クレジットカード決済導入時の手数料相場は?おすすめサービスも紹介
オンラインショッピングにおけるクレジットカード決済は最も需要のある決済方法です。実際、総務省の通信利用動向調査※によると、消費者のオンライン決済における支払い方法はクレジットカード払いが約8割を占めています。ECサイトや店舗運営者にとって、クレジットカード決済の有無は売り上げを大きく左右するポイントの1つと言えます。
しかし、気になるのはクレジットカード決済対応の決済代行サービスにかかる手数料です。クレジットカード決済手数料はユーザーがクレジットカード決済するたびにかかります。そのため、事業者は長期的な事業運営をしていくために、しっかりと把握しておくことが大切です。
そこで本記事では、クレジットカード決済の導入時の手数料相場について解説します。あわせて決済代行サービスのメリット・デメリット、導入時の比較ポイントも紹介するので、クレジットカード決済の導入を検討している事業者はぜひ参考にしてください。
- クレジットカード決済の費用相場
- 【比較表】クレジットカード決済対応の決済代行サービス
- 【2024年最新】クレジットカード決済対応の決済代行サービスおすすめ3選
- クレジットカード決済の仕組み
- 決済代行サービスを導入するメリット
- 決済代行サービスを導入するデメリット
- クレジットカード決済導入時の比較ポイント
- まとめ:費用対効果の高いクレジット決済代行サービスを導入しよう
クレジットカード決済の費用相場
クレジットカード決済とは、ECショップや店舗での決済手段の一つです。オンラインショップにおけるクレジットカード決済は最も人気があります。そのため、事業者がクレジットカード決済を導入することで、顧客の販売機会損失を防ぎ、売り上げアップが期待できます。
しかし、クレジットカード決済対応の決済代行サービスには初期費用や月額料金に加えて、手数料がかかります。ここでは、クレジットカード決済の導入時の費用の種類と費用相場を解説します。
クレジットカード決済導入に必要な費用
クレジットカード決済対応の決済代行サービスには4種類の費用がかかります。費用をまとめた以下の表をご覧ください。
費用項目 | 詳細 |
---|---|
初期費用 | 決済代行サービスの導入時にかかる費用。 |
月額料金 | 決済代行サービス利用のため、毎月かかる一定料金。 |
クレジットカード決済手数料 | エンドユーザーがクレジットカード決済したときにかかる手数料。商品・サービス代金の数%がかかる。 |
トランザクション手数料 | オンライン決済のデータをクレジットカード会社などの決済機関に転送するときにかかる、1件あたりの通信費用。 |
クレジットカード決済対応の決済代行サービスに必要な費用としては、初期費用・月額料金・クレジットカード手数料・トランザクション手数料があります。特にクレジットカード手数料とトランザクション手数料は、売り上げや販売数に比例して増減するため、注意が必要です。
クレジットカード決済の手数料相場
クレジットカード決済導入時の手数料相場を解説します。
費用項目 | 手数料相場 |
---|---|
初期費用 | 無料 |
月額料金 | 3,000円/月 |
決済手数料 | 2.79%~3.6% |
トランザクション料 | 15円~30円/回 |
初期費用は無料で導入できる決済代行サービスが多いです。月額料金は3,000円が相場です。低価格化が進んでおり、1万円以上の月額料金を設定しているところはほとんどありません。
注目したいのは決済手数料とトランザクション手数料です。決済ごとにかかる手数料なので、売り上げが大きいほど費用がかさみます。ただし決済手数料については、売り上げに応じて手数料率が下がるプランを提供しているサービスもあるので、導入前に必ずチェックしましょう。
【比較表】クレジットカード決済対応の決済代行サービス
ここでは、クレジットカード決済に対応した決済代行サービスの費用を比較しています。以下の比較表をご覧ください。
サービス名 | 初期費用 | 月額料金 | クレジットカード決済手数料 | トランザクション手数料 (1件あたり) |
---|---|---|---|---|
イプシロン | 無料 | 2,980円~9,980円 | 2.79%~3.6% | 無料 |
ゼウス | 無料 | 3,000円 | ~3.50% | 30円 |
テレコムクレジット | 20,000円~ | 3,000円~ | 3.0%~ | 15円~ |
(費用は税抜き)
