個人事業主向けのオンライン決済代行サービスおすすめ10選【2023年最新】
「新規事業を始めるにあたって、さまざまな決済方法に対応したい」「クレジットカード決済を導入したいけれど、難しそう」とお悩みの個人事業主の方には、決済代行サービスがおすすめです。
決済代行サービスは、契約手続きや審査の申し込みを代行し、複数のクレジットカード会社を含む各種オンライン決済会社との利用契約を一括で完了できるサービスです。各社との煩雑な手続きを代行できるため、キャッシュレス決済の導入が初めての方もスムーズに導入できます。
しかし、決済代行会社は数多くあり、どれを選べばいいかわからない方も多いのではないでしょうか。
本記事では、個人事業主におすすめのクレジットカード決済・オンライン決済代行サービス10選を紹介。各サービスの特徴や選び方も解説するので、自社に合う決済代行サービスをお探しの方はぜひご覧ください。

PRONIコンシェルジュ 酒井
SaaSツールをお探しの方に、SaaS探しのプロである私たちコンシェルジュがアドバイスします!ツール選びのポイントも解説していますので、ぜひご覧ください。
- 個人事業主にオンライン決済サービスがおすすめの理由
- 【比較表】個人事業主向けのクレジットカード決済・オンライン決済代行サービス
- 【2023年最新】個人事業主向けのオンライン決済代行サービスおすすめ10選
- 個人事業主向けの決済代行サービスの選び方
- 個人事業主がオンライン決済サービスを導入するメリット
- 個人事業主がオンライン決済サービスを導入するデメリット
- まとめ:オンライン決済サービスを導入して新規事業をスタートさせよう
- よくある質問
個人事業主にオンライン決済サービスがおすすめの理由
近年、EC市場(EC:ネット通販やネットショップなどの電子商取引)の拡大を受け、オンライン決済の需要が増加しています。経済産業省の調査によると、オンライン決済での支払いが主であるECサイトの市場規模は年々増加しています。2022年は前年比約10%増で、今後もオンライン決済の需要は増加する見通しです。

出典:経済産業省「電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」
しかし、個人事業主がオンライン決済を導入するには審査や手続きが非常に煩雑で、多くの手間と時間を要します。そこで、おすすめなのがオンライン決済代行サービスです。
オンライン決済代行サービスは、審査書類の作成や契約手続きを代行してくれるため、複数の決済会社との契約が一括で完了します。最小限の負担で済むため、キャッシュレス決済を初めて導入する個人事業主もスムーズな導入が可能。実際に、決済代行サービスの市場動向(※)を見ると、EC市場の拡大に伴い決済代行サービス市場も成長しており、多くの事業者が利用している実態がわかります。
※参照:NIKKEI COMPASS「決済代行サービスの業界概要」
個人事業主のクレジットカード決済導入は必須
総務省の通信利用動向調査によると、消費者のオンライン決済における支払い方法はクレジットカード払いが約8割を占めています。

また、「クレジットカード非対応がもたらす機会損失に関する調査2014」では、クレジットカード非対応の店舗は、クレジットカードを使う潜在顧客の21%の来店機会を失っている結果となりました。

