CRM戦略とは?立案・実施の5ステップやメリットを丁寧に解説

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顧客との関係性を深め、売上や利益の最大化を実現するために欠かせないのが「CRM戦略」です。顧客のニーズを正確に把握し、それに応じた最適な施策を打つことで、競争が激化する市場でも確かな成果を出せます。

本記事では、CRM戦略の立案から実践までの具体的なステップを丁寧に解説し、成功事例も紹介します。CRMを活用してビジネス成長を加速させたい方は必見の内容です。

CRM戦略とは

CRM戦略とは、顧客関係管理(Customer Relationship Management)に基づき、自社の顧客がどのようなニーズを持っているかを整理・分析し、そのデータを活用して顧客満足度や売上を向上させるための具体的な施策や方針を定めたものです。顧客一人ひとりとの関係構築を重視し、長期的な視点で企業の成長を支える重要な経営戦略の一つと言えます。

あらゆる業種・規模の企業にとって不可欠な指針であり、適切なCRM戦略を策定・実行することで大きな成果を上げた事例も多く存在します。例えば、東京都内のあるWebマーケティング会社では、以前は訪問営業や売り込み中心の営業手法で顧客獲得を目指していましたが、思うような成果が得られず頭打ちの状況に陥っていました。

そこで同社はCRM戦略を全面的に見直し、メールマガジンやダウンロードコンテンツの配信といったインバウンド型の営業施策に切り替えました。その結果、見込み顧客(リード)が50倍以上に増加し、顧客単価も2倍以上に伸長。さらに顧客から感謝の声を得ることで、営業スタッフのモチベーション向上にもつながっています。

CRM戦略のメリット

次はCRM戦略のメリットについて。CRM戦略を策定し、実践していくことには具体的にどういったメリットがあるのでしょうか。

  • 消費者心理を深く理解できるようになる
  • 顧客満足度の向上につながる
  • LTV(顧客生涯価値)が高まる
  • データを活用したマーケティング戦略につながる

消費者心理を深く理解できるようになる

1つめの利点は、消費者や顧客の心理をより深く理解できるようになること。営業活動や商品・サービスの購買を通じて、顧客データ(年齢、性別、職業など)を手に入れられたとしても、ただ漠然と持っているだけでは、めぼしい成果にはつながりません。

一方で明確なCRM戦略を策定し、それに沿ってデータを整理・分析すれば、顧客・消費者一人ひとりの潜在的な心理・ニーズまで把握できます。その結果として新しいサービスや新しい商品が生まれることも少なくありません。

顧客満足度の向上につながる

2つめは顧客満足度の向上です。明確なCRM戦略に沿って顧客のニーズを見定め、それにマッチする施策を重ねていけば、顧客側には「自分をしっかり見てくれている」、「必要なタイミングで必要な情報を提供してくれている」といった気持ちが生まれます。

それによって商品やサービスの継続利用が見込めるようになるのはもちろんのこと、ソーシャルメディアやブログを通じて評判が拡散されれば、見込み顧客の獲得にもつながるでしょう。

LTV(顧客生涯価値)が高まる

上記1、2の結果として生まれる利点が、LTV(Life Time Value)の向上です。LTVとは1人の顧客が生涯を通じて企業にもたらす価値のこと。平均購入単価×平均購入回数×平均購買継続年数であらわされます。

たとえば、平均購買単価が5,000円のオンラインショップにおいて、1人の顧客が年5回、合計4年にわたって購入を続けた場合、LTVは10万円(5,000円×年5回×4年)となります。顧客・消費者の心理を潜在化し、それに沿った施策を重ねることで顧客満足度を向上させ、LTVを高められるのが、CRM戦略を立案・実践する上での何より大きなメリットと言えるでしょう。

データを活用したマーケティング戦略につながる

CRMによって、顧客や営業活動のさまざまなデータを蓄積することで、今後のマーケティング戦略につなげやすくなるというメリットがあります。データをもとにマーケティング戦略をたてられるため、属人化したマーケティングから脱却しやすく、顧客にあわせた戦略をたてられるでしょう。そのため、変化の早い業界でも柔軟に対応しやすくなることもメリットです。

