LINEチャットボットの作り方とは?始め方・ツールも紹介
LINEは日本国内で非常に高い利用率を誇り、ビジネスにおいても顧客対応や販促活動の重要なチャネルとなっています。中でも「LINEチャットボット」は、問い合わせ対応や予約受付などの業務を自動化し、スタッフの負担軽減と顧客満足度の向上を両立できる便利なツールです。
本記事では、LINEチャットボットの作り方を初心者にもわかりやすく解説。LINE公式アカウントの管理画面を使った手軽な方法から、API開発による本格カスタマイズ、そしてSaaS型チャットボットツールを活用した多機能型まで、それぞれの特徴や選び方を比較しながら紹介します。
「社内の問い合わせ対応を効率化したい」「LINE経由の接点を増やしたい」「自社に合ったLINEチャットボットの導入方法を知りたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
- LINEチャットボット(LINEボット)とは?
- LINEチャットボットの作り方3パターン
- 【比較表】LINEチャットボットの作成ツール
- LINEチャットボットの作成ツール5選
- LINEチャットボットができること
- LINEチャットボットを導入するメリット
- LINEチャットボットを導入する際のポイント
- まとめ:LINEチャットボットを導入して業務を効率化しよう
LINEチャットボット(LINEボット)とは?
LINEチャットボット(LINEボット)とは名前のとおり、メッセンジャーアプリ・LINEのアカウント上に置かれるチャットボットです。LINEのアプリ自体にもチャットボットの作成機能が付いており、作成機能を活用したり外部のツールを組み合わることによって手軽に導入することが可能です。日ごろからPC・スマートフォンを使っているネットユーザー、SNSユーザーの多くにとってLINEは馴染み深いツールであり、うまく活用すればカスタマーサポートの業務コストを削減した上で、顧客満足度や生産性の向上も図ることができます。
LINEチャットボットの作り方3パターン
LINEチャットボットの作成方法は、利用するツールや進め方によって大きく3種類に分けられます。それぞれ個別に見ていきましょう。
- LINEアカウントの管理画面で作成する方法
- LINE Messaging APIで開発する方法
- チャットボットツールを使って作成する方法
LINE公式アカウントの管理画面で作成する方法
LINE公式アカウントの管理画面を使えば、プログラミングなしでチャットボットを導入できます。キーワードごとの自動返信や、友だち追加時のあいさつメッセージを簡単に設定でき、営業時間やFAQなどのよくある質問に対応可能です。導入費用もかからず、最初にLINEチャットボットを試したい方や、シンプルな自動化を求める小規模店舗におすすめ。ただし、会話の複雑な分岐や他ツールとのデータ連携などには非対応のため、機能拡張が必要な場合は他の方法も検討が必要です。
LINE Messaging APIで開発する方法
LINEのMessaging APIを使うと、独自のチャットボットを柔軟に開発できます。APIを活用することで、会話パターンの分岐、ユーザー情報の活用、外部サービス連携、データベースとの連動など、細かなカスタマイズが可能です。開発にはGoogle Apps Script(GAS)やNode.js、Pythonといったプログラミング知識が求められるため、社内にエンジニアがいる企業や、独自要件のある事業者におすすめです。ノーコードでは実現できない高度な対応や、既存業務システムとの統合を考えている場合は、この方法が有効です。
チャットボットツールを使って作成する方法
ノーコードでLINE連携型のチャットボットを構築したい企業は、SaaS型のチャットボット作成ツールの利用が最も効率的です。テンプレートやドラッグ&ドロップで直感的に操作でき、複雑なシナリオ設計やFAQ対応も専門知識なしで簡単に設定できます。LINE公式アカウントの管理画面よりも幅広い機能が利用できるのが特徴で、例えばユーザー属性ごとのセグメント配信や、自動でのデータ収集、LINE以外のSNSやWebチャットとの一元管理なども可能です。
さらに、CRMや予約システム、メール配信サービスなど外部ツールとの連携もサポートされているため、業務効率化やマーケティング強化にもつながります。API開発のようなプログラミング作業は不要で、導入や運用のサポートも受けられるので、IT担当者がいない企業や初めてLINEチャットボットを導入する企業でも安心して活用できます。 次の章では、主要なLINE対応チャットボットツールの比較や選び方について詳しく解説します。
【比較表】LINEチャットボットの作成ツール
ここからは実際に、LINEチャットボットの作成ツールを比較します。料金や導入実績数を比較した表をご覧ください。
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料金
