クラウドPBXを導入するならまずは無料で!コストカットできる項目も解説
「クラウドPBXを導入したいが、固定電話よりコストが安くなるか分からない」とお考えの方も多いでしょう。クラウドPBXなら、固定電話に必要だった初期費用や一部のランニングコストを削減できます。また、無料トライアルが可能なサービスもあり、試してから導入を決められるため、「コストがかかったのに合わなかった」という事態を防げます。
本記事では、クラウドPBXで削減可能なコストや、無料トライアルプランを提供しているサービスを紹介します。クラウドPBX選びに役立つ内容をまとめているので、ぜひ参考にしてください。
IT導入・DX推進のプロ
まきさか
東京大学大学院にて人工知能を専門に研究。在学中にベンチャー企業のエンジニアとして勤務もし、卒業後はシンクタンクでレポーティングやIT …続きを見る
東京大学大学院にて人工知能を専門に研究。在学中にベンチャー企業のエンジニアとして勤務もし、卒業後はシンクタンクでレポーティングやITコンサル業務に従事。2017年からはエネルギー企業にてDXの企画・推進、PMO等を担当。2020年よりIT専門ライターとしても活動し、DX・AI・PMO・マーケティング・コールセンター・セキュリティ・クラウドなどの各分野に精通している。 IT専門ライター / エネルギー企業にてDX企画・推進、PMO等を担当
※監修者はSaaSの「選び方」についてのみ監修をおこなっており、掲載している企業・サービスは監修者が選定したものではありません。掲載企業・サービスの調査・情報収集・選定はPRONIアイミツ編集部が独自に行っております。
- クラウドPBXとは
- クラウドPBXで無料になるコスト
- 【比較表】無料トライアルプランがあるクラウドPBX
- 無料トライアルプランがあるクラウドPBX9選
- クラウドPBXの無料トライアルを利用するメリット
- クラウドPBXの選び方
- まとめ:無料トライアルの活用で、自社にピッタリのクラウドPBXを見つけましょう
クラウドPBXとは
PBXとは「Private Branch eXchange」の略称で、構内交換機のことを指します。主にオフィスなどの指定された位置に設置されるのが一般的です。PBXは、外線からの着信を内線に発信することや、内線から外線への発信を制御する役割を担います。チャットツールやWeb会議システムが発展した現在でも、PBXは企業が業務を行う上で必須なツールのひとつです。
これまでのPBXは、専用のハードウェアや電話回線を準備しなければならないため、費用や時間などのコストがかかりました。しかし近年では、ハードウェアが不要なクラウド型のPBXの普及が進んでいます。さらに、クラウドPBXであれば、従来のPBXでかかっていた一部のコストを無料できます。
クラウドPBXで無料になるコスト
完全無料のプランはありませんが、クラウドPBXなら固定電話で発生していた初期費用や一部のランニングコストがかかりません。そのため、コストパフォーマンスを重視する企業にとって、クラウドPBXは有効な選択肢となります。ここからは、クラウドPBX導入で削減できる具体的なコストを、初期費用とランニングコストに分けて解説します。
初期費用
オフィスの電話機をクラウドPBXで導入すれば、従来の電話機の初期費用や工事費を削減できます。固定電話を導入する場合、新品の電話機(ビジネスフォン)は1台あたり15,000~40,000円、主装置は20万~30万円、さらに1台ごとに10,000~20,000円の工事費がかかります。中古品を使用する場合でも、電話機1台を導入するにあたり44,000~74,000円の費用が必要です。一方、クラウドPBXならこれらの費用がかからないため、固定電話よりも初期費用を大幅に抑えられます。
ランニングコスト
従来の電話では、異なるオフィスや場所にある電話機への通話は内線通話であっても通話料が発生します。例えばNTTの料金では、固定電話への通話が3分で9.35円、携帯電話への通話が1分ごとに17.6円かかります。一方、クラウドPBXなら、同じ契約内であれば全国どこにいても内線通話を無料で利用できます。
完全無料で使えるクラウドPBXはありませんが、多くのサービスでは無料トライアルが用意されています。次の章では、無料トライアルが可能なサービスを紹介します。
【比較表】無料トライアルプランがあるクラウドPBX
