【2025年最新】クラウドERP freeeの評判と実態
今回取り上げるのはワークフローシステムとしての機能も兼ね備えている「クラウドERP freee」。「弥生会計」や「マネーフォード」と並んで業界トップクラスのシェアを誇り、MM総研が行った中小企業向けのリサーチではクラウド会計ソフトの導入数No.1に選ばれました。
「クラウドERP freee」の人気の理由は何なのか、ワークフローシステムとしてはどんな特徴があるのか、実際に導入した企業はどんな成果をあげているのか、事例を交えながら詳しく見ていきましょう。
- <総評「クラウドERP freee」とは?>最小限の操作で経営を見える化し、生産性を改善できるERPソフト
- 「クラウドERP freee」の6つのメリット
- 徹底調査で分かった「クラウドERP freee」を使うべき人・会社
- 「クラウドERP freee」の料金プラン
- 「クラウドERP freee」の導入実績・効果
- まとめ
<総評「クラウドERP freee」とは?>最小限の操作で経営を見える化し、生産性を改善できるERPソフト
出典:freee株式会社
「クラウドERP freee」の何より大きな特徴は、必要最小限の操作で経営状況を見える化できること。AI(人工知能)による自動仕訳機能が搭載されており、あからじめルールを設定しておけば、その都度集計・入力する必要はありません。実際のところ「クラウドERP freee」を導入した中小企業の過半数以上が記帳にかかる時間を半分以下に減らしています。
一方で画面のレイアウトにも工夫が重ねられており、収支の状況をひと目で把握することが可能。プロジェクト単位で月次の推移を確認したり、部門別の売上目標の進捗をリアルタイムで比較したりすることもできます。
経理スタッフの人出不足に悩んでいる中小企業はもちろん、経営管理を効率化したい企業、「データに裏打ちされた的確な経営判断をしていきたい」といった企業にもぴったりのツールだと思います。
「クラウドERP freee」の6つのメリット
紹介したような特徴がある「クラウドERP freee」ですが、活用することで次のようなメリットがあります。
充実のワークフロー機能
交通費や備品代の清算業務は営業スタッフ・経理スタッフの悩みの種の1つ。とりわけ書類で申請承認を行っている企業の場合、やりとりがスムーズに進まなかったり、書類を紛失してしまったりすることもあるのではないでしょうか。
その点「クラウドERP freee」にはワークフロー機能が搭載されており、経費精算もワンストップで完了。申請者は領収書やレシートをスマートフォンのカメラで撮影し、フォーマットに添付したうえで申請できます。
また、Slackとも連携しているので、承認や差し戻しがあった際は場所を問わず通知を受け取ることが可能です。領収書を長期間保存したり、申請書の記入・確認のためだけにオフィスに戻ったりする必要はありません。
売り上げや経費を自動仕訳
最初にご紹介したとおり、「クラウドERP freee」には人工知能による自動仕訳機能が搭載されています。
たとえばガス会社や電力会社への支払いなら光熱費、顧客先からの入金なら売り上げといったように仕訳ルールをあらかじめ設定しておくことで、ネットバンキングやクレジットカードの明細から自動で帳票を作成することが可能です。
都内に店舗を構えるある飲食店では自動仕訳機能を使うことで、それまで3日間かかっていた会計業務を3時間ほどで済ませられるようになりました。
うまく活用すれば経理スタッフの工数削減はもちろんのこと、会計士や税理士とのやりとりもスムーズに行えるようになるはずです。
経営状況がひと目でわかる
レポート機能が充実しているのも「クラウドERP freee」の人気の理由です。
日々集まる仕訳に対して部署や取引先といった情報をタグ付けしておけば、それをもとに複数の軸からの経営レポートが自動で生成・出力されます。Excelでの集計や確認に時間をとられることはなくなり、予算の配分やプロジェクトの実施判断など、より本質的な業務に時間を充てられるようになるでしょう。
あるソフトウェア開発会社では、「クラウドERP freee」を導入したことによって経営陣がミーティングを行いながらリアルタイムな収支状況を確認し、スピーディーに意思決定できるようになりました。
決算書の作成もワンクリック
「クラウドERP freee」の大きな特徴である自動仕訳機能は決算書類とも連携し、決算報告書や損益計算書をワンクリックで作成できます。また、提供元ではオプションメニューの1つとして連結決算キットを用意しており、あわせて導入すれば複数の子会社の試算表を収集したうえで、連結決算までワンストップで処理できるようになります。
全国30ヵ所以上に事業所を展開しているある教育関連サービス企業では、事業拡大にともない会計ソフトを刷新。「クラウドERP freee」に切り替えたことによって、それまで2ヵ月かかっていた決算業務の工数を10日に短縮させました。
万全のアフターサポート&セキュリティ体制
提供元のfreee株式会社では電話・メールによる問い合わせ対応はもちろんのこと、専任スタッフによるチャットサポートも用意。利用者のサポート満足度は94.1%をマークしています。会計業務をスムーズに行うためのノウハウ提供など、親身な対応に定評があるようです。
また、ソフトウェアの利用にともなう通信とデータ保存はすべて暗号化されており、情報漏洩の心配もいりません。サービス開始以来の稼働率も業界トップクラスの99%以上を誇ります。
外部ツールと連携
「クラウドERP freee」はカスタマイズ性も優れていて、複数の外部ツールとつなぎ込むことが可能。たとえば「Salesforce」と連携させれば、「Salesforce」上に蓄積された商品データを取り込み、見積書・請求書の作成を数クリックで完了させられます。
また、ネットバンキングやクレジットカードからの入金通知が「クラウドERP freee」と「Salesforce」の両方にリアルタイムに反映されるため、他の業務と並行して債権処理を進められるようになるでしょう。
