などのデータをもとにしたセグメント配信により、反応率や売上向上を実現します。
カスタマーサポートや採用活動など幅広い用途に対応し、3,500社以上の導入実績を持つ点も信頼性の裏付け。高い開封率を誇るLINEを通じて、スムーズな情報発信と顧客満足度の向上に貢献します。
主な機能

Lステップ
Lステップは、LINE公式アカウントの拡張機能を備えたB2C向けLINEマーケティングツールです。シナリオ配信やセグメント機能を通じて、ユーザー行動に応じた個別対応を自動化。高精度のメッセージ配信により、開封率や成約率の向上を支援します。
流入経路分析やスコアリング機能も備え、効果的な施策の実行と改善が可能。予約管理や顧客情報の蓄積も一元化され、業務効率化に寄与します。

KUZEN
KUZEN(クウゼン)は、LINE活用の企画立案から運用改善まで支援するノーコード型のチャットボット・LINEマーケティングツールです。CRMやMAとの柔軟な連携により、会員情報や行動履歴を活かしたセグメント配信を実現。LTV向上やコスト削減につなげます。専任コンサルが高難度なシナリオ設計や運用を支援し、LINE未経験の企業でも効果的な活用が可能です。LINEヤフー社の「Technology Partner」のAdvancedに認定された高品質なサービスです。
主な機能
DECA for LINE
DECA for LINEは、外部データやWeb行動履歴を活用したパーソナライズ配信が可能なLINEマーケティングツールです。LINEミニアプリの開発やチャットボット実装、セグメント配信を通じて、ユーザーごとに最適な情報提供を実現。CRM機能と連携し、行動データを活かした自動配信によってマーケティング効果の最大化と業務効率化を支援します。小売、EC、不動産など1,500社以上の支援実績があり、多業種に対応した柔軟なカスタマイズ開発が可能です。
Kit-Curu
Kit-Curu(キットクル)は、LINEミニアプリを活用してデジタルクーポンの発行から顧客管理・分析までを一括管理できるLINEマーケティングツールです。直感的な操作で自社専用クーポンを作成でき、利用状況や顧客の行動データを基に販促効果を高めることが可能です。
プッシュ通知機能により、条件に応じた情報配信も実現。既存アプリとの連携や細かなセグメント分析にも対応し、費用対効果の高いプロモーション施策を支援します。紙媒体の管理も不要で、業務負担の軽減にもつながります。
elink
elinkは、LINE公式アカウントの拡張機能を多数備えたLINEマーケティングツールです。広告ごとの流入経路を可視化する計測機能や、ユーザーの行動に合わせた自動メッセージ配信、1:1チャット管理など、50種類以上の機能を搭載しています。
ユーザーごとに適切な情報提供が可能となり、コンバージョン率向上や業務効率の改善を支援します。さらに、500社以上の導入実績と継続率98.8%を誇り、成果の出るツールとして高い評価を得ています。
Ziinie for Restaurant
Ziinie for Restaurantは、飲食店向けのLINEマーケティングツールです。LINEミニアプリ上で提供されるスタンプカード機能により、再来店を促進。顧客はQRコードを読み取るだけで簡単に利用開始でき、会員登録やアプリインストールも不要です。
店舗側はQRコードの設置だけで、メッセージ配信や顧客対応が自動化され、運用負担を軽減します。累計10億通以上の配信実績を持つDOTZ株式会社が、業態ごとに最適化された配信シナリオを提供。さらに、LINE社公認の専門家「LINE Frontliner」が監修し、専門的な運用支援とPDCA体制を整備しています。
【業種別・課題別】LINE連携できるCRMの選び方
LINE連携型CRMは多機能な反面、業種や導入目的に合ったツール選びが重要です。ここでは、目的やビジネスモデルごとに重視すべきポイントを解説します。
- BtoC事業者:セグメント配信・購入履歴分析などの機能で選ぶ
- 店舗型ビジネス事業者:予約管理・クーポン配信が強いツールを選ぶ
- 小規模・導入コストを抑えたい事業者:無料・低コストプランがあるCRMを選ぶ
- 全業種共通:LINE ID連携・セグメント配信・効果測定機能があるCRMを選ぶ
BtoC事業者:セグメント配信・購入履歴分析などの機能で選ぶ
BtoCのビジネスでは、顧客ごとの属性や行動に応じたきめ細かな配信が成果に直結します。そのため、LINEでセグメント配信が行えるだけでなく、CRM側で購入履歴や閲覧履歴などを蓄積・分析できる機能があるかを確認することが重要です。また、分析結果をもとに再アプローチできるようなトリガー配信や、レコメンドメッセージの自動送信に対応しているかもあわせてチェックしましょう。各サービスの機能紹介ページでは、セグメント条件の数や設定の柔軟性、過去の購入データをもとにした施策事例などを確認しておくとツール選びがスムーズです。
店舗型ビジネス事業者:予約管理・クーポン配信が強いツールを選ぶ
