銀行・金融業界でCRMが必要な理由とは?メリット・導入注意点も解説
銀行・証券・保険業界では、支店・コールセンター・オンラインバンキングなどで顧客情報が分散し、適切な提案が難しいという課題を抱える企業が多くあります。さらに、レガシーシステムの制約や厳格なコンプライアンス対応がDX推進の妨げになっているケースも。
こうした課題を解決する手段として、多くの金融機関がCRM(顧客管理システム)を導入し、顧客情報の一元管理や営業・マーケティングの最適化を進めています。本記事では、銀行・金融業界におけるCRMの必要性や選び方、導入時の注意点を解説します。併せて最新のおすすめCRMの機能・料金・導入実績を比較し、紹介するので、担当者の方は参考にしてください。
- 銀行・金融業界でCRM導入が進む背景
- 銀行・金融業界がCRMを導入するメリット
- 銀行・金融業界向けCRMの選び方・比較方法
- 【比較表】銀行・金融業界向けのCRM
- 【2025年最新】銀行・金融業界向のCRMおすすめ10選
- 銀行・金融機関にCRMを導入する際の注意点
- 銀行・金融業界におけるCRMの導入事例
- まとめ:レガシーシステムの課題解決はCRM導入から
銀行・金融業界でCRM導入が進む背景
銀行や金融業界におけるCRM(Customer Relationship Management)とは、顧客に対するきめ細かなサポートを支援するシステムのことです。銀行・金融業界はCRMシステムの導入により、国際基準のセキュリティのもと、情報を安全に管理しながら顧客との関係性を構築できます。銀行や金融業界におけるCRMシステムの必要性は、次の3つが主な要因として挙げられます。
「2025年の崖」に備えてDXを促進する必要がある
「2025年の崖」とは、各業界の企業が長年使ってきたレガシーシステム(既存システム)の課題を解決せず、業務の見直しが行われなかった結果、2025年以降には最大で年間12兆円もの経済損失が生じると言われている問題のことです。
・既存システムが、事業部門ごとに構築されて、全社横断的なデータ活用ができなかったり、過剰なカスタマイズがなされているなどにより、複雑化・ブラックボックス化
・経営者がDXを望んでも、データ活用のために上記のような既存システムの問題を解決し、そのためには業務自体の見直しも求められる中(=経営改革そのもの)、現場サイドの抵抗も大きく、いかにこれを実行するかが課題となっている
→ この課題を克服できない場合、DXが実現できないのみでなく、2025年以降、最大12兆円/年(現在の約3倍)の経済損失が生じる可能性(2025年の崖)。
レガシーシステムには、「データを十分に活用できない」「ITシステムについてわかる人が少なく、ブラックボックス化している」「サイバー攻撃に弱い」「保守運用負担が大きい」といった多くの問題点があります。
銀行・金融業界も新たなITシステムを取り入れ、DX化を進めなければ、コストやリスクばかりが高まり経済損失につながりかねません。他業界と同様に、銀行・金融業界もCRMシステムのようなITツールを導入し、DXを実現することが求められているのです。
金融のワンストップ提供により、競争が激化している
2020年6月公布の法律「金融サービス仲介業」により、銀行・証券・保険をワンストップで提供できるようになり、金融業界の競争が激化しています。銀行・金融機関が差別化を図るには、CRMを活用して顧客情報を統合管理し、個々のニーズに即したサービスを展開することが不可欠です。
顧客接点のオンライン化が進んでいる
通帳の電子化やネットバンキング、オンライン融資などのDX化が進み、取引を非対面で完結する顧客が増えています。金融庁の調査結果レポートでは、地域銀行の多くがデータ活用を進めており、営業活動(マーケティング、CRMへの活用による収益機会の拡大)への活用で効果を得たとする回答が8割以上に上ると示されています。
こうした結果からも、データを有効に活用し、顧客対応の質を高める取り組みが業界全体で広がっていることが分かります。データ分析や情報共有の基盤となるCRMは、こうした動きを支える重要なツールとして導入が進むと考えられます。
銀行・金融業界がCRMを導入するメリット
銀行や金融業界がCRMを導入するメリットには、主に次の4つが挙げられます。
銀行・金融業界のCRM導入メリット4つ
- 顧客情報を一元管理し、全社で共有できる
- 分析業務を効率化し、戦略立案に活かせる
- 営業・コールセンターから顧客への、折り返し電話の手間を軽減
