営業日報とは?運用の目的・メリット・おすすめツールを詳しく解説
営業活動を見える化し、チーム全体の成果につなげる手段として「営業日報」は欠かせません。しかし、実際には日報作成に時間がかかったり、内容が形骸化してしまったりと、現場での運用に課題を抱えている企業も多いでしょう。
本記事では、営業日報の目的やメリットに加え、現場の課題とその改善策を詳しく解説します。さらに日報作成を効率化する主なSFAツールも紹介。営業日報を正しく運用し、営業組織全体の生産性を高めるためのヒントをぜひ参考にしてください。
- 営業日報とは
- 営業日報を記録するメリット
- 営業日報を記録するデメリット
- 営業日報の作成における課題・改善策
- 営業日報の作成に役立つSFAとは
- 【比較表】営業日報作成に役立つSFAツール
- 営業日報作成に役立つ主なSFA3選
- 営業日報の機能があるSFAを活用するメリット
- まとめ:営業日報の活用が、営業組織の生産性を高める鍵
営業日報とは
営業日報とは、営業担当者が自身の活動内容を5W1Hのフレームに沿って記録する報告書です。具体的には「いつ・どこで・誰に・何を・どれくらい販売(契約)したか」などを整理し、営業マネージャーなどの上司に提出します。
個別で行動することの多い営業職では、口頭報告だけでは情報を網羅するのが困難です。特に人数の多い組織では、誰がどの案件をどこまで進めているのかを可視化する手段として、営業日報は有効なツールとなっています。
営業日報の目的
営業日報の主な目的は、営業活動を可視化し、上司やチームと情報を共有することです。管理職は営業の進捗や課題を正しく把握でき、適切なアドバイスやフォローが可能になります。
また、記録を残すことで営業担当者自身も振り返りやすくなり、業務改善や成約率向上につながるヒントを得られる場合もあります。チーム全体のナレッジを蓄積し、組織としての営業力強化にも役立つのが営業日報の意義です。
営業日報を記録するメリット
営業日報には「上司側のメリット」「部下側のメリット」の2つに分けられます。
- 上司にとってのメリット:部下の仕事を正当に評価できる
- 部下にとってのメリット:自身の行動を記録して残せる
上司にとってのメリット:部下の仕事を正当に評価できる
上司側のメリットは「部下の仕事を正当に評価できる」ことです。営業日報がないと訪問数や契約件数などの数字でしか結果を把握できまません。営業日報により、部下が実際にどんな仕事をどのように進めたのかを把握しやすく、数字では表せない部下の活躍や問題点を評価できます。把握した内容を営業部門全体にフィードバックすることで全体の成績を底上げでき、必要に応じて他部門との連携や上位部署への報告もしやすくなります。
部下にとってのメリット:自身の行動を記録して残せる
部下側のメリットは「自身の行動を記録して残せる」ことにあります。営業日報という正式で共通化されているフォーマットに自身の1日の仕事内容を記録することで、その日の反省や改善点の把握がしやすくなります。また、翌日以降のスケジュール管理や、自身が担当している案件を他の担当者に引き継ぐ際の参考資料にできます。さらに「上司に評価してもらえる証拠をしっかりと残せる安心感」が、仕事のモチベーションを向上させる効果も期待できます。
営業日報を記録するデメリット
営業日報にはさまざまなメリットがありますが、一方で運用方法次第では以下のようなデメリットが生じる可能性もあります。
・日報の作成や報告、内容の把握に時間がかかる
・手間を惜しむことで営業日報の仕組みが形骸化する
・形骸化した営業日報により従業員のモチベーションが低下する
・形骸化した営業日報は良いフィードバックにつながらない
作成や管理に手間がかかることで営業日報が形骸化してしまうと、業務へのフィードバックなどは機能せず、その点が営業担当にとってモチベーション低下につながるのです。
営業日報の作成における課題・改善策
営業マンたちを悩ませる日報作成。何をどう書いたらよいのかわからず、書き方に苦戦している方も多いでしょう。ここでは、現場の営業メンバーや営業マネージャーを悩ませること及び、それぞれの改善策について解説します。
- 営業メンバーの悩み:営業日報の作成に時間がかかりやすい
- 営業マネージャーの悩み:部下の報告が遅い・報告漏れがある
営業メンバーの悩み:営業日報の作成に時間がかかる
営業担当者にとって大きな悩みのひとつが、営業日報の作成に時間を取られてしまうことです。営業活動を終えて帰社したあと、疲れた状態で日報をまとめるのは想像以上に負担が大きく、限られた時間の中で内容の質まで求められるとなると、さらにプレッシャーを感じてしまいます。
加えて、翌日のスケジュール調整やアポイントの設定、稟議書の作成など、営業活動後にもやるべき業務は多く、時間との戦いが続きます。特に大企業など部門間の連携がスムーズでない組織では、一つひとつの業務に余計な手間がかかりがちです。
こうした負担を軽減するには、営業日報のフォーマットをあらかじめ決め、必要最低限の項目だけを入力すると効果的。紙で営業日報を運用する企業もありますが、これでは他のメンバーとの共有や活用が難しく、非効率になりがちです。
日報や営業情報をデジタルで共有できれば、他部署への確認のために電話やメールを何度もやりとりする必要もなくなります。ナレッジの共有体制を整えることが、現場の営業担当者の業務負担を軽減する大きな一歩になるでしょう。
