製造業向けeラーニングを比較!技術者教育に成功した事例も紹介
eラーニングシステムの中には、製造業向けの技術系コンテンツを学べるものがあります。しかし、製造業における研修は専門的な内容を多く含んでおり、あらかじめ用意されたコンテンツでは十分に満足できない場合もあります。
その場合は、製造業向けeラーニングシステムの中でも、社内向けのオリジナル教材を制作できるシステムがおすすめです。社内のニーズに合わせて研修内容をカスタマイズすることで、社員の関心を引きつけられるため、学習意欲の向上に貢献します。
本記事では、製造業向けのeラーニングシステムの中から特におすすめのサービスを徹底比較。実際にeラーニングシステムを導入したメーカー企業の成功事例も紹介していますので、導入を検討中の人材育成部門の方はぜひ参考にしてください。
なお、PRONIアイミツでは最新のeラーニングシステムを「2025年最新のおすすめeラーニングシステムを比較」で紹介しています。興味がある方はこちらもぜひご覧ください。
- 【比較表】製造業向けeラーニングシステム
- 【2025年最新】製造業向けeラーニングおすすめ11選
- メーカーにおけるeラーニングの導入事例
- eラーニングのメリット
- eラーニングの選び方
- まとめ:eラーニングで効率的に技術系スキルを磨こう
【比較表】製造業向けeラーニングシステム
eラーニングシステム(LMS)とは、オンライン上で研修コンテンツを配信し、受講者の学習進捗を管理できるシステムです。従来は集合研修が主流で、研修会場・講師を確保して社員の予定を調整する必要がありました。しかし、eラーニングはPCやスマホで受講できるため、時間や場所の制約を受けずに社員研修を実施できます。
以下では、製造業におすすめのeラーニングシステムを比較表にまとめています。eラーニングシステムにかかる費用(初期費用・月額料金)をまとめているので、ぜひ参考にしてください。
サービス名 | 初期費用 | 月額料金 |
---|---|---|
SmartBoarding | 100,000円 | 29,400円/30ユーザー |
Schoo for Business | 要問合せ | 1,650円/1ユーザー |
Cloud campus | 100,000円~ | 70,000円~ |
学び~と | 無料 | 15,000円~/50ユーザー |
Platon | 無料 | 14,000円~+従量課金 |
Biscue eラーニング | 要問合せ | 35,000円~/100ユーザー |
Udemy Business | 要問合せ | 要問合せ |
TechラーニングPlat. | 無料 | 2,475円(税込)/1ユーザー |
富士通メディアラーニング | 160,000円 | 150円~/1ユーザー |
アイアール技術者 | 45,000円~ | 9,800円~/10ユーザー |
eラーニングライブラリ | 無料 | 要問合せ |
(価格は税抜き)
料金を公開している製造業向けのeラーニングシステムの価格相場は、初期費用45,000円~160,000円。月額料金は1ユーザーあたり150円~1,500円と安い料金で利用できます。Platonは、月額基本料金に加えて月間のログイン数に応じた料金が加算される仕組みのため、月ごとに受講人数が変動する場合におすすめです。Cloud campusは、受講登録者数が無制限なので、受講者が多いほど割安で利用できる製造業向けのeラーニングシステムです。
【2025年最新】製造業向けeラーニングおすすめ11選
ここでは、PRONIアイミツが厳選した製造業におすすめなeラーニングシステムを紹介します。それぞれのサービスの特徴や強み、料金などをまとめているので、導入するeラーニングシステムを選ぶ際にお役立てください。
- SmartBoarding
- Schoo for Business
- Cloud campus
- 学び~と
- Platon
- Biscue eラーニング
- Udemy Business
- TechラーニングPlat.