- コンプライアンスを強化できる
顧客情報を一元管理し、全社で共有できる
CRMを導入すれば、顧客情報を一元的に管理し、全社で共有可能になります。情報の連携が進むことで、共有不足による対応ミスを防げるほか、マーケティングや広報など他部門でもデータを活用でき、新たなビジネス展開の基盤が整います。
従来のように管理が分散している場合、特定の営業担当者に情報が集中し、属人化やデータ紛失のリスクが生じがちです。CRMを活用することで、部門を越えた連携が実現し、担当者の異動や退職時もスムーズな引き継ぎが可能となります。
分析業務を効率化し、戦略立案に活かせる
CRMは、データ分析の効率化と戦略立案の質向上を支援します。顧客データを自動で収集・整理するだけでなく、分析機能を備えた製品も多く存在。AI搭載型では購買傾向の把握や売上予測、目標達成率の算出まで行えます。
分析結果を基に、今後の施策や戦略の方向性を明確に設定することが可能です。これまでExcelで手作業の分析を行っていた企業も、自動化によって作業負担を大幅に軽減。確保した時間を新たな施策検討や改善活動に充てられます。
営業・コールセンターから顧客への、折り返し電話の手間を軽減
CRMによっては、商談日程を自動で調整できるシステムも提供されています。日程確認のために何度も電話を交わす手間が減り、営業やコールセンターの負担を抑えられます。
日程調整ツールと連携可能なCRMも登場しており、担当者の業務効率化だけでなく、顧客の手間削減にも効果的。電話対応の回数が減ることで、コミュニケーションコストが下がり、結果として顧客満足度の向上にも寄与します。
コンプライアンスを強化できる
銀行・金融業界においては、膨大な個人情報を厳格に管理し、不正利用や情報漏えいを防ぐ体制が欠かせません。CRMは個人情報を扱う性質上、各社が国際基準に準拠したセキュリティ対策とコンプライアンス体制を整備しています。
CRMの導入によって、国際基準に基づいた運用が可能となり、情報リスクを最小限に抑制。管理の徹底は信頼の維持にも直結します。CRMを活用し、安全性と透明性を兼ね備えた顧客対応を実現しましょう。
銀行・金融業界向けCRMの選び方・比較方法
銀行・金融業界向けCRMの選び方・比較方法を解説します。CRMをスムーズに導入するためにも、ぜひ参考にしてください。
担当者必見!銀行・金融業界向けCRMの比較ポイント
- 自社の課題を解決できる機能を備えているか
- セキュリティ対策・サポート体制が万全か
- 操作性が良いか
- 他システムとの連携はできるか
- トータルコストで費用を比較
自社の課題を解決できる機能を備えているか
銀行・金融業界がCRMを選定する際は、業務課題を解決できる機能が備わっているかを確認しましょう。金融機関では、顧客情報が部門ごとに分散し、営業・審査・窓口などで情報共有が滞るケースも少なくありません。こうした課題を解決するには、顧客情報を一元管理し、部門間でリアルタイム共有が可能なCRMが有効です。
さらに、法人・個人を問わず取引履歴や相談内容を詳細に記録し、営業活動や商品提案に活かせる分析機能を備えているかも重要な確認ポイント。自社の業務フローや顧客対応の課題に即した機能を持つCRMを導入することで、効果を最大限に発揮できます。
企業が重視するCRMの機能
PRONIアイミツSaaS(当社)が2025年5月〜9月に実施した独自調査では、企業がCRMに求める機能(複数回答)の上位は「顧客管理」(97%)、「案件管理」(78%)、「スケジュール管理」(74%)でした。顧客情報を軸に業務を一元化できる機能を重視する傾向が明確に表れており、金融機関においても同様のニーズが高いと考えられます。
セキュリティ対策・サポート体制が万全か
銀行・金融業界がCRMを比較する際、最も重視すべきはセキュリティとサポート体制の充実です。CRMでは膨大な顧客データを扱うため、情報漏えいが発生すれば顧客からの信頼を大きく損なう恐れがあります。IPアドレス制限や二段階認証、通信の暗号化、操作ログ管理など、セキュリティ機能が整った製品を選定することが不可欠。
加えて、トラブル発生時に迅速かつ的確な対応を受けられるサポート体制も重要な判断基準です。操作に関する疑問をすぐ解決できれば、顧客対応への影響も最小限に抑えられます。導入前にサポート内容と対応範囲を確認しておくことが望ましいです。
操作性が良いか
