オンプレミス型の名刺管理ソフトおすすめ4選【2025年最新】
「クラウドに名刺データを預けるのは不安」「自社システムと名刺情報を一元管理したい」そんな声に応えるのが、オンプレミス型の名刺管理ソフトです。社内サーバーで名刺情報を安全に保管し、セキュリティポリシーや業務要件に合わせた柔軟な運用が可能になります。
本記事では、オンプレミス型ソフトの特徴やメリット、選び方を解説します。併せておすすめ製品も紹介するので、クラウドでは対応しきれない課題を感じている方は、ぜひ導入の検討材料にしてください。
- オンプレミス型の名刺管理ソフトとは
- オンプレミス型名刺管理ソフトのメリット
- 【比較表】オンプレミス型の名刺管理ソフト
- オンプレミス型の名刺管理ソフトおすすめ4選
- オンプレミス型の名刺管理ソフトの選び方・比較ポイント
- まとめ:セキュリティと運用効率を両立する名刺管理を実現しよう
オンプレミス型の名刺管理ソフトとは
名刺管理ソフトとは、営業先や取引先などから受け取った名刺情報をデジタル化して一元管理できるツールです。紙の名刺をスキャンし、氏名・会社名・電話番号・メールアドレスなどの情報を自動で読み取ってデータ化することで、検索・共有・活用が簡単になります。

従来は営業担当者が個人で名刺を管理していたため、退職時の引き継ぎ漏れや情報の分散が課題となっていました。しかし名刺管理ソフトを導入することで、社内全体で顧客情報を共有・活用しやすくなり、営業効率やマーケティング施策の向上にもつながります。
その中でも、オンプレミス型の名刺管理ソフトとは、クラウドサービスを使わず、自社内に設置したサーバー上にソフトウェアを構築して運用する形式です。インターネットを介さず、社内ネットワーク内で完結して名刺情報を管理できるため、セキュリティ面の制御がしやすいのが最大の特長です。
特に、セキュリティが重視される企業や、クラウド利用が制限されている業種では、オンプレミス型の名刺管理ソフトが選ばれる傾向にあります。業務システムとの連携やカスタマイズの柔軟性も高く、独自の環境に合わせた運用が可能です。
オンプレミス型とクラウド型の違い
名刺管理ソフトを導入する際には、「オンプレミス型」と「クラウド型」のどちらを選ぶかが重要な比較ポイント。導入方法や運用体制、セキュリティ、コスト、連携の柔軟性などに明確な違いがあり、自社の状況に応じた選択が必要です。
比較項目 | オンプレミス型 | クラウド型 |
---|---|---|
導入方法 | 自社サーバーにインストール | インターネット経由で利用 |
セキュリティ | 社内で完結。独自ポリシーに準拠可能 | ベンダー依存。外部アクセス前提 |
カスタマイズ性 | 高い(自社環境に合わせた変更が可能) | 低め(標準仕様に準拠) |
初期費用 | 高め(サーバー・ライセンス購入など) | 低め(初期導入無料〜少額) |
月額料金 | 原則不要(保守費あり) | 月額課金制 |
オフライン対応 | 可能(閉域網でも動作) | 不可(常時接続が前提) |
導入スピード | 社内調整や構築に時間がかかる | アカウント発行ですぐ利用可能 |
オンプレミス型名刺管理ソフトは、自社内のサーバーにソフトウェアをインストールして使用する形式。インターネットに接続せず、社内ネットワーク上で名刺情報を管理でき、高いセキュリティが求められる企業や、クラウド利用に制限のある業種(官公庁・金融・製造業など)で多く採用されています。また、自社の業務システムや運用ルールに合わせて柔軟にカスタマイズできる点も強みです。
一方で、クラウド型名刺管理ソフトはインターネットを通じて名刺データを管理する形式で、初期費用が抑えられ、スピーディーに導入できることがメリットです。クラウド型はサーバーやインフラの構築が不要なため、社内に専門知識を持つ人材がいなくても運用しやすく、中小企業やスタートアップ企業におすすめです。複数拠点間や在宅勤務中のアクセス性にも優れており、利便性を重視する企業に向いています。
つまり、「セキュリティ・独自運用・既存システムとの統合」を重視するならオンプレミス型の名刺管理ソフト、「導入の手軽さ・運用コスト・リモート活用」を重視するならクラウド型の名刺管理ソフトがおすすめです。
オンプレミス型名刺管理ソフトのメリット
オンプレミス型の名刺管理ソフトは、「クラウドでは実現が難しい条件を満たしたい」という企業にとって有力な選択肢。 特に、セキュリティ要件が厳しい業界や、社内システムとの高度な連携が必要なケースで真価を発揮します。
- 社内で完結する高いセキュリティ環境を構築できる
- 自社システムと柔軟に連携しやすい
