CTIと顧客管理の連携で失敗しないポイント
CTIシステムのみ利用している企業では、「電話と顧客情報が連携していないため、コミュニケーションが滞る」「今の電話システムでは顧客を管理できず、効率が悪い」という悩みもあるのではないでしょうか。CTIシステムは顧客管理システム(CRM)と連携することで、コールセンターの課題をまとめて解決できます。電話対応の品質を向上できるだけでなく、業務の効率化も可能です。
そこで本記事では、CTIと顧客管理システムの連携のメリットや失敗しないためのポイントを解説した上で、顧客管理と連携可能なおすすめのCTIシステム3選も紹介します。オペレーターと顧客のコミュニケーションをスムーズにし、顧客満足度の向上につなげたい企業はぜひご覧ください。
- CTIシステムとは
- 顧客管理システムとは
- CTIと顧客管理システムを連携する必要性
- CTIと顧客管理システムを連携する方法
- CTIと顧客管理の連携で失敗しないためには
- CTIと顧客管理システムを連携するメリット
- CTIと顧客管理システムを連携するデメリット
- 【比較表】顧客管理システムと連携可能なCTIシステム
- 【2024年最新】顧客管理システムと連携可能なおすすめCTIシステム3選
- CTI導入に向いている業務
- CTIと顧客管理システムを連携した成功事例
- まとめ:CTI連携で顧客の管理をさらに効率的に
CTIシステムとは
CTIシステムとは、「Computer Telephony Integration」の略語です。電話やFAXなどの電話回線とコンピューターをつなげられるシステムのことで、CTIの使用により、PCにヘッドセットを接続して電話対応を行えるようになります。コールセンターシステムを構築する上で、欠かせないものと言えるでしょう。
CTIシステムは単に受電・架電行為を効率化するだけでなく、オペレーターたちの教育・管理面においても非常に有効的です。オペレーター一人ひとりやチームごとの稼働状況を把握できるだけでなく、ウィスパリングやモニタリング、全通話録音などといった機能を利用できるものも少なくありません。
顧客管理システムとは
CRMとは、「Customer Relationship Management」の略語です。名前からも分かる通り顧客情報を一元管理するもので、ただ単に情報を蓄積していくのみならず、分析などまで行えます。
顧客管理システムという名の通り、顧客の企業名や担当者名と役職、所在地や売上規模などといった基本的な情報をはじめ、これまでに接触してきた営業パーソンは誰か、最後に接触したのはいつか、これまでの購買情報やクレーム、あるいは好評価についてなどをまとめて管理可能です。
CTIと顧客管理システムを連携する必要性
CTIシステムは、単体で利用するよりも顧客管理システム(CRM)との連携で真価を発揮するため、システム連携の必要性は高いです。連携することで、顧客から着信があった際に顧客情報をPC画面にポップアップ表示できるようになります。これにより、オペレーターは顧客情報を把握して受電でき、スムーズなコミュニケーションが可能になります。顧客対応品質の改善につなげられるだけでなく、オペレーターへの心理的な負担も軽減できます。
また、CTIシステムは営業支援システム(SFA)との連携も可能です。企業によっては、顧客管理システムの代わりにSalesforceのような営業支援システムを導入し顧客を管理しているケースも多いでしょう。CTIシステムとSFAを連携できれば、営業担当者の接触履歴を確認しながらアプローチすることも可能に。SFAによっては、CTIとの連携によりSFA上からそのまま通話できるように設定できるシステムもあります。
株式会社エイトレッドが2023年11月に行った調査では、「システム間のデータ連携に不足を感じたり、業務の負担が軽減されていないと感じることがありますか」と質問したところ、「とてもある」が26.6%、「ややある」が55.6%という回答結果でした。
出典元:株式会社エイトレッド
上記の調査結果から、システム連携がされていないことで業務効率化を実現できていないことが分かります。企業が業務効率化を図るには、システム連携によりデータをスムーズに利用する必要性があります。
CTIと顧客管理システムを連携する方法
CTIシステムと顧客管理システムを連携させる重要性がわかったところで、実際にはどのように連携させるべきなのかを確認しておきましょう。
システム同士を連携する
CTIシステムのなかには、さまざまな外部システムと柔軟に連携できるものも少なくありません。現在利用している顧客管理システムと連携できるものを導入し、実際に連携させましょう。どのようなシステムと連携できるかホームページや資料からはわからなかった場合には、きちんと問い合わせてみることをおすすめします。
利用しているシステムをカスタマイズする
なかなか連携できるようなCTIシステム・顧客管理システムが見つからないという場合には、現在利用しているシステムをカスタマイズしてしまうのも1つの手段です。ただし、クラウド型のサービスを利用している場合にはカスタマイズできません。パッケージシステムのカスタマイズ、あるいは自社開発のシステムのカスタマイズとなるため、予算とスケジュールを確保できている場合にはおすすめと言えるでしょう。
CTIと顧客管理の連携で失敗しないためには