無料トライアルプランを提供しているクラウドPBXの初期費用・月額料金をまとめています。トライアル終了後に契約を続けた場合のコストを確認するために、こちらの比較表をご活用ください。
サービス名 | 初期費用 | 月額料金 |
---|---|---|
Arcstar Smart PBX | 10,000円 | 基本料金:5,000円 500円/ユーザー |
ひかりクラウドPBX | お客さまの拠点にお伺いして工事を行う場合:8,250円/工事 お客さまの拠点にお伺いして工事を行わない場合:2,200円/工事 |
11,000円~/契約 |
TramOneCloud | 要問合せ | 基本料金:5,000円~/システム 月額料金:800円~/ユーザー |
03plus | 年払い:3,800円 月払い:5,000円 |
年払い:15,360円/年 月払い:1,280円 |
ナイセンクラウド | 10,000円 | 2,000円~ |
Twilio Voice | ー(通話量に基づいた従量課金制のため初期費用はかかりません) | 発信:0.0040ドル/分 着信:0.0040ドル/分 (通話量に基づいた従量課金制のため月額料金はかかりません) |
uniConnect Cloud | 要問合せ | 要問合せ |
回線.com | 10,000円 | 3,000円~ |
MAHO-PBX NetDevancer Cloud | 12,500円 | 625円(税別)/端末 |
初期費用はどのサービスも1万円程度で、固定電話の導入より抑えられます。月額払い・年払いの選択や現地での工事の有無によって初期費用が変わるサービスもあるため、自社に合った条件か確認しましょう。
月額料金には、基本料金に端末やユーザーごとの料金が加わる場合と、「Twilio Voice」のように月額料金がなく通話分だけ課金される場合などさまざまです。電話を使う従業員数や利用頻度を考慮して、最適な料金プランを選びましょう。
クラウドPBXの導入を検討中の方は、ぜひPRONIアイミツをご活用ください。PRONIアイミツでは、いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合ったクラウドPBX(最大6サービス)をご案内可能です。1社1社に問い合わせる手間・ツール選びの時間を大幅に節約できるため、ぜひ一度お試しください。
無料トライアルプランがあるクラウドPBX9選
ここでは、無料トライアルプランがあるクラウドPBXについて詳しくご紹介します。おすすめのサービスをピックアップしましたので、ぜひ参考にしてください。クラウドPBXの導入に迷われている場合は、無料トライアルを活用してさまざまなサービスを比較してみましょう。
Arcstar Smart PBX
Arcstar Smart PBXは、エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズが提供しているクラウド型PBX。無料トライアル期間は10日間あります。
クラウド型であるため自社PBXを持つ必要がなく、内線機能も搭載。導入することで設備・保守コストの削減にも期待できます。また、PCやスマホなどあらゆる端末で、場所を問わず無料で内線通話できるのも特徴。PBXの設定変更はWeb上で簡単に可能です。
- Pマーク
- IP制限
- 外線接続機能
- 内線基本機能
- 転送機能
- 保留機能
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(iOS)対応
ひかりクラウドPBXとは、東日本電信電話が提供しているクラウド型のPBXです。専用アプリでスマートフォンを内線化できるほか、社内・社外問わずオフィスの電話番号で受発信できます。ビジネスフォンを検討している方や、テレワークを促進したい企業にもおすすめのPBXです。
無料トライアル期間は2週間で、スマートフォン用20ID、ソフトフォン用10IDの合計30IDまでの内線通話を利用できます。
- アカウント権限
- 外線接続機能
- 内線基本機能
- 転送機能
- 保留機能
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(iOS)対応
- スマホアプリ(Android)対応