料金を比較すると、「イプシロン」と「ゼウス」は初期費用無料のため、スムーズにクレジットカード決済を導入したい事業者におすすめのサービスです。「テレコムクレジット」は初期費用がかかりますが、トランザクション手数料が15円~と安い料金で運用でき、月額料金とクレジットカード決済手数料のバランスが良い決済代行サービスです。
【2024年最新】クレジットカード決済対応の決済代行サービスおすすめ3選
総務省の通信利用動向調査によると、消費者のオンライン決済における支払い方法はクレジットカード払いが約8割を占めています。
また、「クレジットカード非対応がもたらす機会損失に関する調査2014」では、クレジットカード非対応の店舗は、クレジットカードを使う潜在顧客の21%の来店機会を失っている結果となりました。
出典:PR TIMES「Square調査、カード決済非対応が店舗経営の機会損失につながることを明らかに」
上記の調査より、クレジットカード払いには圧倒的な需要があり、クレジットカード決済を導入することで、顧客の購買機会の損失を防げることがわかります。
そこでここではPRONIアイミツが厳選した、クレジットカード決済ができる決済代行サービス3つを紹介します。
- イプシロン
- ゼウス
- テレコムクレジット
イプシロンは、GMOイプシロン株式会社が提供するクレジットカード決済代行サービスです。初期費用が無料でリーズナブルに利用できる点が特長です。
契約プランは、「ビギナープラン」「スタンダードプラン」「プレミアムプラン」の3種類があり、店舗の規模や売上金額に応じて月額費用や決済手数料を選択できます。
さらに、オプションが豊富で、分割・リボルビング払いや後払い(請求書ハガキの送付)などの機能を選んで追加でき、個々のニーズに合わせて柔軟にカスタマイズできる点がメリットです。
・初期費用0円でリーズナブルに導入可能。
・店舗の規模や売上金額に応じて3種類のプランから選べる。
・オプションが豊富で、ニーズに合わせた機能を追加できる。
- 電子マネー対応
- QRコード・バーコード対応
- デビットカード対応
- 代引き決済対応
- クレジットカード対応
- コンビニ決済対応
- キャリア決済対応
- 口座振替対応
- 銀行振込(バーチャル口座)対応
- ペイジー決済対応
ゼウスは、SBIグループの株式会社ゼウスが提供する決済代行サービスです。初期費用無料で、月額料金は事業規模にかかわらず3,000円で利用できる点が特長です。
設立25年の実績で1万4000以上のサイトに導入されており、パートナー会社は400社以上。多くの企業から信頼を得ており、安心して利用できます。「賃貸決済」や「学習塾決済」など、業種に特化した支払い方法を提供しており、加盟店の幅広いニーズに対応可能です。
また、カスタマーサポートが手厚く、コールセンターは24時間365日稼働。国際基準に基づいた応対品質の評価で最高ランクを受賞しており、トラブルが起きた際もすぐに丁寧なサポートを受けられます。
・多くの企業に導入実績がある決済代行サービス。
・業界特化の支払い方法を提供しており、幅広い分野で活用可能。
・高品質なカスタマーサポートをいつでも利用できる。
- 電子マネー対応
- デビットカード対応
- 代引き決済対応
- クレジットカード対応
- コンビニ決済対応
- キャリア決済対応
- 口座振替対応
- 銀行振込(バーチャル口座)対応
- ペイジー決済対応
- 払込票決済対応
テレコムクレジットとは、テレコムクレジット株式会社が提供する決済代行サービスです。クレジットカード決済手数料は3.0%~、トランザクション手数料は15円~/回と、安い手数料で運用できます。
申し込みから導入までのスピードが早い点が強みです。クレジットカード会社の審査は2週間〜1ヶ月以上かかる場合がほとんどですが、テレコムクレジットなら最短即日で完了。申し込みから導入までの期間を大きく短縮でき、販売機会を逃しません。
また、導入後の集客支援サービスが充実しており、各種広告やWeb制作会社など、売上アップに役立つ情報を必要に応じて紹介してくれます。各店舗に最適な決済方法も提案してくれるため、新規事業者やキャッシュレス決済を初めて導入する企業におすすめの決済代行サービスです。
・最短即日で導入可能。
・売上アップに役立つ集客支援サービスが充実。
・最適な決済方法を提案してくれるため、新規事業者におすすめ。
- 電子マネー対応
- QRコード・バーコード対応
- クレジットカード対応
- コンビニ決済対応
- 口座振替対応
- 銀行振込(バーチャル口座)対応
- 電話サポートあり
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)
- モバイルブラウザ(スマホブラウザ)対応