CTIと顧客管理の連携で失敗しないためには、CTIシステムの導入時にポイントがあります。
まず、CTIシステムと連携可能な顧客管理システムは、サービスによって異なるため、自社で利用する顧客管理システムと連携できるCTIシステムを導入しましょう。
次に、導入するCTIシステムが従業員にとって使いやすいかどうかというポイントです。システム連携による業務効率化を期待して導入したにも関わらず、使いづらいが故にかえって手間が増えてしまった……となっては本末転倒です。実際に導入する前に無料トライアルや無料デモなどでどのようなシステムなのかを確認し、問題なさそうであれば導入しましょう。
加えて、CTIシステムが他のどのようなシステムと連携できるのかも重要なポイントです。SFAやCRMとの連携以外にも、SlackやChatworkのようなビジネスチャットツールと連携できるシステムもあります。連携できる範囲はそれぞれのシステムによって大きく異なるため、導入したいシステムがあるならば、きちんと確認しましょう。
CTIと顧客管理システムを連携するメリット
CTIシステムと顧客管理システムを連携させると、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは2つのポイントに絞って紹介していきます。
顧客満足度の向上
CTIシステムと顧客管理システムの連携によって、顧客満足度を向上させることができます。先にも簡単に触れた通り、CTIシステムと顧客管理システムを連携させると、顧客からの着信時に顧客情報をポップアップ表示できます。これまでの接触履歴や購入履歴、クレームなどについてきちんと把握しつつ対応できるため、より顧客に寄り添った会話ができるだけでなく、同じミスを繰り返してしまうことも防げるでしょう。
顧客とのトラブル防止、適切な対応が可能
CTIシステムと顧客管理システムとを連携させることによって、顧客とのトラブルを防止することや、適切な対応を叶えることができます。「先日Aさんからも同じ話をされているんだけど……」、「この間その話はすでにしているはずなのに、なぜまた話す必要があるのか?」など、顧客情報や接触履歴がきちんとシェアされていないことによって発生するクレームやトラブルはさまざま。
CTIシステムと顧客管理システムを連携させておけば、いつ・誰が・どんな話をしたのかといった情報も把握した上で顧客対応が行えるため、トラブルが発生する確率をなるべく小さくすることができます。
CTIと顧客管理システムを連携するデメリット
さまざまなメリットがある一方で、CTIシステムと顧客管理システムとを連携させるデメリットはあるのでしょうか?
強いて言うならば、もしも現在利用しているCTIシステムと顧客管理システムとが連携できないものの場合、新たなものを導入するかカスタマイズするかといった二択になってしまうため、余計な導入コストが発生してしまうのがデメリットと言えるでしょう。
【比較表】顧客管理システムと連携可能なCTIシステム
ここからは顧客管理システムと連携できるCTIシステムを紹介します。まずはPRONIアイミツがおすすめのCTIシステムを料金や機能項目、連携サービスで絞り込んで比較表にまとめてみました。各サービスの違いや特徴が一目でわかるのでぜひご覧ください。
【2024年最新】顧客管理システムと連携可能なおすすめCTIシステム3選
ここからは、顧客管理システムと連携可能なおすすめのCTIシステム3選を紹介していきます。
-
料金
月616,453円 -
初期費用
642,400円
-
最低利用期間
なし
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最低利用人数
なし
AmeyoJは、アウトバウンド・インバウンドのどちらにも対応可能なCTIシステムです。顧客管理機能を標準搭載しているため、顧客データの管理もこれ1つで行えるだけでなく、外部の顧客管理システムとも柔軟に連携可能。標準搭載のCRMはカスタマイズすることもできます。導入時にはトレーニングが用意されているだけでなく、電話やメールによるサポートも充実しているので、はじめてCTIシステムを導入するという場合でも安心でしょう。
- 導入支援・運用支援あり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- 公的認証
- ISMS
- Pマーク
- 冗長化
- シングルサインオン
- オンプレミス(パッケージ)
- クラウド(SaaS)
CT-e1/SaaS
-
料金
月5,000円/各ライセンス -
初期費用
300,000円
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最低利用期間
1ヵ月
-
最低利用人数
1ライセンス以上契約必須
CT-e1/SaaSは、小規模なコールセンターから100席以上の大規模なコールセンターまで、幅広く対応できるCTIシステムです。全国で2万7,000席、1,350件ものテナントに導入されてきた実績を誇り、継続して利用している割合も90%以上を記録しているのが信頼できるポイント。外部の顧客管理システムとの連携をはじめ、外部連携機能が充実している点が心強いでしょう。ボイスメールやIVR、ACDなど便利な機能も豊富です。