出典:PR TIMES「Square調査、カード決済非対応が店舗経営の機会損失につながることを明らかに」
上記の調査より、オンライン決済におけるクレジットカード払いには圧倒的な需要があることがわかります。そのため少しでも販売機会も逃したくない個人事業主は、クレジットカード決済に対応しているオンライン決済代行サービスを選びましょう。
PRONIアイミツ(当サイト)では、ITツール受発注支援のプロとして、オンライン決済代行サービス選びの相談を承っています。いくつかの質問に答えるだけで自社におすすめのツールがわかる診断(無料)も用意していますのでぜひご活用ください。
【比較表】個人事業主向けのクレジットカード決済・オンライン決済代行サービス
ここでは個人事業主向けのオンライン決済代行サービスにかかる費用を比較しています。初期費用と月額料金に加えて、クレジットカード決済にかかる「クレジットカード決済手数料 ※1」と「トランザクション費用 ※2」も比較しています。以下の比較表をご覧ください。
サービス名 | 初期費用 | 月額料金 | クレジットカード決済手数料 | トランザクション費用(1件あたり) |
---|---|---|---|---|
SBペイメントサービス | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ |
イプシロン | 無料 | 2,980円~ | ~3.6% |
無料 |
ペイジェントの決済サービス | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ |
ゼウス | 無料 | 3,000円 | ~3.50% |
30円 |
ソニーペイメントサービス | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ |
ペイシス(メールリンク型決済) | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ |
スマレジ・PAYGATE | 無料 | 3,000円 | 3.24%~ |
要問合せ |
テレコムクレジット | 20,000円~ | 3,000円~ | 3.0%~ |
15円~ |
DSK後払い | 無料 | 4,500円~ | ~4.2% ※コンビニ・郵便局払い |
- |
ルミーズ | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ |
(費用は税抜き)
※1.クレジットカード決済手数料 | クレジットカード決済で商品やサービスを販売するたびにかかる手数料。商品代金の数パーセントがかかる。 |
※2.トランザクション費用 | オンライン決済データを銀行などに転送するときにかかる1件あたりの通信費用。 |
料金を公開しているオンライン決済代行サービスを比較すると、「イプシロン」「ゼウス」「スマレジ・PAYGATE」「テレコムクレジット」は月額約3,000円~と安い料金で運用できます。その中でも「イプシロン」「ゼウス」「スマレジ・PAYGATE」は初期費用無料で導入できるため、導入コストをかけたくない個人事業主におすすめです。「テレコムクレジット」は初期費用がかかりますが、クレジットカード決済手数料3.0%~、トランザクション費用1件15円~と他社と比較して安く抑えられます。
なお、売上金額に応じてクレジットカード決済手数料が下がるプランを用意しているサービスもあります。その場合は、想定する売上金額とクレジットカード決済手数料のバランスを検討することが、ランニングコストを安く抑えるポイントになります。
【2023年最新】個人事業主向けのオンライン決済代行サービスおすすめ10選
ここからは、個人事業主向けのオンライン決済代行サービスおすすめ10選を紹介します。
- SBペイメントサービス
- イプシロン
- ペイジェントの決済サービス
- ゼウス
- ソニーペイメントサービス
- ペイシス(メールリンク型決済)
- スマレジ・PAYGATE
- テレコムクレジット
- DSK後払い
- ルミーズ
以下では、それぞれの特徴やメリットを解説します。決済代行サービス選びにお悩みの方はぜひご覧ください。

SBペイメントサービスは、ソフトバンクグループのSBペイメントサービス株式会社が提供する決済代行サービスです。大手企業が運営しており、豊富な実績があるため、安心して導入できます。
ECサイトでのオンライン決済だけでなく、実店舗にも導入可能。クレジットカード決済・QRコード決済・電子マネー決済など多彩な決済方法を利用できるため、幅広いニーズに対応できます。
また、サポートが手厚い点もポイント。導入後の加盟店サポートや集客に活用できるマーケティング支援プランが無料で提供されており、キャッシュレス決済を初めて導入する方にもおすすめのオンライン決済代行サービスです。
・大手企業による運営で実績が豊富。
・幅広い決済方法に対応可能。
・サポートが手厚く、初めての方も導入しやすい。
- 電子マネー対応
- QRコード・バーコード対応
- クレジットカード対応
- コンビニ決済対応
- キャリア決済対応
- 口座振替対応
- 銀行振込(バーチャル口座)対応
- ペイジー決済対応
- 払込票決済対応
- 掛け払い決済・後払い決済対応

