【2024年最新】労務管理システムの費用と料金相場
勤怠管理をはじめ、従業員の給与計算や社会保険関連の管理、さらには安全衛生に関する管理など、労務管理は非常に多岐にわたります。取り扱う書類やデータも多く、労務管理と言えば煩雑で面倒、というイメージを持っている人も多いかもしれません。
人手不足に悩まされている、あるいは労務管理に人件費がかかりすぎて悩んでいる、という企業も多いのではないでしょうか。そんな場合におすすめなのが、労務管理システムです。
労務管理システムを導入すれば、バックオフィス業務の一元管理が叶い、これまでよりも労務管理を大幅に効率化させることができます。しかし、導入するにあたって気になるのが費用のこと。どれくらいコストを割く必要があるのかどうしても気になるでしょう。
そこでこの記事では、労務管理システムを導入する際にかかる費用はどのくらいなのかを解説していきます。
- 1.労務管理システムにできること
- 2.労務管理システムを導入するメリット
- 3.労務管理システムにかかる費用相場
- 4.労務管理システム別に料金をチェック!
- 5.労務管理システム選びで失敗しないためのポイント
- 6.労務管理システム選びで迷ったらアイミツへ
1.労務管理システムにできること
「労務管理システムには何ができるの?」と疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。はじめに、労務管理システムにできることを確認していきましょう。
1-1.入退社に関する手続き
社会保険や雇用保険の資格取得書類をはじめ、雇用契約書などの作成や提出などを行えます。
1-2.年末調整に関する手続き
源泉徴収票や扶養控除等申告書のほか、給与支払報告書や所得税徴収高計算書、保険料控除申告書などを作成することができます。
1-3.従業員に関する情報の管理
従業員一人ひとりの住所やマイナンバー、扶養家族に関する情報などを収集・管理することができます。
1-4.機関への書類提出
各種機関へ申請書類等を電子申請できるシステムもあります。
このように、従業員の入社・退社に伴うさまざまな業務をまとめて行えるのが、労務管理システムです。
2.労務管理システムを導入するメリット
労務管理システムを導入すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは代表的な2つのポイントについて確認していきましょう。
2-1.各種書類作成や管理を効率化できる
労務管理システムを導入しておけば、各種書類作成やそのあとの管理を効率化できます。
たとえばこれまでの場合、各種保険の取得ならびに喪失手続きを行う際、わざわざ対象者に書類を配布し、記入してもらった事項を確認した上で、提出用書類に転記するといった方法をとっていた会社が少なくありませんでした。その方法だと、やっと記入してもらえた書類に書き損じがあるなんてことも。その場合は再び差し戻させねばならず、手間も時間も予想以上にかかってしまうでしょう。
しかし労務管理システムがあれば、わざわざ書類を配布する必要はありません。従業員がシステムにログインし、自分の情報は自分で直接入力できるため、コミュニケーションコストが格段にカットできます。
また、たとえば「源泉徴収票を送って欲しい」などと頼まれた場合、これまでであればわざわざ印刷して郵送する必要がありましたが、労務管理システムを導入しておけば郵送の手間もカット可能。PDFファイルとして従業員のマイページに配布するだけでOKなので、手続きがスムーズに進みます。
システム上で人事労務に関わるすべての書類を管理できることから、書類を探す手間もかかりません。オフィスのペーパーレス化にも貢献できることでしょう。
2-2.書類提出にかかる手間を大幅にカットできる
もしも電子申請に対応している労務管理システムを導入できれば、書類提出にかかる手間を大幅にカットできます。
本来、各種書類を提出する際には役所や年金事務所などへとわざわざ足を運ばなければなりませんでした。しかし電子申請に対応している労務管理システムであれば、システム上で書類の提出まで行うことが可能です。役所や年金事務所が近くにないため行くのが面倒、行っても何十分も待たされる、などといった悩みから解放されるでしょう。
書類の提出までをシステム上でカバーできることによって、修正が簡単なのもうれしいポイント。「せっかく出しに行ったのに記入ミスがあった」、「記入もれに提出してから気付いた」などという場合には再び書き直して提出しに行く必要がありますが、電子申請にも対応している労務管理システムであれば、すぐに修正して送信するだけでOKです。
3.労務管理システムにかかる費用相場
それでは、労務管理システムの導入にはどのくらいの費用がかかるのでしょうか。
搭載されている機能や選ぶプランなどによっても費用は大きく変わってきますが、入退社手続きや年末調整、従業員情報の管理などといった機能が備わっている労務管理システムの場合、1ユーザー当たり300円程度から利用できるものが少なくありません。基本的には300〜600円ほどに収まる場合が多いと言えるでしょう。
詳しくは後述していきますが、なかには無料で使えるプランを用意しているサービスも。10名以下の小規模事業者であれば無料プランを利用できる可能性が高いため、小規模であるが故に労務管理をなかなか徹底できていないという企業・事業者は要チェックです。
▼無料で始められるおすすめ労務管理システムはこちらの記事で紹介しています。ぜひご覧ください!
