チャットボットの市場シェアはどのくらい?業界別の活用方法も紹介
チャットボットは、ユーザーの質問に対して自動的に返答する会話プログラムです。Webサイトに設置する企業も昨今では珍しくなくなってきました。チャットボットを導入すれば、サポート業務の負担を軽減できるだけでなく、顧客満足度の向上も可能。自社でも導入を検討しているという方も多いのではないでしょうか。本記事では、チャットボット市場が拡大している理由や、活用場面について解説していきます。ぜひご覧ください。
- チャットボットの市場シェア
- チャットボットが注目されている背景
- チャットボット導入で得られるメリット
- チャットボットの種類
- チャットボットと相性が良い業界
- チャットボットの活用場面
- チャットボットの導入で失敗しないためのポイント
- まとめ
チャットボットの市場シェア
チャットボットは、2016年頃から国内で本格的に普及しはじめ、2017年には市場規模が10億円を越しました。以降、その勢いは右肩上がりで、今後も市場規模の拡大が予想されています。
複数の調査によると、2022年には100億円の市場規模を突破するのは確実。新規参入する企業も増加しており、現在は市場シェアの拡大を目指してさまざまな企業がしのぎを削っている状況です。
チャットボットの市場シェアが拡大している理由
労働人口の減少が、チャットボットの市場シェアが拡大している理由の一つとされています。総務省の調査によると、2025年にはピーク時の1995年よりも、労働人口が約1,600万人減少するとの予想。この労働人口の減少に対応するために、生産性の向上が求められています。
参照:総務省「我が国の人口推計」
加えて、大手IT企業による開発プラットフォームの提供も市場拡大の要因でしょう。チャットボットの開発を後押しする環境が整ったため、市場シェアに勢いがついたと考えられます。
チャットボットが注目されている背景
2016年以降、MicrosoftやFacebook、Googleなどの巨大IT企業が、相次いでチャットボットを重視する方針を発表しています。チャットボットが注目されるようになったのは、こうしたIT業界に高い影響力を持つ企業の発表が大きな影響を与えていると言えるでしょう。
チャットボットはまだ発展途上の分野であり、前述したように今後も市場の拡大が見込まれています。新規事業の候補として、チャットボット市場に注目している企業も少なくありません。
また、チャットボットを導入すれば、生産性の向上や業務効率かなど、さまざまな効果に期待できるでしょう。開発企業のみならず、ユーザー企業にもメリットが多いため、双方から注目されています。
チャットボット導入で得られるメリット
チャットボットの導入には、コストの削減効果や、問い合わせのハードルを下げられるなど、さまざまなメリットがあります。以下ではチャットボットの導入によって得られる3つのメリットをご紹介します。
コールセンターのコスト削減に効果的
チャットボットを活用すれば、コールセンターの人員コストを削減することが可能です。単純な質問やよくある問い合わせへの対応をチャットボットに任せることによって、オペレーターが直接対応する頻度を減らすことができます。
オペレーター業務を削減できれば、当然残業も減らせるため、余分なコストの削減に効果的です。運用方法によっては、コールセンターに配置するスタッフ数を減らせる場合も。人件費の削減が課題となっているコールセンターには、チャットボットの導入がおすすめです。
ユーザーの声をデータとして収集・分析できる
ユーザーとチャットボットの会話は、データとして残されます。また、会話の内容だけではなく、ユーザーが閲覧したページなど、Webサイト上での行動履歴も把握することが可能です。
チャットボットを導入すれば、電話やメールだけでは収集が難しいデータも簡単に集められます。そして、これらのデータを分析することによって、ユーザーが抱える悩みや疑問を把握することが可能です。ユーザーの声をデータとして蓄積し、分析することで、マーケティングやサービスの改善に活かせる点もチャットボットの大きなメリットでしょう。
問い合わせのハードルが下がり、売り上げの向上に期待できる
チャットボットには、問い合わせのハードルを下げられるというメリットもあります。ユーザーによっては、電話やメールによる問い合わせに抵抗を感じる場合も少なくありません。その点、チャットボットであれば相手を気にせずに利用できるため、問い合わせのハードルを下げられます。
