無料の電子契約サービスおすすめ10選!有料プランと比較したデメリットも解説
「オンライン上で契約書の取り交わしをスムーズに行いたい」そんな人におすすめなのが電子契約サービス。取引先のメールアドレス宛てに電子契約書を送るだけで、最短1日で契約締結まで完了する便利さが評判で、法人だけでなく個人事業主にも普及しつつあります。
本記事では、無料で電子署名を利用したい人に向け、無料プランを提供するおすすめの電子契約サービス10選を紹介します。無料プランで利用できる機能やデメリット・注意点なども解説しますので、電子契約サービスを利用する前にぜひ確認ください。
代表取締役/代表行政書士
夏目 哲宏
北海道大学大学院法学研究科修了。ブライダル企業で勤務した後2015年に株式会社ブライトを創業し、主にブライダル事業者に対してセミナーや …続きを見る
北海道大学大学院法学研究科修了。ブライダル企業で勤務した後2015年に株式会社ブライトを創業し、主にブライダル事業者に対してセミナーや研修から婚礼規約・契約書等の作成や見直し等の法務業務を提供する傍ら、業界特化型電子署名サービス「Be-Sign」の提供も行っている。行政書士。 株式会社ブライト / 行政書士事務所ブライト
※監修者はSaaSの「選び方」についてのみ監修をおこなっており、掲載している企業・サービスは監修者が選定したものではありません。掲載企業・サービスの調査・情報収集・選定はPRONIアイミツ編集部が独自に行っております。
- 無料プランを提供する電子契約サービスを一覧比較
- 無料で利用可能なおすすめ電子契約サービス10選
- 有料プランと比較した無料プランのデメリット・注意点
- 電子契約システムのおすすめの選び方
- まとめ:無料プランを利用して自社にあった電子契約書サービスを選ぼう
- よくある質問
無料プランを提供する電子契約サービスを一覧比較
電子契約サービスとは、PDFなどで電子化した契約書に電子署名を行うことで契約締結が可能なクラウドサービス。書面契約の代わりとして電子契約サービスを利用する企業・個人事業主が増えています。
2024年現在、無料プランを提供する電子契約サービスは10社以上あります。各社は、ユーザー数・書類送信数に制限をかけた上で、料金無料で電子署名を利用できるプランを提供しています。月に数件だけオンライン契約を交わしたいなら、無料プランで十分でしょう。
まずは、電子契約サービスの無料プランを一覧比較します。
サービス名 | 無料プランの書類送信数 | 無料プランのユーザー数 |
---|---|---|
クラウドサイン | 月間3件まで無料 | 1名 |
電子印鑑GMOサイン | 月間5件まで無料 | 1名 |
freeeサイン | 月間1件まで無料 | 1名 |
BtoBプラットフォーム | 月間5件まで無料 | 無制限 |
WAN-Sign | 月間10件まで無料 | 無制限 |
リーテックスデジタル契約 | 無制限・無料 | 100名まで |
みんなの電子署名 | 無制限・無料 | 無制限 |
【終了】e-sign | 無制限・無料 | 無制限 |
大企業から中小企業まで、多くの会社に導入実績のある「クラウドサイン・電子印鑑GMOサイン・freeeサイン・BtoBプラットフォーム」は、取引先も安心して利用しやすい電子契約サービスです。
一方、「みんなの電子署名・リーテックスデジタル契約・e-sign」は料金完全無料で電子署名機能を利用できるサービス。毎月、多数の契約書をオンラインで締結したい場合におすすめです。
別記事「電子契約サービスの費用相場・料金比較」では、月額料金などを一覧比較していますので、あわせてご確認ください。
無料で利用可能なおすすめ電子契約サービス10選
料金無料で利用可能な電子契約サービスのおすすめ10選を紹介します。機能や実績面でのおすすめポイントも解説していますので、気になるサービスを確認ください。
- クラウドサイン
- 電子印鑑GMOサイン
- freeeサイン
- BtoBプラットフォーム 契約書
- WAN-Sign
- リーテックスデジタル契約
- ドキュサイン
- マネーフォワード クラウド契約
- みんなの電子署名