CRMを選定する際は、機能の多さだけでなく操作性にも注目しましょう。直感的に操作できるシステムであれば、誰でも迷わず使いこなせるため、現場の生産性が向上します。操作が複雑だと入力ミスや記録漏れが発生しやすく、顧客対応の品質低下にもつながります。銀行や金融機関で導入する際は、実際の画面や操作フローを確認し、利用者の負担を抑えられるCRMを選ぶことが大切です。
他システムとの連携はできるか
CRMによって外部システムとの連携範囲は異なります。既に自社で導入しているツールと連携できるかを確認することで、業務を一元化し、従業員・顧客双方の利便性を高められます。
例えば、チャットボットやCTIシステムと連携すれば、対応履歴の自動記録や応対内容の共有がスムーズになります。ただし、すべてのCRMで自由に連携できるわけではありません。自社が利用中または導入予定のシステムに対応しているか、事前に確認しておくことが重要です。
トータルコストで費用を比較
CRMを比較・検討する際は、月額料金だけでなく、導入から運用までにかかるトータルコストで判断することが重要です。初期費用やオプション追加費用、運用サポート費用など、月額以外のコストが発生するケースも多く見られます。
ランニングコストだけで判断すると、想定以上の支出につながる恐れがあります。導入から運用までの総額を正確に把握し、長期的なコストパフォーマンスを踏まえてどのサービスが最適かを見極めることが大切です。
銀行・金融業界のCRM導入を検討中の方は、ぜひPRONIアイミツ(当サイト)をご活用ください。PRONIアイミツでは、いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合った銀行・金融業界のCRM(最大6社)をご案内可能です。1社1社に問い合わせる手間・ツール選びの時間を大幅に節約できるため、ぜひ一度お試しください。
【比較表】銀行・金融業界向けのCRM
本章では、銀行・金融業界に特化したおすすめCRMを紹介します。料金・機能・導入実績を比較しますので、ぜひ参考にしてください。
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料金
月12,000円/ユーザー
初期費用 要問合せ
(他3プラン)
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料金
月1,680円 / ユーザー
初期費用 要問合せ
(他4プラン)
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料金
月20,000円~
初期費用 118,000円 |
料金
月3,500円/ユーザー
初期費用 要問合せ
(他1プラン)
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料金
月34,800円
初期費用 要問合せ
(他2プラン)
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料金
要問合せ
初期費用 要問合せ |
料金
月6,000円
初期費用 要問合せ
(他3プラン)
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料金
月5,000円~
初期費用 要問合せ |
料金
要問合せ
初期費用 要問合せ |
料金
要問合せ
初期費用 要問合せ |
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通信の暗号化
二要素認証・二段階認証
IP制限
ISMS
Pマーク
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通信の暗号化
二要素認証・二段階認証
IP制限
ISMS
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通信の暗号化
二要素認証・二段階認証
IP制限
ISMS
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通信の暗号化
二要素認証・二段階認証
IP制限
ISMS
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通信の暗号化
二要素認証・二段階認証
IP制限
ISMS
Pマーク
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通信の暗号化
二要素認証・二段階認証
IP制限
ISMS
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通信の暗号化
