法人におすすめのIP電話11選を比較!選び方も紹介【2025年最新】
インターネットが急速に普及した現代においても、業種を問わず電話はビジネスにおいて欠かせないツールです。法人向けIP電話の導入を検討している企業では、「スマホアプリを活用し、外出先でも会社の固定電話番号で発着信したい」「端末代を抑えたい」という担当者も多いのではないでしょうか。法人向けのIP電話は、スマホから会社の固定電話番号での発着信が可能。手軽に電話番号を取得でき、アプリ同士で電話の取次ぎや内線電話もできるサービスもあり、ビジネス利用におすすめです。
今回は、法人におすすめのIP電話サービスを厳選比較して紹介。IP電話の基礎知識、法人がIP電話を導入するメリット・デメリットなども分かりやすく解説します。固定電話をIP化し、通信費を削減したい担当者はぜひご覧ください。
- 【比較表】法人の固定電話に導入実績があるIP電話
- 法人向けIP電話おすすめ11選【スマホ・アプリ対応】
- IP電話とは
- IP電話の種類
- 法人がIP電話を導入するメリット
- 法人がIP電話を導入するデメリット
- IP電話を選ぶポイント
- まとめ:会社の固定電話をビジネス向けIP電話に切り替えコスト削減へ
- よくある質問
【比較表】法人の固定電話に導入実績があるIP電話
ここでは、法人の固定電話に導入実績があるIP電話サービスを比較表でまとめました。特におすすめのサービスを厳選したので、ぜひ法人のIP電話選びの参考にしてください。
| IP電話のサービス名 | 初期費用 | 基本月額料金 | 通話料(市外局番宛) |
|---|---|---|---|
| 03plus | 5,000円(税抜) | 1,280円(税抜) | 8円/3分 |
| トビラフォン Cloud | 30,000円(税抜) | 3,000円(税抜) | 7.5円/3分 |
| Zoom Phone | 要問合せ | 1,500円~/ユーザー | 要問合せ |
| VoiceX | 30,000円 | 890円/ユーザー | 8円/3分 |
| BIZTEL ビジネスフォン | 50,000円(税抜)~ | 21,000円(税抜)~ | 8円/3分 |
| モバビジ | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ |
| MiiTel | 無料 | 5,980円(税抜)/ユーザー | 要問合せ |
| G-Call050 | 要問合せ | 308円(税込)/ユーザー | 8.8円/3分 |
| Viber Out | 無料 | 2.99$~ | 2.7¢~/分 |
| FleaLine | 無料 | 内線料金:1,100円(税込)/ID 番号利用料:440円(税込) |
8円/3分 |
| ビジネスLaLa Call | 要問合せ | 550円(税込)~ | 8円/3分 |
上記の比較表にある通り、初期費用が無料のサービスも多く、コストを削減して電話を導入したい企業にIP電話はおすすめです。多機能でコストパフォーマンスが良いIP電話サービスは「03plus」、高品質の通話が可能なサービスは「トビラフォン Cloud」「Zoom Phone」「VoiceX」です。また、上記比較表のすべてのサービスが、iOS・Androidのスマホアプリに対応しています。
法人向けIP電話おすすめ11選【スマホ・アプリ対応】
ここでは、法人向けIP電話サービスのおすすめ11選を解説します。スマホアプリにも対応、かつ導入実績が豊富なサービスを厳選し、特徴や料金を紹介していますのでぜひ参考にしてください。
機能や費用が特徴的な法人向けIP電話
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月額1,280円で、今日からすぐに使えるIP電話03plus
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迷惑電話フィルタで、不要な電話対応をカットトビラフォン Cloud
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ビジネスに必須の安定した通話を、低コストでZoom Phone
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固定電話相当の音質で、コールセンターにも最適VoiceX
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2,000社以上が選んだ、国内シェアNo.1の信頼BIZTEL ビジネスフォン
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固定電話の安心感とクラウドの柔軟性を一つにモバビジ