- 富士通メディアラーニング
- アイアール技術者
- eラーニングライブラリ
-
料金
月29,400円/30ID -
初期費用
100,000円
-
最低利用期間
12ヵ月
-
最低利用人数
30名
SmartBoardingは、株式会社FCEトレーニング・カンパニーが開発したeラーニングシステムです。製造業をはじめ、あらゆる業界で導入されており累計アカウントは4万以上に上ります。
多くの企業から選ばれている理由の一つが、確実に社員の成長につながるプログラムを提供しているから。動画レッスンだけではなく、知識やスキルが身につくまでアウトプットできるライブ型のオンラインレッスンで、動画で学んできたことを実践トレーニング可能。インプットとアウトプットができる仕組みで、製造業における技術系知識の定着を促進します。
サポート体制が手厚い点も大きな魅力で、専属のサポートスタッフが企業ごとの課題をヒアリングしたうえで、オリジナルの教育プログラムを提案してもらえます。月額料金は1IDあたり980円からとなっています。
- 導入支援・運用支援あり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(iOS)対応
- スマホアプリ(Android)対応
- モバイルブラウザ(スマホブラウザ)対応
- 冗長化
- 通信の暗号化
- IP制限
Schoo for Business
-
料金
月1,650円/ID -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
20ID
Schoo for Businessは、株式会社Schooが提供するeラーニングシステムです。製造業をはじめ、大手上場企業や学校法人、地方自治体など業種や規模を問わず幅広い企業で導入されており、類型導入企業は4,000社を超えています。
オンライン研修の講師は、各業界の第一人者や専門家。8,500本ものオリジナルプログラムを提供しており、製造業における技術系の仕事にも生かせるスキルや知識が身につくと評判です。
また、新入社員や中堅社員などの階層別、職種別の200種類以上の研修パッケージを用意しているため、製造業を含め多くの企業に最適な研修プログラムを簡単に設計できます。月額料金は1IDあたり1,650円。追加料金なしにすべてのプログラムを受けられます。
- 導入支援・運用支援あり
- チャットサポートあり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(iOS)対応
- スマホアプリ(Android)対応
- モバイルブラウザ(スマホブラウザ)対応
- ISMS
- シングルサインオン
-
料金
月70,000円 -
初期費用
100,000円
-
最低利用期間
12ヵ月
-
最低利用人数
なし
Cloud campusは、株式会社サイバー大学が手がけたeラーニングシステムです。導入企業は230社以上、利用人数は170万人以上に上り、製造業の導入実績も多数あります。
製造業向けeラーニングコンテンツの配信や受講はもちろん、技術系コンテンツ制作や制作評価まで一つのシステムで完結できます。さらに、管理者が学習状況を把握するための機能、学習をサポートするための機能がある点もおすすめの製造業向けeラーニングシステムです。
料金プランは、「Entry」(月額7万円)、「Standard」(月額20万円)、「Pro」(月額36万円)の3つを用意しており、いずれのプランも利用人数に制限はありません。利用人数が多ければ多いほどお得になるため、多くの従業員に受講させたいメーカー企業におすすめです。
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(iOS)対応
- スマホアプリ(Android)対応
- モバイルブラウザ(スマホブラウザ)対応
- 冗長化
- 通信の暗号化
- IP制限
- 英語
- 受講者の基本情報管理機能
-
料金
月15,000円 -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
学び~とは、大手予備校・駿台予備校のグループ会社であるエスエイティーティー株式会社が開発したeラーニングシステムです。
一番の強みは、簡単に技術系教材を作成できる点にあります。普段から使い慣れているPowerPointでも教材を作成できます。作成した教材は、複数の事業所や拠点で共有できる仕組みのため、全国各店舗や各工場の従業員をまとめて教育したい場合におすすめの製造業向けeラーニングシステムです。
また、最小50名から最大1万名以上までの幅広いプランを用意。自社で技術系教材を作成するのが難しい製造業などの企業のために、教材作成をプロがサポートしてくれるプランも提供しています。月額料金が1人あたり80円からと業界最安水準な点もおすすめポイントです。
- 導入支援・運用支援あり