- 【終了】e-sign
クラウドサイン
-
料金
月10,000円 -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
1人
クラウドサインは弁護士ドットコム株式会社が提供する電子契約システム。日本の法律に特化した弁護士監修のもとで開発、国内で高い知名度を誇るサービスのため、取引先も安心して利用できるでしょう。
無料で利用できるFree Planでは、ユーザー数1名で月間3件までの電子署名が可能です。タイムスタンプも付与され、改ざん性のないオンライン契約が可能。通信暗号化などセキュリティ対策も万全です。
クラウドサインの有料プランは月額料金10,000円・書類送信1件あたり200円で利用できます。有料プランでは、電子署名機能だけでなく、文書保管・管理する機能や、社内稟議システムと連携する機能も利用可能です。契約まわりの業務をすべて効率化したい企業には、クラウドサインの有料プランへの移行もおすすめです。
- 契約書のアクセスコード設定機能
- 本人確認書類による認証
- タイムスタンプ機能
- 電子サイン機能(立会人型)
- 契約書の一括送付
- 電子文書の送付承認設定機能
- 契約ステータスの管理機能
- 契約進捗のリマインド機能
- 契約期限のアラート機能
- 文書管理用フォルダの作成機能
電子印鑑GMOサイン
-
料金
月8,800円 -
初期費用
なし
-
最低利用期間
1ヵ月
-
最低利用人数
なし
電子印鑑GMOサインは、GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社が提供する電子契約システム。これまで260社以上への導入実績があり、充実した機能が人気の理由です。
無料プランでは、ユーザー数1名で月間5件までの電子署名が可能です。また、文書テンプレートやアドレス帳機能もお試しでき、それぞれ最大5件まで登録して利用できます。このように料金無料で複数の機能を利用できる点が、他社と比較したおすすめ理由です。
電子印鑑GMOサインの有料プランは月額料金8,800円・書類送信1件あたり100円で利用可能。また、一般的なメール認証での電子署名だけでなく、より厳格な電子証明書を用いた電子署名方法も利用できるのが有料プランのメリットです。複数の電子署名方法を採用した電子印鑑GMOサインなら、あらゆるビジネスシーンでのオンライン契約に役立ちます。
- 契約書のアクセスコード設定機能
- 本人確認書類による認証
- タイムスタンプ機能
- 電子署名機能(当事者型)
- 電子サイン機能(立会人型)
- 契約書の一括送付
- 署名依頼のSMS送信機能
- 電子文書の送付承認設定機能
- 契約ステータスの管理機能
- 契約進捗のリマインド機能
-
料金
月4,980円 -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
1人
freeeサインは弁護士監修のもとで開発された電子契約システム。freeeが提供する会計ソフトや人事労務システムと同様、シンプルで使いやすい点が特徴で、契約業務に慣れていない個人事業主にもおすすめです。
freeeサインではその使いやすさを体感できるよう、無料お試しプランを提供しています。無料プランではユーザー数1名で月間1件の電子署名が可能です。そのほか、文書保管・管理機能や、テンプレート登録機能(3個まで)を無料で利用できます。
また、freeeサインは他社と比較して有料プランが安い点もおすすめ。個人事業主向けの「スタータープラン」は月額料金980円で月10件まで、小規模企業向けの「Lightプラン」は月額料金4,980円で月50件まで電子署名が可能です。
- タイムスタンプ機能
- 電子署名機能(当事者型)
- 電子サイン機能(立会人型)
- 契約書の一括送付
- 署名依頼のSMS送信機能
- 電子文書の送付承認設定機能
- 契約ステータスの管理機能
- 契約進捗のリマインド機能
- 契約期限のアラート機能
- 文書管理用フォルダの作成機能
-
料金
月10,000円/ -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
