【2025年最新】リファラル採用の仕組みや報酬相場|おすすめの採用管理システム3選
リファラル採用はアメリカではすでに一般的な採用方法で、日本でも2015年頃から注目が高まってきており、ベンチャー企業を中心に取り入れられています。リファラル採用を導入することで、採用コストを大幅に抑えることができ、かつ質の高い人材を獲得しやすくなるといわれています。
この記事では、リファラル採用とはどのようものなのか、その特徴などを説明するとともに、併せて知っておきたい報酬(インセンティブ)や、リファラル採用で最適な人材確保をするための実際のサービスについても紹介します。
- リファラル採用とは
- リファラル採用のメリット
- リファラル採用の報酬(インセンティブ)とは
- 報酬(インセンティブ)は法律に違反しないか
- 日本の報酬相場は10万~30万円
- 自社の採用状況の課題によって制度を設計
- 【比較表】リファラル採用におすすめサービス
- リファラル採用で最適な人材確保をするためのサービス
- まとめ
リファラル採用とは
リファラル採用とは、リファラル(referral)という単語の「紹介・推薦」という意味をもつ採用手法であり、具体的には自社に在籍する社員やすでに退職したOB・OGなどから友人や知人を紹介してもらい、採用選考を実施する手法です。企業によっては、採用人数の8割をリファラル採用が占めるケースもあります。
リファラル採用に似た手法として「縁故採用」があります。縁故採用は、経営幹部や取引先などからの紹介で、通常の選考過程や採用試験は実質的になく、採用を前提にしている場合がほとんどです。一方で、リファラル採用は採用が前提ではなく、あくまでも紹介された1人の応募者として通常の選考を行います。紹介者による推薦は書類選考や一次面接などの初期選考の過程に該当するものと考えられ、その後は実際の採用フローに従って判断されるため、公平性と透明性が高いといえます。
社員が人材紹介の役割を担うため、採用コストを安く済ませることができ、質の高い人材と出会えるなどのメリットがあります。
アメリカでは大手IT企業などを中心に、ほとんどの企業がリファラル採用を導入しています。近年では日本においても、ベンチャー企業を中心にリファラル採用の導入が進んでいます。
ここでは、リファラル採用を導入・運用する際のポイントについて3つに分けて説明します。
社員が紹介しやすい環境を整備する
リファラル採用では、社員に「こういうスキルを持つ人がいたら紹介してほしい」と伝えるだけではうまくいきません。紹介する社員の立場からみると、自分が紹介した友人や知人が自社の面接で不採用になってしまうと、その後の人間関係が大変気まずくなります。
そのような点も踏まえてフォローし、社員に友人や知人を紹介しやすい環境、また紹介したくなるような環境を整えていく必要があるでしょう。具体的には、次のような施策などが考えられます。
- 会社案内パンフレットや待遇関連の資料などの用意
- 紹介時の報酬(インセンティブ)制度設計
- 紹介することによる、評価や査定でのプラス評価
※報酬(インセンティブ)の金額があまり低過ぎると、紹介することの労力や人間関係のリスクの方が勝ってしまい、効果を発揮しない可能性があります。
社員への認知を徹底する
リファラル採用制度の導入後は、社員にその必要性やメリットを十分に理解してもらうことがとても大切になります。周知が徹底できないと、リファラル採用制度の存在を知ってもらえないだけでなく、実際の採用にもつながりにくくなります。
社内で研修会を行う際に伝えたり、社内報などで周知発信したりというのも有効でしょう。社員が参加する行事などを利用して、人事担当から導入の背景や意義を説明し、社員への協力を依頼しましょう。
また、リファラル採用制度の運用にあたっては、報酬(インセンティブ)の有無などを定めた制度設計を行う必要があります。
制度設計は、社員がリクルーターとして活動する上で、分からないことがないように設計することが大切です。例えば、以下のような点に注意すると良いでしょう。
- 募集ポジションや採用基準を明確にする
- 人事制度をオープンに、採用フローを明確にする
- 報奨金などの報酬(インセンティブ)を定める
従業員満足度を上げる取り組みを継続的に行う
リファラル採用の成功に大きく影響するのが「従業員満足度」です。そもそも社員が自社に魅力を感じていない会社では、リファラル採用の導入は難しいでしょう。「自社を紹介したいと思えない」という社員は、当然友人や知人にも紹介したいとは思いません。
リファラル採用では、制度の運用・促進とともに、会社に対する社員の愛着を高める施策が必須と考えて良いでしょう。自分が働いていて、本当に良いと思える会社であれば、自分の友人・知人にも自信を持って「うちの会社で募集しているから受けてみたら?」と勧められます。