- オフライン環境でも運用できる
- 長期利用でコストを抑えられる可能性がある
社内で完結する高いセキュリティ環境を構築できる
オンプレミス型の名刺管理ソフトは、名刺データを社外に出すことなく、すべて社内ネットワーク内で管理できます。そのため、外部クラウドに保存することによる情報漏えいリスクや、第三者へのアクセス権の制限が必要なくなります。
特に、機密性の高い取引先情報や役員クラスの名刺情報を扱う場合、社内で完結できることは大きな安心材料。また、ログ取得やアクセス制御なども独自に設計でき、社内セキュリティポリシーに合わせた細かな運用が可能です。
自社システムと柔軟に連携しやすい
既存の外部ツールと名刺データを連携したい場合、オンプレミス型の名刺管理ソフトは高い親和性を発揮します。例えば、自社で構築したSFAやCRMと名刺データベースを接続し、顧客の担当者情報・過去の接触履歴・商談メモなどを一元化することで、属人化を防ぎながら営業活動の効率を向上させることができます。
また、API連携やデータベースの直接接続、CSVによるバッチ処理など、多様な連携方式に対応しているため、「名刺データを定期的にERPへ反映させたい」「社内のワークフローシステムに合わせた独自フォーマットでデータを出力したい」といった個別要件にも柔軟に対応可能です。
オフライン環境でも運用できる
オンプレミス型名刺管理ソフトは、インターネット接続が難しい環境でも運用できるのが特長です。例えば、閉域ネットワークで業務を行っている製造業の工場や、機密性の高い研究施設では、ネットワーク制限のためクラウド型が使えないケースがあります。
そのような環境下でも、社内サーバーで構築された名刺管理ソフトなら安定して利用が可能です。さらに、外部からのアクセスも遮断でき、サイバー攻撃のリスクも最小限に抑えられます。
長期利用でコストを抑えられる可能性がある
オンプレミス型名刺管理ソフトは、初期導入費用こそ高めに設定されていることが多いものの、買い切り型のため、長期的に見ればランニングコストを抑えられる場合があります。オンプレミス型は、クラウド型のように毎月利用料を支払い続ける必要がなく、年間保守費などを含めても5年・10年スパンで見た場合に割安になることも少なくありません。特に、「長く安定して使いたい」「予算を固定化したい」といった企業には、トータルコスト面でも有利に働くケースがあります。
【比較表】オンプレミス型の名刺管理ソフト
オンプレミス環境で名刺情報を一元管理したい企業に向けて、国内で提供されている代表的なオンプレミス型名刺管理ソフトを比較しました。
製品名 | パッケージ料金 | 保守・サービス | 連携機能の対応状況 |
---|---|---|---|
THE 名刺管理 On-premise | 1,100,000円(税込)〜 |
220,000円(税込)〜 | ・CSV出力対応可 ・データベース接続可(SQL Server) ・API/CRM連携は要カスタマイズ |
TantCard Gulliver | 1,650,000円(税込)〜 | 年間サポートサービス(初年度無料、継続した保守サポートは翌年度から導入費の10%) | ・CSVエクスポート/インポート対応可 ・バッチ処理対応可 ・CRM的な管理機能は拡張オプションで利用可能 |
名刺えびす(オンプレミス型) | 初期費用:2,200,000円(税込)〜 月額料金:27,500円(税込)〜 |
要問合せ | CSV出力のみ |
SKYPCE (オンプレミス版) | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ |
オンプレミス型名刺管理ソフトは、どの製品も基本的な名刺情報の出力には対応していますが、外部システムとの連携方法や柔軟なカスタマイズ性には違いがあります。導入時には、公式に明記されている対応範囲だけでなく、自社の要件に対して標準機能で対応できるか、追加開発が必要かを事前に確認しておくことが重要です。
オンプレミス型の名刺管理ソフトおすすめ4選
クラウド利用が難しい環境でも、社内で名刺情報を安全に管理できるのがオンプレミス型の特長です。ここでは、公式情報をもとに厳選したおすすめの4製品を紹介します。
- THE 名刺管理 On-premise
- TantCard Gulliver
- 名刺えびす(オンプレミス版)
- SKYPCE(オンプレミス版)

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料金
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初期費用