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AIが会話を分析し、営業トークをレベルアップMiiTel
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米国5円・中国10円で、海外通話をコストカットG-Call050
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Viber同士なら、ビデオ通話やチャットも無料Viber Out
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海外拠点との内線通話も無料でかけ放題FleaLine
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スマホをなくしても、遠隔削除で情報漏洩を防止ビジネスLaLa Call
03plus
「03plus(ゼロサンプラス)」は、株式会社グラントンが提供している法人向けIP電話。ユーザー数10万以上、継続率97%と信頼性が高いサービスです。
おすすめポイントは、月額1,280円(税抜)~というコストの低さと、最短10分で導入可能な点。コストを抑えつつスピーディーに導入したい企業は特に便利でしょう。通話は、社内グループ間なら内線・外線問わず無料でできるだけでなく、専用アプリを利用すればスマートフォンから固定電話番号での発着信が可能。
電話番号は、03(東京)や06(大阪)、072(大阪府の一部など)といった主要市外局番に対応しており、取得した番号は複数人で共有できます。低価格ながら、自動転送、FAX送受信、電話帳共有など多くの便利機能が標準装備されている点も強み。これらの機能を活用し、業務効率化に貢献するIP電話サービスです。
主な機能
トビラフォン Cloud
「トビラフォン Cloud」は、トビラシステムズ株式会社が提供する法人向けIP電話です。利用者数は約1,500万人と、豊富な導入実績を誇ります。
050番号を利用でき、オプションを追加すれば市外局番も利用可能。PC・スマートフォンだけでなく、一部の固定電話機も使用できるので、既存の固定電話機を使い続けたい企業にもおすすめです。
トビラフォン Cloudには高性能な迷惑電話フィルタを搭載しており、3万件以上のデータを活用し、押し売りや迷惑電話の可能性がある着信を事前に通知します。ユーザーからは「不要な電話対応にかかる時間を減らし、コア業務に専念できるようになった」との声も上がっています。また、クラウドフォンの基本機能や録音機能、IVR機能、通話内容の自動要約機能が備わっているので、電話業務において便利に活用できます。
主な機能
Zoom Phone
「Zoom Phone(ズームフォン)」は、ZVC JAPAN株式会社が提供する法人向けIP電話。Web会議ツールで有名なZoomの電話サービスで、スマートフォン、PC、固定電話機で利用可能です。
おすすめポイントは、高品質な通話を低価格で提供し、世界中で約700万台も利用されている点。初期費用無料、利用料金は1ユーザーあたり月額1,500円~と始めやすい価格でありながら、エンタープライズグレードの信頼性を誇り、99.999%のアップタイムSLA(サービス品質保証)によって安心して利用できます。
また、SalesforceなどのCRMと連携すれば、着信時に顧客情報がポップアップ表示されるようになり、顧客対応の効率が向上するでしょう。他にも、AI要約機能が業務効率を高めるほか、Teamsとの連携もサポートしています。
VoiceX
「VoiceX(ボイスクロス)」は、株式会社コムスクエアが提供する法人向けIP電話で、番号発行数は500万以上を誇ります。通話品質が高く、総務省が定める通話品質基準でクラスA(固定電話相当)を獲得。また、信頼性の高い通信環境を確保し、障害時にもスピーディーに対応します。
パーク保留やウィスパリングなどの基本機能に加え、AIによる音声テキスト化もあり、業務の効率化をサポートする機能が充実。一般企業だけでなく、コールセンターの電話業務にも最適です。
初期費用は30,000円、月額料金は1ユーザーあたり890円と手頃な価格設定。低コストで高い通話品質を求める企業に、VoiceXはおすすめのIP電話です。
主な機能
BIZTEL ビジネスフォン
「BIZTEL ビジネスフォン」は、株式会社リンクが提供する法人向けIP電話。導入社数はシリーズ累計で2,000社超となっており、国内シェアNo.1※を誇るサービスです(※デロイトトーマツミック経済研究所による)。
インターネット環境があれば利用できるため、回線工事やメンテナンスなどの手間やコストがかかりません。また、最短5日で導入可能な手軽さとスピード、規模の変動に合わせて席数を増減させられる拡張性など、現場のニーズを捉えたサービスになっています。