そもそも、Webサイトに知りたい情報が記載されていないと、すぐに離脱してしまうユーザーも多いため、その場で疑問や不安に即座に応えることが重要。チャットボットならすぐに対応できるため、ユーザーの離脱防止にも効果的です。売り上げの増加にも期待できるでしょう。
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チャットボットの種類
チャットボットは、仕組みによって大きく3種類に分けられます。現在主流のチャットボットは、シナリオ型とAI型、そして両方を組み合わせたシナリオ&AI型です。それぞれ詳しく見ていきましょう。
シナリオ型
シナリオ型は、あらかじめ用意されたシナリオに沿って対応するタイプのチャットボットです。ユーザーに選択肢を提示しながら、適切なページへ誘導します。シナリオどおりにしか対応できない一方で、シナリオの範囲内であれば、ユーザーの問い合わせに対して高い精度で回答できる点が特徴です。質問ごとにシナリオを用意しなければならないため、導入前に問い合わせが多い内容について把握しておく必要があります。
AI型
AI型は、過去のデータ分析の結果にもとづいて回答するチャットボットです。シナリオ型とは異なり、AI型に対してはフリーワードで質問できます。シナリオ型では対応できない幅広い問い合わせに対応できる点が特徴です。一方で、利用できるデータが少なく、AIが十分に学習できていない状態では、適切に回答できないこともあります。AI型の回答精度を高めるには、多くのデータを学習させなければなりません。
シナリオ&AI型
シナリオ&AI型は、シナリオ型とAI型の両方を組み合わせたチャットボットです。シナリオに沿って対応しつつ、用意したシナリオでカバーできない問い合わせには、過去のデータ分析にもとづいてAIが対応します。よくある質問にはシナリオ、イレギュラーな問い合わせにはAIで対応するなど、臨機応変に活用できる点がメリットです。シナリオ&AI型であれば、ほかのチャットボット以上にユーザーの離脱を防げるでしょう。
チャットボットと相性が良い業界
多くの企業で導入が進んでいるチャットボットですが、とりわけサポート・窓口業務の負担が大きい分野や人手不足の業界で重宝されています。ここでは、チャットボットと相性の良い5つの業界について見ていきましょう。
ファッション・化粧品業界
ファッション・化粧品業界は、チャットボットと相性の良い業界です。業務効率化や売上の向上にチャットボットが活用されています。ECサイトにチャットボットを導入すれば、オペレーターによる対応を減少させられる上、24時間365日対応できる体制も構築可能です。ユーザーの質問に即座に対応できるため、ECサイトの離脱率を抑えることで、売り上げの向上に期待できます。
飲食業
飲食業でもチャットボットが活用されています。とくに、人手不足を補うためにチャットボットが導入されるケースが多いようです。少人数で運営している店舗では、ピークタイムの問い合わせ対応が大きな負担となっているケースも少なくありません。そこで、チャットボットを活用すれば、予約受付などの業務負担を軽減できます。店舗での注文にチャットボットが活用されるケースも多く、多言語対応のチャットボットを導入すれば、海外の観光客にも対応することが可能です。
金融業界
金融業界では、コールセンターなどの窓口業務の負担を軽減するために、チャットボットを導入するケースが多いようです。金融サービスは、ユーザーにとって内容がわかりにくく、問い合わせ数が多い業界。コールセンターの待ち時間が長くなることも少なくありません。そこで、電話以外の問い合わせチャネルとして、チャットボットが活用されています。簡単な問い合わせにはチャットボットで対応することで、サポート部門の業務負担を軽減させることが可能です。
SaaS業界
SaaS業界もチャットボットと相性が良いと言えるでしょう。コンバージョン率の向上を目的にチャットボットを導入するケースが増えているようです。サービスの利用に不安を感じているユーザーの疑問をその場で解決できるため、顧客満足度の向上に期待できます。また、ユーザーの不安を解消できれば、成約につながる可能性も高められるでしょう。チャットボットであれば、ユーザーも気軽に資料請求などを依頼できるため、リードの獲得にも効果的です。
メディア業界