- チャットサポートあり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- クラウド(SaaS)
- モバイルブラウザ(スマホブラウザ)対応
- ISMS
- Pマーク
- 通信の暗号化
- IP制限
-
料金
月14,000円 -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
Platonは、ロゴスウェア株式会社が提供するeラーニングシステムです。累計利用者数は39万人以上に上り、製造業での導入実績も数多くあります。
他社と比較したおすすめポイントは、高品質な技術系eラーニングプログラムを低価格かつ簡単に構築できること。直感的で使いやすいユーザーインターフェースのため、特別なITスキルや知識がなくても、製造業向けのeラーニングプログラムを構築できます。
また、無料教材も多数用意されており、自社用にカスタマイズして使用することも可能です。料金プランは、従量課金制と月額定額制の2種類を用意。従量課金制は月額1万4,000円から、月額定額制は月額2万8,000円からといずれも低価格です。
- 導入支援・運用支援あり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- オンプレミス(パッケージ)
- クラウド(SaaS)
- モバイルブラウザ(スマホブラウザ)対応
- ISMS
- 冗長化
- 通信の暗号化
- IP制限
-
料金
年420,000円 -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
Biscue eラーニングは、株式会社シュビキが開発したeラーニングシステムです。社員研修向けのプロダクトと、自己啓発支援向けのプロダクトを用意しており、製造業を含め導入実績は1万社以上に上ります。
用意しているコースは22ジャンル、2,800コース以上。すべて独自に開発されたオリジナルコースです。多言語対応コースも多数ラインナップされているため、日本人向けはもちろん外国人向けの研修にもおすすめです。
また、製造業に特化したコースも用意しており、「製品戦略」、「価格戦略」、「在庫管理の手法」、「事業計画書の作り方」といったプログラムが受講できます。
サポート体制が手厚い点も魅力で、使い方やコースの内容など、多言語でのサポートを随時受け付けています。
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(iOS)対応
- スマホアプリ(Android)対応
- モバイルブラウザ(スマホブラウザ)対応
- シングルサインオン
- 中国語
- 英語
- フランス語
Udemy Business
-
料金
お問い合わせ -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
Udemy Businessは、株式会社ベネッセコーポレーションが開発したeラーニングシステムです。国内海外問わず、大企業から中小企業まで数多くの企業で導入されているシステムで、数多くの製造業で導入されています。
一番のおすすめポイントは、講座の質が高い点です。用意されている講座は、20万講座以上の中から一般レビューで厳選された9,500講座。製造業の実務に直結する最先端の知見が得られる講座が定額で受け放題なのが大きな魅力です。
また、学習管理機能が充実している点も強みの一つ。受講者全体の学習過程を把握できる機能や個人個人の受講者の傾向や行動などの学習活動を把握できる機能などを搭載しています。講師に直接質問ができるQ&A機能も好評です。
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(iOS)対応
- スマホアプリ(Android)対応
- モバイルブラウザ(スマホブラウザ)対応
- 冗長化
- 通信の暗号化
- シングルサインオン
- 英語
- 受講者の基本情報管理機能
-
料金
年29,700円(税込)/1ユーザー -
初期費用
0円
-
最低利用期間
1年間
-
最低利用人数
1名
TechラーニングPlat.は、株式会社コガクが提供する技術系eラーニング受け放題サービスです。技術系人材育成55年以上の実績とノウハウをもち、これまでに1,500社を超える製造業で導入された実績があります。
「機械工学基礎」、「設備保全の基礎」といった製造業の基礎知識から、中堅技術者向けの応用的な内容、DXやIoTやAIなどの最先端の知見まで、製造業で必要とされる様々な分野を幅広くカバーし、250講座・2,000以上の技術系コンテンツやオーディオブックを受け放題で提供。オリジナル学習プランの作成機能により効率的な学びに貢献します。
本来有料セミナーである公開型セミナーにも無料で参加し放題です。製造業の技術者に必要な知識を体系的に学べるように設計されています。
日本語のほか、英語、中国語に対応したプログラムも用意。インターネット環境とパソコンやスマートフォンさえあれば受講できます。