イプシロンは、GMOイプシロン株式会社が提供するクレジットカード決済代行サービスです。初期費用が無料でリーズナブルに利用できる点が特長。
契約プランは、「ビギナープラン」「スタンダードプラン」「プレミアムプラン」の3種類があり、店舗の規模や売上金額に応じて月額費用や決済手数料を選択できます。
さらに、オプションが豊富で、分割・リボルビング払いや後払い(請求書ハガキの送付)などの機能を選んで追加でき、個々のニーズに合わせて柔軟にカスタマイズできる点がメリットです。
・初期費用0円でリーズナブルに導入可能。
・店舗の規模や売上金額に応じて3種類のプランから選べる。
・オプションが豊富で、ニーズに合わせた機能を追加できる。
- 電子マネー対応
- QRコード・バーコード対応
- デビットカード対応
- 代引き決済対応
- クレジットカード対応
- コンビニ決済対応
- キャリア決済対応
- 口座振替対応
- 銀行振込(バーチャル口座)対応
- ペイジー決済対応

ペイジェントの決済サービスは、NTTデータと三菱UFJニコスの共同出資で設立した株式会社ペイジェントが提供するクレジット決済代行サービスです。入金サイクルが早く、「早期入金オプション」を利用すると最短5営業日での入金が可能。早期に売り上げを回収し、資金を確保できます。資金調達が限られている場合でも安定したキャッシュフローを確立できるため、新規事業者や仕入れや維持費にコストがかかる企業におすすめです。
・入金サイクルが早く、資金を確保しやすい。
・新規事業者やコストがかかる企業におすすめ。
・業界トップの大手会社による出資で経済基盤が安定している。
- 電子マネー対応
- QRコード・バーコード対応
- クレジットカード対応
- コンビニ決済対応
- キャリア決済対応
- 銀行振込(バーチャル口座)対応
- ペイジー決済対応
- 払込票決済対応
- 掛け払い決済・後払い決済対応
- Alipay国際決済対応

ゼウスは、SBIグループの株式会社ゼウスが提供する決済代行サービスです。設立25年の実績で1万4000以上のサイトに導入されており、パートナー会社は400社以上。多くの企業から信頼を得ており、安心して利用できます。「賃貸決済」や「学習塾決済」など、業種に特化した支払い方法を提供しており、加盟店の幅広いニーズに対応可能です。
また、カスタマーサポートが手厚く、コールセンターは24時間365日稼働。国際基準に基づいた応対品質の評価で最高ランクを受賞しており、トラブルが起きた際もすぐに丁寧なサポートを受けられます。
・多くの企業に導入実績がある決済代行サービス。
・業界特化の支払い方法を提供しており、幅広い分野で活用可能。
・高品質なカスタマーサポートをいつでも利用できる。
- 電子マネー対応
- デビットカード対応
- 代引き決済対応
- クレジットカード対応
- コンビニ決済対応
- キャリア決済対応
- 口座振替対応
- 銀行振込(バーチャル口座)対応
- ペイジー決済対応
- 払込票決済対応

ソニーペイメントサービスは、ソニーペイメントサービス株式会社が提供する決済代行サービスです。レスポンスが高速で、大容量のデータでも素早い処理が可能。顧客を待たせることなく取引が完了します。
高いセキュリティを誇り、PCI DSSやISMS認証を取得。クレジットカード決済に必要な情報が安全に保護されるため、セキュリティリスクを抑えられます。さらに、オプションで3Dセキュア(本人認証サービス)やトークン決済などのセキュリティ機能を追加でき、カード情報をより安全に取り扱うことが可能です。
・高速なレスポンスで素早い処理が可能。
・高セキュリティでカード情報を安全に取り扱える。
・多彩な決済手段に対応し、販売機会の損失を防止。
- 電子マネー対応
- QRコード・バーコード対応
- クレジットカード対応
- コンビニ決済対応
- キャリア決済対応
- 口座振替対応
- ペイジー決済対応
- 払込票決済対応
- 掛け払い決済・後払い決済対応
- Alipay国際決済対応