営業マネージャーの悩み:部下の報告が遅い・報告漏れがある
営業マネージャーにとっての悩みのひとつが、部下からの報告が遅かったり、内容に漏れがあったりすることです。必要な情報が不足していれば、個別に確認や催促をする手間が発生し、管理業務の負担が増加します。部下の人数が少なければ対応できる範囲でも、一定数を超えると対応が煩雑になりがちです。
こうした課題は、営業日報をデジタル化し、リアルタイムで可視化することで改善が期待できます。営業情報をその日のうちに社内で共有できれば、マネージャー側から都度確認する必要もなくなり、進捗状況の把握や対応の優先順位付けもスムーズに行えるようになります。
特に、早急なフォローが必要な案件を即座に把握できる環境は、顧客対応の質向上にもつながります。タイムリーなアクションを可能にする体制づくりが、営業組織全体のパフォーマンス向上に直結するのです。
営業日報の作成に役立つSFAとは
営業日報の作成に課題を感じている企業には、SFA(営業支援システム)の導入が有効です。SFAには、日報作成機能が搭載されており、営業担当者が訪問先や商談内容、成果などをフォーマットに沿って入力するだけで、業務の記録が自動的に整理・蓄積されます。入力の手間を削減しながら、一定のフォーマットに沿った報告が可能になるため、記録の質も均一化され、上司の確認もしやすくなります。
また、リアルタイムでの情報共有ができる点もSFAの大きな利点です。紙やメールでの報告と異なり、入力された内容は即座に関係者に共有され、フィードバックや指示出しのスピードも向上します。これにより、営業活動の振り返りがしやすくなり、マネジメントの質も高まるでしょう。
営業日報の作成・確認にかかる時間を短縮し、精度の高い営業活動を実現するためにも、SFAの導入は有力な選択肢といえます。
【比較表】営業日報作成に役立つSFAツール
ここからは実際に、営業日報の作成に役立つSFAツールを比較します。料金や導入実績数を比較した表をご覧ください。
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料金 月 6,500 円 /ID 初期費用 0円
(他2プラン)
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料金 月 3,500 円 /ユーザー 初期費用 要問合せ
(他1プラン)
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料金 月 34,800 円 初期費用 要問合せ
(他2プラン)
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日報管理機能
案件管理機能
スケジュール管理機能
タスク管理機能
顧客管理機能
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日報管理機能
案件管理機能
スケジュール管理機能
タスク管理機能
顧客管理機能
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日報管理機能
案件管理機能
スケジュール管理機能
タスク管理機能
顧客管理機能
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導入実績社数 3,700社以上 |
導入実績社数 185業種、5,500社超 |
導入実績社数 情報なし |
AIが契約確度やアクションの優先順位を予測し、名寄せ候補も提示。学研スタディエでは導入1年で商談件数約1.4倍という成果も。さらに、Mazrica MarketingやMarketoとの連携により、リード獲得から受注までを一貫管理。価格は月額5,500円/ID〜と明確で、機能と導入のしやすさ、営業・マーケ連携力が強みです。
さらに、営業担当が外出先から報告を入力すると、内容がマネージャーのタイムラインに即時反映され、リアルタイムで状況共有が実現します。
初めてSFAを扱う営業職にも優しく、講習会やオンライン支援など、定着率96%を支えるサポート体制も充実。使いやすさと運用支援の両立が魅力です。
Slack・ChatWork・Gmailなど多様な外部ツールとの連携も充実。名刺スキャナーとの連携で展示会時の情報入力も効率化されます。
各種サービスについては次の章で詳しく紹介します。
営業日報作成に役立つ主なSFA3選
「営業日報の作成に時間がかかる、手間が多い」そんな悩みを抱える営業担当者におすすめなのがSFAの活用です。日報作成を効率化できる便利なSFAを厳選して紹介します。
- Mazrica Sales
- esm(eセールスマネージャー)
- GENIEE SFA/CRM
Mazrica Sales(旧:Senses)は、営業活動を効率化するクラウド型SFA/CRMで、案件・顧客・行動の一元管理を可能にします。ドラッグ&ドロップによるカンバン形式の操作性や、初回ログイン時のガイド表示で初心者でも導入当日から利用可能です。
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利用者のレビュー(口コミ、評価)
主な機能
