医療向けeラーニングシステム(LMS)おすすめ10選!無料で試せるサービスも紹介
突発的な事態を想定しなければならない医療の現場で、スタッフ教育のために集合研修やまとまった学習の機会を設けることは容易ではありません。そこで、注目が集まっているのが、いつでも・どこでもオンラインで学習できるeラーニングシステムです。なかでも特に人気なのが、看護の専門知識や臨床実践能力についての教材を豊富に取りそろえたeラーニングシステム。
本記事では、病院や看護師研修などに導入されている医療・看護向けのeラーニングシステム(LMS)おすすめ10選を紹介します。導入するメリットや選び方を解説し、無料トライアルで試せるサービスも紹介しています。医療研修を効率的に実施したいとお考えの教育担当者は、ぜひご覧ください。
- 医療向けeラーニングシステムの特徴
- 医療向けeラーニングシステムの選び方
- 【無料あり】医療・看護向けeラーニングシステムの比較表
- 【2024年最新】医療向けeラーニングシステムおすすめ10選
- 病院やクリニックへのeラーニング導入事例
- まとめ:忙しい医療現場に、研修を効率化できるシステム導入を!
医療向けeラーニングシステムの特徴
eラーニングシステムとは、オンライン上で研修を受講し、その学習進捗を管理できるシステムです。従来は集合研修が主流で、研修を行う場所・講師を確保して医療スタッフのスケジュールを調整する必要がありました。しかし、eラーニングはPCやスマホで受講できるため、時間や場所の制約を受けずに医療研修を実施できます。
また、一度eラーニング用の教材を用意してしまえば何度でも配信できるため、集合研修と比較して研修コストを抑えることが可能です。効率的に研修を実施できるeラーニングシステムは多くの企業に導入が進んでいます。 株式会社矢野経済研究所の調査によると、2021年度の法人向けeラーニングの市場規模は前年度比112.61%の971億3,000万円に拡大。※
今後も法人向けeラーニングシステムの導入が増加すると考えます。
※出典:株式会社矢野経済研究所「eラーニング市場に関する調査(2023年)」(2023年4月11日発表)
なかでも医療向けeラーニングシステムは、医療や看護の現場に特化したサービスとなっており、具体的には下記の特徴があります。
- 医療や看護に特化した教材を受講できる
- ラダーや階層別の研修計画で、人材育成を支援
- 集合研修の代わりとなり、感染症対策としても有効
医療や看護に特化した教材を受講できる
医療向けeラーニングシステムでは、医療や看護に特化した教材を受講できます。主な研修教材は以下の通りです。
教材の種類 | コンテンツテーマ |
---|---|
基本的医学知識 | 解剖学、生理学、病理学、薬理学など |
疾患別研修 | 循環器疾患、消化器疾患、呼吸器疾患、神経疾患など |
治療・手技 | 手術手技のデモンストレーション、医療機器の操作方法、CPRや初期対応など |
検査技術・解釈 | 血液検査の基本、画像診断(X線、MRI、CTなど)、超音波検査など |
医薬品の知識 | 新薬の情報、薬物相互作用、副作用の認識など |
医療現場の接遇 | 患者とのコミュニケーション技術、家族への情報提供、医療チーム間のコミュニケーションなど |
医療倫理・法律 | 患者の権利、医療事故への対応、個人情報保護など |
医療安全・感染症対策 | 手洗いの正しい方法、医療器具の滅菌、感染症の予防と対応など |
リハビリテーション | 運動療法、言語聴覚療法、職業療法など |
看護技術 | 注射の方法、点滴の取り扱い、傷の手当てなど |
ヒューマンスキル | 管理職向け、新入職員向けなど |
医療経営の知識 | 医療経営知識、医療会計財務、医療政策・医療制度、医療法など |
上記のような研修教材に加えて、独自に制作した研修教材をアップロードできるeラーニングシステムもあります。既存教材とオリジナル教材を織り交ぜることにより、それぞれの医療現場に適した学習カリキュラムを構築できます。
ラダーや階層別の研修計画で、人材育成を支援
新人スタッフとマネジメント職では学ぶべき事項が違い、それぞれの経験や知識レベルに合わせたカリキュラムが必要です。医療向けeラーニングシステムは、ラダーや階層別の研修計画を立てられる点が特徴。医師や看護師はそれぞれの職能レベルに合わせて必要な知識を効率的に身に着けることができます。
集合研修の代わりとなり、感染症対策としても有効
コロナウイルスの感染症の影響で、医療機関や病院での集合研修は実施しづらくなっています。そこで、集合研修の代わりとして利用が進んでいるのがeラーニングシステムです。オンラインで学習できるeラーニングなら、医師や看護師が集合する必要がないため感染症対策として有効です。
