インバウンドに強いCTI(コールセンターシステム)おすすめ7選
コールセンターの顧客対応品質はサービス満足度に直結するため、顧客からの問い合わせにはスムーズな対応が求められます。「受電に時間や手間がかかっている」「顧客対応がスムーズに進んでいない」という企業には、インバウンドに強いCTI(コールセンターシステム)がおすすめです。インバウンド向けCTIシステムを活用すれば、必要な情報を瞬時に引き出し、オペレーターが迅速かつ的確に顧客対応を行えるようになります。
本記事では、インバウンドに特化したCTI(コールセンターシステム)を比較し、2024年最新のおすすめツール7選をご紹介。コールセンター業務のデジタル化や業務改善を目指している方は、ぜひ参考にしてください。
- インバウンド型のCTI(コールセンターシステム)とは
- 【比較表】インバウンド型のCTIシステム
- 【2024年最新】インバウンド業務向けのCTIシステムおすすめ7選
- コールセンターシステムの選び方・比較ポイント
- まとめ:受電に特化したCTIで顧客満足度向上を図ろう
インバウンド型のCTI(コールセンターシステム)とは
CTIシステムとは、電話やFAX機能をコンピューターと連携させ、電話の発着信や顧客情報の自動表示により電話業務を効率化する技術です。顧客情報が瞬時に表示されるため、オペレーターはスムーズに対応でき、さらに自動発信機能で手動操作の手間も省けます。また、CRM(顧客管理システム)やSFA(営業支援ツール)と連携させることで、コールセンターの応対品質や業務全体の効率化も実現可能です。
インバウンド型とアウトバウンド型の違い
CTIシステムにはさまざまな機能があり、顧客からの問い合わせ対応に適した機能を持つものを「インバウンド型」、テレアポ営業などの業務に特化したCTIシステムを「アウトバウンド型」として区別します。
CTIシステムの種類 | 主な機能 | 利用シーン |
---|---|---|
インバウンド型 | 着信時に顧客情報をポップアップ表示する機能など | コールセンター、カスタマーサポート、ヘルプデスク |
アウトバウンド型 | 自動で一斉架電する機能など | テレアポ、営業電話、電話でのアンケート調査など |
インバウンド型のCTIシステム(コールセンターシステム)は、顧客からの問い合わせを受け付けるコールセンターやヘルプデスクにおすすめです。一方、アウトバウンド型のCTIシステムは、架電業務を効率化する機能を搭載しているため、電話営業やマーケティング活動を行う企業、特にテレアポやアンケート調査を行う企業に適しています。自社の業務内容に合わせてCTIシステムを選びましょう。
アウトバウンド型のCTIシステムは、詳しく解説した別記事「おすすめのオートコールシステム(自動架電システム)を解説」をご覧ください。
インバウンド向けの機能
CTIシステムには発信機能や着信処理、業務分析など幅広い機能があり、機能を組み合わせることでさまざまな効果を得られます。その中でも、特にインバウンドに便利な機能は下記5つです。
機能項目 | 詳細 |
---|---|
ポップアップ通知機能 | 電話着信時に顧客情報(氏名、会社名、過去の応対履歴など)をPC画面にポップアップ表示する機能 |
ACD機能 | 問合せ内容に応じて、適切なオペレーターに着信を自動で振り分ける機能 |
IVR機能 | 音声ガイダンスで一次対応を行う機能 |
稼働モニタリング | 受電数などオペレーターの稼働状況をリアルタイムでモニタリングする機能 |
着信履歴 | 受信した電話番号・対応時間などを履歴として残せる機能 |
とくにポップアップ通知機能は、CTIシステムの要となる機能で、受電業務を円滑に進めるためには欠かせません。特にインバウンド業務に便利なポップアップ通知機能は、オペレーターが電話に出る際に顧客情報を把握でき、対応品質の向上や心理的負担の軽減にもつながります。
インバウンド業務にもたらす効果
CTIシステムは、インバウンド業務においてオペレーターの業務効率を大幅に向上させます。着信時に顧客情報が瞬時に表示されるため、過去のやり取りや購入履歴を確認しながら迅速かつ適切な対応が可能です。また、タスクの自動化により、応対時間の短縮や業務全体の効率化が進みます。
さらに、着信管理機能によって優先度の高いコールを適切なオペレーターに割り当てることで、顧客を待たせずにスムーズな対応が可能です。CTIシステムは通話録音機能も備えており、品質管理やオペレーターのトレーニングに活用できるため、サービスの向上にも貢献します。
インバウンド向けのコールセンターシステムは幅広くリリースされ、サービスによって搭載する機能が異なります。「自社のニーズに合うサービスを絞りたい」という企業は、ぜひPRONIアイミツを活用ください。PRONIアイミツでは、いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合ったコールセンターシステムが分かる無料診断ができます。