基本的な搭載機能は、代表番号での発着信やIVRがあり、オプションで全通話録音や音声テキスト化も利用可能。セキュリティも万全で、二段階認証や専用のVPNネットワークによりセキュアな環境を構築しているので、個人情報を多く取り扱う法人にもおすすめのサービスです。
主な機能
モバビジ
「モバビジ」は、クラウドテレコム株式会社が提供する法人向けIP電話。0AB-J型のサービスとしてテレワークでも広く活用されており、多様な働き方を積極的に取り入れたい法人に向いています。
通話品質は、総務省が定める通話品質基準でクラスA(固定電話相当)を獲得。さらに、ひかり電話網を利用して外出先や電波の不安定な場所でもクリアで安定した通話を提供しています。スマホアプリは馴染みやすいビジネスフォン風の画面で直感的に使え、各種設定はWebブラウザで簡単です。まさに、固定電話の使いやすさとクラウドサービスの利便性を両立させたサービスと言えるでしょう。
また、通話録音は全自動かつ高音質で、聞き漏らしや認識のズレを防ぎながら業務効率化をサポートします。モバビジは、テレワークや外出時でもオフィス同様の電話環境を構築できる、柔軟性の高いおすすめサービスです。
主な機能
MiiTel
「MiiTel(ミーテル)」は、株式会社RevCommが提供する法人向けIP電話です。2018年のリリース以来、幅広い業種での導入が進み、取引社数は延べ2,500社以上。アジア企業で唯一Forbes AI50に選出されており、信頼の置けるおすすめサービスです。
基本機能には、自動録音や自動文字起こし、通話モニタリングがあります。また、IVRやキューイング、プレディクティブコールといったコールセンターに必要な機能も搭載。多くの機能がある中で、電話営業や顧客対応を可視化する機能がMiiTelの強み。AIによる通話内容の定量評価やスコアリングによってセルフコーチングが可能になり、対応品質改善に役立ちます。
発番できる電話番号は、03(東京)・06(大阪)以外にも主要都市の市外局番があるので、さまざまな地域で導入しやすいでしょう。
主な機能
G-Call050
「G-Call050」は、株式会社ジーエーピーが提供する法人向けIP電話サービスで、050番号を取得できます。
国際電話がリーズナブルな点が特徴で、特にアメリカ、ハワイへは1分5円、中国、韓国、シンガポールへは1分10円で通話が可能です。これら地域へのビジネス通話が多い企業、支店がある法人には特におすすめ。また、G-Call050同士での通話は無料となっているほか、有料であっても国内なら3分あたり8.8円からとリーズナブルに利用できるのも特徴です。
アプリが起動されていない状態でも着信可能なので、電話を取りそびれることもありません。「プッシュ通知でのお知らせ機能があるIP電話アプリを利用したい」「海外への通話が多い」という企業に、G-Call050はおすすめのIP電話です。
主な機能
Viber Out
「Viber Out」は、楽天株式会社が提供する法人向けIP電話サービスです。Viberユーザー同士なら、無料で音声通話やビデオ通話、テキストメッセージ、グループチャットが利用できます。さらに、通話は高品質で、スムーズなコミュニケーションを叶えます。
利用可能端末は、PC、スマートフォン(Android、iOS)、タブレット。マルチデバイス間で常に100%同期されるため、複数の端末間でViberアカウントを使用したり、端末間で簡単に通話を転送したりできます。また、Viber Out機能を利用すればViberを持っていない人に対しても通話できるため、時間や場所、相手にとらわれずにやり取りしたい企業にもおすすめです。
主な機能
FleaLine
「FleaLine」は、株式会社コヴィアが提供するIP電話サービスです。050番号1つあたり月額400円で利用でき、コストを抑えて電話を導入したい企業におすすめ。内線の利用には月額1,100円/IDかかりますが、国内外問わず通話料は無料です。海外支社がある企業が導入すれば、内線の通話料を抑えられるでしょう。
さらに、FleaLineは導入の手軽さも魅力です。IP電話機をネットワークに接続するだけで利用を開始できるため、専門的な知識は必要ありません。また、設定も簡単にでき、システム変更も最小限に抑えられるため、メンテナンスフリーで運用できます。
機能面では、グループ着信、ダイヤルイン、通話転送、保留といったビジネスシーンで役立つ基本的な機能を利用できます。
主な機能
ビジネスLaLa Call
「ビジネスLaLa Call(ララコール)」は、株式会社オプテージが提供するIP電話です。
050番号を利用してスマートフォンで通話ができるサービスで、5番号まで月額550円(税込)で利用できます。また、アプリ同士の通話は無料なので、電話にかかるコストを抑えたい企業におすすめ。通話料は公私分計が可能なため、社員のスマホで通話をしてもスムーズな経費精算が叶います。
