有給管理できる勤怠管理システム10選!おすすめの理由や選び方も解説
労働基準法において、企業は有給休暇を従業員に付与するだけでなく、年5日の年次有給休暇を取得させる使用者義務があります(参照:厚生労働省HP)。従来のタイムカードやエクセルで勤怠管理を行っている場合、有給休暇の取得日数のカウントや残日数の確認に手間がかかることも多いでしょう。
そこでおすすめなのが勤怠管理システムの導入です。有給管理ができる勤怠管理システムを導入すれば、有給休暇の残日数・取得日数を簡単に確認できます。また「年5日有給取得のためのアラート通知機能」では、いつまでに何日間の有給取得が必要か各従業員に自動で通知可能。従業員の有給取得を促進し、法律に則った勤怠管理ができます。
本記事では、有給管理機能つきの勤怠管理システムおすすめ10選を紹介。システム導入のメリット、選び方も解説しているので、勤怠管理システム導入で適切な有給管理をしたい労務担当者はぜひご覧ください。
- 有給管理に勤怠管理システムがおすすめの理由
- 有給管理できる勤怠管理システムの選び方
- 【比較表】有給管理できる勤怠管理アプリ
- 有給管理できる勤怠管理システムおすすめ10選
- 無料のエクセルで有給休暇管理簿をつけるリスク
- まとめ:勤怠管理システムの比較選定ならPRONIアイミツへ

有給管理に勤怠管理システムがおすすめの理由
有給管理を手間なく簡単に行うなら勤怠管理システムの導入がおすすめです。まずは企業の有給管理の課題と、勤怠管理システムがおすすめの理由を確認しましょう。
従業員の有給管理における課題
労働基準法第39条では、「6ヶ月間継続勤務し全労働日の8割以上出勤した労働者に対して、10日間の年次有給休暇を付与すること」が義務付けられています。
(年次有給休暇)
第三十九条 使用者は、その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない。
さらに、すべての企業に「年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対して、年次有給休暇の日数のうち年5日については、使用者が時季を指定して取得させること」が義務付けられており、違反した場合には罰則が科されることがあります。実際に、年次有給休暇取得の時季指定義務を怠った企業が、労働基準法第39条(年次有給休暇)違反の疑いで書類送検された事例もありました(参照:労働新聞社(2023年5月25日))。
従来のタイムカードやエクセルで勤怠管理を行っている場合、従業員ごとの有給休暇日数の計算や有給取得のための従業員への周知に手間がかかっている方も多いのではないでしょうか。このように法律に則って有給管理をしようとすると労務担当者の業務が煩雑化してしまうことが課題です。
そこでおすすめなのが、有給管理ができる勤怠管理システムの導入です。
勤怠管理システムなら法律に則った有給管理ができる