BtoBプラットフォームは、株式会社インフォマートが提供する電子契約システム。電子契約システムを含む「BtoBプラットフォームシリーズ」は、20年以上の運用実績・80万社以上の導入実績があり、取引先にも受け入れられやすい電子契約サービスでしょう。
無料プランはユーザー無制限・月間5件までの電子署名(タイムスタンプあり)が可能です。5社間契約まで対応しているため、複数社でオンライン契約したい場合にも利用できます。また、ワークフロー機能も無料で使えます。
有料プランは月額料金10,000円・書類送信1件あたり50円の価格設定となっており、他社と比較して電子署名1件あたりの費用が安い点がおすすめ。「BtoBプラットフォームをまずは無料で試したい」とお考えの法務担当者は、一度無料プランで使い勝手や機能を確認しましょう。
- タイムスタンプ機能
- 電子署名機能(当事者型)
- 契約書の一括送付
- 電子文書の送付承認設定機能
- 契約ステータスの管理機能
- 契約期限のアラート機能
- 電子文書の検索機能
- スキャン文章の管理機能
- 電子文書の閲覧権限設定機能
- クラウド(SaaS)
-
料金
お問い合わせ -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
WAN-Signは、株式会社ワンビシアーカイブズがGMOインターネットグループと共同開発した電子契約システム。他社と比較して、料金無料で送信できる契約書数が多い点がメリットで、月間10件まで電子署名(メール認証型)を行えます。また、月間3件までなら電子証明書を用いた電子署名も可能です。
さらに、無料プランであるにもかかわらず、PDFのオンライン契約書を10件まで保存・管理することが可能。必要最低限の機能なら、すべて無料で利用できてしまいます。
WAN-Signの有料プランには、高度なセキュリティ対策・内部統制機能があり、コンプライアンスを重視する企業には有料プランへの移行もおすすめです。いずれにせよ、まずは無料プランを導入して機能や操作性をチェックしましょう。
- 契約書のアクセスコード設定機能
- 本人確認書類による認証
- タイムスタンプ機能
- 電子署名機能(当事者型)
- 電子サイン機能(立会人型)
- 契約書の一括送付
- 電子文書の送付承認設定機能
- 契約ステータスの管理機能
- 契約進捗のリマインド機能
- 契約期限のアラート機能
リーテックスデジタル契約
-
料金
月18,000円 -
初期費用
0円
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
リーテックスデジタル契約は、東京都千代田区に本社を置くリーテックス株式会社が提供する電子契約システム。法学者と大手弁護士事務所が共同で監修しており、厳重な本人確認や二要素認証などで厳重な法的安全性を担保していることが特徴です。
料金無料の「エントリープラン」は、月間5件までタイムスタンプありの電子署名が可能。また、1GBのストレージ容量が付与されるため、無料でPDFのオンライン契約書を保存することも可能です。
リーテックスデジタル契約は、有料プランも月額料金3,667円(税込)~と安い料金で利用できます。有料プランは電子帳簿保存法に対応した文書保存が可能となるため、無料でお試し利用した後に有料プランへの切り替えもおすすめです。
- タイムスタンプ機能
- 電子署名機能(当事者型)
- 電子サイン機能(立会人型)
- 電子文書の送付承認設定機能
- 契約ステータスの管理機能
- 電子文書の検索機能
- 電子文書の閲覧権限設定機能
- クラウド(SaaS)
- 導入支援・運用支援あり
- チャットサポートあり
-
料金
月1,100円 -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
DocuSign(ドキュサイン)は米国産の電子契約システム。無料プランはありませんが、30日間の無料トライアル期間に電子署名機能を試すことが可能です。