ビジネスLaLa Callには、スマートフォン紛失時に情報漏えいを防ぐ「リモートワイプ機能」を搭載しており、外部から遠隔でアプリ内の情報を削除できます。企業内チャット機能や内線通話機能も搭載されているため、社内コミュニケーションの活性化にも役立つでしょう。
主な機能
以上、機能比較や料金比較でおすすめの豊富な実績がある法人向けIP電話サービスを詳しく解説しました。スマホアプリ対応のIP電話サービスは、以下の記事でも紹介しています。他のおすすめサービスも確認したい人はぜひご覧ください。
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IP電話とは
IP電話とは、インターネットプロトコル(Internet Protocol)という仕組みを用いて通話する電話サービスのことです。言い換えると「ネット回線を用いた電話」です。固定電話でスタンダードなアナログ電話は、アナログ信号を活用した回線を使い、基地局を経由することで音声を届ける仕組みでした。
一方、IP電話はネット回線を用いているためメールなどと同じく音声をまずデジタルデータに変換して送信。その後相手にデータが届くタイミングで再度音声に復元することで電話としてのサービスを実現しています。音声以外にも動画でのやりとりも可能です。
ビジネスで電話を用いる際には、内線・外線の切り替えや転送などさまざまな機能が求められます。従来は、こうした機能の利用には電話回線の交換機(PBX)が必要でしたが、IP電話では電話交換機が不要。内線・外線の切り替えや転送に対応する電話サービスも多くリリースされており、ビジネスでも幅広く活用されています。
総務省の「令和3年版 情報通信白書|提供状況」によると、0ABJ型IP電話の加入契約数は2010年からの10年間で堅調に伸びており、2010年に1,790万件だったのが、2020年には3,568万件との結果が出ました。この件数は、固定電話の1,716万件より多い結果となっており、IP電話の成長性が見て取れます。
※出典:総務省『令和3年版 情報通信白書|提供状況』(図表4-2-2-1 音声通信サービスの加入契約数の推移)
IP電話の仕組み
IP電話は、従来の電話回線(アナログ回線)ではなくインターネット回線(デジタル回線)を用いており、音声情報をデジタルデータに変換・復元するための技術であるVoIPを利用して発信者と受信者の通話を実現しています。
発信者の音声情報を電話機やマイクなどのデバイスによって電気信号へ変換し、それをVoIPゲートウェイでインターネット回線へ流すためのIPパケットへと変換します。インターネット回線を介して受信者へ送られたIPパケットは、受信者側のVoIPゲートウェイで電気信号に復元され、VoIP技術で元の音声情報に戻されることで受信者の耳へと届きます。
IP電話の種類
IP電話は大きく分けて3種類に分類されるため、ここからは種類ごとの概要や特徴を解説します。
050型
050型とは、文字どおり電話番号が「050」からはじまるタイプのIP電話です。電話番号は11桁となっており、従来の電話は「市外局番+市内局番+○○」という形ですが、050型はすべて電話番号の冒頭が050からはじまるのが特徴です。
050型は初期費用を抑えやすく、同一のサービス間では通話料無料など、ランニングコストが安い点が魅力。既存の固定電話との併用も可能です。
0AB-J型
0ABJ型IP電話とは、固定電話と同様に「0」から始まる市外局番を含む電話番号(例:03-XXXX-YYYY、06-XXXX-YYYYなど)を利用できるIP電話です。従来の固定電話と同じ番号体系を持つため、取引先や顧客からの信頼性が高く、番号が変わることによる混乱を避けることができます。050型IP電話とは異なり、既存の電話番号をそのまま利用できる場合が多い点も特徴です。
また、緊急通報(110番、119番など)への発信も原則として可能です。光回線などのインターネット回線を通して0ABJ型IP電話を利用するため、回線の契約も必要になります。
電話番号不要型(通話アプリ)
電話番号不要型は文字どおり「電話番号なしで利用できる」タイプのIP電話です。一般によく知られているのが「LINE」をはじめとしたコミュニケーションツールの電話機能でしょう。同じアプリやサービスに加入している場合には通話料無料で利用できるものが多く、プライベートでも広く普及しています。
ただし、050型と同様に発信先が限定されている、通話品質が電波状況や回線混雑度に左右される、お互いにアプリやソフトのインストールが必要、といったデメリットがあります。
法人がIP電話を導入するメリット