実際に株式会社デジタル・ナレッジが行った医療・福祉業界におけるオンライン研修の実態調査によると、オンライン研修を導入している医療機関は77%にもおよび、コロナ渦で対面研修が難しくなったことをきっかけにeラーニング導入が進んでいるとのこと。
オンライン研修を導入して「トータル的にコストが下がり便利になった」と感じている医療機関は45%、「コストは同じくらいだが便利になった」と感じている医療機関は38%となっており、合計83%の医療機関がeラーニング導入による効果を実感しています。
(引用:PR TIMES『医療・福祉業界で進む「研修のオンライン化」、83%がコストを抑えながら利便性向上を実現』)
「医師や看護師の研修を効率的に行いたい」「病院内の感染症対策を徹底したい」とお考えなら、ぜひ医療向けeラーニングシステムを検討ください。
医療向けeラーニングシステムの選び方
数あるeラーニングシステムから最適な1社を選ぶ際に、重要な比較ポイントを解説します。
- 医療・看護現場で実用性のある学習ができるか
- 管理機能が充実したシステム(LMS)を選ぶ
- 病院に導入実績のあるeラーニングシステムを選ぶ
医療・看護現場で実用性のある学習ができるか
あらかじめ学習コンテンツが用意されているeラーニングシステムを選ぶ際は、教材が実際の業務に合致しているかが重要。医療・看護現場で実用性のある学習ができるeラーニングシステムを選びましょう。
管理機能が充実したシステム(LMS)を選ぶ
本格的な教育プラットフォームとしてeラーニングを導入する場合、学習管理機能(LMS)が充実しているか、という観点での比較も重要です。学習管理機能(LMS)とは、受講者ごとの学習進捗を管理したり、フィードバックやコミュニケーションを行ったりする機能です。なかには、集合研修の申込・出欠管理ができるeラーニングシステムもあり、対面研修とオンライン学習を併用したい医療機関におすすめです。
なお、事前に管理画面の見やすさや操作性を体験できるeラーニングは、別記事「無料で使えるおすすめのeラーニングシステム」で紹介しています。こちらもぜひご覧ください。
病院に導入実績のあるeラーニングシステムを選ぶ
医療機関や病院への導入実績を比較して、eラーニングシステムを選ぶのもおすすめです。導入実績が多いサービスはユーザー(医療機関)の声をもとにシステム改良が重ねられているものが多く、医師や看護師にとって使いやすいeラーニングシステムとなっています。また、これまでのノウハウをもとにした手厚いサポートも期待できます。
ここまで選び方を解説しましたが、数あるeラーニングを比較して各医療機関に合ったシステムを選ぶのは大変です。「まず候補を絞りたい」という担当者はぜひPRONIアイミツを活用ください。PRONIアイミツでは、いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合ったeラーニングシステムが分かる診断(無料)ができます。
【無料あり】医療・看護向けeラーニングシステムの比較表
ここからは実際に、医療・看護向けeラーニングシステムを比較します。各サービスの月額料金と無料トライアルについてまとめているので、自社の予算や導入目的に合ったおすすめのeラーニングシステムをご確認ください。
サービス名 | 月額料金 | 無料トライアル |
---|---|---|
メディカルナイスナレッジ | 要問合せ | 記載なし ※お試し教材はあり |
アイリック eラーニングシステム | 要問合せ | 〇 |
Baritess(バリテス) | 要問合せ | 〇(デモサイト) |
Smart-CME.jp | 要問合せ | 記載なし |
学研ナーシングサポート | 39,800円(199床以下の場合) | 〇(デモサイト) |
Waculba(ワカルバ) | 1ユーザーあたり数百円~ | 〇 |
SafetyPlus(セーフティプラス) | 要問合せ | 記載なし |
SafeMaster(セーフマスター) | 要問合せ | 記載なし |
徳洲会インフォメーションシステム | 要問合せ | 〇 |
サクラボ | 15,000円(20ユーザーで利用した場合) | 〇 |
上記の通り、多くの医療向けeラーニングシステムは無料トライアルを実施しています。無料期間中に、機能や使い勝手を確認することができます。料金プランについては、公式サイトで公表していないサービスが多く、具体的な費用は相見積もりをとって確認するのがおすすめです。
関連記事:価格が安いおすすめのeラーニングシステム
【2024年最新】医療向けeラーニングシステムおすすめ10選
2023年の最新情報をもとに、医療向けeラーニングシステムおすすめの10選を紹介します。各サービスの導入実績や教材、管理機能などのおすすめポイントも解説しますので、ぜひ参照ください。