CRM戦略の立案・実施方法

CRM戦略の基本を押さえたら、次は具体的な立案と実践方法に進みましょう。ここでは、効果的にCRM戦略を進めるための5つのステップをわかりやすく解説します。

ステップ1.目標とKPIを決める

最初のステップは目標&KPIの設定。いずれも数値であらわすのが大切なポイントです。たとえばCRM戦略の目標を前述のLTV向上とする場合、まずは何%アップさせるのか、いつまでに何円上げられれば目標達成とみなすのか、具体的な期間・金額を決めます。その上で進捗を確かめるための顧客満足度、リピート率、平均購入単価などのKPIを洗い出し、それぞれに数字を割り当てましょう。

目標・KPIそれぞれを数値化しておけば、社員が一体感・共通言語をもって担当業務にあたれるようになるほか、狙いどおりの成果が出ない場合も速やかに問題点を見い出し、軌道修正できるようになるでしょう。

ステップ2.ターゲットを決める

目標とKPIを設定したら、次に具体的なターゲットを決めます。年齢や性別、職業、問い合わせ履歴などの顧客データをもとに、ペルソナ(顧客像)を明確にしましょう。PowerPointなどにまとめ、無料素材のモデル画像を組み合わせると、ターゲットイメージが共有しやすくなります。

ただし、既存顧客の情報に偏りすぎないことが重要です。現代はSNSやWebで情報が拡散されやすく、新たな潜在顧客が存在する可能性も高いため、多角的な視点でターゲットを設定し、機会損失を防ぎましょう。

ステップ3.顧客行動を可視化する(カスタマージャーニーマップの作成)

ターゲットがどのように自社の商品やサービスを知り、興味を持ち、購入や利用に至るかを明確にするために、カスタマージャーニーマップを作成します。これは顧客の購買までの「旅路」を視覚化したフレームワークです。

横軸を「認知」→「興味・関心」→「意思決定」のフェーズに分け、縦軸には顧客の思考や行動、自社との接点を配置。これにより、必要な施策やプロセスを具体化でき、営業やマーケティング部門の役割も明確になります。
作成方法は、ビジネス系サイトからのテンプレートダウンロードやCRMのマップ作成機能の利用が便利。アナログでは、大型の紙に付箋や手書きメモを貼って作る方法も効果的です。

ステップ4. 施策を実施する

目標達成に向けて必要な施策の内容やタイミングが明確になったら、適切なメンバーやチームを割り当てて、速やかに実行に移しましょう。例えば、BtoC商材の場合はインターネット広告やSNS投稿を活用し、商品やサービスの認知拡大から自社サイトや店舗への誘導、購買につなげる流れが一般的です。一方、BtoB商材では購入までの検討期間が長いため、メルマガやオンラインセミナーなどを組み合わせてターゲットの理解と期待を高め、顧客の生涯価値(LTV)向上を目指すケースが多く見られます。

ステップ5.効果を測定する

施策を実施した後は、設定した目標の達成状況を必ず確認しましょう。目標が未達の場合は、各KPIの達成率を分析し、どの施策が効果的でなかったのか、改善すべきポイントを明確にすることで、次の施策に活かすことが可能です。
効果測定の手法としては、Googleアナリティクスによるウェブ解析や、顧客アンケートの配布・集計が一般的です。また、カスタマーサポートへの顧客の声や入電数、対応時間なども顧客満足度を測る重要な指標となります。

CRM戦略の立案・実施には、CRMツールの導入がおすすめ

より効率的にCRM戦略を立ち上げ、スムーズに実践していきたいのなら、専用のCRM(顧客管理システム)を導入するのがおすすめです。CRMとは、顧客情報や取引履歴を一元管理し、顧客との関係性を強化するための仕組みやツールを指します。CRMを活用することで、顧客満足度の向上や売上増加につながります。