二要素認証・二段階認証
IP制限
ISMS
Pマーク
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通信の暗号化
二要素認証・二段階認証
IP制限
ISMS
Pマーク
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機能情報なし
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機能情報なし
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導入実績社数 世界15万社以上 |
導入実績社数 世界25万社以上 |
導入実績社数 情報なし |
導入実績社数 185業種、5,500社超 |
導入実績社数 情報なし |
導入実績社数 800社 |
導入実績社数 200社 |
導入実績社数 情報なし |
導入実績社数 情報なし |
導入実績社数 情報なし |
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次の章では、各種サービスについて詳しく解説します。
【2025年最新】銀行・金融業界向のCRMおすすめ10選
銀行・金融業界向けのCRMを比較し、おすすめCRM10選を紹介します。他社と比較した特徴について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
銀行・金融業界におすすめのCRMをチェック
Salesforce Sales Cloudは、株式会社セールスフォース・ジャパンが提供する銀行・金融業界向けのCRMです。顧客管理やリード管理を中心にさまざまな機能を利用でき、顧客データの収集や分析、活用までをまとめてサポートします。
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利用者のレビュー(口コミ、評価)
主な機能
Zoho CRMは、ゾーホージャパン株式会社が提供する銀行・金融業界向けのCRMです。顧客管理や案件管理、営業プロセス管理、ワークフロー、マルチチャネルの管理といった顧客対応に必要な機能が勢揃いしているほか、銀行・金融業界での導入も安心な高度なセキュリティ性も魅力です。
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利用者のレビュー(口コミ、評価)
主な機能
Synergy!
Synergy! は、シナジーマーケティング株式会社が提供する銀行・金融業界向けのCRMです。
集客・顧客情報の一元化・分析・メッセージなど、顧客管理に関するあらゆる活動を支えるCRMです。
認知度と満足度が高く評価されているサービスで、顧客情報の管理を厳重にすべき金融業界においても、豊富な導入実績があるため安心して導入を検討できます。使いやすさを追求したデザインの画面や、高いセキュリティ体制も好評です。また、システムを導入している企業は、マーケティングの専門家に顧客管理に関する課題を相談でき、提案をもらえます。
利用料金は1ユーザーあたり月額15,000円(税抜)からです。
利用者のレビュー(口コミ、評価)
主な機能
esm(eセールスマネージャー)は、ソフトブレーン株式会社が提供する銀行・金融業界向けのCRMです。顧客管理や人脈管理、案件管理、予実管理など豊富な機能が利用できるほか、専任アドバイザーによる活用支援、オンライン研修などのカスタマーサポートが充実している点も人気の理由です。
これまでに185以上もの業種に導入され、銀行・金融業界も例外ではありません。通信の暗号化、アクセスできるIPアドレスや端末の制限など、セキュリティ面の機能も万全であるほか、基幹システムとの連携も可能です。
料金プランは3つ用意されており、Starterプランは1ユーザーあたり月額1,500円(税抜)です。
利用者のレビュー(口コミ、評価)
主な機能
GENIEE SFA/CRM
GENIEE SFA/CRMは、株式会社ジーニーが提供する銀行・金融業界向けのCRMです。金融・保険業会などにも導入されており、わかりやすい設計で直感的に操作できる点が魅力です。
商談や顧客情報の管理をだれでも簡単に行え、定着率99%の実績があります。顧客管理や商談管理、活動報告やレポート管理などの基本的な機能のほか、OpenAIを使用したAIアシスタント機能や、MA連携機能、APIによる外部システムとの連携なども可能です。