DocuSign(ドキュサイン)これまで100万社以上に導入実績があり、シェアNo.1を誇っています。電子署名は44言語、送信は14言語に対応しており、グローバルな環境で利用可能です。
モバイルアプリ(iOS、Android)も提供しており、どのデバイスでもアクセスして操作可能。また、Microsoft、Google、Apple、Salesforce、Slackなどの300以上のクラウドツールと連携可能。普段利用しているデバイスやツールから離れずに電子署名ができる点がメリットです。
- 契約書のアクセスコード設定機能
- 本人確認書類による認証
- タイムスタンプ機能
- 電子署名機能(当事者型)
- 契約書の一括送付
- 署名依頼のSMS送信機能
- 電子文書の送付承認設定機能
- 契約ステータスの管理機能
- 契約進捗のリマインド機能
- 契約期限のアラート機能
マネーフォワード クラウド契約
-
料金
お問い合わせ -
初期費用
なし
-
最低利用期間
12ヶ月
-
最低利用人数
なし
MFクラウド契約は、株式会社マネーフォワードが提供する電子契約システム。無料プランはありませんが、30日間の無料トライアルを実施しています。
他社と比較したMFクラウド契約の特徴は、電子署名1件あたりに費用がかからない点です。その代わりに利用ユーザー数に応じて、1ユーザーあたり月額料金900円の費用がかかりますが、どれだけ電子署名数が増えても料金が変わらない点はメリット。システム利用にかかる予算の見通しが立ちやすいでしょう。
また、マネーフォワード製品との連携によって、バックオフィス全体を効率化できる点も他社と比較した強みとなっています。電子契約システム導入時に他のマネーフォワード製品もぜひ検討ください。
- 契約書のアクセスコード設定機能
- タイムスタンプ機能
- 電子サイン機能(立会人型)
- 契約書の一括送付
- 電子文書の送付承認設定機能
- 契約ステータスの管理機能
- 契約進捗のリマインド機能
- 契約期限のアラート機能
- 電子文書の検索機能
- スキャン文章の管理機能
-
料金
月550円/50文書 -
初期費用
0円
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
※2024年12月20日にサービス終了、「ベクターサイン」に統合予定
「みんなの電子署名」は株式会社ベクターが提供する電子契約サービス。料金完全無料で電子署名機能を利用できる点が大きなメリットで、毎月10件以上のオンライン契約書を締結したい人におすすめです。
初期費用・月額料金・1件送信にかかる費用はすべて無料。電子署名したPDFをダウンロードして手元で管理すれば、ずっと料金無料で利用できます。
唯一、料金がかかるのは署名した文書を1年以上サーバーに保管する場合で、50文書まで月額料金550円で保管できます。有料とはいえ、他社と比較すると格安料金となっているので、電子契約サービスに対して予算をかけられない個人事業主や小規模企業におすすめです。
- 契約書のアクセスコード設定機能
- タイムスタンプ機能
- 電子サイン機能(立会人型)
- 契約ステータスの管理機能
- 電子文書の検索機能
- クラウド(SaaS)
- メールサポートあり
- Pマーク
- 通信の暗号化
- 保存ファイルの暗号化
【終了】e-sign
※サービス提供終了しています
e-signは、エストニアと日本を拠点に活動する株式会社blockhiveが提供している電子契約サービス。スマホから電子署名を行うことが可能な点や、料金完全無料で使える点がおすすめです。
電子国家とも称されるエストニアでは、e-ID(エストニアにおけるマイナンバー)と連携した電子契約サービスが全国に普及し、完全無料で電子契約を結べる状態となっています。株式会社blockhiveは、日本においても電子契約を「当たり前」とするべく、無料で電子契約サービスを提供しています。
なお、e-signを利用するにはマイナンバーカードが必要です。電子署名の本人性担保のために、マイナンバーカードと連携したデジタルID「xID」を利用するためです。