1,100,000円
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最低利用期間
お問い合わせ
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最低利用人数
お問い合わせ
THE 名刺管理 On-premiseは、メディアドライブ株式会社が提供する名刺管理ソフトです。企業内サーバで名刺情報を一元管理できるオンプレミス型で、クライアント端末にデータを残さないため情報漏洩リスクを軽減します。
高精度OCR技術により名刺情報を迅速かつ正確にデータ化でき、登録はスキャナー、スマートフォン、専用ソフト「やさしく名刺ファイリング PRO」からの転送に対応。ユーザーごとの閲覧権限やログ管理機能により、数百人規模の利用でも安心して運用できます。
さらに、システムはWebサーバ(IIS)とDBサーバ(SQL)を分離して構築可能で、セキュリティ対策も強化。名刺画像の印刷やエクスポート項目保存などのカスタマイズにも柔軟に対応しており、自社業務に即した運用が可能です。スマートフォンからもアクセスでき、営業活動の効率化にも貢献します。
TantCard Gulliver
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料金
要問合せ -
初期費用
要問合せ
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最低利用期間
お問い合わせ
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最低利用人数
お問い合わせ
TantCard Gulliverは、下田OAシステムが提供している名刺管理ソフトです。大きな特徴としてあげられるのは、その充実した機能でしょう。名刺データの追加や管理のみならず、拡張情報の管理機能も豊富。
名刺データの検索や、それぞれのデータに関するメモ管理やリンク管理、関係者の管理など付加情報の追加が可能です。日報の作成や商談履歴の管理などが行えるCRM機能を利用することもできるため、TantCard Gulliverのみでさまざまな業務効率化を叶えられるでしょう。
パッケージは、50ライセンスある基本パッケージからはじめることができ、10、50、100、500とライセンスの追加が可能。導入サポートや年間サポートなども提供されています。

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料金
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初期費用
要問合せ
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最低利用期間
お問い合わせ
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最低利用人数
お問い合わせ
名刺えびす(オンプレミス版)は、Resource Cloudが提供する名刺管理ソフトです。企業内サーバーに導入するオンプレミス型で、個人情報保護や独自カスタマイズの要望に対応します。
推奨スキャナやスマートフォンのカメラで名刺を読み取り、OCR処理により簡単にデータ化。全文検索や詳細な人物情報の登録、PDFや写真などのドキュメント管理機能も備えています。エクセルやCSV形式でのデータ出力が可能で、他システムとの連携も簡単。
さらに、業界別商品情報データベース「eBASE」とのクラウド連携もシームレスに導入可能。初期費用は2,200,000円(税込)、月額料金は27,500円(税込)からで、構築環境により異なります。

SKYPCE
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料金
要問合せ -
初期費用
要問合せ
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最低利用期間
要問合せ
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最低利用人数
要問合せ
SKYPCE(オンプレミス版)は、Sky株式会社が提供する法人向けの営業名刺管理サービスです。名刺情報はAI-OCRと国内オペレーターの体制で高精度にデータ化され、クラウドまたはオンプレミスのいずれかの運用環境から選択できます。オンプレミス版は、名刺データを顧客の自社サーバーで管理し、社内のセキュリティポリシーに則った安全な運用が可能です。