無料で始められる労務管理ソフト!有料版との違いは?
4.労務管理システム別に料金をチェック!
ここからは、代表的な労務管理システム11選について、その料金とともに簡単に紹介していきます。労務管理システム選びでお悩みの場合は、ぜひ参考になさってください。利用料金を比較してみましょう。
4-1.人事労務freee
人事労務freeeは、「会計ソフト freee」や「開業ソフト freee」などで知られるfreeeシリーズの1つです。どのプランもユーザー数3名として料金が設定されており、ユーザーを追加したいという場合にはたったの300円から可能。ユーザー数の増加をあまり恐れずに利用できるのが心強いでしょう。
もっともリーズナブルな「ミニマムプラン」であっても、年末調整や年度更新、随時改訂などといった給与に関するイベントをはじめ、マイナンバーの管理や毎月の給与計算までカバーしています。
プラン名 | 料金(年払い) |
---|---|
ミニマム | 月額1,980円~ |
ベーシック | 月額3,980円~ |
エンタープライズ | 月額8,080円~ |
プロフェッショナル | 要問い合わせ |
人事労務freeeについて詳しく知りたい方はこちら!
4-2.SmartHR
SmartHRは、クラウド型労務管理システムのなかでもトップクラスのシェアを誇る人気の労務管理システムです。ユーザー数30名までであれば無料の0円プランが利用できるので、費用面が気になる小規模事業者にもおすすめでしょう。
従業員情報を一元管理できるだけでなく、給与明細の発行や年末調整、雇用契約手続き、各種保険手続きや電子申請による提出にまで対応していることから、労務の大幅な効率化を目指している会社にはうってつけでしょう。
「ジョブカン 勤怠管理」や「キングオブタイム 」、「マネーフォワードクラウド給与」など、さまざまな外部システムと連携できるのも魅力です。
プラン名 | 料金 |
---|---|
0円プラン | 0円 |
スモールプラン | 要問い合わせ |
スタンダードプラン | 要問い合わせ |
プロフェッショナルプラン | 要問い合わせ |
SmartHRについて詳しく知りたい方はこちら!
4-3.ジョブカン労務HR
ジョブカン労務HRは、「ジョブカン勤怠管理」や「ジョブカン給与計算」などで知られるジョブカンシリーズの労務システムです。シリーズ累計で12万社以上に導入されてきた実績が信頼できるポイント。
従業員情報やマイナンバーの管理をはじめ、各種帳票の自動作成や電子申請、さらには組織情報管理機能やファイル共有機能などといったカスタマイズ機能も用意されていながら、1ユーザー当たり月額400円で利用でき、費用を抑えられるのが大きな魅力でしょう。機能やユーザー数は制限されるものの無料プランが用意されているため、小規模事業者にもおすすめです。
プラン名 | 料金 |
---|---|
無料プラン | 0円 |
有料プラン | 月額400円/1ユーザー |
ジョブカン労務HRについて詳しく知りたい方はこちら!