以上、機能比較や料金比較でおすすめの無料で使える電子契約サービスを詳しく解説しました。別記事「クラウド型の電子契約システム」では、サービスの比較方法からクラウド型のおすすめシステムまで解説していますので、あわせてご覧ください。
PRONIアイミツ(当サイト)では、ITツール受発注支援のプロとして、電子契約サービス選びの相談を承っています。いくつかの質問に答えるだけで自社におすすめのツールがわかる診断(無料)も用意していますのでぜひご活用ください。
有料プランと比較した無料プランのデメリット・注意点
無料で利用できる電子契約サービスを紹介してきましたが、有料プランと比較してデメリットや注意点はあるのでしょうか。ここでは、無料プラン開始前に確認すべき事項を解説します。
- 作成できる電子契約書の件数に制限がある
- 機能に制限がある
- ユーザー数に制限がある
作成できる電子契約書の件数に制限がある
電子契約サービスの無料プランは、作成できる電子契約書の件数が月間1件〜10件程と、制限がある点に注意が必要です。有料プランでは(提供会社によりますが)最低50件〜無制限に作成できるため、比較して件数制限は無料プランのデメリットといえます。
毎月の契約件数が少ない個人事業主・中小企業は、無料プランでも契約業務を行えるかもしれませんが、契約件数が多い企業は有料プランを検討しましょう。
機能に制限がある
有料プランと比較すると、無料プランは機能制限がある点もデメリット。たとえば、下記のような機能は無料プランでは利用できない場合が多いです。
- オンライン契約書(PDFなど)の保管、文書管理
- 契約書テンプレートの利用
- 外部サービスとの連携
- 電話サポート
- セキュリティ強化対策、内部統制機能
- 電子文書のワークフロー機能
多くの法人にとって、オンライン契約書の保管・管理は必要な機能でしょう。2024年1月には電子帳簿保存法の改正があり、PDFなどのオンライン契約書を日付・金額・取引先名で検索可能な状態で保管することが必要となります。無料で電子契約サービスの使い勝手を確認したのち、必要に応じて有料プランへの意向も検討しましょう。
ユーザー数に制限がある
電子契約サービスの無料プランでは、ユーザー数が1名に制限されている場合が多いです。1名のみで法務業務を行う小規模企業や個人事業主の場合、ユーザー数の制限はデメリットになりませんが、複数人で契約業務を行う企業で無料プランを使い続けるのは難しいでしょう。
組織規模が比較的大きい企業は、ユーザー数無制限の「WAN-Sign」や「BtoBプラットフォーム」などの電子契約サービスを契約するか、無料お試し後に有料プランへの切り替えを検討することがおすすめです。
電子契約サービスの導入を検討中の方は、ぜひPRONIアイミツをご活用ください。PRONIアイミツでは、いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合った電子契約サービス(最大6サービス)をご案内可能です。1社1社に問い合わせる手間・ツール選びの時間を大幅に節約できるため、ぜひ一度お試しください。
電子契約システムのおすすめの選び方
ここからは、電子契約システムのおすすめの選び方を解説します。電子契約システムを選ぶ際は、次の観点で比較することがポイントです。
- 有料プランへ切り替えた場合のコストパフォーマンス
- 契約書の管理機能を比較する
- 他システムとの連携機能があるか
- セキュリティ対策は万全か
有料プランへ切り替えた場合のコストパフォーマンス
電子署名の件数が増えた・他の機能を利用したいなどの理由で、将来的に無料プランから有料プランに切り替えることもあるでしょう。のちのち「月額料金が他社と比較して高額だった」といった後悔をしないように、有料プランの費用も比較してサービスを選ぶことが重要です。
契約書の管理機能を比較する
2024年1月の改正電帳法(電子帳簿保存法)では、PDFなどのオンライン契約書を日付・金額・取引先名で検索可能な状態で保管することが求められます。自社で、最新の法律要件を満たしながら契約書を管理するのは大変ですが、電子契約システムを導入すれば簡単に法対応が可能です。