【比較表】インバウンド型のCTIシステム
ここからは実際に、インバウンド型のCTI(コールセンターシステム)を比較します。以下、コールセンターやインバウンド型の業務に適したシステムを比較した表をご覧ください。
サービス名 | 導入形態 | 初期費用 | 月額料金 |
---|---|---|---|
BIZTEL コールセンター | クラウド | 200,000円 ※ライトプランの場合 |
81,000円 ※ライトプランの場合 |
BlueBean | クラウド | 5,000円/1ユーザー | 5,000円/1ユーザー |
MediaCalls(メディアコールズ) | クラウド/オンプレミス | 要問合せ | サーバー利用料50,000円+ 3,500円/1ユーザー |
InfiniTalk(インフィニトーク) | クラウド/オンプレミス | 無料 | 35,800円 |
CT-e1/SaaS | クラウド | 300,000円~ | 5,000円/1ユーザー |
CT-MAX | クラウド | 無料 | 20,000円+ 3,000円/1ユーザー |
AmeyoJ | クラウド | 605,000円 | 550,000円/1ユーザー ※30席の場合の概算 |
導入形態はクラウド型が多く、インターネット環境さえあればPC・スマホ・タブレットと、どのデバイスからも利用できます。外出先・テレワーク時の電話もオフィスにいる時と同じように対応でき、多様な働き方を採用している企業にもおすすめです。
インバウンド型CTI(コールセンターシステム)の初期費用は20万円以上、月額料金は2万円~10万円が相場です。なお、月額料金はコールセンターの席数によって変動する場合が多く、見積もり時に各社の料金を比較するのがおすすめ。
数あるコールセンターシステムを比較して自社のニーズに合ったサービスを選ぶのは大変です。「まず候補を絞りたい」という担当者は、以下のボタンからいくつかの質問に答えるだけで、希望要件に合ったシステムが分かる診断(無料)ができます。ぜひPRONIアイミツを活用ください。
【2024年最新】インバウンド業務向けのCTIシステムおすすめ7選
2024年現在、インバウンド業務向けCTI(コールセンターシステム)のおすすめ7選を紹介。各サービスの特徴やおすすめポイントを解説していますので、導入を検討中の担当者はぜひ参考にしてください。
- BIZTEL コールセンター
- BlueBean(ブルービーン)
- MediaCalls(メディアコールズ)
- InfiniTalk(インフィニトーク)
- CT-e1/SaaS
- CT-MAX
- AmeyoJ
-
料金
月15,000円/席 -
初期費用
50,000円
-
最低利用期間
1ヵ月
-
最低利用人数
なし
BIZTEL コールセンターは、株式会社リンクが提供するインバウンド向けCTIシステム。これまで2,000社以上に導入された国内実績No.1(※)のコールセンターシステムです(※BIZTEL公式サイトより)
BIZTEL コールセンターは、費用・機能・サポート・通話品質などのバランスが良いCTIシステムである点がメリット。サービス開始から17年間、顧客の声をもとに独自に改良を重ねてきたことで、他社と比較してサービスレベルを高く維持できています。直近では電話機能だけでなくSMS送信機能も搭載する改良を行いました。
価格の安さより「安心して利用できるサービス」を求める企業に、BIZTEL コールセンターはおすすめのCTIシステム。ぜひ無料トライアルをお試しください。
- 導入支援・運用支援あり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- 公的認証
- ISMS
- 冗長化
- 通信の暗号化
- IP制限
- 二要素認証・二段階認証
- クラウド(SaaS)
BlueBean
-
料金
月5,000円/ライセンス -
初期費用
5,000円
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
5ライセンス
BlueBean(ブルービーン)は、株式会社ソフツーが提供するインバウンド向けCTI(コールセンターシステム)です。1契約で複数の窓口を一元管理できるのが特徴で、独自開発のCTIやCRM、PBX機能をパッケージ化し、コールセンター業務に必要な機能を提供。設定は自由度が高く、柔軟にカスタマイズ可能です。
ポップアップ表示では複数の顧客情報を同時に操作可能。オペレーターの負担を軽減しながら、高品質なカスタマーサポートを提供できます。さまざまな外部システムとCTI連携ができる点もBlueBeanの強み。顧客の対応履歴や問い合わせ内容を一元管理し、顧客対応をサポートします。
料金体系はシンプルで、初期費用1ユーザーあたり5,000円(税抜)、月額料金は1ライセンスあたり5,000円(税抜)。オペレーターの稼働数だけの料金体系なので、席・ブースを増やしても無駄な費用は発生しません。
-