4-4.jinjer 労務
jinjer 労務は、「jinjer 勤怠」や「jinjer ワークフロー」などが人気のjinjerシリーズにおける労務管理システムです。入社・退職に関する各種手続きや従業員情報の管理、書類の自動作成などを行え、1ユーザー当たりたったの300円で利用できるのがうれしいポイント。
勤怠管理や給与管理などといったそのほかのjinjerシリーズとあわせて用いることによって、バックオフィス業務を大幅に効率化できるでしょう。
月額利用料金 | 300円/1ユーザー |
※単体での販売は不可、他プロダクトとの併用のみ
jinjer労務について詳しく知りたい方はこちら!
4-5.オフィスステーション 労務
オフィスステーション労務は、労務管理系クラウドシステムでトップクラスのシェア数を誇る労務管理システムです。さまざまな帳票の作成に対応しているほか、e-Gov対応で電子申請も難なく可能。金融機関なみの強固なセキュリティ環境も心強いでしょう。
コストパフォーマンスが非常に優れているのも人気の理由の1つで、たとえば労務サービスを30名で利用した場合、従業員1人当たりの月額料金は440円(税込)から利用できます。費用面を抑えながらも、電子申請に対応した便利な労務管理システムを導入したい場合にはおすすめでしょう。
登録料 | 11万円(税込) |
月額利用料金(100名の場合) | 440円(税込)/1ユーザー |
オフィスステーション 労務について詳しく知りたい方はこちら!
4-6.楽楽労務
楽楽労務は、「楽楽精算」や「楽楽明細」などの楽楽シリーズで提供されている労務管理システムです。楽楽シリーズは9,000社以上にも利用されている人気クラウドサービスで、他社製品とは料金体系が大きく異なるのがポイント。
労務管理システムの多くは1ユーザー当たりの利用料金が設定された従量課金制ですが、楽楽労務は50ユーザー単位、あるいは500ユーザー以上の場合は100ユーザー単位に料金が設定されており、たとえば800ユーザーの場合は月額15万円で利用可能です。1ユーザー当たりとすると180円台なので、従業員数が多く費用面が心配という企業にはうってつけでしょう。
月額利用料金(50ユーザーの場合) | 3万円〜(税抜) |
楽楽労務について詳しく知りたい方はこちら!
4-7.サイレコ
sai*reco(サイレコ)は、管理項目を自由に設定できる従業員管理機能をはじめ、ワークフローや人事評価、給与明細の作成、子会社やグループ会社のデータ管理などさまざまな機能が搭載されている労務管理システムです。
コストパフォーマンスに優れており、ユーザー数が100名以下の場合は1万8,000円で利用可能。100名以上となる場合も1ユーザー当たり180円で追加できるため、費用面で負担になりません。
システム導入費 | 40万円 |
システム利用料金 | 1万8,000円〜 |
※100名以下の場合のシステム利用費は一律1万8,000円
サイレコについて詳しく知りたい方はこちら!
4-8.総務人事奉行クラウド
総務人事奉行クラウドは、「給与奉行クラウド」や「奉行Edge 勤怠管理クラウド」などの、奉行クラウドシリーズのうちの1つとして提供されている労務管理システムです。システム構成を選んで導入する方法を採用しており、ほしい機能だけ選択・追加できることによって費用面の無駄が出ないのが魅力でしょう。
さまざまな書類やリストの作成を自動化できるだけでなく、すでに利用しているExcelファイルの取り込み・電子化も可能。無償で「専門家ライセンス」も付与されるため、社労士などの労務管理のプロとともに利用できます。
基本システム構成 | 初期費用 | 料金(年額) |
iEシステム | 0円 | 7万2,000円 |
iAシステム | 5万円 | 12万円 |
iBシステム | 6万円 | 20万円 |
iSシステム | 7万円 | 28万円 |
iSシステム(社員拡張あり) | 7万円 | 112万円 |
総務人事奉行クラウドについて詳しく知りたい方はこちら!