ペイシス(メールリンク型決済)
ペイシスは、株式会社メタップスペイメントが提供するメールリンク型決済サービスです。メールリンク型決済とは、注文受付後に決済用URLをメールやSMSでお客様に送付するサービス。お客様はURLから決済画面にアクセスし、支払いを行います。
対応できる決済方法はメールリンク型決済において業界最多で、クレジットカード決済やPayPayなど、さまざまな決済手段での支払いが可能です。
ペイシスは、URLの開封状況や入金状況を確認できる点が特長。お客さまの支払い状況が一目でわかり、取引の進捗を把握しやすいメリットがあります。
・さまざまな決済方法に対応できるメールリンク型決済。
・システム開発不要でオンライン決済を導入できる。
・URLの開封状況や入金の確認が可能。
- QRコード・バーコード対応
- デビットカード対応
- クレジットカード対応
- コンビニ決済対応
- 口座振替対応
- ペイジー決済対応
- ECサイト決済対応
- 電話サポートあり
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)

スマレジ・PAYGATE
スマレジ・PAYGATEは、株式会社スマレジが提供する決済代行サービスです。プリンター内蔵のマルチ決済端末を無料で利用できる点が特長で、1台にクレジットカード決済や電子マネー決済、QRコード決済に対応できる機能を搭載。決済端末を複数設置する必要がなく、煩雑になりがちなレジ周りがすっきりします。
さらに、「スマレジ・POS」を通してECサイトと連携すれば、実店舗とECサイト上の在庫状況や売り上げの一元管理が可能。棚卸しや売上分析を効率的に行えます。
・決済端末が無料で機器購入費用を削減可能。
・スタイリッシュなマルチ決済端末でレジ周りをスマートに保てる。
・POS連携でECサイトと実店舗の在庫や売上を一元管理できる。

テレコムクレジットとは、テレコムクレジット株式会社が提供する決済代行サービス。申し込みから導入までのスピードが早い点が強みです。クレジットカード会社の審査は2週間〜1ヶ月以上かかる場合がほとんどですが、テレコムクレジットなら最短即日で完了。申し込みから導入までの期間を大きく短縮でき、販売機会を逃しません。
また、導入後の集客支援サービスが充実しており、各種広告やWeb制作会社など、売上アップに役立つ情報を必要に応じて紹介してくれます。各店舗に最適な決済方法も提案してくれるため、新規事業者やキャッシュレス決済を初めて導入する企業におすすめのオンライン決済代行サービスです。
・最短即日で導入可能。
・売上アップに役立つ集客支援サービスが充実。
・最適な決済方法を提案してくれるため、新規事業者におすすめ。
- 電子マネー対応
- QRコード・バーコード対応
- クレジットカード対応
- コンビニ決済対応
- 口座振替対応
- 銀行振込(バーチャル口座)対応
- 電話サポートあり
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)
- モバイルブラウザ(スマホブラウザ)対応

DSK後払いとは、電算システムグループの株式会社DSテクノロジーズが提供する決済代行サービスです。後払いは、お客様が商品を受け取ったあとに払込票などで代金を支払う方法ですが、DSK後払いはコンビニや郵便局での支払い以外にもLINEPayやd払いなどのアプリ決済に対応。
さらに、「債権保証あり後払い」や「債権保証なし後払い」、前払い式の「ペーパーレス決済サービス」など、客層に合わせて最適な支払い方法を提案してくれるため、後払いシステムを初めて導入する方にもおすすめのオンライン決済代行サービスです。
・利用可能なコンビニ数が業界最多の約6万5,000店舗。
・アプリ決済にも対応できる後払いシステム。
・初めて後払いを導入する方におすすめ。
- 電子マネー対応
- QRコード・バーコード対応
- 代引き決済対応
- クレジットカード対応
- コンビニ決済対応
- 口座振替対応
- 銀行振込(バーチャル口座)対応
- ペイジー決済対応
- 払込票決済対応
- 掛け払い決済・後払い決済対応