料金
月55,000円 -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
MediaCalls(メディアコールズ)は、メディアリンク株式会社が提供するインバウンド業務向けコールセンターシステムです。特徴は導入形態をクラウド型・オンプレミス型から選べる点。クラウド型はサーバーやPBX不要でコールセンターを構築したい企業におすすめで、オンプレミス型は自社内にサーバーを設置してセキュアな環境でコールセンターを運営したい企業におすすめです。
MediaCallsは、多様な外部サービスとの連携が可能。Salesforce・kintoneといった人気のCRMのほか、sansan、FlexCRM、slack、Microsoft Teams、Tocaroなどさまざまなツールと連携し、業務効率化を実現します。
- 導入支援・運用支援あり
- チャットサポートあり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- ISMS
- 冗長化
- 通信の暗号化
- IP制限
- オンプレミス(パッケージ)
- クラウド(SaaS)
-
料金
月35,803円/契約 -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
InfiniTalk(インフィニトーク)は、ジェイエムエス・ユナイテッド株式会社が提供するインバウンド業務向けコールセンターシステム。これまでコールセンターを中心に、400社・1万席以上に導入実績があります。
他社と比較したおすすめポイントは、安い価格帯。InfiniTalkは初期費用無料・月額料金35,800円(税抜)で導入できるCTIシステムとなっており、価格を重視してCTIシステムを選びたい企業におすすめです。
なお、導入形態はクラウド型とオンプレミス型から選ぶことができます。費用を抑えてCTIシステムを導入するならクラウド型、セキュリティやカスタマイズ性を重視するならオンプレミス型を選ぶのがおすすめです。
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- 公的認証
- ISMS
- Pマーク
- 冗長化
- 通信の暗号化
- オンプレミス(パッケージ)
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(iOS)対応
CT-e1/SaaS
-
料金
月5,000円/各ライセンス -
初期費用
300,000円
-
最低利用期間
1ヵ月
-
最低利用人数
1ライセンス以上契約必須
CT-e1/SaaSは、株式会社コムデザインが提供するインバウンド業務向けコールセンターシステム。100席以上の大規模コールセンターや大手企業に導入実績があります。
他社と比較したおすすめポイントは、電話だけでなくSMS・LINEでの顧客アプローチにも対応している点。CT-e1/SaaSのシステム画面から、SMS送信・LINE送信ができ、オムニチャネル対応が実現します。電話にとどまらず、あらゆる媒体での顧客コミュニケーションを一括管理したい企業に、CT-e1/SaaSはおすすめのCTIシステムです。
- 導入支援・運用支援あり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- ISMS
- Pマーク
- 冗長化
- 通信の暗号化
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(iOS)対応
- スマホアプリ(Android)対応
CT-MAX
-
料金
月20,000円 -
初期費用
なし
-
最低利用期間
1ヶ月
-
最低利用人数
なし
CT-MAXは、株式会社エナジーパートナーが提供するCTIシステム。多様な機能を搭載し、インバウンド・アウトバウンドの両方に対応します。他社と比較したおすすめポイントは価格が安いこと。初期費用は無料、月額料金は1ユーザーあたり3,000円となっています。
機能面をみると、ACD(着信自動振り分け)機能やIVR(自動音声応答)機能、CRM連携などインバウンド業務に必要な機能は一式具わっています。また、アウトバウンド業務向け機能も充実しており、とくにプレディクティブコール機能(電話リストに一斉発信する機能)に強みがあり、効率的に架電を行うことが可能です。
-
料金
月616,453円 -
初期費用
642,400円
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
AmeyoJは、株式会社アイ・ピー・エス・プロが提供するCTIシステム。アウトバウンド・インバウンド両方の機能を具えており、それぞれの現場のニーズに応えることができます。
また、AmeyoJは通信キャリアが運営している点が特徴で、データセンター・回線・CTIシステムをワンストップで提供しています。これによって、トラブルが発生した際に迅速に問題を解消したり、柔軟なチューンナップを図ったりすることが可能です。