リアル店舗でサービスを提供している場合、LINEを活用して予約受付やリマインド配信、クーポン配布などができるかがポイント。例えば、美容院ではLINE上で「空き状況の確認→予約→前日通知」までを完結できると、顧客体験が大きく向上します。飲食店は、来店頻度に応じた限定クーポンの自動配信がおすすめです。CRMを選ぶ際は、LINEと連携して予約システムと連動できるか、クーポンの配布・使用履歴を管理できるか、サンクスメッセージなどのアフターフォローが自動化できるかをチェックしましょう。
小規模・導入コストを抑えたい事業者:無料・低コストプランがあるCRMを選ぶ
初期投資をできるだけ抑えたい企業には、無料プランや月額数千円のエントリープランがあるCRMがおすすめ。中には、LINE連携の機能が標準搭載されている無料ツールもあり、ステップ配信や簡易なセグメント配信まで対応できることもあります。ただし、プランによっては機能や配信数に制限があるため、「無料でどこまで使えるのか」「必要になったときにどんな機能が追加できるのか」を事前に確認しておくと安心です。将来的な拡張も見越しながら、スモールスタートに適したツールを選びましょう。
全業種共通:LINE ID連携・セグメント配信・効果測定機能があるCRMを選ぶ
業種を問わず、LINE連携型のCRMツールを選ぶ際には「LINE IDと顧客データが連携できること」「セグメント配信が柔軟に設定できること」「配信結果を数値で把握できること」の3点は必須条件。LINE ID連携によって、誰がLINE上でアクションを起こしたのかをCRMの顧客情報と照合でき、施策の精度が高まります。また、配信後の開封率・クリック率・ブロック率などを見える化できれば、PDCAを回して施策を改善することが可能です。これらの基本機能が搭載されているかは、導入前に必ずチェックしておくべきポイントです。
LINEとCRMを連携した成功事例
LINEとCRMツールを連携したことにより成功したサービスの事例を2つご紹介します。
事例①効率的な情報発信と学生との接点強化が達成できた事例
医療業界をトータル的にサポートするこの企業では医学生との関係構築の課題があり、相性の良いLINEを活用することにしました。具体的には、学生がLINE登録をした時点で、Synergy!で制作したアンケートへ誘導することで、Synergy!に格納している会員情報とLINEの友だちを紐付けた管理を実現。
また、Synergy!を活用した自動的なステップLINEの配信により、業務工数の軽減や提供情報を網羅できる仕組みが構築できたということです。LINEとSynergy!との連携により、効率的な情報発信と学生との接点強化が達成されました。
事例②クーポン発行で、配信費用に対する売上が1600%を達成した事例
アメリカに本社のあるスポーツメーカーの日本子会社は、従来の施策において会員登録数の伸び悩みやメルマガ開封率の低さに課題を感じていました。そこでリアルタイムで情報を提供できるLINEを活用することに。またイベント後、顧客とさらに良好な関係を構築するため、CRMを連携することにしました。
Mico Engage AIを選んだ理由は、顧客情報に応じたセグメント配信だけでなく、店舗ごと・担当者ごとにアカウント管理が可能だったためです。また実績が豊富でサポートも充実していたため、Mico Engage AIとの連携を決めました。
Mico Engage AIとLINEの連携後、LINE公式アカウント友だち限定で発行したクーポンの施策により、配信費用に対する売上が1600%を達成したということです。LINEとMico Engage AIとの連携により、購買促進にダイレクトに寄与することに成功しました。
失敗しないLINE×CRM連携の活用ポイント
LINE公式アカウントとCRMの連携は、顧客体験を高める強力なマーケティング施策です。しかし、連携の設計やツール選定、運用方針を誤ると、かえって運用が複雑化したり、成果が出づらくなったりすることもあります。ここでは、導入初期から安定して運用し、効果を最大化するための3つのポイントを紹介します。
- ステップ配信はシンプルに始める
- LINE単体ではなくCRMを基盤にする
- セグメント条件を柔軟に設定できるCRMを選ぶ
ステップ配信はシンプルに始める
ステップ配信は、ユーザーの関心に応じて情報を段階的に届けられる優れた手法ですが、初期段階で複雑なシナリオを設計するのは避けた方が無難です。条件分岐が多すぎると、管理が煩雑になり、配信ミスやKPIの分析も困難になります。まずは「友だち登録からの3通配信」など、簡潔なフローから始めましょう。配信ごとの開封率やクリック率をもとに反応を確認し、小さな改善を繰り返すことで、運用のコツを掴みやすくなります。徐々にシナリオを拡張していくことで、無理なく成果につなげられます。
LINE単体ではなくCRMを基盤にする
LINE単体でも顧客とのやり取りは可能ですが、誰に・どんなメッセージを・いつ送ったかを継続的に把握・管理するのは困難。担当者の判断に頼った運用になりがちで、属人的な対応が続くと、施策の一貫性や再現性も低下します。そのため、CRMを顧客データの基盤として活用し、LINEは「配信チャネルのひとつ」として位置づけるのが理想的。CRMに蓄積された属性情報や行動履歴をもとに、LINEの配信対象を自動で抽出し、配信後の反応も一元管理できます。データを軸にした運用が可能になり、施策の精度と再現性が大きく向上します。