ルミーズは、ルミーズ株式会社が提供する決済代行サービスです。クレジットカード決済・コンビニ決済・メールリンク型決済など、多様な決済方法に対応。ECサイトだけでなく実店舗でも利用可能で、さまざまな場面で活用できます。
決済端末は、日本語以外にも英語・中国語表示に対応。外国人労働者も利用しやすい点がメリットです。
また、外貨建て決済により自国通貨での支払いができるため、インバウンド対策に役立ちます。中国市場シェア9割を誇る銀聯(ぎんれん)カードにも対応しており、訪日中国人観光客もスムーズな決済が可能です。
・多様な決済方法で顧客の支払いニーズに対応できる。
・日本語・英語・中国語表示に切り替え可能。
・外貨建て決済に対応しており、インバウンド対策ができる。
- 電子マネー対応
- QRコード・バーコード対応
- クレジットカード対応
- コンビニ決済対応
- キャリア決済対応
- 口座振替対応
- ペイジー決済対応
- 掛け払い決済・後払い決済対応
- PayPal(ペイパル)決済対応
- メールサポートあり
以上、機能比較や料金比較でおすすめのオンライン決済代行サービスを詳しく解説しました。PRONIアイミツ(当サイト)では、ITツール受発注支援のプロとして、オンライン決済代行サービス選びの相談を承っています。いくつかの質問に答えるだけで自社におすすめのサービスがわかる診断(無料)も用意していますのでぜひご活用ください。
個人事業主向けの決済代行サービスの選び方
個人事業主向けの決済代行サービスの選び方を解説します。自社のニーズに合う決済代行サービスをお探しの方は参考にしてください。
- 客層に合った決済方法を提供できるか
- スムーズな資金繰りができる入金サイクルか
- セキュリティ体制は万全か
客層に合った決済方法を提供できるか
決済代行サービスが取り扱う決済方法は提供会社によって異なります。事前に自社の顧客がどのような決済方法を求めているかを調査し、客層に合った決済方法を提供できる決済代行サービスを導入しましょう。
例えば、若年層向けのコンテンツの場合、PayPayなどの話題の決済方法を取り扱うと、それ自体を店舗の強みの一つとしてアピールできます。逆にアプリ決済よりもクレジットカード決済に馴染みのある世代が多い場合は、対応可能なクレジットカード数が多い決済代行サービスがおすすめです。
クレジットカード決済以外にも、QRコード決済や後払いなど、店舗と顧客のニーズに対応できる決済代行サービスを選びましょう。
スムーズな資金繰りができる入金サイクルか
入金サイクルとは、キャッシュレス決済で取引した売上金が振り込まれるまでの日数や頻度を指します。決済代行サービスは、提供会社によってそれぞれ決まった入金日を設けており、入金頻度も異なります。自動入金や手動入金など、入金方法もさまざまです。入金サイクルが早ければ早いほど資金調達をスムーズに行えますが、入金額によっては手数料がかかる場合もあります。
とはいえ、入金待ちで資金が足りず、ビジネスに滞りが生じる事態にならないよう注意が必要です。自社のビジネスに合わせた資金繰りができる入金サイクルかどうかを確認してから導入しましょう。
セキュリティ体制は万全か
決済代行サービスはクレジットカード情報を含む顧客の個人情報を取り扱うため、セキュリティ体制が万全な決済代行サービスを利用しなければなりません。不正利用や情報漏えいリスクに対し、どのような対策を実施しているのか確認しておきましょう。
公的機関の認証マークを表示しているサービスは、高いレベルのセキュリティ基準を満たしています。各セキュリティ基準の詳細は以下の表を参考にしてください。
基準 | 概要 |
---|---|
PCI DSS | クレジットカードの国際ブランド5社が定めたセキュリティ基準。クレジットカード情報を安全に取り扱うための適切な対策をしている事業者が認定を受ける。 |
プライバシーマーク | 日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)が定める基準。個人情報を保護するための取り組みが基準を満たしている事業者が認証を受ける。 |
ISO27001(ISMS認証) | 国際標準化機構が定める ISO認証のうち、情報管理に関する基準。情報を安全に管理するための基準を遵守している事業者が認定される。 |
EMV 3Dセキュア (3Dセキュア2.0) |
本人認証方法のひとつ。IDやパスワードを設定し、なりすましによる不正利用を防止する。3Dセキュア2.0は1.0と違い、ワンタイムパスワードや生体認証などの認証方法にも対応している。 |
高度なセキュリティ対策を実施している決済代行サービスは、セキュリティリスクの発生を抑えられます。決済代行サービスを選ぶ際にはセキュリティ面も考慮しましょう。
個人事業主がオンライン決済サービスを導入するメリット
ここからは、個人事業主がクレジットカード決済・オンライン決済代行サービスを導入するメリットを解説します。
- 決済手段不足による顧客のサイト離脱を防げる
- クレジットカード各社の審査の手間が省ける
- 契約手数料を安く抑えられる
決済手段不足による顧客のサイト離脱を防げる
多様な決済手段に対応できる決済代行サービスを導入すれば、決済手段不足による顧客のサイト離脱を防げます。SBペイメントの調査によると、よく利用する支払い手段がない場合、『60%以上の顧客が他店舗で同じ商品を購入する』という回答が得られました。この結果から、決済手段不足は販売機会を損失する大きな要因になるとわかります。