- メディカルナイスナレッジ
- アイリック eラーニングシステム
- Baritess(バリテス)
- Smart-CME.jp
- 学研ナーシングサポート
- Waculba(ワカルバ)
- SafetyPlus(セーフティプラス)
- SafeMaster(セーフマスター)
- 徳洲会インフォメーションシステム
- サクラボ
-
料金
年300,000円 -
初期費用
350,000円
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
メディカルナイスナレッジは、スキルインフォメーションズ株式会社が提供する、医療業界向けのeラーニングシステム。コンテンツ制作機能・管理機能が充実している点がおすすめのポイントです。
病院内で使用しているマニュアルや教材にをアップロードするだけで、コンテンツの制作が可能。また、マニュアルの作成状況や改定情報をシステムに記録できるので、マニュアル管理が容易となります。
さらに、テスト機能も搭載されており、「受講者の習熟度を効率的に把握・管理したい」「ラダー評価を行いたい」という医療機関にもおすすめです。
- 導入支援・運用支援あり
- オンプレミス(パッケージ)
- クラウド(SaaS)
- 受講者の基本情報管理機能
- 講義進捗の管理機能
- テスト結果の確認
- 学習傾向の分析機能
- 講義のシステム登録
- 集合研修の管理機能
- テスト問題の登録機能
-
料金
お問い合わせ -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
アイリックeラーニングシステムは、株式会社アイリックが提供する、医療機関・介護施設専門のeラーニングシステム。医療機関で10万人以上の利用実績があります。
他社と比較したおすすめポイントが、低価格でありながら必要な機能を搭載している点。提供される学習教材には「ISO9001基礎」「医療安全」「感染防止」「個人情報保護」の4シリーズが含まれており、さらにオリジナルの研修資料やマニュアルをシステムに登録し、研修教材として利用することも可能です。
また、スマートフォンにも対応しており、各レッスンは約10分と短時間のためスキマ時間に学べます。まずは無料トライアルで機能や操作性を確認ください。
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)
- 受講者のグループ管理機能
- 受講者とのメッセージ機能
- 講義進捗の管理機能
- テスト結果の確認
- テスト問題の登録機能
- アンケート実施
- 修了証書の発行
- 動画ファイル対応
-
料金
お問い合わせ -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
Baritess(バリテス)は、株式会社メディシステムソリューションが提供する、病院・医療機関向けeラーニングシステムです。Baritess(バリテス)を含む同社の製品は全国で400施設以上に導入されており、多くの医療機関から信頼を得ています。
他社と比較したおすすめポイントは、オンラインだけでなく対面の研修まで一元管理できる点。受講案内、予約受付、出欠確認、未受講者への通知など、全てのプロセスを一元管理できます。
また、受講率の統計や未受講者などもシステム上で確認可能です。無料デモが用意されているので、ぜひ機能や使い勝手をお試しください。
- 導入支援・運用支援あり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- オンプレミス(パッケージ)
- クラウド(SaaS)
- シングルサインオン
- 受講者の基本情報管理機能
- 受講者へのメール連絡機能
- テスト結果の確認
- 講義のシステム登録
Smart-CME.jp
-
料金
月70,000円~ -
初期費用
150,000円~
-
最低利用期間
1ヶ月
-
最低利用人数
なし
Smart‐CME.jpは、株式会社協和企画が開発したeラーニングシステム。同社は、日本医師会をはじめとする団体や医学系学会向けに学術サービスを提供してきた会社で、そのノウハウをもとに医学系学会が欲しい機能を搭載したeラーニングシステムを開発しました。
具体的には、新専門医制度の単位付与の条件を満たしたeラーニングとなっており、スムーズに単位取得を進めることができます。また、Smart‐CME.jpの担当者が医療用の教材作成、システム運用、メンテナンスなどに対応してくれるため、業務の手間を大幅に軽減できる点もメリット。