esm(eセールスマネージャー)は、純国産のSFAで、営業日報作成の効率化が大きな特長です。従来1時間近くかかっていた日報が、選択式入力により15〜30分以内で完了。訪問先・販売商品・進捗状況を順に入力するだけで、スマホやタブレットから簡単に作成可能です。
さらに、営業担当が外出先から報告を入力すると、内容がマネージャーのタイムラインに即時反映され、リアルタイムで状況共有が実現します。
初めてSFAを扱う営業職にも優しく、講習会やオンライン支援など、定着率96%を支えるサポート体制も充実。使いやすさと運用支援の両立が魅力です。
利用者のレビュー(口コミ、評価)
主な機能
GENIEE SFA/CRM
GENIEE SFA/CRMは、顧客管理・商談管理・レポート作成を一元化するクラウド型SFA/CRMです。直感的な操作性とノーコードでの柔軟な項目設定により、IT知識がなくても導入当日から利用開始可能。顧客や案件の進捗はドラッグ&ドロップで操作でき、活動履歴やレポートも簡単に出力できます。
Slack・ChatWork・Gmailなど多様な外部ツールとの連携も充実。名刺スキャナーとの連携で展示会時の情報入力も効率化されます。
主な機能
さらにおすすめのSFAを知りたい方は、下記の記事をご参照ください。
営業日報の機能があるSFAを活用するメリット
営業メンバーの仕事を効率化するSFA(営業支援システム)。メンバーからマネージャー層にまで、大きなメリットをもたらします。本章では、SFAのメリットについてメンバー・マネージャーの観点で解説します。
- メンバーのメリット:日報作成が簡単
- メンバーのメリット:日報の内容を他部署と共有できる
- メンバーのメリット:他の案件情報を可視化し、営業活動に活かせる
- マネージャーのメリット:効果的な戦略設計ができる
- マネージャーのメリット:部下への指示出しがスピーディになる
- マネージャーのメリット:ワークフローの共有で新人教育がしやすくなる
メンバーのメリット:日報作成が簡単
1点目は、日報作成が簡単になることです。書き方に悩みがちな日報ですが、SFAでは決まったフォームに入力するだけで作成が完了します。ツールの種類にもよりますが、製品によっては最短3ステップで日報作成が終了するものもあります。既に構築された選択肢の中から、訪問先や商談フェーズなどを選ぶだけで、日報作成が終わります。
メンバーのメリット:日報の内容を他部署と共有できる
2つ目のメリットは、日報の内容を他部署と共有できること。
SFAを活用して報告された内容は上司だけではなく、営業事務や経理事務、同僚・先輩社員にも共有されます。報告内容に「次回商談成立見込み」とあれば、事務に連絡しなくても必要な書類を作成してもらえるフローが構築できるかもしれません。
メンバーのメリット:他の案件情報を可視化し、営業活動に活かせる
3点目のメリットは、他の案件情報を可視化した上での営業活動ができることです。SFAでは、他の営業担当者の案件も確認できます。既に成功事例として契約状態にある他社の契約までの流れを見れば、同じようなニーズが顕在化している会社に応用できるでしょう。営業計画をゼロから立てる手間が省けるという点がメリットといえます。
マネージャーのメリット:効果的な戦略設計ができる
1つ目は、効果的な戦略が設計できることです。契約をとれた顧客から、どのような業種からニーズが高まっているのかが把握することで、各案件へのアプローチ方法についても戦略を立てやすくなります。
マネージャーのメリット:部下への指示出しがスピーディになる
2つ目のメリットは、部下への指示出しを迅速に行えることです。従来の営業日報では、1日の業務終了後にしか活動内容を確認できず、タイムリーなフィードバックが難しい場面もありました。しかし、SFAを活用すれば、営業活動の進捗がリアルタイムで可視化されるため、フォローが必要な案件にも即座に対応できます。適切な指示をすばやく出すことで、契約の取りこぼしを防ぐことにもつながります。
マネージャーのメリット:ワークフローの共有で新人教育がしやすくなる
営業職は業務の特性上、社員の入れ替わりが激しい傾向があります。せっかくコストをかけて教育しても、早期に退職してしまうケースも少なくありません。そこで有効なのが、SFAによる営業ワークフローの可視化です。次に何をすべきかが明確になるため、新人でも業務の流れをすばやく理解でき、育成にかかる負担も軽減されます。万が一、担当者が抜けた場合でも、スムーズな引き継ぎが可能になります。
まとめ:営業日報の活用が、営業組織の生産性を高める鍵
営業日報は単なる報告ツールではなく、現場の状況を可視化し、マネジメントの質を高める重要な役割を果たします。デジタル化やSFAの活用を通じて、負担を抑えつつ効果的な日報運用を実現することが、営業力の底上げにつながるでしょう。
とはいえ、数あるSFAを比較して自社のニーズに合ったものを選ぶのは大変です。「まず候補を絞りたい」という担当者は、ぜひPRONIアイミツをご活用ください。PRONIアイミツでは、いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合ったSFAが分かる診断(無料)ができます。お気軽にご相談ください。
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