API型オンライン決済とは?基礎知識・利用方法をわかりやすく解説
決済代行会社を選ぶ際、積極的に活用したいのがオンライン決済です。中でもAPI型の決済は、その利便性の高さから多くの事業者が採用しており、決済業務の効率化や集客につなげています。API型のオンライン決済は、決済ページのカスタマイズ性や、導入のしやすさなどの面でも評価が高く、コンバージョン率の改善にも期待ができることから、注目すべきサービスの一種と言えます。今回は、複数あるオンライン決済方法の中でもAPI型に注目し、他の決済方法と比べてのメリットやデメリット、そして導入の際に検討すべきポイントなどについてご紹介します。オンライン決済手段は何が良いのか悩んでいるという方は、ぜひ参考にしてみてください。
- 決済代行サービスとは?
- オンライン決済のAPI型とは?
- API型オンライン決済の仕組みと特徴
- API型オンライン決済のメリット・デメリット
- オンライン決済におけるAPI型以外の接続方式の種類
- オンライン決済システムを自作する際に使えるサービス
- オンライン決済システムを導入する際のポイント
- まとめ
決済代行サービスとは?
決済代行サービスとは、決済方法の提供や手続き・処理などを代行してもらうことのできるサービスです。通常、クレジットカード決済などの決済手段を拡充したい場合、個別にカード会社などと交渉を進める必要があり、多くの手続きと審査を必要とします。
しかし、決済代行会社を利用することで、このような大きな負担を回避することができます。決済サービス導入の処理作業をまとめて対応してくれるため、事業者は最低限の作業で決済サービスの利用ができるようになるのです。近年は多様な決済方法が提供されているため、決済代行サービスの注目度も更に高まっています。
オンライン決済のAPI型とは?
オンライン決済にはいくつかの種類がありますが、なかでもAPI型は近年注目を集めているサービスの一つです。APIはApplication Programming Interfaceの略称で、ネット上の接続手段の一種として幅広いWebサービスに採用されています。オンライン決済の接続方式はAPI型、リンク型、メールリンク型、トークン型が存在し、それぞれ異なる特徴を持っています。API型は中でもポピュラーな方法とも言え、大手ではPaypalなどが採用している接続方式です。API型は事業者が自社サーバーで顧客情報を扱う必要がないので、セキュリティ対策も万全です。
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API型オンライン決済の仕組みと特徴
API型のオンライン決済は、事業者と決済代行会社のサーバー間でやりとりを行い、決済処理を実行するサービスです。仕組みを文字で解説するとややこしく聞こえますが、実装してみると非常にシンプルな使い勝手に仕上がっているだけでなく、汎用性が高いことから扱いやすいサービスであることがわかります。ここでは、具体的なAPI型オンライン決済の仕組みや、その特徴についてご紹介します。
API型オンライン決済の仕組み
API型のオンライン決済は、ユーザーが商品の購入を行う際、決済代行会社のサーバーにアクセスし、決済処理を実行することで支払いが行われます。決済システムを導入している事業者が決済代行会社にリクエストを送り、処理を行うため、自社で決済システムを構築する必要はありません。簡便な方式でありながら信頼性が高く、汎用性も高いことから、多くの事業者から採用されています。
API型オンライン決済の特徴
API型オンライン決済を利用した場合、事業者が自分で決済画面をカスタマイズできるのが強みです。顧客に合わせて最適な設計を提供し、カゴ落ちなどを回避したり、終始一貫したブランド体験を提供することで、顧客満足度を高められるようになります。API方式で提供されているサービスは多様なため、他のサービスとも組み合わせながら、自社サイトをカスタマイズできるのも強みと言えます。
API型オンライン決済のメリット・デメリット
続いて、API型オンライン決済を導入するメリットやデメリットについて、解説します。API型オンライン決済は事業者が主体となって決済処理のフローをデザインすることができるため、ブランディングに役立ちます。その一方でAPIを提供している会社の仕様変更に対応する必要があったり、提供サーバーがダウンしてしまうと使えなくなるなど、いくつかの懸念事項も見られます。順に見ていきましょう。
API型オンライン決済のメリット
API型オンライン決済のメリットは、やはり開発コストを抑えられる点にあります。従来の決済システムの準備というものは、最初から事業者が制作しなければならなかったため、その開発コスト負担の大きさが重くのしかかっていました。API型のオンライン決済であれば、簡単にシステム連携ができ、決済システムも自社ECに組み込めるため、導入負担を軽減できます。ECサイトに合わせたデザインを実装しやすいので、決済時にブランドイメージが失われてしまうこともありません。
API型オンライン決済のデメリット
API型オンライン決済を導入する際に気をつけたいのが、提供者側の仕様変更に逐一対応しなければならない点です。ユーザビリティの観点から、仕様変更後の機能が従来と大きく変わることはありませんが、変更の影響がサイト側に現れる場合もあります。また、APIを提供するサーバーが何らかの理由でダウンしてしまった場合、決済システムが使えず、大きな機会損失を招いてしまう場合もあります。いつ起こるかは予測できないため、信頼性の高い決済代行会社を選ぶことが重要です。
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オンライン決済におけるAPI型以外の接続方式の種類