出典:SBペイメントサービス「【調査結果】ECサイトで希望の決済手段がない場合の離脱率は?」
逆に、オンライン決済代行サービスを導入するとさまざまな支払い方法に対応できるため、決済手段不足による顧客離脱の防止が可能。さらに、決済手段不足を理由に他店から流出した顧客が自社で購入する機会にも繋がります。
クレジットカード各社の審査の手間が省ける
VISAやMastercardなど、複数のクレジットカード会社と直接契約する場合、クレジットカード各社に提出する書類を複数準備しなければなりません。各社審査基準が異なるため、書類の準備に手間と時間を要します。個人事業主や新規事業者など、人手不足に陥りやすい状況では契約にかかる労力が大きな負担になるでしょう。
しかし、決済代行サービスに依頼すると決済代行会社に提出する審査書類のみで済むため、複数の書類を準備する必要はありません。書類の準備にかかる時間と手間を省けるメリットがあります。
さらに、審査が通りにくいと言われる新規事業を立ち上げる個人事業主でも審査に通りやすくなるコツを教えてくれるため、初めての方でもスムーズな導入が可能です。
契約手数料を安く抑えられる
クレジットカード決済代行サービスは、契約手数料を安く抑えられる点がメリットです。複数のクレジットカード会社と直接契約すると各社ごとに定められている契約手数料がかかりますが、決済代行サービスを利用すれば決済代行会社の契約手数料のみで済みます。
オンライン決済代行サービスでは、一括で複数社と契約ができるため、それぞれのクレジットカード会社に契約手数料を支払う必要はありません。導入時のコストを抑えてクレジットカード決済・オンライン決済を導入できます。
個人事業主がオンライン決済サービスを導入するデメリット
オンライン決済代行サービスの導入は、個人事業主に多くのメリットがある一方で、デメリットもあります。決済代行サービスの導入に際して、次の点に注意してください。
- 月額費用、決済手数料、トランザクション費用がかかる
- オンライン決済のセキュリティリスクが発生する
月額費用、決済手数料、トランザクション費用がかかる
オンライン決済代行サービスは、月額費用・決済手数料などのランニングコストがかかるデメリットがあります。たとえば、クレジットカード決済代行サービスを利用する場合、売上金額の約3%~をクレジットカード決済手数料として支払わなければなりません。加えて、オンラインで決済処理するためのトランザクション費用がかかるサービスもあります。決済手数料は各社のプランや業種、決済手段によって異なるため、事前に把握しておきましょう。
また、店舗向けの決済代行サービスでは、決済端末の導入費や月額料金が必要となる場合も多く、それらの費用も予算に含める必要があります。
しかし、各決済代行会社との直接契約にかかる手間や自社でシステムを構築・運用するコストを考慮すると費用対効果が高いため、オンライン決済代行サービスがおすすめです。
オンライン決済のセキュリティリスクが発生する
オンライン決済は個人情報を扱うため、不正アクセスや情報漏えいなどのセキュリティリスクが発生します。総務省の調査によると、インターネット利用に不安を感じている人のうち、不安を感じる理由として「個人情報やインターネット利用履歴の漏えい」と回答した人が最も多く、約90%でした。