TramOneCloudは、トラムシステムが提供しています。世界中で圧倒的シェアを誇る「Avaya Office」をベースとしたクラウド型PBXです。インターネット回線さえあれば、すぐに導入できる点に特徴があります。
無料トライアル期間は2週間で、Avayaアプリや、内線・外線通話を無料で利用可能です。プラットフォームにはAWS(Amazon Web Service)を使用しているため、可用性が高く安定しています。
- ISMS
- 外線接続機能
- 内線基本機能
- 転送機能
- 保留機能
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(iOS)対応
- スマホアプリ(Android)対応
03plus
03plusは、スマートフォンから低コストで固定電話番号を使用できるグラントンのPBXです。料金は月額980円から利用できます。電話機やアプリごとにIDが付与されるため、ひとつの電話番号を複数人で共有することが可能。電話番号を追加することもできます。
0円スタートプランという無料トライアル期間を用意しており、申込みから次の25日まで初期費用、基本料、通話料のすべてが無料です。
ナイセンクラウドは、上場企業、大手企業から個人事業主まで幅広い導入実績があるクラウド型PBX。最短1日というスピーディーな導入できる点も特徴です。さまざまな端末に対応しているため、社内ではIP電話機、社外ではスマートフォン、コールセンター業務を行う拠点ではPCで運用することも可能となっています。
1週間の無料デモが提供されており、海外でもスマートフォンがあれば環境を試せます。
Twilio Voiceは、API機能を使用してコミュニケーション構築できる自由度の高いPBXです。Twilioを使用すれば、電話、SMS、ビデオ、チャット、SNSなどさまざまなチャネルをWebやモバイルのアプリケーションと連携できます。
構築や運用に関するコストは不要で、初期費用がかからず、従量課金制を採用している点が特徴。無料アカウントを作成すれば、一定額まで無料で利用できます。
- ISMS
- 冗長化
- 通信の暗号化
- 二要素認証・二段階認証
- シングルサインオン
- 転送機能
- 保留機能
- 導入支援・運用支援あり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
uniConnect Cloudは、オフィスでも外出先でも、スマートフォンで会社の電話番号を利用できるPBXです。1台のスマートフォンで、携帯電話番号と会社の電話番号の2つが持てます。営業向けのビジネスフォンを検討している方にはぴったりです。
また、オンプレミス、プライベートクラウド、フルクラウドパッケージの3つからニーズに合わせて選択できる点も特徴。無料トライアル期間は2週間で、およそ5時間の通話時間を、5台のスマートフォンまで利用できます。
- ISMS
- Pマーク
- 通信の暗号化
- 外線接続機能
- 内線基本機能
- 転送機能
- 保留機能
- 規制番号のCSV取込
- メールサポートあり
- オンプレミス(パッケージ)
回線.comは、スマートフォンをオフィス電話として利用できるクラウド型PBXです。配線工事や機材の保守に関する費用はかかりません。さらに、拠点間通話や電話番号費用も無料です。無料トライアルは、公式サイトから申し込むことで利用できます。
また、スマートフォンのほか、PCやビジネスフォンなど、さまざまな端末にも対応。高機能なVPSを採用しているため、セキュリティー面でも安心して利用できます。
- 外線接続機能
- 内線基本機能
- 転送機能
- 保留機能
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(Android)対応
- 代表番号での発信
- 複数電話機のグループ着信機能
MAHO-PBX NetDevancer Cloud
MAHO-PBX NetDevancer Cloudは、低コストで利用できるクラウド型PBXです。月額費用には20端末分のライセンス費用が含まれており、リーズナブルなサービスをお探しの方にはぴったり。接続端末は5台まで無料で利用できます。
無料トライアルも用意されており、テンプレートファイルや無料トライアル用ライセンスファイル、インストールマニュアルをダウンロードすることで利用可能です。
- 冗長化
- アカウント権限
- 外線接続機能