従業員満足度は何らかの取り組みをして、すぐに上がるものでもありません。リファラル採用を視野に入れるのであれば、常日頃から従業員満足度の高い職場づくりを意識して、継続的に取り組んでいく必要があります。
リファラル採用のメリット
リファラル採用の概要や導入のポイントを紹介しましたが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。主には以下の3つのメリットを得られます。
採用のミスマッチを防げる
自社で働く社員からの紹介のため、マッチングの精度は高いといえます。会社の雰囲気や業務内容、経営理念などをあらかじめ現場社員から伝えられるため「想像と全く違う会社だった」という認識の齟齬も起きにくいです。また、入社当初から顔見知りがいることで職場に馴染むのも早く、早期離職を防げるのも大きなメリットでしょう。
採用コストを削減できる
求人サイトや転職エージェントを通して採用活動を行う場合、掲載料や紹介手数料がかかってしまいます。しかし、リファラル採用ではこうした費用が一切不要なので、大幅にコストを削減できます。また、説明会や面接にかかるリソースも少なくなるため、人事担当の負担を軽減しながらの採用が叶うでしょう。
転職活動をしていない潜在層にアプローチできる
「本格的に転職活動はしていないが、良い会社があれば仕事を変えたい」と考えている方は一定数存在します。こうした潜在層が、知人からの何気ないアプローチから転職を決めるケースは少なくありません。隠れた優秀な人材を他社と競い合わずに確保できるのは、リファラル採用の大きなメリットでしょう。
リファラル採用の報酬(インセンティブ)とは
リファラル採用といえば報酬(インセンティブ)を連想する人も多いと思います。リファラル採用の報酬(インセンティブ)とは、社員やOB・OGによる友人や知人の紹介に対して、紹介者に支払う報酬のことをいいます。報酬(インセンティブ)は高ければ高いほど良い、というわけではありません。報酬額が高すぎると、「報酬目当てで声をかけたとは思われたくない」と思う人もいるでしょう。
高い報酬(インセンティブ)を設定しても、入社後に活躍・定着しないなどの問題が出てくる可能性もあります。リファラル採用の報酬(インセンティブ)には決まりがなく、会社により異なるのが実情です。「新卒・第二新卒の採用」「スキルのある人のキャリア採用」「正社員以外の採用」など、雇用対象や雇用形態により、報酬についての考え方が変わる場合もあります。
また、報酬としてお金以外に設定した方が、社員がリファラル採用に積極的に取り組んでくれる場合もあります。お金ではない報酬を設定することで、報酬を受け取るハードルが下がり、リファラル採用を気軽に行えるようになり、リファラル採用が活性化する場合も多いようです。
お金以外の具体的な報酬例としては、以下のようなものが挙げられます。
- 会社の人事制度により、紹介者を評価する
- 1人の紹介につき、有給休暇を増やす
- 食費などを支給する
報酬(インセンティブ)は法律に違反しないか
職業安定法の第40条では、下記のような内容を規定しています。
「労働者の募集にあたり報酬を与えることは原則禁止。しかし、賃金・給与として支払う場合は例外として認める」ということです。
本来は、人材紹介をするためには資格が必要となります。その資格を持っていない人が紹介をして報酬を受け取ると違法となってしまいます。
この解釈として、「紹介そのものに対する報酬」は違法ですが、「業務の中の1つの要素に対する評価」として賃金や給与を支払うのは合法という判断になります。つまり、基本的には報酬(インセンティブ)が違法と判断されるケースにはなりにくいでしょう。ただし、本当に法律に抵触しないように、給与明細への記載などを自社の法務部門で一度チェックすべきでしょう。
違反にならないためのポイント
リファラル採用の報酬(インセンティブ)をもらって「違反」とならないためには、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。2つのポイントに分けて説明します。
就業規則や賃金規程に記載する
「人材を紹介する」ことだけに対して報酬(インセンティブ)を支払うと、職業安定法や労働者派遣法の許可や届出がない場合、違法となってしまうことがあります。
そうならないためには、人材を紹介することを社員の業務の一部として位置づけ、人材紹介業務だけに対して報酬を与えているのではないことを、就業規則や賃金規程に記載しておくことが必要です。
社員が人材を紹介しても良いことを制度として社内規程化し、併せてその際の報酬(インセンティブ)も明記しておけば、経理上の問題になることもないでしょう。
