給与明細の電子化におすすめのサービス8選【2025年最新版】
昨今はビジネスシーンでもデジタル技術の活用が普及しており、各種システムの利用やテレワークの導入などはもはや当然となりました。DX(デジタルトランスフォーメーション)推進や、効率的なリモートワークの実現を目的に、ペーパーレス化に取り組む企業も増加傾向にあります。こうした背景から「自社でも業務をデジタル化していきたい」と考えている方も少なくないのではないでしょうか。
そこでこの記事では、さまざまな分野の法人向けSaaSサービスを比較検討できる「PRONIアイミツ」が給与明細の電子化におすすめのサービスを厳選して紹介するとともに、基本的な機能や使い方、利用上の注意点なども解説します。
- 給与明細を電子化するにはどんな方法がある?
- 給与明細電子化サービスの種類
- 給与明細電子化サービスで利用できる機能
- 給与明細電子化サービスを活用する流れ
- Web給与明細システム(ソフト)の選び方
- 【比較表】給与明細の電子化でおすすめのWeb給与明細システム
- 給与明細の電子化におすすめのサービス3選
- 中小企業におすすめの給与明細電子化サービス2選
- 費用対効果に優れた給与明細電子化サービス3選
- 給与明細を電子化するならセキュリティに注意
- 【まとめ】Web給与明細システム選びで迷ったらPRONIアイミツへ
給与明細を電子化するにはどんな方法がある?
給与明細の電子化は、どのような方法で進めるべきなのでしょうか。給与明細の電子交付にあたっては税務上のルールも存在するため、それに則った形式にすることが求められます。
法律で定められた電子交付の方法とは
2007年に施行された税制改正によって給与受給者が同意した場合は源泉徴収票も含む支払明細書の電子交付が認められましたが、給与明細の電子化には原則として対象となる従業員の承諾が必要です。また承諾を得た場合であっても、従業員から紙の給与明細発行の要望があった際には応じなければなりません。
なお、給与明細の電子化にあたっては、出力した書面を映像面で表示できることが前提条件です。具体的にはメールによる送信と社内通信環境・オンライン上での閲覧、磁気媒体などによる記録物の3つのうち、いずれかの方法で交付する規定となっています。
給与明細の電子化に対応したサービスがおすすめ
電子化した給与明細の配布方法としては、メールによるデータ送付やCD-ROMをはじめとする媒体の配布などがあげられますが、従業員が増加してきた際には現実的な配布方法とは言えません。
1件ずつデータを確認した上で送信・配布するには時間も手間もかかるため、オンライン上から手軽に給与明細を発行・配布・管理できるサービスを導入するのが無難でしょう。
給与明細電子化サービスの種類
給与明細の電子化サービスは、次の3種類に分かれます。
・給与明細専用型
給与明細の電子化に特化しているのが特徴で、ほかのツールからデータを連携させて電子化するサービスです。比較的シンプルで操作も簡単なので、導入しやすいというメリットがあります。
・給与計算連携型
給与計算と給与明細の電子化に対応できるサービスです。給与計算から給与明細の発行までをまとめてシステム化したい場合に適しています。
・総合型
勤怠管理や人事情報など、給与計算や給与明細の発行のほかにも機能を備えているサービスです。人事労務業務全般のIT化を推進したい場合におすすめできます。
給与明細電子化サービスで利用できる機能
給与明細の電子化サービスで利用できる主な機能は以下のとおりです。
・従業員に向けた自動メール配信
・オンライン上の専用ページにおける明細書の閲覧およびダウンロード
・給与明細の配布スケジュール設定
・従業員による明細書確認方法の選定(メールまたはWeb)
・外部連携(給与計算ソフト、CSVなどの各種データなど)
・過去の給与明細データの保管または閲覧
なお、給与明細の電子化サービスには複数の種類があるため、このほかの機能を実装している製品も数多く存在しています。
給与明細電子化サービスを活用する流れ
ここからは、実際に給与明細の電子化サービスを利用するにあたって必要なステップを解説していきます。税務上のルールも含めて、以下の流れで進めるのが一般的です。
給与明細の電子化について同意を得る
給与明細を電子化するためには、対象となる従業員の承諾が必要です。同意書の形式的なルールは定められていないため、「承諾する旨」と「承諾日」「氏名」の項目が設けられた書類を社内で配布・回収しましょう。
なお、電子化に承諾をしない従業員がいた場合は、これまでと同様に紙媒体で給与明細を発行・配布することになります。
給与明細電子化サービスを導入する