要問合せ
初期費用 要問合せ |
料金
要問合せ
初期費用 要問合せ |
料金
要問合せ
初期費用 要問合せ |
料金
月150,000円~
初期費用 500,000円~ |
料金
月30,000円〜
初期費用 要問合せ |
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有人対応機能
Q&A登録
チャット履歴のメール送信機能
IVR(自動音声応答)機能
ABテスト機能
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有人対応機能
Q&A登録
チャット履歴のメール送信機能
IVR(自動音声応答)機能
ABテスト機能
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有人対応機能
Q&A登録
チャット履歴のメール送信機能
IVR(自動音声応答)機能
ABテスト機能
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有人対応機能
Q&A登録
チャット履歴のメール送信機能
IVR(自動音声応答)機能
ABテスト機能
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機能情報なし
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導入実績社数 400社以上 |
導入実績社数 情報なし |
導入実績社数 情報なし |
導入実績社数 300社(シリーズ累計) |
導入実績社数 情報なし |
専任のコミュニケーションデザイナーによるシンプルかつ洗練された会話設計により、幅広い業界や年代に適したユーザー体験が可能です。さらに、ユーザー属性ごとに最適なメッセージを配信できるセグメント配信機能を備えており、個別対応やエンゲージメント強化を実現。短期間で高品質なデジタル接客を展開でき、さまざまな企業の接客DX推進を支援します。
ソフトバンクや住友生命といった大手企業のほか、自治体・公共団体での利用実績も多数。AIエンジンの精度の高さにも定評があります。
何より大きな特徴はチャットボットの枠組みにとらわれない多彩な機能。顧客データを自動で取り込み、属性にあわせて分類できるほか、提携アプリと組み合わせることで来店予約への受付や決済までトータルにカバーします。注目のツールとして日本経済新聞などのマスメディアで取り上げられる機会も少なくないようです。
ある医療関連のコンサルティング会社では、AI Messengerを導入し、あわせて開発元のサポートを受けながらヘルプページなどを充実させることで、LINE経由以外での問い合わせを約90%削減することができました。
化粧品やサプリメントの販売を手がける企業では、CS cloudの利用を通じてメールでの問い合わせを約3分の1に軽減、別の美容関連企業ではコールセンターへの問い合わせが約30%減り、トータル数百万円のコスト削減につながりました。
加えてEC-CUBEをはじめとするショッピングカートや、kintoneなどのグループウェアと連携させられるのも魅力の1つ。使い方によってはマーケティングにも大きな効果を発揮するはずです。
各サービスについては、次の章で詳しく紹介します。
LINEチャットボットの作成ツール5選
続いては上記の内容をふまえつつ、アイミツが厳選した5種類のLINEチャットボット作成ツールをご紹介します。「スキルや知識に自信がない」、「開発エンジニアを確保するのが難しい」といった方はぜひ参考にしてみてください。
- Zeals
- hachidori
- anybot
- AI Messenger Chatbot
- CS cloud
Zeals
Zeals(ジールス)は、株式会社ZEALSが開発したAIチャットボット接客サービスです。LINEなどのメッセージアプリ上で、ユーザーの情報ヒアリングや入力フォームへの自動入力をRPA技術で効率的に実現し、API開発などの複雑な作業を省略しています。
専任のコミュニケーションデザイナーによるシンプルかつ洗練された会話設計により、幅広い業界や年代に適したユーザー体験が可能です。さらに、ユーザー属性ごとに最適なメッセージを配信できるセグメント配信機能を備えており、個別対応やエンゲージメント強化を実現。短期間で高品質なデジタル接客を展開でき、さまざまな企業の接客DX推進を支援します。
主な機能
hachidori
hachidoriは、株式会社エフ・コードが提供するLINE対応型のチャットボット作成プラットフォームです。7,000件以上の実績を持つ開発チームが、リード獲得やLTV(顧客生涯価値)の向上といった顧客の目的にあわせてシナリオを作成し、KPIの設定や運用改善までトータルにサポートします。チャットボットを使うのが初めての企業も安心して導入できるのではないでしょうか。
ソフトバンクや住友生命といった大手企業のほか、自治体・公共団体での利用実績も多数。AIエンジンの精度の高さにも定評があります。
