POSレジとCRMの違い・連携メリットとは?おすすめサービスも紹介
複数店舗を運営する小売・サービス事業者にとって、POSレジとCRMの連携は、販促精度と業務効率を左右する重要な要素です。
本記事では、POSレジとCRMの違いや連携のメリット、導入時の選定ポイントを解説します。併せておすすめのCRMを比較・紹介しますので、自社の業務フローや既存POS環境に適したシステム選びの参考にしてください。
- CRMとPOSレジの違いとは
- CRMをPOSレジと連携するメリット
- 【比較表】POSレジと連携可能なCRM
- POSレジと連携可能なCRM4選
- POSレジ利用店舗がCRMを選ぶ際のポイント
- まとめ:POS×CRM連携で店舗運営をさらに強化しよう
CRMとPOSレジの違いとは
| 比較項目 | POSレジ | CRM |
|---|---|---|
| 管理対象 | 商品単位 | 顧客単位 |
| 主な目的 | 売上・在庫の管理 | 顧客情報の蓄積と販促活用 |
| 活用されるデータ | 商品名・数量・金額・在庫数 | 名前・連絡先・購買履歴・来店頻度など |
| 得意な業務 | レジ業務・在庫把握・売上分析 | セグメント配信・リピーター育成・LTV最大化 |
| 販売後のアプローチ | 基本的になし | 購買後のフォロー施策やクーポン配信などが可能 |
POSレジとCRMは、どちらも店舗運営に不可欠なデータ活用ツールですが、役割には明確な違いがあります。POSレジは「商品単位の販売管理」を目的としており、売上や在庫の可視化に長けています。
一方、CRMは「顧客単位の情報管理」を軸に、購買履歴や属性情報をもとに再来店促進やロイヤルカスタマー育成を支援する仕組みです。つまり、POSが“今売れたもの”の記録に強いのに対し、CRMは“誰にどうアプローチすれば再度買ってもらえるか”を導き出すツールです。両者を連携させることで、より精度の高い販促や顧客対応が可能になります。
CRMをPOSレジと連携するメリット
CRMとPOSレジを連携すると、販売データと顧客情報を一元管理でき、販促や店舗運営の精度を高められます。ここでは、CRM×POSレジ連携の主なメリットを解説します。
CRM×POSレジ 連携メリットは?
- 購買履歴に基づくマーケティング施策ができる
- 来店・購入傾向の可視化と分析ができる
- 店舗とECの顧客情報を一元管理できる
- スタッフ業務の効率化・属人化の解消ができる
購買履歴に基づくマーケティング施策ができる
POSレジの販売情報とCRMの顧客データを連携することで、「何を・いつ・どの店舗で購入したか」という詳細な購買履歴をもとに、個別のマーケティングが可能になります。例えば、一定期間商品を購入していない顧客に限定クーポンを配信したり、購入金額が高い顧客に優待案内を送るなど、セグメントに応じた販促施策が設計できます。特にLINEやメールと連携したCRMであれば、日常的なチャネルで効果的にアプローチが可能です。
来店・購入傾向の可視化と分析ができる
POSレジとCRMを組み合わせることで、「曜日別の来店傾向」や「特定カテゴリ商品の購買者属性」などを可視化しやすくなります。例えば、土日に来店する顧客には週末限定のキャンペーンを打つ、平日に売れやすい商品を分析して平日集客策に活用するなど、実データに基づいた施策立案が可能になります。勘や経験に頼らない、論理的な店舗運営へとシフトできます。
店舗とECの顧客情報を一元管理できる
リアル店舗とECを併用している事業者にとって、チャネルごとの顧客データが分断されることは大きな課題。CRMがPOSレジと連携していれば、オンライン・オフライン双方の購買情報や会員情報を統合でき、チャネルをまたいだ最適な販促が可能になります。例えば、店舗購入履歴をもとにECでのおすすめ商品を表示する、EC購入者を実店舗へ誘導する施策など、オムニチャネル戦略にも対応できます。
関連記事:アパレル・ファッション業界向けCRM(顧客管理システム)おすすめ9選
スタッフ業務の効率化・属人化の解消ができる
CRMとPOSレジとの連携により、顧客の購入履歴や来店回数、対応履歴などが一目で把握できるようになり、店舗スタッフが誰でも一定の品質で接客できる環境が整います。新人スタッフでもスムーズに顧客対応ができるほか、常連客への特別対応も漏れなく行えます。また、顧客情報の共有が属人化を防ぎ、引き継ぎや人手不足時の対応も効率的になります。
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【比較表】POSレジと連携可能なCRM
ここからは実際に、POSシステムと連携可能なCRMを比較します。料金や導入実績数を比較した表をご覧ください。
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料金
月1,680円 / ユーザー