先におすすめのIP電話サービスを紹介しましたが、ここから法人がIP電話を導入する6つのメリットを紹介します。
初期費用・通話料などコストを抑えることができる
一般的にIP電話はアナログ電話と比較すると通話料が安価な傾向にあります。距離にかかわらず一律料金で設定されていることが多く、特に遠方や海外との通話でコストダウンを実現しやすいです。また、多くのサービスでは転送機能や内線通話などのオプションが無料で利用できるため、ランニングコストを抑えることが可能です。新たな配線工事や高額な電話加入権は不要なため、初期コストの削減にもつながります。
料金が安くておすすめのIP電話サービスは、以下の記事で紹介していますのであわせてご覧ください。
スマホから固定電話番号で電話ができる
法人向けIP電話の中には、従業員のスマホから会社の固定電話番号で通話できるサービスがあります。外出先でもオフィスにかかってきた電話をスマホで受けたり、会社の番号を使って取引先に電話をかけたりできるため、顧客に対して一貫した電話番号で連絡を取ることが可能です。
さらに、従業員のスマホでビジネス専用の050番号を利用できる場合、プライベートの電話番号を取引先に知らせることなく、安心してビジネスを進められます。これにより、プライベートと仕事の区別を明確にすることができます。
従業員の増減にもスムーズに対応できる
IP電話は、導入に際して電話用に専用機器や配線を設置する必要がありません。そのため、導入コストを抑えやすいだけでなく、スピーディかつ手軽な導入が可能です。企業によっては、プロジェクトや配置転換により必要な電話数が変動することもあるでしょうが、IP電話ならそうした従業員の増減に対して柔軟に対応できるメリットがあります。
複数拠点の一括管理が可能になる
クラウド型のIP電話は、インターネット回線を利用することで、複数拠点の電話システムを一括で管理できます。これにより、拠点ごとに個別の電話回線の契約やPBX(主装置)などの専用設備の導入を大幅に削減できます。また、個々の拠点で行っていた保守管理の負担が軽減され、情報システム部門の人件費削減や人員の有効活用につながります。
テレワークなど柔軟な働き方に対応できる
クラウドIP電話では、スマートフォンやタブレット向けのアプリ(ソフトフォン)を利用することで、アプリをインストールし、アカウント設定を行うだけで音声通話が可能になります。もちろんパソコンからも利用できるため、多くの場合は新たにビジネスフォンを手配・購入する必要はありません。これにより、初期費用や運用コストの削減、そして場所にとらわれない働き方による業務効率の向上が期待できます。
拡張性が高く外部システムやアプリと連携可能
法人向けのIP電話は拡張性が高く、さまざまな外部システムやアプリと連携できる点もメリットです。例えば、IP電話をCRM(顧客管理システム)やSFA(営業支援システム)と連携することで、通話履歴の管理や顧客情報の一元化が容易になります。
また、拡張性に関してはAPIを利用してカスタムアプリケーションと接続可能なサービスもあります。特定の業務フローに合わせた柔軟なシステム構築をしたい企業におすすめです。このようなIP電話の拡張や連携により、業務効率を向上させると同時に、顧客サービスの品質も向上できます。
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法人がIP電話を導入するデメリット
IP電話は良い面ばかりではありません。法人がIP電話を導入するデメリットを紹介しますので参考にしてください。
通話品質がインターネット環境の影響を受けやすい
法人がIP電話を導入するデメリットとしてまず押さえておきたいのが、通話品質がネット環境に影響されるという点です。IP電話はネット回線を使用するためどうしても回線状況に通話品質は左右されてしまいます。したがって、IP電話を導入する際は社内のネット環境やサービス提供者ごとの通話品質管理体制をチェックしましょう。
また、会社でのIP電話の通話品質が悪い場合には、適切な対処をすることで音質が改善することがあります。通話品質が良いサービスは以下の記事で解説していますので、導入前に確認しておくことをおすすめします。
緊急通報・フリーダイヤルなど接続できない番号がある
一部のサービスを除き、IP電話では110番やフリーダイヤルなど接続できない番号が存在するため注意が必要です。中には、固定電話と接続できないサービスもあるため、事前に用途を想定した上で接続先の可否については必ずチェックしておきましょう。導入時には現場の意見も参考にしながら慎重に判断する必要があります。
相手もアプリのインストールが必要な場合がある
LINEやSkypeなど電話番号不要型に分類される場合、通話には発信者・応答者双方が特定のアプリを持っていることが条件となっているケースがあります。また通話自体は可能であっても、「同じアプリ同士のみ通話料無料」というサービスは多いため、通話料を少しでも抑えたいのであれば、周囲の導入状況も踏まえて検討することが大切です。