ちなみに「クラウドERP freee」と「Salesforce」はいずれもIT補助金の対象ツール。導入形態にあわせて費用の最大4分の3が支給されます。営業スタッフの多い会社は補助金を活用してあわせて導入するのもおすすめです。
徹底調査で分かった「クラウドERP freee」を使うべき人・会社
紹介したメリットを踏まえ、「クラウドERP freee」は一体どんな人・会社が使うべきなのか、具体的にお伝えします。
経理に人手を割けない中小企業
「クラウドERP freee」の仕訳機能を活用すれば、ほぼ自動的に会計帳簿を形にすることが可能。ネットバンキングの明細を確認しながら1件1件仕訳したり、手作業で金額を集計したりする手間が省けます。また、さまざまな人事労務機能を兼ね備えた「クラウドERP freee」を1つ導入すれば、システムの導入費を抑えることができます。
経理にリソースを割けない中小企業、できるだけ人件費や設備費を抑えて経理業務の生産性をアップさせたい企業におすすめのツールではないでしょうか。
会計データを活用して経営改善に取り組みたい企業
充実したレポ―ディング機能によって部署ごとの収支、取引先からの入金状況など、必要なデータを必要な時にすぐ引き出せるのも「クラウドERP freee」の魅力の1つ。各種レポートの見やすさ・わかりやすさも利用者から好評を得ており、提供元によれば、「クラウドERP freee」のレポートを毎月確認している企業は、前年同月比の売り上げが30%アップしているというデータもあるようです。
「会計データをしっかり分析して事業のボトルネックを見出したい」、「具体的な数字をもとに経営改善を図っていきたい」といった企業にもぴったりのツールでしょう。
初めてERPソフトを導入する企業
自動仕訳やレポートなど機能面が注目されがちな「クラウドERP freee」ですが、提供元はアフターサポートにも力を入れており、前述の通り非常に高いサポート満足度をマークしています。
また、公式サイトのヘルプページも非常に充実していて、初期設定のガイダンスやFAQはもちろんのこと、業種別の会計マニュアル、決算までの年間スケジュールなど役立つコンテンツが満載です。
ERPソフトを導入するのが初めての企業、「会計の知識もITの知識にも自信がない‥」といった方も安心して導入できるのではないでしょうか。
「クラウドERP freee」の料金プラン
「クラウドERP freee」の主な料金プランは以下の3種類です。
1.ミニマムプラン
・月額1.980円(月払いの場合、月額2,380円)
・ユーザー上限3名まで
・主な機能:記帳、決算書作成、見積書・請求書の作成、入金/支払管理など
2.ベーシックプラン
・月額3.980円(月払いの場合、月額4,780円)
・ユーザー3名まで無料。4名以上は上限なく追加可能
・主な機能:ミニマムプランの全機能+一括請求、経費精算、ネットバンキング振込など
3.プロフェッショナルプラン
・月額3万9,800円(月払いの場合、月額4万7,760円)
・ユーザー数10名まで無料。11名以上は上限なく追加可能
・主な機能:ベーシックプランの全機能+予実管理、プロジェクト会計、複雑な申請経路設定など
※金額はすべて税別
また、オプションメニューとして勤怠ワークフローや給与計算機能が付いた人事労務プロフェッショナルプラン(月額8,080円から)、中堅~大企業向けの人事労務エンタープライズプラン(料金は要問い合わせ)なども用意されています。
基本プランはいずれも廉価なので、予算に余裕がある場合は業務課題に合わせて利用してみるのもおすすめです。
「クラウドERP freee」の導入実績・効果
ここからは実際に「クラウドERP freee」を導入した企業の例を取り上げ、システム導入後にどんな効果があったのかをお伝えします。
株式会社大都
「クラウドERP freee」の導入事例ページ (freee株式会社 https://www.freee.co.jp/cases/daito/参照)によると、利器工匠具の卸売問屋として大阪で創業した株式会社大都(大阪府大阪市)は、DIYカルチャー創造事業を手がける企業です。現在は大阪だけでなく、東京に2店舗DIYが体験できる実店舗を構えるなど全国で事業を展開しています。
「クラウドERP freee」を実際に導入した際、自動仕訳と経費精算の機能が大きなメリットと感じたそう。同じ仕分けは一度入力してしまえば、二回目以降は自動で仕分をしてくれます。経費精算についても、情報が一元化されているためデータを探す手間を大幅に削減できたと評判です。
「クラウドERP freee」を活用することで空いた時間は、社員の声をヒアリングする時間に充てることに。結果として組織のマネジメントにも大きく貢献したそうです。
また、子会社のGreenSnapもfreeeの製品を採用しており、そこではバックオフィスを担当するスタッフはいません。このように、誰でも簡単に操作でき便利な「クラウドERP freee」を使えば、人件費の削減にもつながります。
まとめ
いかかでしたでしょうか。今回は「弥生会計」などと並び、業界トップクラスのシェアを誇る「クラウドERP freee」を紹介しました。ワークフローシステムとしての機能が充実している点も見逃せないポイントでしょう。また自動仕訳をはじめとする機能面はもちろん、提供元のサポート体制にも定評があり、はじめてERPツールを導入したい方にとっても大変おすすめです。
しかし、「クラウドERP freee」以外にもワークフローシステムは多数あり、どれを導入すべきか迷ってしまうでしょう。PRONIアイミツ(当サイト)では、ITツール受発注支援のプロとして、ワークフローシステム選びについての相談を受け付けています。いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合ったツールが分かる診断(無料)もありますので、ぜひ一度お試しください。