主な機能
anybot
anybotは、エボラニが提供しているチャットボットツールです。オムニチャネルの推進をコンセプトに開発され、製造、小売、美容関連など幅広い業種の企業に活用されています。
何より大きな特徴はチャットボットの枠組みにとらわれない多彩な機能。顧客データを自動で取り込み、属性にあわせて分類できるほか、提携アプリと組み合わせることで来店予約への受付や決済までトータルにカバーします。注目のツールとして日本経済新聞などのマスメディアで取り上げられる機会も少なくないようです。
主な機能
AI Messenger Chatbot
AI Messengerは、AI Shiftが提供しているAI搭載型のチャットボットプラットフォームです。クライアントに寄り添うきめ細やかなサポートに特徴があり、蓄積された問い合わせデータを提供するだけで、専任のチームが初期設定からAIのチューニングまでまとめて引き受けます。
ある医療関連のコンサルティング会社では、AI Messengerを導入し、あわせて開発元のサポートを受けながらヘルプページなどを充実させることで、LINE経由以外での問い合わせを約90%削減することができました。
主な機能
CS cloud
CS cloudは、スタークスが提供しているチャットボットツールです。LINE専用であることが特徴で、24時間365日対応の自動応答機能のほか、案件ごとの担当者設定機能、エスカレーション機能が付いており、カスタマーサポートの生産性アップに大きな効果を発揮します。
化粧品やサプリメントの販売を手がける企業では、CS cloudの利用を通じてメールでの問い合わせを約3分の1に軽減、別の美容関連企業ではコールセンターへの問い合わせが約30%減り、トータル数百万円のコスト削減につながりました。
加えてEC-CUBEをはじめとするショッピングカートや、kintoneなどのグループウェアと連携させられるのも魅力の1つ。使い方によってはマーケティングにも大きな効果を発揮するはずです。
以上、LINEチャットボットの作成ツールを詳しく解説しました。PRONIアイミツ(当サイト)では、ITツール受発注支援のプロとして、チャットボットツール選びの相談を承っています。いくつかの質問に答えるだけで自社におすすめのツールがわかる診断(無料)も用意していますのでぜひご活用ください。
LINEチャットボットができること
LINEチャットボットには、ユーザーの質問に自動返信したり、ボタンやクーポンを送るといった便利な機能があります。この基本機能は、管理画面・API開発・チャットボットツールのどの方法でも使えますが、実現できる内容やカスタマイズの幅は方法によって異なります。ここでは、LINEチャットボットで代表的に使われる主な機能を紹介します。
メッセージの自動返信
顧客からの質問・要望に含まれる特定のキーワードに合わせ、あらかじめ用意しておいたメッセージを自動表示する機能です。LINEチャットボットではテキストに加えて、画像や動画、スタンプを組み合わせて回答することが可能。さらに1つの質問に対して複数のメッセージを提示することで回答ミスを減らせます。加えてテキストメッセージを音声ファイル化する機能も付いており、視覚障害者向けのカスタマーサポートツールとして役立てている企業や団体も少なくありません。
選択肢の提示
相手の質問・要望に対して、複数の選択肢を提案する機能です。一問一答形式での対応が難しい場合、たとえばECサイトでの購入を検討しているものの具体的な商品は決めていないという消費者に対し、デザインの好みや用途、機能、サイズなどを聞き出しながら適した商品を提案していく場合などに役立ちます。
Webサイトへの誘導
LINEのチャット上にボタンやリンクを設置して、ユーザーをWebサイトへ誘導する機能です。相手の用件や疑問を聞き出した上で、より詳細な回答が用意されているFAQコンテンツの参照を促したり、自社の商品やサービスを紹介したりする際に効果を発揮します。
クーポンの配信
LINEチャットボットには前述の3つの機能に加え、クーポンを配信する機能も付いています。使い方は簡単で、LINEアカウントの管理画面で有効期限や使用可能回数、クーポンのタイプ(割引、プレゼント、キャッシュバックなど)を設定し、チャットボット上のメッセージにURLやボタンを埋め込むだけ。問い合わせ対応の効率化や顧客満足度の向上とあわせて、新規ユーザーの獲得を図りたい場合やリピート購入を促したい場合に役立つでしょう。
LINEチャットボットを導入するメリット
次はLINEチャットボットの導入メリットについて、大きく3つに分けてご紹介します。
- 業務コストを削減できる
- 顧客満足度を向上できる
- 顧客の声やニーズを可視化できる
業務コストを削減できる