- 導入支援・運用支援あり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- 公的認証
- ISMS
- Pマーク
- 冗長化
- シングルサインオン
- オンプレミス(パッケージ)
- クラウド(SaaS)
以上、インバウンド向けにおすすめのCTI(コールセンターシステム)を詳しく解説しました。PRONIアイミツ(当サイト)では、ITツール受発注支援のプロとして、CTIシステム選びの相談を承っています。いくつかの質問に答えるだけで自社におすすめのツールがわかる診断(無料)も用意していますのでぜひご活用ください。
コールセンターシステムの選び方・比較ポイント
数多くのコールセンターシステム(CTIシステム)から自社に最適な1社を選ぶには、どんな観点で比較したらよいのでしょうか。ここではCTIシステムの選び方・比較ポイントを解説します。
- 自社のCRM(顧客管理システム)との連携を確認
- クラウド型・オンプレミス型を比較
- 初期費用・月額料金を比較
- セキュリティ・サポート体制を確認
自社CRM(顧客管理システム)との連携を確認
コールセンターシステムはCRM(顧客管理システム)と連携することで真価を発揮します。多くのシステムはSalesforce・kintoneのような主要CRMとの連携が可能ですが、どのCRMと連携できるかは製品ごとに違うため、確認が必要です。自社のCRMと連携可能なCTIシステムを導入して、インバウンド業務の効率化を実現しましょう。
クラウド型・オンプレミス型を比較
CTIシステムは、主にクラウド型・オンプレミス型2種類の導入形態に分かれます。
導入形態 | 特徴 | 初期費用 | 月額料金 |
---|---|---|---|
クラウド型 | 導入しやすくリーズナブル | 無料〜数十万円 | 1ライセンスあたり数千円 |
オンプレミス型 | カスタマイズ性に優れセキュリティ面も安心 | システム費30万円以上、サーバー費20万円以上 | 無料 |
クラウド型のCTIシステムは、外部のサーバーで運用されるため、自社でサーバーを設置する必要がありません。これにより、初期費用を抑えて導入しやすい・システムアップデートやメンテナンスの手間を省けるといったメリットがあります。
一方で、オンプレミス型のCTIシステムは自社でサーバーを用意してシステムを構築します。クラウド型と比較したメリットはセキュリティの安全性とカスタマイズ性の高さで、自社でデータを管理するため情報漏洩のリスクを最小限に抑えられます。また、自社の目的に合わせて柔軟にカスタマイズ可能です。
初期費用・月額料金を比較
CTIシステムの利用料金は、導入形態(クラウド型・オンプレミス型)や機能数によって違います。クラウド型のCTIシステムは初期費用無料・月額料金は1ライセンスあたり数千円と低コストで導入できるため、「できるだけ料金を抑えたい」とお考えの企業におすすめです。
なお、月額料金は機能数や電話回線数によって変わる場合があります。いくつかのCTIシステムを選んだら相見積もりを行い、予算内で最も効果的なCTIシステムを選ぶのがおすすめです。
セキュリティ・サポート体制を確認
CTIシステムの利用には少なくとも数万円~数十万円の費用が発生するため、担当者は役員に対して導入効果を明確に説明する必要があります。とくに組織規模が大きいコールセンターにおいて、社内稟議を通すのは一苦労。社内稟議のアドバイスも含めて導入・運用サポートが手厚いと、担当者の手間なく、スムーズにCTIシステム導入を実現できます。長年にわたりCTIシステムを提供してきた事業者はサポート体制が万全である可能性も高く、導入実績を比較してCTIシステムを選ぶのも有効です。
さらに、セキュリティも重要なポイントです。CTIシステムは顧客情報や通話記録を扱うため、データ漏洩や不正アクセス防止の対策が必須です。具体的には暗号化技術や認証プロセス、バックアップ体制がしっかりしているかを確認しましょう。大規模コールセンターでは情報漏洩リスクが高いため、セキュリティ面でも慎重な比較が必要です。
別記事「CTIシステムを徹底比較」では、より詳しい選び方や、2024年最新のおすすめCTIシステムを解説しています。ぜひ併せてご確認ください。
まとめ:受電に特化したCTIで顧客満足度向上を図ろう
インバウンド業務を行う企業がCTIシステムを導入することで、混雑時でもスムーズな応対やオペレーターへの業務負担の軽減を実現します。また、顧客データを確認しながら、スムーズかつパーソナライズされた対応ができるため、満足度の向上に貢献できます。受電を効率化したい企業や新たにコールセンター業務を開始する企業は、受電に特化したCTI(コールセンターシステム)を導入し、顧客満足度向上を図りましょう。
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