給与明細の電子化サービスの導入が決定したら、どの種類を利用するのかを検討しましょう。さまざまなサービスがあるので、明細書のフォーマットや給与形態ごとの設定、データ連携方法、セキュリティ対策などの要素を踏まえた上で、自社に合った製品を見極めます。
初期費用・月額費用やユーザー数なども製品によって異なるので、まずは候補を絞り、機能や特徴も含めて比較していくのが無難です。
電子化された給与明細を交付する
運用できる状態になったら使い続けられるサービスなのかを検証する意味でも、実際に電子化した給与明細を配布してみましょう。なお、従業員の混乱を防ぐためにも、電子化への移行タイミングはあらかじめ社内で周知しておくことをおすすめします。
その際に簡易操作マニュアルや「よくある質問」を共有しておけば、社内でも浸透しやすくなります。
Web給与明細システム(ソフト)の選び方
Web給与明細システムは雇用している従業員全員が利用するシステムのため、使いやすさやサポート対応などを確認して選ぶべきです。システムを選ぶ上で重要なポイントを紹介します。
・システムの使いやすさ
給与明細は、雇用している従業員全員に配布するものです。Webシステムに変更された場合でもそれは変わりません。このため、システムが誰にとっても使いやすいものであるかどうかは非常に重要なポイントです。マニュアルなどがなくても必要な情報にアクセスできる画面構成か確認しておきましょう。
・十分なサポート体制が整っているか
Webシステムである以上、開発元でなければわからない問題が発生する可能性があります。障害やトラブルが発生した際の連絡先は明示されているか、サポート対応は迅速丁寧なものかという点は大切なポイントです。プラン別にサポート内容が異なる場合もあるため、その点も確認しておきましょう。
・十分なセキュリティ対策が取られているか
クラウド上に給与明細データを預けることになるため、十分なセキュリティ対策を取っているシステムを選びましょう。暗号化通信を採用するなどの外部対策や、IDやパスワード、IPアドレスによって認証やアクセス制限を行えるといった内部対策が取られているかどうかというポイントを確認してください。
【比較表】給与明細の電子化でおすすめのWeb給与明細システム
ここからは給与明細の電子化でおすすめのWeb給与明細システムを紹介していきたいと思います。まずはご紹介するWeb給与明細システムでPRONIアイミツがおすすめのサービスを料金や機能項目、連携サービスで絞り込んで比較表にまとめてみました。各サービスの違いや特徴が一目でわかるのでぜひご覧ください。
各サービスの具体的な特徴は後ほどご紹介しておりますので、比較表とあわせて販売管理システム選びの参考にしてください。
給与明細の電子化におすすめのサービス3選
ここからは、給与明細の電子化に対応しているサービスの中で特におすすめのツールを紹介します。いずれも豊富な機能を実装しているので、給与計算もまとめてIT化したいとちう場合にもぴったりです。
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料金
月800円/ユーザー -
初期費用
なし
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最低利用期間
なし
-
最低利用人数
5人
freee人事労務は、労務管理から給与明細の電子化まで幅広い機能を持つ総合型クラウドサービスです。勤怠も1つのシステムで管理でき、そのデータを用いて給与計算まで行えるという特徴があります。
入退社手続きや年末調整にも対応しており、幅広い業務の効率化が期待できるのも魅力です。さらに外部ツールとの連携機能も充実しているので、柔軟に利用することができます。
- 明細配信・照会
- 過去2年分以上の明細閲覧
- 源泉徴収票機能
- 明細項目マスタ・テンプレート設定
- 明細パターン設定
- 明細配信グループ作成
- 従業員情報登録
- マイページ発行
- パスワード変更・再発行
- メールアドレス登録・変更
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直感的に操作できる点が魅力です。複雑なポイントなく、最初に少し説明を受けるだけで手軽に利用できます。勤怠入力以外、情報の変更や給与明細の確認なども簡単におこなえます。
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出社した時、在宅勤務の時、出先の場合など場所を選ばず打刻ができるのが便利。スマホからPCからどちらでも利用できるのも助かっている。
マネーフォワード クラウド給与
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料金
月2,980円 -
初期費用
なし