セキュリティ対策も万全で、IPアドレスによるアクセスできるユーザーを制限できます。また、入力されたデータはAIの学習に利用されないので、情報漏えいのリスクも抑えられています。利用料金は、10ユーザー月額28,000円(税抜)からです。
主な機能
Customer Rings
Customer Rings(カスタマーリングス)は、株式会社プラスアルファ・コンサルティングが提供する銀行・金融業界向けのCRMです。
金融業界のほかアパレルや美容、飲食など幅広い業界に導入されており、導入社数は750社以上。継続率が99%を超えているのは信頼の証です。顧客情報の管理・抽出や分析、マルチチャネルを通じたアクションまでをこのシステム1つで行えるのが大きな魅力で、操作性が高く使いやすいのもうれしいポイントと言えます。
導入前から導入後まで、万全のカスタマーサポートも提供されているので、はじめてCRMシステムを導入する場合でも心配いりません。料金は要お問い合わせとなっているため、見積もりをとって確認しましょう。
主な機能
HubSpot
HubSpotは、HubSpot Japan株式会社が提供する銀行・金融業界向けのCRMです。リードジェネレーションや顧客管理、カスタマーサポート、コンテンツマネジメントなどといった業務アプリケーションを一元管理できるCRMプラットフォームで、ビジネスをまとめて効率化できます。
元々は海外生まれのサービスですが、日本語による電話やチャット、メールでのサポートが用意されており安心して利用できます。導入支援も整っており、世界各国で18万4,000社以上の企業に導入されていることから、金融業界であっても安心して利用できるCRMです。
無料プランでCRMの基本機能のほとんどを利用できます。気になる方は、無料プランで一度操作性を確認してみると良いでしょう。
利用者のレビュー(口コミ、評価)
主な機能
GRMarketing
GRMarketingは、株式会社イーグリッドが提供するクラウド型CRM・SFAサービスです。顧客管理から売上・原価管理、見積・請求書作成までを一元化し、営業や経理業務の効率化を支援します。
テンプレート機能とシンプルなUIにより見積書・請求書の作成が容易で、PDF出力も可能です。さらに、RPA連携により業務自動化にも対応し、企業の生産性向上を実現します。
初期費用無料、月額5,000円(税抜)から利用でき、個人事業主や中小企業にもおすすめです。既存システムとのデータ連携や柔軟なカスタマイズも可能で、導入後は電話やメールでのサポートも受けられます。短期間で導入でき、デジタル化を目指す企業の業務改善を強力にサポートするサービスです。
主な機能
fcube
fcubeは、金融機関向けに特化した総合ソリューションで、CRMサービスを中心に顧客情報の最適な管理・活用を実現します。営業活動やマーケティングの効率化に加え、ペーパーレス化や業務のデジタル化推進で業務効率を大幅に向上させます。
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BankNeo for CRM / SFA
SMART BankNeoは、日本システム技術株式会社が提供する地域金融機関向けCRM/SFAソリューションです。必要な機能を効率的に導入できる柔軟性と、視認性の高いUIによる顧客情報の一元管理や営業支援機能が特長です。
定性情報や案件情報の蓄積も可能で、営業活動の質・効率を高め顧客理解を深めます。ノーコードによるカスタマイズや将来的な機能拡張にも対応し、業務や役割ごとに最適なシステム運用が可能です。
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以上、機能比較や料金比較でおすすめの銀行・金融業界向けのCRMを詳しく解説しました。PRONIアイミツ(当サイト)では、ITツール受発注支援のプロとして、銀行・金融業界向けのCRM選びの相談を承っています。いくつかの質問に答えるだけで自社におすすめのツールがわかる診断(無料)も用意していますのでぜひご活用ください。
銀行・金融機関にCRMを導入する際の注意点
ここでは、銀行・金融機関にCRMを導入する際の注意点を解説します。
ここに注意!銀行・金融機関がCRMを導入で気を付けるべきポイント
- 導入費用・開発費用が発生する
- 教育コストがかかる
- サイバー攻撃のリスクを考慮しておく
導入費用・開発費用が発生する