オンライン決済手段を選ぶ場合、API型の他にもリンク型、メールリンク型、トークン型などが存在します。これらの接続方式の特徴を理解することで、より適切な手段を選べるようになります。いずれの接続方式を選んでも、自社の決済システム導入に伴う負担を軽減できるため、どのような点でメリットがあるのか、比較してみると良いでしょう。自社の課題に合わせ、最も解決につながりやすいサービスの選定が求められます。
リンク型
リンク型は画面遷移型とも呼ばれている接続方式で、決済を実行する代行会社のページへリンクするタイプのオンライン決済システムです。決済情報の入力、および決済手続きそのものを代行会社のサーバー上に用意されたページで行うことで、安心安全の決済を実現できます。決済完了後、元のECサイトへ自動で戻ることができるため、ユーザビリティを侵害することもありません。自社で決済システムを扱う必要が全くなくなるため、業務効率化に役立ちます。
メールリンク型
メールリンク型は、基本的な仕組みはリンク型と同じですが、電子メールを使って決済を行うためのリンクを通知し、決済ページに遷移してもらうという手法を採用している接続方式です。リンク型の場合、事業者は決済ページへ遷移するためのリンクをサイトに用意する必要がありますが、メールリンクの場合は設置の必要がないため、より簡便な方法であると言えます。サイトに変更を加える必要がないので、高い利便性を備えた手法です。
トークン型
トークン型のオンライン決済は、Javascriptによるコーディングを行い、プログラムによって決済を実行する方法です。プログラム上で決済情報を入力し、安全な方式で決済代行会社のサーバーへと送信してくれるため、セキュリティ上の問題もありません。上記の方法では発生していたページの遷移が決済時に発生しないため、シームレスでスムーズな決済を実現可能なのがトークン型の強みです。
オンライン決済システムを自作する際に使えるサービス
決済機能を実装する場合、その全てを決済代行会社へ委託しなくとも、自分で決済システムを構築することも可能です。10年前なら決済システムを自作するのは高度なスキルが求められましたが、最近では簡単なコーディング技術さえあれば、好きなように決済システムを組み込むことができます。専用のサービスも次々と登場しており、例えば「Stripe Checkout」は、アメリカで誕生して多くのWebサービスに実装されている、人気のサービスです。トークン型で高度な決済サービスを実装でき、サブスクリプション決済にも対応しているため、利便性に優れています。あるいはPaypalも簡単に利用ができる「かんたん決済」サービスを展開しています。HTMLを貼り付けるだけで機能するため、誰でも利用が可能です。
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オンライン決済システムを導入する際のポイント
オンライン決済システムを利用する際、導入においていくつかのポイントに注意して進める必要があります。重要なのは、「セキュリティ対策を怠らないこと」「販売する商材やユーザーとの相性を確認すること」「どれくらいの手数料が発生するのかを確認する」という3つのポイントです。決済システムの導入は簡単になったとはいえ、相応のセキュリティ環境が整備されていなければ、リスクの大きい選択肢です。また、利用にあたっては手数料も発生するので、コストパフォーマンスを考慮して運用しましょう。
セキュリティ対策を確認する
まず重要なのは、セキュリティ対策の確認です。決済手続きには多くの個人情報の入力が発生するため、情報漏洩などが起こってしまうと、訴訟問題へと発展してしまう場合もあります。セキュリティ対策が行われていない決済サービスを利用すると、自社に非がなくともサイトのブランド認知に悪影響が出てしまうため、最大限回避したい問題です。実績の豊富なサービスや一定の基準を満たしているサービスを優先して選びましょう。
販売する商材・ユーザー属性との相性が良いかどうか
オンライン決済を利用する事業者は多様で、さまざまな商品がサイトを通じて販売されています。そのため、決済システムも各ECサイトの需要に合わせて仕様に特色が出ており、最適なサービスを選ぶ必要があります。特にデジタルコンテンツや会員向けサービスの提供を考えている場合には、サブスクリプション決済に対応している決済サービスを選ぶなど、適性を見極めることが重要になります。
適切な手数料かどうか
オンライン決済システムは、いずれのサービスを利用するにしても手数料が発生します。手数料の発生条件や料金についてはさまざまで、月額料金や一件の注文ごとに一定割合の料金が発生するなど、どんなプラットフォームを選ぶかで条件は変化します。少額決済が大量に発生する場合は固定料金のサービスを利用する、そうでない場合は一件ごとの手数料を採用するなど、ニーズに応じたサービスを利用しましょう。
まとめ
今回は、オンライン決済サービスの特徴や、API型サービスのメリット・デメリットについて紹介しました。API型の決済システムはその汎用性の高さから、多くの事業者の方に採用されている支払いサービスです。近年は決済代行会社を通じて、簡単なコーディングを実装するだけで利用ができるサービスも増えているため、ますます利便性が高まっています。また、決済手段の多様化に伴い、決済サービスの使用についても多様化が進んでいるため、自社にあったサービスを選ぶことが重要です。
アイミツでは、主要なオンライン決済サービスを網羅的に比較し、導入を検討している方に最適なサービスを提供するためのサポートも提供しています。オンライン決済代行サービスの比較をもっと知りたいという方は以下のページもぜひ参考にしてみてください。



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