初期費用 要問合せ
(他4プラン)
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料金
要問合せ
初期費用 要問合せ |
料金
月60,000円~
初期費用 要問合せ |
料金
要問合せ
初期費用 要問合せ |
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顧客管理機能
案件管理機能
見込み顧客の管理機能
リードスコアリング機能
メール一斉配信
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顧客管理機能
案件管理機能
見込み顧客の管理機能
リードスコアリング機能
メール一斉配信
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顧客管理機能
案件管理機能
見込み顧客の管理機能
リードスコアリング機能
メール一斉配信
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顧客管理機能
案件管理機能
見込み顧客の管理機能
リードスコアリング機能
メール一斉配信
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導入実績社数 世界25万社以上 |
導入実績社数 情報なし |
導入実績社数 900社 |
導入実績社数 情報なし |
初期費用は無料で、コストを抑えながら導入できるのもうれしいポイント。実際に導入したユーザーの例では「Zoho CRMへとリプレースしたらコストを1/4に削減できた」という声もあります。現在使用しているCRMのランニングコストに悩んでいる人におすすめです。
マーケティング業、コンサルティング業、飲食業、製造業など、業界ごとに適した機能を備えています。小売業向けには、CRMに加えて店舗POS、受注管理、在庫管理などの機能も利用できます。モバイルPOSで使いやすくわかりやすいインターフェースである点が魅力です。
ロイヤリティの高い顧客へと育成し、LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)を向上させる機能が数多く揃っており、顧客分析にはじまりメールやLINE配信によるマーケティング施策やその後の効果検証までこれ1つでカバーできます。
性別や年齢、誕生日や来店履歴などといった顧客情報の管理も行うことが可能。マーケティングオートメーション機能まで搭載されている点が心強いでしょう。
具体的な特徴は後ほど紹介します。比較表と併せ、CRM選びの参考にしてください。
POSレジと連携可能なCRM4選
POSレジのデータを活かすには、CRMとの連携が重要です。購買履歴や来店情報をもとに販促を強化できる、POSレジとスムーズに連携できるCRMを紹介します。
POSレジと連携できるCRMをチェック
Zoho CRMは、商談化率や1人当たりの売上高の向上をサポートするだけでなく、商談にかかる期間や顧客の解約率を抑えることにも寄与するCRMです。使用しているPOSレジサービスがAPIに対応している場合には、連携させることもできます。
初期費用は無料で、コストを抑えながら導入できるのもうれしいポイント。実際に導入したユーザーの例では「Zoho CRMへとリプレースしたらコストを1/4に削減できた」という声もあります。現在使用しているCRMのランニングコストに悩んでいる人におすすめです。
利用者のレビュー(口コミ、評価)
主な機能
NetSuite CRM
NetSuite CRMは、CRMをはじめ財務会計やEコマースなどといったさまざまな業務アプリケーションを集約し、1つのシステムとして提供しているクラウドERPです。
マーケティング業、コンサルティング業、飲食業、製造業など、業界ごとに適した機能を備えています。小売業向けには、CRMに加えて店舗POS、受注管理、在庫管理などの機能も利用できます。モバイルPOSで使いやすくわかりやすいインターフェースである点が魅力です。
利用者のレビュー(口コミ、評価)
主な機能
うちでのこづち
うちでのこづちは、導入企業数650社以上、顧客満足度は93%以上を獲得しているBtoCのCRMです。ECパッケージや基幹システムなどの外部システムとの連携も充実しており、自社POSシステムやモバイルPOSサービスである「スマレジ」との連携が可能。
ロイヤリティの高い顧客へと育成し、LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)を向上させる機能が数多く揃っており、顧客分析にはじまりメールやLINE配信によるマーケティング施策やその後の効果検証までこれ1つでカバーできます。
主な機能