IP電話を選ぶポイント
ここからは、実際にIP電話を選ぶ際のポイントについて解説していきます。導入前に把握しておくことで、選定がスムーズになるため確認しておきましょう。
IP電話の音声品質は良いかを比較
IP電話の音質は、インターネット回線の速度や安定性に影響を受けることはもちろんのこと、サービス提供者が利用するコーデック(音声圧縮・変換方式)、品質管理体制等によっても左右されます。コストだけで判断してしまうと、期待する通話品質が得られない可能性があるので注意が必要です。導入前にトライアルをして実際の音質を確認したり、音質に関する評判を聞いたりすることで、音質の良いサービスを選びましょう。
法人に必要な機能を搭載しているか
IP電話はサービスによって搭載する機能が異なります。留守番電話機能、通話録音、転送機能など、業務に必要な機能を搭載しているかを確認しましょう。企業によっては電話対応業務に必要な機能が揃っている、クラウドPBXのような電話サービスを選ぶことで、業務効率を向上できます。以下は、IP電話とクラウドPBXの搭載機能の比較表です。
| 主要な機能 | IP電話 | クラウドPBX |
|---|---|---|
| 発信・着信 留守番電話 |
〇 | 〇 |
| 通話の保留 |
〇 サービスによってはオプションで利用可能 |
〇 |
| 通話の録音 | △ 利用できないサービスが多い |
〇 標準搭載またはオプションで利用可 |
| システム連携 | △ 限定的 |
〇 |
| IVR(自動音声応答) | × | 〇 標準搭載またはオプションで利用可 |
| ネットFAX | × | △ 対応不可のサービスもあり |
上記のように搭載機能が異なるため、「通話を録音してデータで残したい」「自動音声応答を利用して効率化を図りたい」という企業には、クラウドPBXの導入をおすすめします。電話対応に必要な機能を搭載しつつ、価格を抑えたクラウドPBXも複数ありますので以下の記事も参考にしてサービスを比較してみてください。
外部システムと連携できるか
顧客からの電話を受ける頻度の高いコールセンター、ヘルプデスクでIP電話を利用する場合は、CTIやSFA、CRMとの連携が可能なサービスを利用すると業務効率の大幅な改善が期待できます。
通話内容の自動記録機能や電話番号から識別した顧客情報を自動で表示する機能を持つシステムもあるので、適切に活用すればオペレーターの業務負担軽減だけでなく顧客満足度の向上にもつながります。
料金はトータルコストで比較
IP電話は固定回線より費用を抑えた導入が可能なのがメリットですが、料金プランは各社様々です。IP電話同士の通話は無料ですが、その他の回線との通話には費用がかかります。IP電話はサービスごとに、利用する人数によって料金が変わってくるプランなど多種多様なプランが用意されています。導入前には自社の費用や導入の規模など精査してから、必要に応じたプランを比較して契約するのが良いでしょう。
まとめ:会社の固定電話をビジネス向けIP電話に切り替えコスト削減へ
IP電話は導入が手軽であり、初期費用やランニングコストを抑えやすいため、法人でも導入している企業は数多く存在しています。会社の固定電話をビジネス向けIP電話に切り替えコスト削減を図りましょう。
しかし、会社におすすめのIP電話は多数あり、どれを導入すべきか迷ってしまうでしょう。PRONIアイミツSaaS(当社)では、ITツール受発注支援のプロとして、IP電話選びについての相談を受け付けています。簡単な質問に答えるだけで希望要件に合ったIP電話が分かる診断(無料)もありますので、ぜひ一度お試しください。
よくある質問
法人向けIP電話について、よくある質問に回答します。
03番号が取得できる、法人におすすめのIP電話は?
03番号が取得できる、法人におすすめのIP電話は、「トビラフォン Cloud」「03plus」「VoiceX」です。また、会社の03番号をそのまま引き継げるIP電話は以下の記事で解説しています。
月額料金無料のおすすめIP電話は?
月額料金無料のおすすめIP電話は、「G-Call050」「My050」です。050番号への通話料金、同サービスとの通話料が無料です。
会社におすすめの、無料通話が可能な050アプリは?
会社におすすめの、無料通話が可能な050アプリは「FleaLine」「G-Call050」です。導入実績が豊富でアプリも使いやすくおすすめ。多くのIP電話は050番号への通話料金は無料です。具体的なサービスは以下の記事で紹介していますのでぜひ参考にしてください。
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