- 内線基本機能
- 転送機能
- 保留機能
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- クラウド(SaaS)
- 複数電話機のグループ着信機能
クラウドPBXの無料トライアルを利用するメリット
クラウドPBXには無料トライアルが用意されているサービスが多いため、導入を検討している場合はぜひ活用しましょう。無料トライアルを利用することで、音声品質や操作性、搭載されている機能などの確認が可能です。実際に使ってから自社への導入を検討することで、想定外の事態を避けましょう。
なお、無料トライアル期間はサービスによって異なるため、事前に確認することが大切です。無料トライアル期間で使用できるクラウドPBXは、一般的に機能やアカウント数などに制限があるため、実際に導入するサービスとは操作性などが異なる可能性もあります。そのため、まずはクラウドPBXを導入する目的を明確にし、自社に必要な機能の洗い出しを確実に行いましょう。
そのほか、社内やテレワークのネットワーク環境下での通話品質、ベンダーの対応力・サポート体制といった面も、トライアルを通して確認することが可能です。無料トライアルプランを利用できるなら活用して、ぜひ上記の点を確認してみてください。
「無料トライアルプランでクラウドPBXを試したい」とお考えの方は、PRONIアイミツにご相談ください。当社では、クラウドPBX選びをサポートしております。いくつかの簡単な質問に答えるだけで、無料トライアルプランがあるおすすめクラウドPBXを無料で選定いたします。
クラウドPBXの選び方
クラウドPBXを選ぶ際には、以下2つのポイントをチェックしましょう。
- 導入費用
- セキュリティー体制
導入費用
導入形態によって費用が異なります。オンプレミス型は、自社内に設備を導入するため工事費や機器代など、初期負担が大きい傾向にあります。一方、クラウド型は設備不要のため初期費用は抑えられますが、ランニングコストが発生します。長い目で見ればオンプレミス型の方が費用を抑えられるかもしれませんが、利用人数やサポートの有無によっても料金は変わります。
IT導入・DX推進のプロ
まきさかのコメント
クラウドPBXのランニングコストがいくらかかるかは、導入前にしっかり考えておきましょう。将来を見越した料金シミュレーションをすることで、思ったよりも高くなってしまったという事態を防げます。
セキュリティー体制
クラウドPBXでは特に注意したいポイントです。クラウドサーバーを利用するため、場所を選ばず使える利便性が魅力ですが、オンプレミス型に比べて不正アクセスの影響を受ける可能性があるのも事実。プライバシーマーク取得の有無や、具体的なセキュリティー対策を確認した上で導入を決めましょう。
IT導入・DX推進のプロ
まきさかのコメント
まとめ:無料トライアルの活用で、自社にピッタリのクラウドPBXを見つけましょう
本記事では無料トライアルプランのあるクラウドPBXを導入するメリットや、PBXの選び方を解説しました。無料トライアルプランを利用すれば自社に合うサービスを見つけやすくなるので、ぜひ試してみてください。
自社に合うクラウドPBXを選ぶには、自社の目的やニーズを理解しつつ、各サービスの特徴を把握した上で選定に臨むことです。でも各サービスの特徴を一つずつ調べる時間がない方もいらっしゃると思います。そのような方は、PRONIアイミツの利用がおすすめ。当社では、いくつかの簡単な質問に答えるだけで、貴社におすすめのシステムを最大6サービス選定します。クラウドPBX探しでお悩みの方は、ぜひご相談ください。
プロが代わりに探して紹介します!
IT導入・DX推進のプロ
まきさか
IT専門ライター / エネルギー企業にてDX企画・推進、PMO等を担当
資格
IPA プロジェクトマネージャー、データベーススペシャリスト、セキュリティスペシャリスト
東京大学大学院にて人工知能を専門に研究。在学中にベンチャー企業のエンジニアとして勤務もし、卒業後はシンクタンクでレポーティングやITコンサル業務に従事。2017年からはエネルギー企業にてDXの企画・推進、PMO等を担当。2020年よりIT専門ライターとしても活動し、DX・AI・PMO・マーケティング・コールセンター・セキュリティ・クラウドなどの各分野に精通している。
IT導入・DX推進のプロ
まきさかのコメント