- 導入支援・運用支援あり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- ISMS
- Pマーク
- 冗長化
- 通信の暗号化
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(iOS)対応
- スマホアプリ(Android)対応
-
料金
月15,000円/席 -
初期費用
50,000円
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最低利用期間
1ヵ月
-
最低利用人数
なし
BIZTEL コールセンターは、2,000社以上への導入実績を誇る国産CTIシステムです。クラウド型を採用しているので、PCやスマートフォンなどのデバイスがあれば気軽に導入できるのがうれしいポイント。顧客管理システムや営業支援システムなどの外部システムとも柔軟に連携でき、顧客対応やデータ管理をスムーズにすることが可能です。セキュリティ面が万全で金融機関にも導入実績があるのは安心できるポイントでしょう。
- 導入支援・運用支援あり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- 公的認証
- ISMS
- 冗長化
- 通信の暗号化
- IP制限
- 二要素認証・二段階認証
- クラウド(SaaS)
以上、顧客管理システムと連携できるCTIシステムを詳しく解説しました。PRONIアイミツ(当サイト)では、ITツール受発注支援のプロとして、CTIシステム選びの相談を承っています。いくつかの質問に答えるだけで自社におすすめのツールがわかる診断(無料)も用意していますのでぜひご活用ください。
CTI導入に向いている業務
この記事をご覧になっている方のなかには、「現在顧客管理システムは導入して利用しているものの、CTIシステムが必要なのかどうかが分からない」と思っている方もいるかもしれません。一体どのような業務においてCTIシステムは必要となるのでしょうか。
基本的には、インバウンド・アウトバウンド双方の営業で電話を大いに活用しているという場合には、迷わずCTIシステムを導入するべきでしょう。先ほどにも説明したように、CTIシステムと顧客管理システムを連携すれば着信時に顧客情報をポップアップ表示できるだけでなく、CTIシステムには自動架電機能が搭載されていることも多いです。自動でいくつかに架電し、応答のあった発信先のコールだけオペレーターが対応すると言った使い方ができるため、オペレーターの業務効率化も叶えられます。
コールセンターを立ち上げようと思っている、あるいはコールセンターを運営中であるがなかなかスムーズに進まず悩んでいるという場合でも、CTIシステムを早急に導入しましょう。
関連記事:コールセンターにおすすめのCTIシステム(インバウンド向け)
関連記事:オートコール機能を搭載したCTIシステム(アウトバウンド向け)
CTIと顧客管理システムを連携した成功事例
ここからは、CTIシステムと顧客管理システムとを連携させた場合の成功事例を紹介していきます。
飲食業の場合
飲食業界のA社は、注文予約や宅配の予約などの電話があった際、顧客管理システムと電話とが紐付けられていないことから、データを見つけるのに一苦労。新人スタッフはリピーターのお客様に気付くのが難しい状況になっていました。しかし、顧客管理システムとも連携可能なCTIシステムを導入することで、電話がかかってきた際に顧客情報も画面に表示可能に。常連からの注文にもすぐに気付けるようになったと言います。
※出典:https://it-trend.jp/cti/article/casestudy
建設業の場合
建設業界のB社では、建設現場で使用する機材各種のレンタル事業を展開していました。もしも対応ミスがあれば現場の作業が進まないため、電話による予約受付においてできるかぎりミスを減らす必要があったと言います。そこで顧客管理システムとCTIシステムとを連携させ、それぞれの顧客ごとに予約内容などをシステムに登録。受発注記録を正確に記録・共有できるほか、CTIシステムの電話制御機能も活用できることで、業務がこれまでよりスムーズになりました。
※出典:https://lipse.jp/callcenterworks/cti_kokyakukanri/#index_id1
まとめ:CTI連携で顧客の管理をさらに効率的に
今回は、CTIシステムと顧客管理システムとを連携させるポイントやその重要性、メリットなどを紹介してきました。:CTI連携で顧客の管理をさらに効率的に行い、生産性を高めましょう。CTIシステムもCRMも、さまざまなサービスが提供されています。クラウド型で導入するのか、あるいはオンプレミス型で導入するのかなど、導入形態も1つではありません。
どれを導入すべきか迷っている方は、ぜひPRONIアイミツ(当サイト)をご活用ください。PRONIアイミツでは、いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合ったCTIシステム(最大6社)をご案内可能です。1社1社に問い合わせる手間・ツール選びの時間を大幅に節約できるため、ぜひ一度お試しください。
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