SHOP FORCEは、顧客との大切な接点となる店舗アプリケーションをノーコードで構築できるCRMです。POSやECシステムなどといった外部サービスとの連携も可能なので、実店舗とネットショップのどちらも運営している場合でもデータを集約して管理できます。
性別や年齢、誕生日や来店履歴などといった顧客情報の管理も行うことが可能。マーケティングオートメーション機能まで搭載されている点が心強いでしょう。
利用者のレビュー(口コミ、評価)
主な機能
POSレジ利用店舗がCRMを選ぶ際のポイント
POSレジで販売や在庫を管理しても、顧客分析や再来店促進にはCRMが必要です。ここでは、POS導入済みの店舗がCRMを選ぶ際のポイントを紹介します。
POSレジ利用店舗のCRM比較ポイント
- 使用中のPOSレジと無理なく連携できるか
- 実店舗の業務フローになじむ操作性か
- 顧客ごとの販促施策を実施できるか
- 複数店舗・ECとデータ統合できるか
使用中のPOSレジと無理なく連携できるか
CRMを選ぶ際は、現在利用しているPOSレジと無理なく連携できるかが重要です。連携方法にはAPI連携、CSV連携、ミドルウェア経由などがあり、形式によって導入工数やデータ精度が異なります。
特に、利用中のPOSレジ(例:Airレジ、スマレジなど)と公式な連携実績があるか、連携によって取得できるデータの範囲(売上・商品・顧客IDなど)はどこまでか、設定や保守に専門知識が必要かをチェックしましょう。POS連携の手順や実績を明示しているCRMは、導入後の運用負担を抑えやすく安心です。
実店舗の業務フローになじむ操作性か
CRMは現場で日常的に使われてこそ、効果を発揮します。特に実店舗では、専門知識のないスタッフでも直感的に操作できる設計が求められます。画面構成が複雑で顧客情報の確認に手間がかかるようでは、現場での活用は定着しづらくなります。
タブレットやスマートフォンでスムーズに販促配信や顧客確認が行えるか、POS操作と連動して情報が自動反映されるかを事前に確認しましょう。操作デモやトライアルを提供しているなら、導入前にフィット感を確認できて安心です。業務フローを共有し、実店舗に適した運用設計を提案してもらうのも有効です。
顧客ごとの販促施策を実施できるか
CRMの効果を最大化するには、顧客ごとに最適なアプローチが取れる販促機能が重要です。POSと連携することで、購買履歴や来店頻度を基にしたセグメント配信や自動フォローが可能になります。例えば、来店間隔が長い顧客には再来店促進のメッセージを送るといった施策が自動化できます。
また、LINE・メール・SMSなど複数チャネルへの配信や、反応に応じたステップ配信に対応しているかも確認が必要です。「特定の顧客層にだけLINEクーポンを配信」「購入後3日以内にフォローメッセージを送る」といった具体的なシナリオが実装可能かをチェックしましょう。
企業が重視するCRMの機能
PRONIアイミツSaaS(当社)が2025年5月〜9月に実施した独自調査によると、企業がCRMに求める機能(複数回答)の上位は「顧客管理」(97%)、「案件管理」(78%)、「スケジュール管理」(74%)でした。多くの企業が、顧客情報を軸に業務全体を統合・管理できる仕組みを重視していることが分かります。
複数店舗・ECとデータ統合できるか
CRMを選ぶときは、複数店舗やECサイトのデータをまとめて管理できるかをチェックしましょう。店舗ごとに顧客情報が分かれていると、LTVの向上やリピート施策を打ちにくくなります。
店舗やECの購買データを1つの顧客IDに統合できるか、APIやカート連携、外部アプリでデータを取り込めるかを確認します。複数店舗の売上や顧客動向をダッシュボードで一括管理できると便利です。ECと実店舗を横断して分析や販促を行うなら、柔軟に拡張できるCRMを選ぶと安心です。
まとめ:POS×CRM連携で店舗運営をさらに強化しよう
POSレジとCRMを連携させることで、販売実績の管理にとどまらず、顧客ごとの購買傾向や来店履歴にもとづいた販促施策が可能になります。例えば、POSレジで蓄積した商品ごとの購入データをCRMで顧客単位に紐づけることで、再来店を促すメッセージ配信や、リピーター分析が精度高く実行できます。
また、実店舗・EC双方の情報を一元管理できる体制が整えば、業務の属人化や手作業による情報漏れのリスクも軽減されます。すでにPOSレジを導入している店舗こそ、CRM連携による“次の打ち手”を検討するタイミング。顧客視点の運営強化に向けて、CRM導入を前向きに進めていきましょう。
PRONIアイミツ(当サイト)では、ITツール受発注支援のプロとして、CRM選びについての相談を受け付けています。いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合ったCRMが分かる診断(無料)もありますので、ぜひ一度お試しください。
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