報酬(インセンティブ)を高額にしない
報酬(インセンティブ)が高額になる場合、許可や届け出なく人材紹介業を行ったと判断されないために、目安として資格を持つ人材紹介会社への報酬よりも低い金額に抑えることが必要です。
リファラル採用は、採用コストを低く抑えることが導入理由の一つでもあるため、通常は社員に対する報酬(インセンティブ)は高額にはなりませんが、役職が高い人材紹介の場合に高額報酬を想定している場合は、注意が必要になります。
日本の報酬相場は10万~30万円
日本企業のリファラル採用における報酬(インセンティブ)相場は10万~30万円程度といえます。ただ企業によっては、報酬制度自体がない場合や、1人の採用成功につき50万円以上を支給する場合もあります。
例えば、看護師や薬剤師、建築系などの採用が難しい職種の場合、50万円の報酬でも、求人媒体や人材紹介会社を使った時と比べて、コストが非常に安くてすみます。また、企業規模によっても相場が異なり、一概に報酬相場は定められていないといえます。
日本では報酬(インセンティブ)目当てで、友人や知人に声をかける社員は少ないため、報酬金額の高さがモチベーションにはつながりません。逆に、報酬があまり低過ぎても紹介の際の労力や人間関係へのリスクの方が気になってしまい、効果を発揮できません。
それよりも会社や友人に感謝されることによって、紹介した社員が満足感を得られ、リファラル採用に協力する気持ちを維持できるのではないでしょうか。紹介した社員が人事評価面で多少プラスに評価されるような仕組みなどがあると、良い結果が出やすいでしょう。
自社の採用状況の課題によって制度を設計
リファラル採用を考える場合、まず最初にどこの数値を伸ばしたいかを考える必要があります。例えば、「社員が知人・友人に声をかける数」「イベントなどに参加する数」「応募数」「内定数」「採用数」「定着した数」などの数値があります。リファラル採用を行うに際してどこが自社の採用課題なのかを確認し、制度を設計する必要があります。ここでは、3つの課題に分けて説明します。
応募数を増やしたい
そもそも「応募が全く来なくて困っている」というのであれば、「一人の応募に対して一定金額の報酬(インセンティブ)」とすることが考えられます。社員が会社に紹介する人数が重要なポイントであるなら、紹介をした段階で報酬を設定するのが良いでしょう。
紹介された人が実際に採用に至った数を重視するのであれば、紹介された社員が採用された時点での報酬設定をするよう、リファラル採用に関する制度を設計しましょう。
また、リファラル採用そのものを活性化するために、紹介した社員だけに報酬(インセンティブ)を支給するのではなく部署全体にも支給するなど、誰を支給対象とするのかも考えると良いかもしれません。
離職率低下を目指したい
「採用はできるけど離職率を改善したい」という課題がある場合、例えば「入社後、一定期間が経過したら報酬(インセンティブ)を支給する」というリファラル採用制度の設計が考えられます。
また、離職率が高い原因として、「入社前と入社後のイメージにギャップがある」ケースが挙げられます。早期の離職率が下がるように、採用の前に十分なコミュニケーションを取る仕組みづくりも必要になるでしょう。採用者のマッチング度を高くし、さらに入社後に十分なフォローを行うことも制度として設計すると良いでしょう。
スキルのある人がほしい
リファラル採用における報酬(インセンティブ)は通常、紹介をした人に支給されます。「スキルのある人がどうしても欲しい」という状況で入社に至った場合、紹介された人に対しても報酬(インセンティブ)を支給することが効果的です。これは紹介された人にとってメリットとなるだけでなく、紹介する側の心理的なハードルを下げるという効果もあります。
スキル保有者が欲しい場合、欲しい人材スキルや経験年数、保有資格などを周知しておくのはもちろんですが、中途採用では「潜在転職者」が多いため、採用決定権を持つ人を含めてランチ会を開くなど早い段階で一度会って、採用基準に達しているかどうかを見極めるのもよいでしょう。
【比較表】リファラル採用におすすめサービス
リファラル採用におすすめのサービスを紹介していきます。まずはPRONIアイミツが料金や機能項目、連携サービスなどを絞り込んで比較表にまとめてみました。各サービスの違いや特徴が一目でわかるのでぜひご覧ください。
各サービスの具体的な特徴は後ほどご紹介しておりますので比較表と合わせて、リファラル採用におすすめのサービス選びの参考にしてください。
リファラル採用で最適な人材確保をするためのサービス
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料金