「医師や看護師の学習をサポートしたい」「効率的に研修を実施したい」とお考えの医療機関に、Smart‐CME.jpはおすすめのeラーニングシステムです。
- 導入支援・運用支援あり
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)
- モバイルブラウザ(スマホブラウザ)対応
- ISMS
- 通信の暗号化
- シングルサインオン
- コース毎の受講条件の設定
- アンケート実施
- 修了証書の発行
学研ナーシングサポート
学研ナーシングサポートは、株式会社学研メディカルサポートが提供する医療向け・配信型eラーニングシステムです。他社と比較したおすすめポイントは、ラダー別の研修計画のサポートツール(ラダー別に必要な講義の一覧、シラバス)があること。これにより、研修担当者は業務の負担を軽減し、効率的に計画を策定できます。
提供されるコースには「基礎習得」「リーダー育成」「精神科」「看護管理」「院内全体研修」など、対象に合わせた豊富なコースがあり、合わせて約300のコンテンツが利用できます。また、配信されるテーマは年度ごとに更新されるため、毎年新しいテーマでカリキュラムを組むことができます。
学研ナーシングサポートはPCだけでなくスマホ、タブレットからもアクセスできます。さらに、育休中のスタッフへもIDを発行できるため、復職のサポートとしても活用可能です。
Waculba(ワカルバ)
Waculba(ワカルバ)は、株式会社日本経営が提供する、医療機関職員のためのeラーニングシステムで、「学びのアウトプット」を重視している点が大きな特徴です。
Waculba(ワカルバ)ではオンライン勉強会が開催されており、講師が参加者の質問に答えながら講義を進めます。その場で参加者同士がディスカッションを交わしたり、課題を共有することで、単なる知識の吸収だけでなく、実践的なスキルへの転化が期待できます。
また、300本以上の豊富な動画教材も用意されており、病院経営や幹部向けの講義も受講することができます。教材は、現役コンサルタントが経営支援の実績をもとに制作しており、新人から経営幹部まで幅広い層を対象としています。
-
料金
お問い合わせ -
初期費用
なし
-
最低利用期間
お問い合わせ
-
最低利用人数
お問い合わせ
SafetyPlus(セーフティプラス)は、オランダを本拠地としているエルゼビアが提供する、医療従事者向けのeラーニングシステムです。臨場感溢れる再現動画を用いた教材が大きな魅力で、これにより、インシデントの対処法を現場の当事者として実感しながら学ぶことができます。また、医療安全や各専門領域の最新の知見・知識が学べるコース、日本医療機能評価機構のインシデントレポートに基づく事例を学べる教材もあります。
さらに、独自のマニュアルや資料を追加する機能があり、その病院専用の学習環境を構築することができます。学習内容の定着度を高めるための理解度確認テストや、受講率、テスト結果を一元管理するための管理者機能も充実しています。
SafeMaster(セーフマスター)
SafeMasterは、株式会社セーフマスターが提供する、医療機関向けのeラーニングシステムです。他社と比較したおすすめポイントは、集合研修とeラーニング研修を一元的に管理できること。eラーニング研修の実施だけでなく、集合研修の受講者管理、受講状況の管理、テストやアンケートの作成・集計といった幅広い機能を具えています。
また、「誰でもわかるRCA」「感染管理と感染防止技術」「栄養管理とNST 基礎編」といった多岐にわたる教材で学習することができ、実際に多くの医療機関で活用されています。
さらに、医療機関ごとに独自のビデオ動画やPowerPoint教材の登録も可能です。カスタマイズの自由度が高いeラーニングシステムをお探しの方は、ぜひSafeMasterを検討ください。
徳洲会インフォメーションシステム
病院向けeラーニングシステム「徳洲会インフォメーションシステム」は、もともと、JCI認証を目指す医療機関が院内教育のために設計したeラーニングシステム。2016年4月に一般にリリースされて以降、全国各地の医療機関に導入されています。
管理者向けには、受講結果・テスト結果・アンケート結果を集計し、Excelで出力する機能が提供されています。これにより、受講者の学習進捗や習熟度を一目で確認できます。
使い方としては、例えば、集合研修の様子を動画に収録し、eラーニングシステム内にアップロードすることでオンライン学習に活用ことができます。さらにテスト機能によって、学習内容の定着を強化できます。PCだけでなく、スマホやタブレットからも受講できるため、医師や看護師はいつでもオンライン学習を進められるでしょう。
サクラボ