セグメント条件を柔軟に設定できるCRMを選ぶ
CRMツールを選ぶ際に見落としがちなのが、セグメント条件の設定自由度です。導入初期は「性別」や「年齢」など基本的な項目だけでも運用できますが、運用が進むと「来店頻度 × 購入回数」や「開封履歴 × 属性」など、複雑な条件設定が必要になります。
そのため、セグメント条件を自由に追加・組み合わせできる柔軟なCRMを選ぶことが重要です。ノーコードで条件を設定できるツールであれば、現場のマーケターが自らPDCAを回しやすくなり、スピード感のある改善が可能になります。
まとめ:CRM(顧客管理ツール)との連携で、より効果のあるLINEマーケティング
今回は、LINEとCRMを連携するメリットを解説するとともに、LINEと連携できるおすすめのCRMを紹介してきました。BtoCビジネスを展開している企業には、LINEのマーケティング活用が欠かせません。LINEに搭載されている顧客管理機能だけでは集客の効果を感じられない場合は、LINEと連携できるCRMで顧客管理の効果を高め、適切に顧客にアプローチしていきましょう。
しかし、LINEと連携できるCRMは多数あり、どれを導入すべきか迷ってしまうでしょう。PRONIアイミツ(当サイト)では、ITツール受発注支援のプロとして、LINEと連携できるCRM選びについての相談を受け付けています。いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合ったLINEと連携できるCRMが分かる診断(無料)もありますので、ぜひ一度お試しください。
よくある質問
LINE×CRMについてよくある質問に回答します。
LINEで顧客とやりとりする方法は何があるか?
LINEを活用して顧客とやりとりできるツールはいくつかあり、目的に応じて選ぶことが重要です。LINEマーケティングツールは、ステップ配信・セグメント配信・チャットボットなどの機能が充実しており、LINE内でキャンペーンやサポートを完結させたい場合に向いています。
一方、CRM(顧客管理システム)とLINEを連携させることで、顧客の属性や行動履歴を一元管理でき、LINEでのやりとりも含めて幅広いチャネルの情報を活用可能になります。さらに、CRM内のセグメント情報を基にLINE配信を最適化することもできます。継続的な関係構築や業務全体の効率化を重視するなら、CRM連携が有効です。目的や運用体制に応じて最適な手段を選びましょう。
CRMとLINEマーケティングツールの違いは?
LINEを活用した顧客対応において、LINEマーケティングツールとCRMツールはどちらも便利で有効な選択肢。 ただし、それぞれの目的や得意分野には違いがあり、目的に応じて適切なツールを選ぶことが重要です。
比較項目 | LINEマーケティングツール | CRM+LINE連携 |
---|---|---|
主な目的 | LINE上での配信・接客・自動応答 | 顧客情報の統合管理・営業支援・LTV向上 |
管理範囲 | LINE内に特化 | LINEを含むすべての顧客接点 |
強み | ステップ配信、チャットボット、UIの自由度 | 顧客理解、情報蓄積、施策連動性の高さ |
想定シーン | キャンペーン配信、問い合わせ対応の自動化 | 顧客分析、営業活動、リテンション施策 |
「LINEだけで完結したい」ならLINEマーケティングツール、「LINEを含めた顧客情報を活用したい」ならCRMの活用がおすすめです。 特にBtoBや高単価商材を扱う場合は、CRMとLINEを連携することで、施策の幅が広がり、成果にもつながりやすくなります。
LINEマーケティングツールは、配信や自動応答など、LINE上でのやりとりを効率化できる点が特長です。 スピーディーな情報発信やキャンペーン運用を重視する場合に適しています。一方、CRMはLINEに加え、Webや電話、メールなど複数チャネルの顧客接点を一元管理できるのがメリット。 LINE上で得たデータをもとに営業やサポートに活かしたり、行動履歴を分析して次の提案に結びつけるといった活用も可能です。
LINEのマーケティング活用がおすすめの理由は
LINEのマーケティング活用がおすすめされる理由は、大きく3つあります。まず、LINEは月間アクティブユーザー数9,500万人を超える国内最大級のSNSで、幅広い年代に普及しており、企業の情報発信に対する到達率や開封率が高い点が特長です。次に、ユーザーにとって使い慣れたUIであるため、企業のメッセージにも違和感なく接触してもらえ、返信率や反応率の向上が期待できます。
また、LINEでは単なる一方通行の情報配信にとどまらず、問い合わせ対応やAIチャットボットなどを活用したリアルタイムの双方向コミュニケーションも可能です。これらの特性により、LINEは顧客との距離を縮めながら、効果的なマーケティング施策を展開できる重要なチャネルとして活用されています。これらの理由から、LINEは「日常的に顧客と接点を持ち、関係を深めたい」と考えるBtoC企業にとって、非常に相性の良いマーケティングチャネルといえるでしょう。
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