富士通ラーニングメディアのeラーニングサービス
-
料金
お問い合わせ -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
富士通ラーニングメディアのeラーニングサービスは、ICT系からヒューマン系まで多彩なコースを提供します。自社や従業員の課題に合わせて、研修プログラムを自由に設計可能です。
「製造業業務研修 設計・生産準備パック」「製造業業務研修 生産管理パック」など、製造業向けのコースは基礎的内容から応用・実践的内容まで多彩に用意しています。
人材育成に関する課題や悩みの解決を支援するサービスも提供しており、「自社に合わせて研修をカスタマイズしたい」、「人材戦略や研修体系を見直したい」といった相談も受け付けています。
-
料金
月9,800円/1契約 -
初期費用
45,000円〜
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
利用の受講プランにより変動
Tech e-Lは、日本アイアール株式会社が開発したeラーニングシステムです。大手企業から中堅企業、中小企業まで規模を問わず幅広い企業から導入されており、年間受講者数は数万人以上にのぼります。
製造業の技術者の育成に特化したラーニングシステムのため、業務遂行に必須の基本的知識から、応用的な内容まで、製造業の技術者に必要な知識が得られる講座が取り揃えられています。
料金は、1ヵ月あたりの受講人数で決まる仕組みで、例えば受講人数が100人以内であれば月額9,800円から受講できます。なお、契約期間中の受講回数に制限はありません。従業員の空いた時間を使って効率的に研修を行いたい企業におすすめのシステムです。
eラーニングライブラリ(JMAM)
eラーニングライブラリは、株式会社日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)が提供する法人向けのeラーニングシステムです。4,100社以上、360万人の利用実績を誇ります。
技術系講座は合計154コースを用意。「生産管理」、「電気・制御」「化学」、「設備保全」、「製造現場のDX基礎」など、製造業(メーカー)の従業員が現場や工場で活かせる講座が豊富にあります。専門スキルに特化した内容が多く、実務に直結した知識を得やすい点がおすすめポイントです。
初期費用は無料、ランニングコストも低価格で利用可能です。たとえば、マネジメントライブラリを100名で利用する場合、1人あたり年額4,792円(税込み)の定額制で好きな講座を学び放題。追加料金無しで利用できます。コストを抑えて従業員のスキルアップを促進したい方におすすめのeラーニングシステムです。
以上、機能比較や料金比較でおすすめのeラーニングシステムを詳しく解説しました。PRONIアイミツ(当サイト)では、ITツール受発注支援のプロとして、eラーニングシステム選びの相談を承っています。いくつかの質問に答えるだけで自社におすすめのシステムがわかる診断(無料)も用意していますのでぜひご活用ください。
メーカーにおけるeラーニングの導入事例
eラーニングは、パソコンやスマートフォンなどの端末とインターネット環境さえあればいつでもどこでも講座を受講できるため、効率的な社員研修に大いに役立ちます。とはいえ、eラーニングを導入することで自社の研修がどのように進化するのかイメージできない方もいるのではないでしょうか。そこでここでは、メーカー(製造業)におけるeラーニングの導入事例を紹介します。
技術者教育に成功した事例(工作機械の総合メーカー)
工作機械の総合メーカーであるA社は、人材・技術者育成に大きな課題を抱えていました。工作機械の分野はIT化が急速に進んでおり、現在はすべての工程をコンピューターが制御しているそうです。そんな中、急務となっていたのが新しい機械を使いこなす技術を身に付けられる環境の構築。それまで実施していた年間数百人規模の座学による講習では、技術変化のスピードに対応できなかったといいます。
そこで、講座の内容を確実に理解できたのかを把握できる機能や、どこまで学んだのかを把握できる機能を搭載するeラーニングシステムを導入。切削加工の基礎や工作機械操作の注意点などを解説した講座、マシニングセンタ/ターニングセンタの基礎知識と技術を総合的に学べる講座など、オリジナルの講座をシステムを通して作り上げたそうです。
eラーニングを受けた従業員からは、「分からない部分は納得するまで何度も反復学習できた」「実際の操作をする時にもタブレットを手元に置いてマニュアル代わりに使えるのでミスを低減できる」といった声が上がるなど、効率的な技術者育成に大いに役立っているとのことです。今後は、工作機械を購入した顧客に対し、基本操作説明をeラーニングで提供するサービスを用意する予定だそうです。
事務系・技術系問わず対応できた事例(総合科学メーカー)