勤怠管理システムとは、従業員の出勤時間や労働時間、休暇取得日数といった労働状況を管理できるシステムのこと。労働状況の管理だけでなく、従業員の出退勤の打刻や記録、残業や休暇の申請、シフト作成、労働時間の集計なども行える点がメリットです。
勤怠管理システムには、適正な有給管理を実現する以下の機能も充実しています。
有給管理機能 | メリット |
---|---|
有給休暇の自動計算・自動付与 | 各従業員の勤務実績から有給日数、付与日を自動計算し、自動で有給休暇を付与できる。 |
有給休暇の申請・承認 | PC、スマホからいつでも有給休暇の申請・承認ができる。 |
有給休暇の取得状況の確認 | PC、スマホからいつでも有給休暇の取得日数・残日数を確認できる。 |
有給休暇管理簿の出力 | 有給休暇管理簿を一括または従業員ごとに出力できる。 |
年5日有給取得のためのアラート通知 | いつまでに何日間の有給取得が必要か各従業員に自動でメール通知できる。 |
特に「有給休暇の自動計算・自動付与」と「年5日有給取得のためのアラート通知」は、有給休暇の取得漏れ防止におすすめの機能です。勤怠管理システムは、有給管理を効率化し労働基準法に則った勤怠管理をしたい方におすすめといえるでしょう。
有給管理できる勤怠管理システムの選び方
ここでは、有給管理ができる勤怠管理システムの選び方を解説します。
- スマホアプリからの申請・承認ができるか
- 予算に合った初期費用・月額料金か
- IT導入補助金が申請できるか
スマホアプリからの申請・承認ができるか
有給管理ができる勤怠管理システムを選ぶ際は、スマホアプリから申請や承認ができる勤怠管理システムを選びましょう。有給休暇の申請は、思いついたときに申請しないと忘れがちです。直前の申請が業務に支障をきたし、生産性が下がることもあるでしょう。
一方でスマホアプリ対応の勤怠管理システムであれば、従業員はいつでもどこでも有給申請が可能です。さらに管理者もスマホアプリから承認ができるので、有給休暇の承認漏れ防止も期待できます。好きなタイミングで余裕をもって有給管理することで、計画的な有給取得が期待できるでしょう。
予算に合った初期費用・月額料金か
予算に合った初期費用・月額料金の勤怠管理システムを選ぶことは、人事DXのコスト削減に大いに貢献します。有給管理できる勤怠管理システムは、初期費用無料で提供しているものも多く、導入しやすいメリットがあります。
また月額料金は1ユーザーあたり100円~300円が相場。手頃な価格で運用可能です。自社のニーズに合った機能と従業員数を考慮して、費用対効果の高い勤怠管理システムを導入しましょう。
なお、勤怠管理システムの料金は別記事「勤怠管理システムの費用相場を解説!無料で導入できるソフトも紹介」でまとめています。興味のある方はこちらもぜひご覧ください。
IT導入補助金が申請できるか
勤怠管理システムにはIT導入補助金を申請できるものがあり、補助金を活用することでコストを抑えて人事DXを図ることができます。主に中小企業や小規模事業者が対象になります。これには個人事業主も含まれているため、勤怠管理にコストがかけられない事業者にもおすすめです。
ただし、IT導入補助金の対象者は業種・資本金・従業員数など公募要領で決められている項目があります。自社が要件に当てはまるか導入前に確認が必要です。なお、IT導入補助金が申請できる勤怠管理システムは以下の記事でまとめています。2025年最新のIT導入補助金についても詳しく解説しているので、興味のある方はぜひご覧ください。
しかし、有給管理できる勤怠管理システムは多数あり、どれを導入すべきか迷っている方も多いです。PRONIアイミツ(当サイト)では、ITツール受発注支援のプロとして、勤怠管理システム選びについての相談を受け付けています。以下のボタンからいくつかの質問に答えるだけで、希望要件に合ったツールが分かる診断(無料)もありますので、ぜひ一度お試しください。
【比較表】有給管理できる勤怠管理アプリ
ここからは有給管理ができる勤怠管理アプリを紹介します。初期費用、月額料金、無料トライアル期間を比較した以下の表をご覧ください。
サービス名 | 初期費用 | 月額料金 | 無料トライアル期間 |
---|---|---|---|
KING OF TIME | 無料 | 300円(税抜)/1ユーザー | 30日間 |
ジョブカン勤怠管理 | 無料 | 200円(税抜)/1ユーザー | 30日間 |
AKASHI | 無料 | 200円(税抜)/1ユーザー | 30日間 |
マネーフォワード クラウド勤怠 | 要問合せ | 要問合せ | 1ヶ月間 |
ジンジャー勤怠 | 要問合せ | 400円(税抜)/1ユーザー | 1ヶ月間 |
ハーモス勤怠 | 無料 | 100円(税抜)/1ユーザー | 1ヶ月間 |
スマレジ・タイムカード | 無料 | 110円(税込)~/1ユーザー +基本料金 |
60日間 |
タッチオンタイム | 無料 | 300円(税抜)/1ユーザー | 30日間 |
CLOUZA | 無料 | 250円(税抜)/1ユーザー | 30日間 |
【終了】シュキーン | 無料 | 200円(税抜)/1ユーザー | 登録日から翌月末まで |
おすすめの勤怠管理アプリでは初期費用無料で導入できるものがほとんどで、月額料金を比較すると、1ユーザーあたり100円~400円(税抜)と安い価格で運用できます。特にハーモス勤怠は1ユーザーあたり月額100円(税抜)と他社と比較して低コストで運用できる点がおすすめです。
また、おすすめの勤怠管理アプリには無料トライアル期間が用意されています。無料トライアル期間の相場は1ヶ月間です。本格導入後にスムーズに運用できるよう、無料トライアル期間中に画面の見やすさや操作性を確認しておきましょう。
「まず候補を絞りたい」という担当者はぜひPRONIアイミツを活用ください。以下のボタンからいくつかの質問に答えるだけで、希望要件に合った勤怠管理アプリが分かる診断(無料)ができます。ぜひ一度お試しください。
有給管理できる勤怠管理システムおすすめ10選
ここからは、有給管理できる勤怠管理システム10選を紹介します。
KING OF TIMEは、株式会社ヒューマンテクノロジーズが提供する勤怠管理システムです。豊富な機能の数々や安心のサポート体制などさまざまな面が評価されており、導入企業は6万2,000社(2025年4月時点)、利用者数は370万人以上の実績を誇ります。
パソコンやスマートフォン、ICカードや顔認証など幅広い打刻方法を取り揃えているほか、給与計算ソフトや労務管理システム、入退室管理システムなど数多くの外部システムと連携した活用もできます。
有給管理機能では、全従業員の有給休暇の取得状況を簡単に把握可能。有給休暇の取得期限が近付くと、対象の従業員に自動メールで有給取得の促進ができる点がおすすめポイント。有給休暇の取得漏れを防ぎ、法律に則った適正な有給管理ができます。
利用者のレビュー(口コミ、評価)
主な機能
ジョブカン勤怠管理は、クラウドサービス事業を手掛ける株式会社DONUTSが開発・運営する出勤簿システムです。業種・規模を問わず、シリーズ累計で20万社以上の導入実績を誇ります。有料プランを4つ用意しており、もっともリーズナブルなプランでは1ユーザーあたり月額200円から利用可能です。
パソコンやスマートフォンからだけでなくICカードやSlack連携、指静脈認証などの打刻方法にも対応。出勤管理やシフト管理、超過労働を未然に防ぐアラート機能などを搭載しています。
また、他の勤怠管理システムを利用している方でも、ジョブカン勤怠管理の有給管理機能のみの利用も可能。スポット利用することで大規模なシステム移行を行わずに、法律に則った有給管理を実現します。
利用者のレビュー(口コミ、評価)
主な機能