4-9.ARROW
ARROWは、シフトや勤怠の管理、給与管理、各種帳票の作成まで幅広く対応している労務管理システムです。10名ほどまでの小規模事業者向けのAプランの場合、月額たったの月額1,980円から利用できるため、費用面が気になるという方でも安心して導入できるでしょう。
さまざまな機能が1つにまとまっているため、複数のシステムを導入する、あるいはわざわざ連携させる必要はありません。シフト管理機能も搭載されていることから、アルバイトやパートの従業員も多い店舗での導入にもおすすめです。
プラン名 | 料金(月額) |
Aプラン(〜10人の小規模事業者向け) | 1,980円(税抜) |
Bプラン(中規模企業向け) | 3,980円(税抜) |
Cプラン(全機能利用可能) | 4,980円(税抜) |
ARROWについて詳しく知りたい方はこちら!
4-10.Gozal
Gozalは、勤怠管理や給与管理、給与明細の発行のほか人事情報の管理などといったバックオフィス業務を一元管理できるクラウド型労務管理システムです。年額プランであれば、月額プランよりリーズナブルに利用できます。
チャットやメールなどによる24時間対応のサポートサービスが提供されているだけでなく、ファイアウォールやサーバーの多重化、データの暗号化などによるセキュリティ対策が整えられているのも安心できるポイント。
プラン名 | 料金 |
月額プラン | 700円(税抜)/1ユーザー |
年額プラン | 590円(税抜)/1ユーザー |
Gozalについて詳しく知りたい方はこちら!
4-11.DirectHR
DirectHRは、入退社に関するさまざまな書類作成・提出などの効率化を叶える労務管理システムです。10名までの小規模事業者であれば、無料で利用できるのもうれしいポイントです。
使い方は非常に簡単で、従業員が入社した際に招待メールを送るだけ。自分で各種申請内容を入力してもらったあとは、電子申請対応なのでわざわざ役所へ出向くこともなく書類を提出できます。各種公文書は従業員のマイページに前もって配布できるため、問い合わせがある度に書類を探す手間も大幅にカットできるでしょう。
人数 | 料金 |
〜10名 | 無料 |
〜500名 | 月額400円(税抜)/1ユーザー |
501名〜 | 要問い合わせ |
DirectHRについて詳しく知りたい方はこちら!
5.労務管理システム選びで失敗しないためのポイント
数多くの労務管理システムがあることをお分かりいただけたかと思いますが、数あるなかから自社にマッチしたシステムを選ぶためにはどのような点に注意するべきなのでしょうか?もっとも重要なのが、使いやすさです。
これは労務管理システムに限った話ではありませんが、従業員のITリテラシーにマッチしていないシステムを導入してしまった場合、「使いづらい……」という不満ばかりがたまり、結局業務効率化につながりません。誰にとっても使いやすいシステムを導入することによって、はじめてそのシステムが定着すると言っていいでしょう。
そのため、まずは無料トライアルや無料デモなどを必ず利用するのが重要なポイント。無料トライアル期間でいろんな人に使用してもらい、「このシステムであれば問題なく導入できそうだ」と思えたものを選びましょう。
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また、労務管理システムは数多くの個人情報を取り扱うので、セキュリティ面もこだわらなければなりません。データや通信は暗号化されているのか、権限設定は細かに行えるか、IPアドレス制限はできるのかなど、情報漏洩や不正利用を防止する機能がきちんと搭載されているのかを確認しておくことをおすすめします。
6.労務管理システム選びで迷ったらアイミツへ
今回は、労務管理システムを導入する際にかかる費用について中心に紹介してきました。
労務管理システムは1ユーザー当たり数百円〜の従量課金制が多く、従業員1人当たり月額料金300〜600円ほどが相場です。30名以下などの小規模事業者の場合は無料で利用できるものも少なくないため、「小さい会社のため、労務管理に割くリソースが足りていない」という場合などには非常に心強いのではないでしょうか。
もしもどの労務管理システムを選んだらいいかお悩みの場合には、ぜひアイミツにまでお問い合わせください。
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