まずは、導入費用や開発費用が発生することです。CRMを導入する際には、システムの導入費用だけでなく、業務の流れを構築するのにも費用がかかります。ユーザー数が増えれば増えるほど料金が上がる従量課金性を採用するシステムが多いので、むやみにユーザー数を増やさないように注意しましょう。
教育コストがかかる
CRMの導入には、初期費用や開発費用だけでなく、社内運用に向けた教育コストも発生します。実際にシステムを活用するには、社員に操作方法を習得させる研修が必要であり、時間的・人的・金銭的な負担を伴います。
どれほど優れたシステムでも、使いこなせなければ十分な効果を得られません。研修にかかる費用は必要経費と捉え、社員全員が運用方法を理解した状態を整えることが重要です。教育コストを抑えるには、録画した研修動画を活用し、各自の空き時間に視聴してもらう形式も有効です。
サイバー攻撃のリスクを考慮しておく
CRMシステムを導入する際、サイバー攻撃のリスクがあることを忘れてはなりません。クラウド型のCRMシステムは、インターネットに接続した状態で使用され、社内サーバーに構築するオンプレミスよりもセキュリティリスクが高いとされています。
ファイアウォールやWAF、TLS1.2以降の暗号化技術を採用するほか、CRM自体のセキュリティ機能もチェックし、IPアドレス制限や二段階認証などがあるかを注意しましょう。また、社内でセキュリティ対策やサイバー攻撃に対する研修・教育を徹底するのもおすすめです。
銀行・金融業界におけるCRMの導入事例
導入後のイメージができるよう、実際にCRMを導入した銀行や金融業界の事例を2つ紹介します。
事例①情報共有がスムーズに。新たなビジネス機会も創出した事例
とある銀行では、グループ全体で営業力や顧客への価値提供力を高めるため、顧客情報や営業情報をリアルタイムで共有できる体制の整備が求められていました。従来は紙や店舗ごとの管理が中心で、グループ各社間の情報共有が進まず、担当者交代時の情報引き継ぎや、過去データの活用にも課題があったといいます。
さらに、銀行とリース会社間でのデータ連携も不十分で、グループの強みを活かした総合的な提案やサポートが限定的でした。こうした課題を解決するため、顧客や営業情報を一元管理し、必要な情報をタイムリーに共有できるfcubeシリーズを導入。セキュリティにも十分配慮し、必要最小限の機能で短期間にリリースを実現しました。導入後は情報共有が大幅に迅速化し、グループ横断の提案力や新たなビジネス機会の創出など、業務改革が大きく進展しています。
事例②不備件数が減少。職員が顧客対応に集中できる環境が整った事例
とある銀行では、紙媒体による集金業務や店舗端末での入金処理などアナログな運用が続き、入力作業や事務処理に多くの手間と時間がかかっていました。そのため、営業店職員が顧客対応に十分な時間を割けず、事務作業の煩雑さや不備の発生も課題となっていました。 こうした課題解決のため、勘定系API連携による業務効率化と、必要なCRM/SFA機能や集金業務機能を選択導入できる柔軟性、さらに既存システムとの連携やSMS通知・タスク管理機能などを評価し、BankNeoシリーズを導入しました。
導入後は、集金WebAPIの活用で手入力作業が削減され、業務プロセスのシステム化により訪問先や帰店後の事務作業時間も大幅に短縮。不備件数の減少や効率的な管理が実現し、職員は顧客対応に集中できるようになり、顧客満足度や生産性が向上しているといいます。今後はさらなるシステム連携やDX推進、Face to Faceの強みを活かしたデジタルチャネル開発も進めていく予定です。
まとめ:レガシーシステムの課題解決はCRM導入から
今回は、銀行・金融業界におすすめのCRMを紹介するとともに、銀行・金融機関がCRMを導入する必要性や選び方について解説しました。DX化が進む一方で、いまだにレガシーシステムを使い続けることで運用コストの増大や業務効率の低下、システムのブラックボックス化に悩む金融機関も少なくありません。
2025年の崖は、もはや“これから直面する課題”ではなく、現実となっています。 今まさに、従来システムの課題を先送りせず、本格的な業務改革とDXの実現に取り組む必要があります。CRMの導入によって、顧客情報の一元管理や業務の効率化、セキュリティ強化を実現し、今後の金融ビジネスをより強く推進していきましょう。レガシーシステムから脱却し、DXを実現したい方は、ぜひPRONIアイミツまでお気軽にご相談ください。
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