以上、機能比較や料金比較でおすすめの決済代行サービスを詳しく解説しました。PRONIアイミツ(当サイト)では、ITツール受発注支援のプロとして、決済代行サービス選びの相談を承っています。いくつかの質問に答えるだけで自社におすすめのサービスがわかる診断(無料)も用意していますのでぜひご活用ください。
クレジットカード決済の仕組み
ここでは、クレジットカード決済の仕組みについて解説します。
関係者 | 内容 |
---|---|
国際ブランド | VISA、Mastercard、JCBなど、日本だけでなく世界の加盟店で使えるクレジットカードのブランド。 |
イシュア (クレジットカード会社) |
クレジットカード利用者(消費者)にクレジットカードを発行、管理を行う機関。 |
クレジットカード利用者 (消費者) |
イシュアの発行したクレジットカードを利用する消費者。 |
アクワイアラ (クレジットカード会社) |
国際ブランドとクレジットカード決済を導入する事業者との間に立ち、決済環境を整える機関。事業者の加盟店審査や管理を行う。 |
EC・店舗事業者 (加盟店) |
アクワイアラと契約し、加盟店として、クレジットカード決済で商品やサービスの提供ができる事業者。 |
決済代行会社 | 加盟店とアクワイアラの間に立ち、契約審査などの決済導入にかかる契約を代行してくれる会社。 |
事業者がアクワイアラと契約することで、消費者は店舗やECショップでクレジットカード決済ができるようになります。事業者がクレジットカード決済を導入するには、直接アクワイアラと契約する方法と、決済代行会社を利用して契約する方法があります。
クレジットカードの加盟店手数料とは
クレジットカード加盟店手数料とは、加盟店がアクワイアラに支払う手数料です。加盟店は、クレジットカード決済を利用して消費者に商品やサービスを提供できる代わりに、アクワイアラに加盟店手数料を支払う必要があります。
決済代行サービスを導入するメリット
直接クレジットカード会社(アクワイアラ)と契約せず、決済代行サービスを利用することでさまざまなメリットがあります。ここでは、決済代行サービスを導入する3つのメリットを解説します。
- 多くの顧客の支払いニーズに対応できる
- クレジットカード各社の審査の手間が省ける
- 契約手数料を安く抑えられる
多くの顧客の支払いニーズに対応できる
多様な決済手段に対応できる決済代行サービスを導入すれば、決済手段不足による顧客のサイト離脱を防げます。SBペイメントの調査によると、よく利用する支払い手段がない場合、『60%以上の顧客が他店舗で同じ商品を購入する』という回答が得られました。この結果から、決済手段不足は販売機会を損失する大きな要因になるとわかります。
出典:SBペイメントサービス「【調査結果】ECサイトで希望の決済手段がない場合の離脱率は?」
逆に、決済代行サービスを導入するとさまざまな支払い方法に対応できるため、決済手段不足による顧客離脱の防止が可能。さらに、決済手段不足を理由に他店から流出した顧客が自社で購入する機会にも繋がります。
クレジットカード各社の審査の手間が省ける
VISAやMastercardなど、複数のクレジットカード会社と直接契約する場合、クレジットカード各社に提出する書類を複数準備しなければなりません。各社審査基準が異なるため、書類の準備に手間と時間を要します。個人事業主や新規事業者など、人手不足に陥りやすい状況では契約にかかる労力が大きな負担になるでしょう。
しかし、決済代行サービスに依頼すると決済代行会社に提出する審査書類のみで済むため、複数の書類を準備する必要はありません。書類の準備にかかる時間と手間を省けるメリットがあります。
契約手数料を安く抑えられる
クレジットカード決済代行サービスは、契約手数料を安く抑えられる点がメリットです。複数のクレジットカード会社と直接契約すると各社ごとに定められている契約手数料がかかりますが、決済代行サービスを利用すれば決済代行会社の契約手数料のみで済みます。
オンライン決済代行サービスでは、一括で複数社と契約ができるため、それぞれのクレジットカード会社に契約手数料を支払う必要はありません。導入時のコストを抑えてクレジットカード決済・オンライン決済を導入できます。
決済代行サービスを導入するデメリット
決済代行サービスの導入は、多くのメリットがある一方でデメリットもあります。決済代行サービスの導入の際は、次の点に注意してください。
- クレジットカード決済手数料・トランザクション費用がかかる
- 入金までにタイムラグがある
クレジットカード決済手数料・トランザクション費用がかかる