個人情報の漏えいは、会社の信頼を大きく揺るがす事態になります。お客様も店舗側も双方が安心してキャッシュレス決済を利用するために、高い基準のセキュリティ対策を実施している決済代行サービスを選びましょう。
まとめ:オンライン決済サービスを導入して新規事業をスタートさせよう
以上、個人事業主におすすめのクレジットカード決済・オンライン決済代行サービス10選を紹介しました。PRONIアイミツでは、さまざまな条件でオンライン決済サービスを比較できます。導入実績のある業界・企業規模・使いたい機能などで絞り込み、あなたの会社に最適なサービスを探してみてください。
しかし、新規事業をスタートする際に適したオンライン決済サービスは多数あるため、どれを導入するべきか迷ってしまう方も多いでしょう。PRONIアイミツ(当サイト)では、ITツール受発注支援のプロとして、オンライン決済サービス選びについての相談を受け付けています。いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合ったオンライン決済サービスが分かる診断(無料)もありますので、ぜひ一度お試しください。
よくある質問
個人事業主向けのクレジットカード決済・オンライン決済代行サービスについて、よくある質問にお答えします。
個人事業主がクレジットカード決済を導入する方法は?
個人事業主がクレジットカード決済を導入するには、各クレジットカード会社と直接契約する方法と決済代行サービスを利用する方法があります。以下は、複数のクレジットカード会社と直接契約する場合と決済代行サービスを利用する場合の特徴をまとめた比較表です。
項目 | 複数社と直接契約 | 決済代行サービス |
---|---|---|
契約時の審査書類 |
会社ごとに複数枚提出 | 決済代行会社に1セット提出 |
導入までの日数 | 2週間〜1ヶ月以上 | 最短即日から |
契約手数料 | 複数社に支払い | 決済代行会社に支払い |
決済手数料 | 大規模店舗は約1.5%、 小規模店舗は約3.5〜7% |
一律で3%前後+トランザクション費用 |
入金日 | 各社で定められた日にそれぞれ入金される | まとめて入金される |
システム構築・運用 | 外部発注または自社が行う | 決済代行会社が行う |
決済代行サービスを利用すると手数料はかかりますが、一括で複数社との契約が完了するため、契約にかかる手間がかかりません。さらに、システム運用は決済代行会社が行うため、トラブル発生時には決済代行会社が対応してくれます。システムのアップデートやメンテナンスも自社で行う必要はありません。
そのため、個人事業主には決済代行サービスの導入がおすすめです。個人事業主は事務作業による負担や人手不足が課題になりがちですが、決済代行サービスを利用すれば、契約や運用にかかる時間と手間を大幅に削減できます。
クレジットカード決済は審査なしで導入できる?
クレジットカード決済は審査なしでは導入できません。クレジットカード決済は、クレジットカード会社との信頼によって成り立つ取引です。「どのような商材を取り扱っているか」「不正利用のリスクはないか」など、各社の審査要件を満たしている必要があります。審査要件を満たしていない場合、クレジットカード提供会社にとって不利益が生じる可能性があるからです。
「店舗オープンに合わせて急いで導入したい」「審査に落ちたくない」などの理由からクレジットカードの審査をためらっている方は、クレジット決済代行サービスの利用がおすすめ。クレジット決済代行サービスには、申し込みから数日以内に導入できるものや審査に通りやすくなるアドバイスを教えてくれるものもあります。クレジットカード決済の審査については「オンライン決済・決済代行の審査落ち理由」でまとめています。興味のある方はこちらもご覧ください。



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