AKASHIは、ソニービズネットワークス株式会社が提供する勤怠管理システムです。少人数から大企業、中小企業、パートやアルバイトを雇用する企業、小売業など、さまざまな業種に幅広い導入実績があります。
残業や休日出勤、さらには休暇の申請・承認をスムーズに行え、年次有給休暇管理簿機能では、従業員の有給休暇の取得状況も見える化。有給休暇の取得状況はアイコンで表示され、有給取得促進メールの送信先を直感的に把握できます。管理画面の見やすさ、操作性の高さで企業の有給管理を効率化させます。
利用者のレビュー(口コミ、評価)
主な機能

マネーフォワードクラウド勤怠は、人事管理ソフトや給与計算ソフトなどを展開する株式会社マネーフォワードが提供する勤怠管理システムです。
従業員の出勤状況をリアルタイムに把握できるだけでなく、シフト管理機能やワークフロー機能、有給休暇管理簿機能、残業時間の超過を防ぐアラート機能を搭載するなど、豊富な機能を取り揃えています。
有給管理は「有給休暇管理簿」画面上で、有給休暇の取得日数や有給取得期限を一覧で把握できます。付与状況・取得状況の把握が簡単なほか、有給休暇が発生した際には自動で付与されるため安心です。
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主な機能

ジンジャー勤怠は、人事管理や給与計算、経費精算、ワークフローなどのクラウドサービスを展開しているjinjer株式会社が提供する勤怠管理システムです。導入顧客数18,000社を誇り、契約継続率は99.4%、サポート満足度は91.6%を記録しています。
有給管理機能も充実しており、従業員のマイページでも残りの有給休暇日数や申請期限などを確認可能です。スマホアプリにも対応しているため、いつでもどこでも有給申請・承認ができます。管理者だけでなく、従業員一人一人も自身の有給管理が簡単にできる点もおすすめポイントです。
利用者のレビュー(口コミ、評価)
主な機能