オンライン決済代行サービスは、月額費用・決済手数料などのランニングコストがかかるデメリットがあります。クレジットカード決済代行サービスを利用する場合、売上金額の約3%~をクレジットカード決済手数料として支払わなければなりません。加えて、オンラインで決済処理するためのトランザクション費用がかかるサービスもあります。決済手数料は各社のプランや業種、決済手段によって異なるため、事前に把握しておきましょう。
入金までにタイムラグがある
クレジットカード決済は、エンドユーザーがクレジットカード決済してから入金までにタイムラグがあります。月末締めの翌月10日払い、20日締めの翌月末払いなど、代金の入金サイクルは決済代行サービスによってさまざま。とりわけ開業したての場合、資金繰りに大きな影響をもたらします。その反面、他の取引先への支払いと入金のタイミングを揃えられれば、経理処理をまとめて済ませることができるでしょう。
クレジットカード決済導入時の比較ポイント
クレジットカード決済対応の決済代行サービスの比較ポイントを解説します。自社のニーズに合う決済代行サービスをお探しの方は参考にしてください。
- クレジットカード以外の決済手段
- セキュリティ
クレジットカード以外の決済手段
決済代行サービスが取り扱う決済方法は提供会社によって異なります。事前に自社の顧客がどのような決済方法を求めているかを調査し、客層に合った決済方法を提供できる決済代行サービスを導入しましょう。
例えば、「クレジットカードを持てない顧客」や「クレジットカード情報をオンラン上で入力したくない顧客」には、コンビニ決済や銀行支払いなどの決済手段がおすすめ。一方で、クレジットカード決済に馴染みのある顧客が場合は、対応可能なクレジットカード数が多い決済代行サービスがおすすめです。
クレジットカード決済以外にも、QRコード決済や後払いなど、自社の顧客のニーズにあわせて決済代行サービスを選びましょう。
セキュリティ
決済代行サービスはクレジットカード情報を含む顧客の個人情報を取り扱うため、セキュリティ体制が万全な決済代行サービスを利用しなければなりません。不正利用や情報漏えいリスクに対し、どのような対策を実施しているのか確認しておきましょう。
公的機関の認証マークを表示しているサービスは、高いレベルのセキュリティ基準を満たしています。各セキュリティ基準の詳細は以下の表を参考にしてください。
基準 | 概要 |
---|---|
PCI DSS | クレジットカードの国際ブランド5社が定めたセキュリティ基準。クレジットカード情報を安全に取り扱うための適切な対策をしている事業者が認定を受ける。 |
プライバシーマーク | 日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)が定める基準。個人情報を保護するための取り組みが基準を満たしている事業者が認証を受ける。 |
ISO27001(ISMS認証) | 国際標準化機構が定める ISO認証のうち、情報管理に関する基準。情報を安全に管理するための基準を遵守している事業者が認定される。 |
EMV 3Dセキュア (3Dセキュア2.0) |
本人認証方法のひとつ。IDやパスワードを設定し、なりすましによる不正利用を防止する。3Dセキュア2.0は1.0と違い、ワンタイムパスワードや生体認証などの認証方法にも対応している。 |
高度なセキュリティ対策を実施している決済代行サービスは、セキュリティリスクの発生を抑えられます。決済代行サービスを選ぶ際にはセキュリティ面も考慮しましょう。
まとめ:費用対効果の高いクレジット決済代行サービスを導入しよう
本記事では、クレジットカード決済の手数料相場を紹介しました。特に、クレジットカード手数料とトランザクション手数料は、売り上げに比例して増加していくので、自社の事業規模に合わせて決済代行サービスを導入することがランニングコストを抑えるポイントになります。PRONIアイミツでは、さまざまな条件で決済代行サービスを比較できます。導入実績のある業界・企業規模・使いたい機能などで絞り込み、あなたの会社に最適なサービスを探してみてください。
しかし、クレジットカード決済対応の決済代行サービスは多数あり、どれを導入すべきか迷ってしまうでしょう。PRONIアイミツ(当サイト)では、ITツール受発注支援のプロとして、決済代行サービス選びについての相談を受け付けています。いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合った決済代行サービスが分かる診断(無料)もありますので、ぜひ一度お試しください。
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