2022年に創業100周年を迎えた総合化学メーカーのB社。若手世代の価値観の多様化により、全員一律の教育ではなく、個々人に合わせた教育を行うことの必要性が生じていたのだそうです。また、持続的に自社が成長していくためには、社員が自律的に自身のキャリアビジョンを考え、その実現に向けて学びあえる環境を構築していく必要性もあったのだといいます。
こうした課題を解決するために、B社では仲間と学び自らを高めていくための取り組みとしてeラーニングのプラットフォームを自社開発。社員が自らのニーズに応じて学べる幅広い学習コンテンツを用意したといいます。
本格導入の前に行った若手社員を対象とした4ヵ月間のトライアルでは、日を追うごとに効果を実感する社員が増えたのだそう。トライアル1ヵ月後のアンケートで「個人の成果が出た」と回答したのは30%台でしたが、3ヵ月後には49%に上ったそうです。2022年12月に本格導入以降、わずか10日間で2万人の社員のうち、約半数の社員がプラットフォームにアクセス。事務系、技術系を問わず、多くの社員がプラットフォームを用いて、自律的に学習しているといいます。
eラーニングの内容を製品開発に活かした事例(電気機器メーカー)
電気機器メーカーC社には、持続的成長のために新規事業の必要性が生じていたのだそう。担当者は、「新規事業を立案するためには社員のリスキリングが必要だと考えた」といいます。また、社員個々のリスキリングに加えて、部署全体として新規事業の立案ができる風土を醸成していく必要性もあったといいます。特定の人だけではなく、部署内のメンバー全員が収益性の高い新規事業を立案できるようになることが事業の成功率を高めると考えたのだそうです。
こうした課題を解決するために導入したのがeラーニングのプラットフォームです。導入したのは、企業が必要とする人材像に合わせて、プログラム内容をカスタマイズできるプラットフォーム。顧客のニーズを観察したうえで課題を仮定し、その課題解決につながる製品を考える「ビジネス思考」の講座を受講した社員の一人は、その効果を「デザイン思考を身に着けたことで、現在の機能をどう良くしていくかといった視点ばかりではなく、ユーザーが求めていることを起点として機能を考えられるようになった。海外向けの製品のユーザーインターフェースについて、講座で学んだことが役に立った」と話しています。
以上、メーカー(製造業)におけるeラーニングシステムの導入事例を紹介しました。なお、製造業への導入実績があるeラーニングは「メーカー(製造)業界へ導入実績があるeラーニングシステム(LMS)8選」でも紹介しています。興味のある方はこちらもぜひご覧ください。
eラーニングのメリット
eラーニングには、以下のようなメリットがあります。
- オンラインで場所・時間を問わずに学習できる
- 動画やテストを活用した研修教材で、理解度・習熟度を深められる
- 集合研修にかかる費用を抑えられる
オンラインで場所・時間を問わずに学習できる
eラーニングは、パソコンやスマートフォン、タブレットなどの端末とインターネット環境さえあれば、いつでもどこでも学習できます。対面の場合、学習するためには会社や指定された会場に行かなければなりません。指定された場所に行くために、時間を調整したり移動したりする必要があります。
しかし、eラーニングであれば、自宅や外出先からでも学習できます。また、普段は忙しくて学習したくてもまとまった時間を捻出できない方もいるでしょう。そういった方が、電車での移動中や休憩時間中、テレワーク中の合間などの隙間時間に効率的に学習を進められるのもeラーニングの大きなメリットです。
動画やテストを活用した研修教材で、理解度・習熟度を深められる
eラーニングでのメイン教材である動画で学習するメリットは、テキストだけの学習と比べて理解度や習得度を高められる点にあります。また、対面の場合、講義を受けられるのは基本的に一度限りです。
しかし、eラーニングは何度でも繰り返し学習できます。一度の講義では理解できなかったことでも、繰り返し講義動画を視聴することで理解できるようになるケースは少なくありません。
さらに、eラーニングシステムのテスト機能やアンケート機能を利用することで、受講生の理解度や習熟度を把握しながら学習状況を管理できます。このことにより、社員個々の進捗状況や理解状況に合った、より最適な学習プログラムが立てられます。
集合研修にかかる費用を抑えられる
eラーニングはインターネット環境さえあれば、どこからでも講義を受けられるため、対面での集合研修にかかる費用を大幅に抑えられます。集合研修の場合、会場を借りる費用や会場までの交通費などの費用がかかります。研修場所によっては交通費のほかに、宿泊費が必要になるケースもあるでしょう。また、数百人規模など大規模な集合研修を行う場合、会場費だけで数十万円かかってしまう可能性もあります。
eラーニングは、自宅からでも受講できるため、交通費も宿泊費も会場費も必要ありません。eラーニングでも初期費用や月額利用料はかかりますが、長期的なコストは集合研修より大幅に抑えられるでしょう。
eラーニングの選び方