ハーモス勤怠(HRMOS勤怠)は、株式会社ビズリーチが提供する勤怠管理システムです。30名以下なら無料で利用可能で、31名以上の利用も1ユーザーあたり100円(税抜)と、他社と比較して安い価格で運用できる点がおすすめポイントです。
有給管理機能では、管理画面から有給休暇の取得状況を一覧で把握可能。CSV出力にも対応しているため、Excel上で簡単に集計・分析することも可能です。働き方改革関連法案に対応した適正な有給管理を実現します。
利用者のレビュー(口コミ、評価)
主な機能
スマレジ・タイムカードは、30名までなら出退勤打刻が無料で利用できる勤怠管理システムです。プランをグレードアップすれば、シフト管理や給与計算、年末調整、さらにはワークフローやプロジェクト管理などさまざまな機能を利用できます。
有給管理機能を搭載しており、休暇の申請・承認をシステム上で行えるほか、有給休暇の自動付与、有給休暇以外の事業所ごとによる各種休暇にも柔軟に対応できます。
利用者のレビュー(口コミ、評価)
主な機能

タッチオンタイムは、株式会社デジジャパンが提供する勤怠管理システムです。これまでに4万2,000社もの企業に導入され、業界トップクラスの導入実績を誇ります。初期費用は無料で、プランごとの機能制限などは設けられておらず、すべての機能を1ユーザーあたり月額300円で利用できるコストパフォーマンスの良さも人気を集めています。
タッチオンタイムの有給管理機能は、従業員の有給管理を効率化し、管理業務の負担を軽減できます。自動で有給休暇が付与され、取得状況をリアルタイムで確認できるため、計画的な有給消化が可能です。
利用者のレビュー(口コミ、評価)
主な機能

CLOUZAは、アマノビジネスソリューションズ株式会社が提供する勤怠管理システムです。デバイスを問わず打刻できるほか、ICカード打刻などにも対応しています。リアルタイムに勤怠状況を把握できるほか、モバイルデバイスからの打刻の場合GPS機能で場所も把握できるなど、豊富な機能が搭載されています。
年次有給管理機能は、月額料金にプラスして1ユーザーあたり100円(税抜)のオプション機能として利用可能です。社員やアルバイトなど異なる雇用形態の有給管理もWeb上で一元管理できます。付与方法や付与日数が異なる雇用形態の有給管理を 効率化させたい方におすすめの勤怠管理システムです。
利用者のレビュー(口コミ、評価)
主な機能

シュキーンは、株式会社インフィニットループが提供する勤怠管理システムです。PCやスマートフォン、ICカードなどから気軽に打刻できます。シフト管理機能や給与ソフトと連携できるエクスポート機能、残業時間の見える化を叶える統計表示機能などのさまざまな機能を搭載していながら、1ユーザーあたり月額200円(税抜)で利用できます。
各種休暇の付与や取得状況の確認、独自の休暇も一括で管理できます。有給管理や会社ならではの独自の休暇も作成可能。休暇申請に対して承認や却下をシステム上で簡単に行えるのもおすすめポイントです。
利用者のレビュー(口コミ、評価)
主な機能
無料のエクセルで有給休暇管理簿をつけるリスク
企業の中には、有給休暇管理を無料のエクセルテンプレートなどで行っているところもあります。しかし、こうしたエクセルベースの運用には次のようなリスクが潜んでいます。
不正・改ざんのリスクがある
エクセルファイルは簡単に編集できるため、意図的な改ざんや不正な変更が行われても気づきにくいという問題があります。有給の取得記録が正確でなければ、従業員とのトラブルにも発展しかねません。
集計・転記ミスによる管理ミス
有給日数の集計や残日数の計算などを手作業で行う場合、転記ミスや計算ミスが発生しやすくなります。従業員が多いほどミスのリスクは高まり、管理工数や確認作業の負担も増加します。
法令遵守が難しくなる
年5日の有給取得義務や、有給付与からの時効管理など、労働基準法に則った対応が求められますが、エクセルでは対応漏れが起きやすく、法令違反のリスクが発生します。監査や指導が入った際には、企業の信頼性が問われる可能性もあるでしょう。
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有給管理できる勤怠管理システムを選ぶ際には、各サービス・製品の特徴を把握し、自社の目的やニーズに合った会社を見つけることが大切です。PRONIアイミツでは、機能やセキュリティ体制、指定の連携ツールや無料プランの有無など、あなたの会社に最適なサービスを、機能一つから探すことができます。
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