お問い合わせ -
初期費用
なし
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最低利用期間
なし
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最低利用人数
なし
「Refcome」は、リファラル採用を活性化するためのツールです。株式会社リフカムが提供しており、新卒・中途・アルバイトなどのリファラル採用に対応。社員満足度スコアやリファラル採用スコアなど、全社に紹介運動が拡がる機能を搭載しています。
【特徴】
■業種や業態、採用職種を問わず500社以上の導入実績あり
■リファラル採用クラウドサービスにおける登録企業数は No.1
■リファラル採用の施策設計から運用・効果測定までをシンプルに仕組化し、採用コストの削減が可能
■LINEやSNSなどのつながりを利用し、紹介しやすい環境作りが可能
■豊富な経験を持つ、専任のコンサルタントが手厚い支援を提供
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(iOS)対応
- スマホアプリ(Android)対応
- ISMS
- リファラル採用機能
- 応募者へのメール送信機能
- 応募者へのLINE送信機能
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料金
お問い合わせ -
初期費用
なし
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最低利用期間
なし
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最低利用人数
なし
「MyRefer」は、新卒採用から中途採用・アルバイト採用まで、全ての採用領域に活用できるリファラル採用サービス。株式会社MyReferが提供しており、MyReferの利用により、採用コストを約80%削減、社員の協力率は平均で約6倍に向上という実績があります。
【特徴】■導入企業は400社を超える国内最大規模のリファラル採用ツール
■従業員数10名~100,000名の企業まで、多種多様なリファラル採用の支援実績あり
■活動状況の全てを可視化し、候補者情報を効率良く管理することで、採用コストの削減を実現
■マルチデバイスで利用でき、SNSのつながりを活かして気軽に友人に紹介
■カスタマーサクセス担当が導入から候補者の採用決定までワンストップによるフォロー体制
- チャットサポートあり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(iOS)対応
- スマホアプリ(Android)対応
- モバイルブラウザ(スマホブラウザ)対応
- Pマーク
- 通信の暗号化
- タレントプール機能
【終了】GLOVER Refer
※サービス提供終了しています
「GLOVER Refer(グラバー リファー)」は、リファラル採用の各ステップを一元管理することで、採用コストの削減や即戦力人材確保に効果を発揮するツール。株式会社リクルートキャリアが提供しており、新卒・中途・アルバイト採用などあらゆる領域、さまざまな職種での豊富な採用実績を持つ、リファラル採用の導入・促進ツールです。
【特徴】
■150社、10万名の従業員での導入実績あり
■どの社員が誰を紹介し、その選考の進捗状況などを可視化可能
■3ステップで簡単に紹介メッセージを友人へ拡散可能
■社員紹介採用にマッチしたワークフローテンプレートや社員協力状況の可視化が可能
■申し込みから最短1週間で導入できるパッケージツール
会社所在地 | 東京都千代田区霞が関1-4-2 大同生命霞が関ビル9F |
電話番号 | 03-3592-5541 |
まとめ
この記事では「リファラル採用 」の特徴や、併せて知っておきたい報酬(インセンティブ)などについて説明し、リファラル採用で最適な人材確保をするための実際のサービスについても紹介してきました。
優秀な人材が集まっている企業ほど、リファラル採用で優秀な人材を集めやすいといわれています。しかし、報酬(インセンティブ)制度を含めたリファラル採用制度によっては、うまく機能しないこともあります。
リファラル採用が成功する前提として、友人・知人に紹介したくなる、紹介しやすい環境を整えたり、自社を紹介したいと思えるような従業員満足度の高い環境を整備したりする必要があります。
この記事を参考にしながら、自社の状況や目的に合ったリファラル採用を導入し、効果的な運用をしていきましょう。
探すのに時間がかかる
相場がわからない
複数を比較しづらい
プロが代わりに探して紹介します!