チャットボットは、メディア業界でも活用されています。最近では、コーポレートサイトだけでなく、オウンドメディアを運営する企業も多くなってきました。そして、オウンドメディアにチャットボットを設置することで、自社サービスや商品の問い合わせにつなげることが可能です。まず、ターゲットが興味を持ちそうな内容で記事を作成。コンテンツによって集客し、ページ内で自社のサービスを紹介します。さらにサービスに関する疑問をチャットボットで解決できれば、成約につながる可能性が高まるというわけです。
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チャットボットの活用場面
チャットボットは、カスタマーサポートやヘルプデスクなどのサポート業務だけでなく、ナレッジの共有などにも活用されています。以下では、チャットボットの主な活用場面について見ていきましょう。
カスタマーサポート
チャットボットの活用場面としてもっとも多いのが、カスタマーサポートです。アプリやWebサイト上に設定することで、ユーザーからの質問や問い合わせに対応します。ユーザーの問い合わせの中には、FAQに記載されているような簡単な質問も少なくありません。問い合わせ1件あたりの対応時間が短くても、頻度が高ければサポート部門に大きな負担が掛かります。簡単な問い合わせへの対応にチャットボットを活用すれば、社員の業務負担を軽減させることが可能です。
ヘルプデスク
チャットボットは、ユーザー向けのサポートのみならず、ヘルプデスクなど社内のサポート業務にも活用できます。近年は、スマートフォンやクラウドサービスの普及によって、ビジネス現場でもITツールが活用される場面が増えてきました。とくに新しいシステムの導入直後は、社員からの問い合わせが増加し、ヘルプデスクの業務負担が増大するケースも珍しくありません。社内向けのサポート業務にチャットボットを活用すれば、ヘルプデスクの業務を効率化できます。
ナレッジ共有
チャットボットは、ナレッジの共有にも活用できます。業務マニュアルをもとにシナリオを作成し、AIに過去のデータを学習させることによって、マニュアルのボット化も可能です。チャットボットではチャット形式でナレッジを検索できるため、マニュアル内にある知りたい情報が記載されているページを探す手間を省けます。また、チャットボットによってはSlackやLINEとの連携も可能です。使い慣れたツールからチャットボットを利用できれな、利便性をさらに高められます。
チャットボットの導入で失敗しないためのポイント
チャットボットのメリットを活かすには、自社の目的に合わせたツールを選定し、適切に運用することが大切。ここでは、チャットボットの導入に失敗しないための3つのポイントについて解説します。
導入の目的を明確にする
チャットボットを選ぶ前に、まずは導入する目的を明確にしましょう。ひと口にチャットボットといっても、機能や操作性はツールによって異なります。同じチャットボットでも目的によって向き・不向きがあるのです。
「ECサイトの離脱率を下げたい」「コールセンターの業務負担を軽減したい」など、具体的な目的を決めておきましょう。チャットボットを導入する目的を明確にすることで、自社に合うツールを絞り込めます。
チャットボットと有人対応を併用する
チャットボットは、ユーザーからの問い合わせにすべて対応できるわけではありません。問い合わせ内容によっては、回答できないこともあります。チャットボットを導入したからと言って、有人のサポートが不要になるわけではないのです。
よくある質問はチャットボット、イレギュラーな問い合わせにはオペレーターが対応するなど、有人対応もできる体制を整えておく必要があります。チャットボットで対応できない場合のワークフローを、あらかじめ決めておきましょう。
効果測定を含めた運用方法を決める
チャットボットを有効活用するには、運用方法も重要です。チャットボットは、導入直後からすぐに高い効果を発揮できるとは限りません。離脱が多い場合はシナリオを調整する、新しい選択肢を用意するなど、定期的に効果測定しながら改善を加える必要があります。
チャットボットの効果測定では、「回答率」と「解決率」「コンバージョン率」の3つの指標をチェックしましょう。まずは回答率と解決率の向上に取り組み、離脱率を下げることが重要です。
関連記事:おすすめのチャットボットを徹底比較
まとめ
以上、チャットボットの市場シェアや活用方法について解説しました。チャットボットを成果につなげるためには、目的に合わせたツールを選び、定期的に調整する必要があります。とはいえ、はじめてチャットボットを導入する場合は、どの製品を選ぶべきか迷ってしまう方も多いでしょう。
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