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最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
マネーフォワード クラウド給与は、給与の自動計算に特化したクラウドサービスです。各従業員の給与形態、社会保険に関する情報などを登録するだけで簡単に毎月の支給額を算出できます。もちろんWeb給与明細機能も備えており、発行後は従業員のスマートフォンからでも閲覧が可能です。また三井住友銀行、みずほ銀行との振り込み連携機能を使えば、振り込み作業の負担軽減にもつながるでしょう。
- 明細配信・照会
- 源泉徴収票機能
- 電子明細利用承諾
- 明細項目マスタ・テンプレート設定
- 明細配信グループ作成
- 従業員情報登録
- マイページ発行
- パスワード変更・再発行
- 退職者閲覧期限設定
- 複数の管理者権限設定
ジンジャー給与
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料金
月500円/ユーザー -
初期費用
なし
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最低利用期間
12ヶ月
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最低利用人数
10人
ジンジャー給与は、給与に関するさまざまな機能を備えたクラウドサービスです。複数の給与形態ごとに計算式を設定できるほか、従業員データベースとの連携による月次給与や賞与などの自動計算にも対応しています。給与明細の電子化はWebページ経由での配布もしくはPDFによる出力が可能なだけでなく、連絡事項を記載できるメッセージ機能が利用できます。月変算定や年末調整などが可能なのも特徴です。
- 明細配信・照会
- 源泉徴収票機能
- 電子明細利用承諾
- 明細項目マスタ・テンプレート設定
- 従業員情報登録
- 明細データCSVアップロード
- 明細PDF発行
- 年末調整機能
- 社会保険改定通知
- PCでの明細閲覧
中小企業におすすめの給与明細電子化サービス2選
続いては、中小企業の給与明細電子化におすすめのサービスを紹介します。
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料金
お問い合わせ -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
Socia給与システムは、複雑な給与形態にも対応できる計算・集計機能を備えたクラウドサービスです。給与明細の電子化はもちろん、給与計算式の項目カスタマイズが可能で従業員の働き方に合わせた設定がしやすいのが特徴。多様な勤務形態を採用している中小企業にもうってつけと言えます。管理集計票作成機能では、社会保険関連の届出をはじめとするさまざまな書類を作成できます。また、従業員からの年末調整申告書提出にも対応しています。
- 明細配信・照会
- 源泉徴収票機能
- 電子明細利用承諾
- 明細項目マスタ・テンプレート設定
- 明細パターン設定
- 明細配信グループ作成
- マイページ発行
- 明細データ自動連動
- 年末調整機能
- PCでの明細閲覧
ALL-IN
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料金
月3,000円/人 -
初期費用
0円
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最低利用期間
12ヶ月
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最低利用人数
1人
ALL-INは、文字通り人事・給与や顧客管理、営業支援、グループウェアなど幅広い業務に役立つ機能を持つクラウドサービスです。グループウェアに記録された勤怠情報をもとに給与を自動で計算でき、給与明細もボタン1つで簡単に電子化が可能。発行された給与明細はPDF形式でダウンロードできます。現状はまだシステムを導入していないものの、さまざまな業務をまとめて効率化したいという中小企業におすすめできるサービスです。
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画面が直感的で、説明書がなくても使えるところがいいです。使うのは初めてだったけど、取り立てて困る事なくできた。
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画面が分かりやすく、説明書がなくても使えます。初心者の私でも使いやすいのでおすすめできると思います。
費用対効果に優れた給与明細電子化サービス3選