サクラボは、株式会社日本教育クリエイトが提供している医療向けeラーニングシステムです。250種類以上の幅広いジャンルの動画教材が提供されている点が、他社と比較したおすすめポイント。医療経営の基本から階層別のヒューマンスキル、労務管理や人事など管理者・社会人としてのビジネススキルに至るまで幅広くカバーされています。診療報酬改定や医療政策の変更を反映した最新の教材も随時追加されるため、タイムリーに新しい知識を学ぶことができます。
各動画は約5分という短い時間でまとめられているため、スキマ時間に学習することができます。学習管理やテスト機能を活用することで、受講者の理解度を確認することも可能。無料トライアルも用意されているので、一度試してみるのがおすすめです。
病院やクリニックへのeラーニング導入事例
病院やクリニックがどのようにeラーニングを活用しているのか、具体的な導入事例を紹介します。
事例①:時間と場所を選ばず、だれでも同水準の学習が可能に
職員数1,000名以上の医療機関に、eラーニングシステム「メディカルナイスナレッジ」を導入した事例です。この医療機関では多数の看護師を採用しており、集合研修と現場での実践を通して教育を行ってきました。このうち、集合研修をeラーニングに置き換えることで効率的に教育ができるのではないかと考え、「メディカルナイスナレッジ」の導入に至りました。
eラーニングシステム導入後に実感したメリットとしては、時間と場所を選ばずに学習できること、だれでも同水準の学習が可能になったこと(集合研修では教え忘れがある)、動画を通じた学習でより理解が深まること、が挙げられています。
事例②:出席率の低い集合研修をeラーニングに変更
続いて、「アイリック eラーニングシステム」の導入事例を紹介します。とある医療機関では、院内感染対策について定期的に集合研修を実施していましたが、出席率が低いことが課題でした。勤務体系が複雑で緊急事態も多い医療機関で、一度に多くの職員の時間を拘束する集合研修という形態が適していないのではないかと感じ、いつでもどこでも学習可能なeラーニングの導入を検討。
「アイリックeラーニング」を導入した結果、参加率が大きく向上する効果がありました。eラーニングシステム導入前、研修参加率は40%程度でしたが、導入後は70~80%まで改善。半数以上の職員が自宅でeラーニングを受講していたとのことです。
事例③:研修後のアンケートやテストで、学習内容を定着
甲状腺専門病院(50床以上)にeラーニングシステム「Waculba(ワカルバ)」を導入した事例を紹介します。この医療機関では病院機能評価の受審が控えていることもあって法定研修を実施することが急務となっていましたが、コロナ渦で集合研修を実施できない状況にありました。
そこで、eラーニングシステムの導入を検討。コンサルタントから紹介された「Waculba(ワカルバ)」の導入に至りました。eラーニングシステム導入によって、法定研修だけでなく、新人研修、管理職研修といったコンテンツも受講でき、医師や看護師の総合的な人材教育が実現。今後は、研修後のアンケート機能やテスト機能を活用して、学習内容の定着を図っていく予定とのことです。
まとめ:忙しい医療現場に、研修を効率化できるシステム導入を!
医療現場は日々変化しており、医師や看護師は新しい技術を習得する必要があります。とはいえ、患者への対応や緊急の業務に追われる中、研修に割く時間が限られているのも事実。忙しい医療現場には、研修を効率化できるeラーニングシステムの導入がおすすめです。
なお、2024年4月に医療法が改正され、医師に対して時間外労働の上限が設けられるなど「医師の働き方改革」が進みます。このいわゆる2024年問題への対策として勤怠管理の見直しが必要な医療機関も多いでしょう。別記事「医師の働き方改革に対応した勤怠管理システム」で詳しく解説していますのであわせてご覧ください。
PRONIアイミツでは、さまざまな条件でeラーニングシステムを比較できます。導入実績のある業界・企業規模・使いたい機能などで絞り込み、あなたの会社に最適なサービスを探してみてください。
しかし、医療向けeラーニングシステムは多数あり、どれを導入すべきか迷ってしまうでしょう。PRONIアイミツ(当サイト)では、ITツール受発注支援のプロとして、eラーニングシステム選びについての相談を受け付けています。いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合ったeラーニングシステムが分かる診断(無料)もありますので、ぜひ一度お試しください。
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相場がわからない
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