数多くのeラーニングシステムがリリースされている中、どのような基準で導入するサービスを選べばいいのでしょうか。eラーニングシステムを選ぶ際のポイントは以下の通りです。
- 動画配信やテストなど独自の教材を制作できるか
- LMS(学習管理システム)の機能が充実しているか
- 多言語対応しているかチェックする
- 初期費用・月額料金の比較
動画配信やテストなど独自の教材を制作できるか
既存の動画や教材だけでは、自社の状況に最適な教育ができなくなるおそれがあります。そのため、オリジナルの動画や内容に関するテストなどの独自教材が制作できるeラーニングシステムを選びましょう。独自教材を制作できるeラーニングシステムであれば、自社に特化したコンテンツを作成し、ベテラン社員から若手社員への業務を引継ぐ際にも活用できます。
また、オリジナルコンテンツを作成できないサービスを導入してしまうと、後から「自社の企業風土や企業文化に合った教育プログラムを作成したい」と思っても難しいでしょう。教材制作の機能やコストはサービスによって千差万別です。より使いやすいサービスを選ぶために、無料トライアル期間などで実際に使ってみることをおすすめします。
LMS(学習管理システム)の機能が充実しているか
eラーニングシステムで効率的に学習管理を行うために、LMS(学習管理システム)を搭載したサービスを選びましょう。LMS(学習管理システム)とは、システム内でeラーニングを行う際のベースとなる機能のことで、主な機能は受講者がログインして学習する学習機能、受講履歴や成績管理が行える管理者向けの機能などです。LMS(学習管理システム)が充実しているサービスであれば、管理者が学習者の進捗状況や理解度・習熟度の把握からフィードバックまでを一つのシステムで管理できるようになります。
なお、LMS(学習管理システム)の機能はサービスによって異なりますが、搭載することで料金が高くなるのが一般的です。サービスごとにどのような機能が搭載されていて、料金はいくら高くなるのかといったことは確認しましょう。
多言語対応しているかチェックする
日本人従業員だけではなく外国人従業員にもeラーニングを行いたい場合は、多言語対応しているかをチェックしましょう。eラーニングシステムで対応している言語は、サービスによって異なります。日本語以外だと英語のみ対応しているサービスが多い一方で、多言語に対応しているサービスもあります。
ただし、多言語対応のサービスでも対応言語には限りがあり、自社の外国人従業員の母国語に対応しているサービスかどうか確認が必要です。多言語対応のeラーニングシステムでは英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語、タイ語、ベトナム語などに対応しているものがあります。多言語対応かどうかはもちろん、具体的にどの言語に対応しているか確認しましょう。
初期費用・月額料金の比較
eラーニングシステムに限ったことではありませんが、業務に使うシステムを比較する際はサービスごとの初期費用や月額料金を細かく比較しましょう。eラーニングシステムの初期費用や月額料金は、サービスによって違います。搭載する機能が多ければ多いほど、初期費用や月額料金が高くなるのが一般的ですが、多くの機能を搭載しても使いきれなくなる可能性もあります。まずは必要な機能を洗い出したうえで、「それらの機能を搭載したときの初期費用と月額料金はいくらになるのか」といった観点で、各サービスの料金を比較するようにしましょう。
なお、eラーニングシステムの費用相場については「価格が安いeラーニングシステム」で詳しく解説しています。興味のある方はぜひご覧ください。
まとめ:eラーニングで効率的に技術系スキルを磨こう
時間や場所を問わず、いつでもどこからでも学習できるのがeラーニングの最大のメリットです。自宅や外出先からでも好きな時間に学習できるため、効率的に技術系スキルを磨きたい製造業の方におすすめです。また、eラーニングは対面式の講義と違い、繰り返し講義動画を視聴できるため、知識やスキルの定着にも役立ちます。製造業の従業員に技術系スキルを身に付けさせるために、eラーニングの導入を検討している方も多いのではないでしょうか。
PRONIアイミツでは、さまざまな条件でeラーニングシステムを比較できます。製造業への導入実績・企業規模・使いたい機能などで絞り込み、あなたの会社に最適なシステムを探してみてください。
とはいえ、eラーニングシステムはさまざまなサービスがリリースされているため、サービス選びに迷う方もいると思います。どのサービスが自社に最適なのか分からない方は、ぜひPRONIアイミツにご相談ください。いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合ったeラーニングシステムが分かる診断(無料)もありますので、ぜひ一度お試しください。
探すのに時間がかかる
相場がわからない
複数を比較しづらい
プロが代わりに探して紹介します!