続いては、給与明細の電子化に対応しているサービスの中でも費用対効果に優れていると評判のサービスを紹介します。いずれも従業員1人あたり月額数百円ほどで利用できるのが特徴です。
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料金
月400円/ユーザー -
初期費用
なし
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最低利用期間
なし
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最低利用人数
なし
ジョブカン給与計算は、給与計算業務の負担軽減に役立つ機能を備えたクラウドサービスです。通勤手当や各種保険料、所得税の自動計算のほか、細かな給与規定の設定にも対応しています。もちろんWeb給与明細機能も実装しており、配布・公開日の予約も可能です。料金プランは「無料プラン」「有料プラン」の2種があり、有料プランであってもユーザー1人あたりの費用は月額400円。初期費用やサポートの費用が基本無料というのも魅力でしょう。
- 明細配信・照会
- 源泉徴収票機能
- 電子明細利用承諾
- 明細項目マスタ・テンプレート設定
- 明細パターン設定
- 明細配信グループ作成
- 従業員情報登録
- マイページ発行
- 複数の管理者権限設定
- 閲覧確認
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料金
月700円/ユーザー -
初期費用
なし
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最低利用期間
なし
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最低利用人数
なし
Gozalは、給与計算に関する優れたチェック機能を持つクラウドサービスです。異動情報の自動検知や給与連絡票の自動生成機能が利用できるほか、給与計算式設定・計算テスト代行や導入・定着サポートなども提供。給与明細の電子化にももちろん対応しています。料金は「月額プラン」と「年額プラン」から選択でき、年額プランなら従業員1人あたり月額590(税抜)で利用可能です。いずれのプランであっても1ヵ月間無料で試すことができるのもうれしいポイントでしょう。
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料金
月3,000円 -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
PayBookは、専門知識がなくても簡単に給与計算ができる機能を持つクラウドサービスです。時間給と固定給の双方の計算式に対応しており、最短3分とスピーディーに給与の入力を完了させられます。また、従業員数が10名未満の企業であれば基本的に無料で利用できるというのも大きな特徴です。給与明細のPDFによる出力にも対応しているので、「給与明細をメール添付で配布したい」とお考えの場合にもぴったりでしょう。
- 明細配信・照会
- 電子明細利用承諾
- 明細パターン設定
- メールアドレス登録・変更
- 複数の管理者権限設定
- 明細データCSVアップロード
- 明細PDF発行
- PCでの明細閲覧
- モバイル(スマホ)対応
給与明細を電子化するならセキュリティに注意
給与明細を電子化するにあたっては、個人情報の流出に気を付けなければなりません。給与明細という重要な情報を取り扱うからこそ、万全のセキュリティ対策が求められます。
たとえば給与明細のPDFをメールで送付する場合、宛先を誤れば簡単に情報が漏れてしまいます。クラウドサービスを利用する場合であっても、システム障害やサイバー攻撃による情報漏えいリスクはゼロではありません。
こうしたトラブルを防ぐためには、セキュリティ対策の充実したシステムを選ぶだけでなく、従業員の意識向上や端末管理体制の構築が必要です。
【まとめ】Web給与明細システム選びで迷ったらPRONIアイミツへ
給与明細の電子化には、利便性が高く導入しやすいクラウドサービスがおすすめです。とはいえ給与明細の電子化に対応しているクラウドサービスは各社から提供されており、特徴は機能構成はそれぞれ異なります。自社に適した製品を選ばなければ「社内でうまく浸透させられなかった」となってしまう可能性もあるでしょう。
「PRONIアイミツ」では、給与明細の電子化に対応しているシステムの比較検討に役立つさまざまな情報を掲載しています。給与明細の電子化を検討中の方はぜひご活用の上、気になるサービスがあればお気軽にお問い合わせください。
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