LINEチャットボットの最大のメリットは、カスタマーサポートや問い合わせ対応の業務コストを大幅に削減できる点です。従来、電話やメールで個別に対応していた業務を、LINEの自動応答機能によって効率化できます。よくある質問(FAQ)や注文状況の確認など、定型的なやり取りはチャットボットに任せることで、スタッフの対応負担が大きく軽減。オペレーターの人件費や残業代、さらにはコールセンター用の機器・回線コストも抑えられます。また、24時間自動対応が可能なため、営業時間外の問い合わせにも即時対応でき、対応の遅れによる機会損失も防げます。実際、多くの企業や店舗で、LINEチャットボットの導入による業務効率化とコスト削減の実績が増えています。
顧客満足度を向上できる
LINEチャットボットを導入すると、顧客は日常的に使うLINE上で気軽に問い合わせや相談ができ、営業時間を気にせず24時間いつでもメッセージを送れます。自動応答により即座に回答を受け取れるため、返信の遅れや営業時間外の不便さを感じずに済みます。シナリオやFAQを事前に整備すれば、案内内容にムラが出ることもなく、迅速で正確な対応が可能です。こうした仕組みが顧客満足度の向上やリピート利用、SNSでの高評価、ブランド力アップにつながります。
顧客の声やニーズを可視化できる
LINEチャットボットは、顧客の本音や潜在ニーズをくみ取るのにも役立ちます。LINEは電話やメールよりも心理的ハードルが低く、ユーザーが日常会話に近い感覚でメッセージを送れるため、率直な意見や細かな要望が集まりやすいのが特徴です。チャット履歴や対話データはすべてログとして蓄積でき、これらのデータを分析することで「よくある問い合わせ」や「改善すべきポイント」を可視化できます。アンケートやキャンペーンも自動化しやすく、商品開発やサービス改善、マーケティング施策の精度向上にもつなげやすいのが強みです。
LINEチャットボットを導入する際のポイント
LINEチャットボットを導入する際は、やみくもにサービスを選ぶのではなく、目的や導入後のイメージを具体的に固めることが大切です。ここでは、失敗しないために確認しておきたい3つのポイントを紹介します。
- 目的と必要な機能を整理する
- 費用対効果を比較・試算する
- 効果測定と運用改善の仕組みを用意する
目的と必要な機能を整理する
まず、自社でLINEチャットボットを導入する目的を明確にしましょう。例えば「問い合わせ対応を自動化したい」「予約をスムーズに受け付けたい」「セールやキャンペーン情報を効果的に配信したい」など、現場でどんな課題を解決したいのかを書き出してみてください。 また、想定するユーザー像や利用シーンを具体的にイメージすることも重要です。目的が明確になったら、実現するために必要な機能(例:FAQ自動応答、LINE公式アカウント連携、外部サービスとの連携、クーポン自動配信、分析レポートなど)をリストアップしておくと、後からのサービス比較がスムーズになります。
費用対効果を比較・試算する
LINEチャットボットを導入した場合にかかる初期費用や月額料金、現状の人件費や問い合わせ対応コストなどを具体的に洗い出し、数値で比較しましょう。複数のチャットボットツールやプランの見積もりを取り寄せ、導入前後のコストや削減効果、売上アップにつながるかどうかを検討するのがポイントです。可能であれば無料トライアルやデモ版を使い、実際の操作感や運用の手間もチェックしてください。「コストに見合う成果が出るか」を冷静に見極めましょう。
効果測定と運用改善の仕組みを用意する
チャットボットを導入したら終わりではなく、運用しながら成果を測定し、改善し続けることが大切。事前に「回答率」「解決率」「CV(コンバージョン)数」などのKPI(評価指標)を決めておきましょう。導入後は、管理画面や分析レポートを活用して定期的にデータを確認し、成果が出ていない場合はFAQやシナリオの見直し、配信タイミングや導線設計の調整を行います。ユーザーのフィードバックやチャット履歴も積極的に活用し、PDCAサイクルを回しながら、より効果的な運用を目指しましょう。
まとめ:LINEチャットボットを導入して業務を効率化しよう
LINEチャットボットは、LINE公式アカウントの管理画面やAPI、専用ツールを使って誰でも簡単に作成できます。よくある質問への自動応答や予約受付、クーポン配信など、さまざまな業務を自動化できるため、問い合わせ対応や顧客サービスの効率化に役立ちます。導入時は、目的や必要な機能を明確にし、運用後も効果測定や改善を行うことが成功のポイント。自社に合った作り方・ツールを選び、LINEチャットボットで業務効率化を実現しましょう。
チャットボットツールの導入を検討中の方は、ぜひPRONIアイミツ(当サイト)をご活用ください。PRONIアイミツでは、いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合ったチャットボットツール(最大6社)をご案内可能です。1社1社に問い合わせる手間・ツール選びの時間を大幅に節約できるため、ぜひ一度お試しください。
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