CRM(顧客管理システム)でできること
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現在はクラウド型が主流で、多くのCRMはスマートフォンやタブレットに対応しています。そのため、場所を問わず顧客データを取り込み、問い合わせ履歴や商談ログとあわせて一元管理が可能です。さらに、目標やKPIを設定したうえで、システムから直接メルマガやメッセージを配信し、効果測定までワンストップで行えます。

CRMツールの導入を検討中の方は、ぜひPRONIアイミツ(当サイト)をご活用ください。PRONIアイミツでは、いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合ったCRMツール(最大6社)をご案内可能です。1社1社に問い合わせる手間・ツール選びの時間を大幅に節約できるため、ぜひ一度お試しください。

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CRM導入の成功事例

最後に、CRMの成功事例をご紹介します。事業モデルや商材に合わせて戦略を立て、CRMシステムを導入した企業が具体的にどのような成果を上げているのかを見ていきましょう。

事例①:日産自動車株式会社

まずは大手自動車メーカーの日産自動車株式会社が、多様化するドライバーのニーズに応え、顧客との関係を深めるためにインタラクティブなCRM戦略を推進した成功事例です。

全国各地の販売店には、クラウドツール上で動作するCRMが置かれており、顧客は自分の年齢や購入目的、デザインの好みなどを入力することで、システムからの提案を受けることが可能になっています。さらに顧客が入力した情報はマーケティング資産として集約・分析され、新車の開発にも活用することも可能。今後は、各地の生産拠点やサプライチェーンの業務改善にも、CRMに蓄積されたデータを活用するなど、幅広い戦略に利用されています。

※参考:日産自動車株式会社『マイクロソフトと日産、次世代ディーラーマネジメントシステムに関する覚書を締結

事例②:出光興産株式会社

石油販売大手の出光興産が、それまでFAXで受け付けていた船舶向けの給油サービスの改善に向けて株式会社セールスフォース・ドットコムが提供するCRM「Salesforce」を導入した事例です。

導入後はCRMのカスタマーポータル機能を使って、顧客自らが注文内容を入力できるしくみを構築しています。CRM導入により、FAX注文で起こりがちだった対応遅延や注文内容の確認漏れといったミスがなくなるなど、顧客からの信頼が大幅にアップしました。また顧客との接点をシステム上に集約したことにより、ペーパーレス化が進み、コスト面でも大きな改善効果をあげています。

※参考:株式会社セールスフォース・ドットコム『ニュース&インサイト

事例③:株式会社ナノ・ユニバース

続いて、1999年のブランド発足以来、ヨーロピアントラディショナルを基本コンセプトとし、全国へセレクトショップを展開しているナノ・ユニバースが、株式会社フュートレックが提供するCRM「Visionary」を導入した事例です。

それまで実店舗とオンラインショップでそれぞれ個別に顧客情報を管理していたため、オムニチャネルの推進にあたってデータの統合が急務となっていたことが導入理由です。

CRMの導入後は、会員ランクによって得られるポイント情報が統合されたことで、顧客満足度と売り上げが大幅に改善しています。また、店舗とオンラインショップでの買い回りといった顧客のアクションを一元的に把握できるようになり、より高い効果が見込めるクーポンやポイントなどの新たな戦略を打ち出せるようになりました。

※参考:株式会社フュートレック『EC・POSと連携した顧客・ポイント統合CRMシステムを導入 オムニチャネル戦略を実現

まとめ:CRM戦略を立案・実施して利益向上を目指そう

本記事ではCRM戦略のメリットや具体的な立案・実施方法を解説。さらに成功事例も紹介しました。顧客満足度の向上を目指してCRMを活用したい場合は、CRMツールの導入を検討することをおすすめします。

とはいえ、数あるCRMを比較して自社のニーズに合ったものを選ぶのは大変です。「まず候補を絞りたい」という担当者はぜひPRONIアイミツを活用ください。PRONIアイミツでは、いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合ったCRMが分かる診断(無料)ができます。

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