文書検索がしやすい電子契約システムなら、膨大な過去の書類のなかからすぐに目的の契約書を見つけることもでき、業務効率化につながります。電子契約サービスを選ぶ際は、文書管理機能も比較しましょう。
他システムとの連携機能があるか
取引先と契約締結する前には社内稟議が必要です。「kintone」「Salesforce」のようにワークフローシステムとの連携機能がある電子契約システムなら、社内稟議から契約締結までスムーズに完了します。自社ですでにワークフローシステムを利用している場合、「どの電子契約システムと連携可能か」を確認してみましょう。
一方、ワークフロー機能を搭載した電子契約システムもあります。「電子印鑑GMOサイン」や「freeeサイン」では、自社ワークフローを設定して電子署名前に承認作業を入れることが可能です。
セキュリティ対策は万全か
電子契約システムはインターネットを通じて提供されるクラウドサービスのため、サイバー攻撃・不正アクセス・情報漏えいのリスクはゼロではありません。そのため、「セキュリティ対策は万全か」という観点で電子契約システムを比較することも重要です。また、ログ管理などによって内部不正に対しても十分な対策が取られている電子契約システムであれば、内部統制の強化も可能です。
まとめ:無料プランを利用して自社にあった電子契約書サービスを選ぼう
電子契約サービス各社が提供する無料プランでは、十分なセキュリティ対策のもとで、月間数件の電子署名を行うことができます。「まずは1社の取引先と電子契約を締結したい」「使い勝手や機能を試してみたい」という人には、無料プランの利用がおすすめです。
PRONIアイミツでは、さまざまな条件で電子契約サービスを比較できます。導入実績のある業界・企業規模・使いたい機能などで絞り込み、あなたの会社に最適なサービスを探してみてください。
→電子契約サービスのランキングはこちら
とはいえ、電子契約サービスを比較すると料金以外にも、機能・実績・セキュリティなどに違いがあり、どれを選ぶべきか迷う法務担当者や個人事業主も多いでしょう。PRONIアイミツでは、BtoB受発注のプロとして、電子契約サービス選びについての相談を受け付けています。いくつかの質問に答えるだけでおすすめシステムが分かる診断も用意していますので、ぜひご活用ください。
よくある質問
電子契約書とは?
電子契約書とは、契約内容の記載されたPDFなどの電子データに、取引者の双方が電子署名をすることで締結する契約方法。相手方のメールアドレス宛てに電子署名依頼を送信し、相手方が氏名などを入力して電子署名を行うことで簡単に契約を締結できるため、書面での契約締結に代わって普及しつつあります。また、ペーパーレス化や脱ハンコ文化を目指して、紙から電子契約に移行する企業も増えています。
みんなの電子署名はなぜ無料で提供できる?
「みんなの電子署名」とは料金完全無料で電子署名機能を利用できる電子契約サービスです。なぜ無料でサービス提供できるかというと、PDFなどの文書保管に対してのみ月額料金550円の価格設定を行っているから。「みんなの電子署名」を提供する株式会社ベクターでは、だれでも電子署名を利用できる社会を目指し、基本的な電子署名機能については無料で提供しているのです。
個人間契約のために無料で電子サインを使える?
電子契約サービスを利用すれば、個人間契約のために無料で電子サインを使うことができます。個人間契約は、PDF化した契約書をクラウドシステム内にアップロードし、双方の電子サインを付与することで締結完了。なお、freeeサインでは35種類の契約書テンプレートを使ってオンライン契約書を作成でき、個人間で簡単に契約締結まで行えるためおすすめです。
探すのに時間がかかる
相場がわからない
複数を比較しづらい
プロが代わりに探して紹介します!
代表取締役/代表行政書士
夏目 哲宏
株式会社ブライト / 行政書士事務所ブライト
北海道大学大学院法学研究科修了。ブライダル企業で勤務した後2015年に株式会社ブライトを創業し、主にブライダル事業者に対してセミナーや研修から婚礼規約・契約書等の作成や見直し等の法務業務を提供する傍ら、業界特化型電子署名サービス「Be-Sign」の提供も行っている。行政書士。
代表取締役/代表行政書士
夏目 哲宏のコメント