情報管理に厳格な企業や公共機関にも適しており、多要素認証やIP制限などの強固なセキュリティ対策を実装。さらに、東京商工リサーチや東洋経済新報社とのデータ連携で150万社以上の企業情報を閲覧可能です。
オンプレミス運用では、NASや冗長構成、プライベートクラウドによる名刺データのバックアップも推奨されており、万が一のトラブルにも備えられます。名刺を起点とした営業DXの基盤として、多くの法人に選ばれているソリューションです。
- OCR(文字認識)のデータ化
- スキャナーでの名刺取り込み
- オペレーターの手入力でのデータ化
- スマホ写真撮影での名刺取り込み
- 名刺情報URLの発行(オンライン名刺機能)
- 名刺の共有機能
- 登録名刺へのメール一斉配信
- 名刺情報の名寄せ機能
- タブレット対応
- 名刺情報へのタグ付け機能
オンプレミス型の名刺管理ソフトの選び方・比較ポイント
オンプレミス型の名刺管理ソフトは、自社のセキュリティ要件や業務システムとの連携要望に応じて柔軟に導入できる反面、導入後の運用まで見据えた選定を行わないとミスマッチが起こる可能性があります。ここでは導入時に注目すべき比較ポイントを解説します。
- 自社のセキュリティ要件を満たせるか
- 社内システムとの連携がスムーズに行えるか
- 自社環境に合ったカスタマイズが可能か
- 導入後のサポートや保守体制が整っているか
自社のセキュリティ要件を満たせるか
名刺管理ソフトをオンプレミス型で導入する最大の理由は、セキュリティ要件を自社で制御しやすい点にあります。社内サーバーで名刺データを保管できるため、外部クラウドに比べて情報漏えいのリスクを抑えることが可能です。
アクセス権限の詳細設定、通信やデータ保存の暗号化、操作ログの記録といった機能が搭載されているかを確認しましょう。特に、個人情報保護法や業界ごとのガイドライン(FISC、ISMSなど)に準拠した仕様であることは重要な比較基準となります。
社内システムとの連携がスムーズに行えるか
名刺情報を営業支援システム(SFA)や顧客管理システム(CRM)と連携させて一元管理したい場合、名刺管理ソフト側に柔軟な連携機能が備わっているかが重要なポイント。「API連携が可能か」「CSV形式でのデータ入出力に対応しているか」「定期バッチ処理やスケジュール連携が行えるか」などを確認しましょう。オンプレミス型の強みである「自社システムとの統合のしやすさ」を活かすためにも、ネットワーク環境や接続方式に制限がないか事前にベンダーとすり合わせておくことが大切です。
自社環境に合ったカスタマイズが可能か
企業ごとの業務フローや運用ポリシーに対応するには、名刺管理ソフト側に一定のカスタマイズ性が求められます。例えば管理画面のレイアウト変更、入力項目の追加・削除、承認フローの設定、権限グループの細分化などが可能かを確認しましょう。
オンプレミス型はクラウド型よりも自由度が高い分、カスタマイズにかかる工数や追加費用の有無、将来的な仕様変更への柔軟さまで見越した比較が必要です。パッケージ製品かフルスクラッチ型かでも対応範囲が異なるため、導入前に細かくすり合わせることをおすすめします。
導入後のサポートや保守体制が整っているか
名刺管理ソフト(オンプレミス型)は、自社での運用・管理が前提となるため、ベンダーのサポート体制も導入判断における重要な要素。「トラブル発生時にすぐに対応してもらえるか」「導入時の初期設定や研修支援があるか」「定期アップデートや障害対応の契約内容が明確か」をチェックしましょう。
特に、社内にIT担当者が少ない企業は、リモート保守対応の有無や、保守契約範囲内でどこまでサポートしてもらえるかを把握しておくと安心。ソフト導入後も長期的に安定稼働できる体制かを見極めることが、失敗しない導入につながります。
まとめ:セキュリティと運用効率を両立する名刺管理を実現しよう
セキュリティ重視の運用やクラウド制限のある環境では、オンプレミス型の名刺管理ソフトが有効な選択肢。社内ネットワークで完結することで情報漏えいリスクを抑えられ、さらに既存システムとの柔軟な連携や業務に合わせたカスタマイズにも対応しやすい点が大きなメリットです。
名刺情報は営業や顧客管理に活用できる貴重な資産。自社に合った製品を選ぶことで、安全かつ効率的な名刺管理体制を構築できるでしょう。製品ごとの特徴や比較ポイントを踏まえて、最適なソリューション導入を検討してみてください。
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