テレワークでグループウェアを活用するメリット・導入時のコツ
働き方がより柔軟になった昨今、オフィスに出社せずとも業務を進められるテレワークが多くの企業で急速に推進されています。「朝の通勤時間をカットできる」「設備費を削減できる」など、テレワークにはさまざまなメリットがある一方で、「どうしてもコミュニケーション不足になる」「情報共有がスムーズにいかない」といった課題もあるでしょう。
そこで今回は、テレワークならではの課題を解決できるグループウェアについてご紹介していきます。グループウェアとは何か、テレワークにおいてグループウェアを活用する必要性などについて解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
- グループウェアとは
- テレワークを導入するメリット
- テレワークの課題
- テレワークにおいてグループウェアを活用する必要はある?
- テレワークでグループウェアを活用するメリット
- テレワークでグループウェアを活用するデメリット
- テレワークでグループウェアを活用する際のコツ
- まとめ
グループウェアとは
グループウェアとは、企業におけるコミュニケーション不足の改善や情報共有の円滑化、さらには業務効率化をまとめて叶えられるソフトウェアです。
パッケージ化されたグループウェアをインストールするオンプレミス型や、webブラウザ、専用のアプリケーションなどで使用できるクラウド型、あるいはオープンソースのグループウェアを活用して自作するなど、導入形態は大まかに分けて3つとされています。
搭載機能は、従業員へ一斉に情報を発信できる掲示板(インフォメーション)機能をはじめ、スケジュール管理機能や会議室などの予約ができる設備予約管理機能、各種書類を管理できる文書管理機能、申請から承認をスムーズに進められるワークフロー機能のほか、気軽にやりとりできるチャット機能やWeb会議機能などさまざま。
多くの機能を利用できるため、ひとつのシステムでまとめて課題を解決することが可能です。詳細は、グループウェアの使い方に関して紹介しているこちらの記事をご確認ください。
テレワークを導入するメリット
ここ数年で、テレワークを取り入れている企業が急速に増えています。
テレワークとは、「Tele = 離れた」と「Work = 働く」を合わせた言葉で、情報通信技術を活用した「働く場所にとらわれない」新たな働き方として登場しました。
テレワーク=在宅勤務というイメージが強いかもしれませんが、移動中の新幹線や飛行機、喫茶店などで作業を進めるモバイルワーク、レンタルオフィスやコワーキングスペースなどで作業を進めるサテライト/コワーキング、あるいはリゾート地など休暇も楽しめる場所で作業を進めるワーケーションなど、さまざまな働き方があるのが特徴です。
以下からは、柔軟な働き方を叶えるテレワークを導入することによって、どのようなメリットがあるのかを確認していきましょう。
出社をせずに業務を継続できる
企業がテレワークを導入するメリットとしてはじめに挙げられるのが、出社せずとも業務を継続できる点です。
「育児をしながらの出社勤務は厳しいため、休暇を取るしかない」「親の介護をする必要があるため、なかなか自宅から離れられない」など、働きたい気持ちはあっても出社できない場面は少なくありません。
テレワークであれば自宅にいながら業務を進められるため、出社が難しい場合でも仕事を継続することが可能です。
さらにテレワークに加えて、時短勤務やフレックスタイム制度などを併用すれば、より柔軟な労働環境を叶えられるでしょう。
優秀な人材を確保できる
テレワークを導入するメリットとして2つ目に挙げられるのが、優秀な人材を確保できるということです。
オフィスへの出社が原則である場合は、通勤できる範囲の人材しか採用できません。遠方に自社への入社を希望する優秀な人材がいても、泣く泣く採用を諦めることとなってしまいます。
しかし、テレワークの導入によってオフィスへの出社が必須ではなくなれば、どこに住んでいようと関係なく採用できるでしょう。エリアにとらわれることなく優秀な人材を揃えられます。
ワークライフバランスを向上できる
企業がテレワークを導入するメリットとして3つ目に挙げられるのが、ワークライフバランスの向上にもつなげられるということです。
自宅で気軽に働く、あるいはコワーキングスペースでほかのワーカーと共に働く、さらには少し足を伸ばしたリゾート地などで気分転換をしながら働く、などといった柔軟な働き方が叶うため、仕事に対するストレスが減り、ワークライフバランスの向上にもつながります。
わざわざ出社しなければならないというストレスから解放されるのも大きなメリットでしょう。
通勤時間を削減できる
テレワークを導入するメリットとして4つ目に挙げられるのが、通勤時間の削減にもつながるということです。
毎朝通勤しなければならない場合は、「満員電車が苦手だ」という精神的なストレスのほか、朝早く起きる必要がある、家に着く頃にはすでに夜遅くになっているなど、時間に関するストレスも強いでしょう。
しかしテレワークであれば、通勤する必要はありません。時間に余裕を持って過ごせるだけでなく、仕事が終わればすぐに寛ぐことができるなど、通勤時間の削減によって精神的・身体的な余裕も増加します。
テレワークの課題
さまざまなメリットがあるテレワークですが、一方でいくつかの課題も浮上します。
コミュニケーションをとるのが難しい
テレワークの課題としてはじめに挙げられるのが、コミュニケーションをとるのがど難しいという点です。
オフィスに出社する場合は、何かあればすぐに対面でコミュニケーションを取ることができます。しかしテレワーク中ではすぐに話しかけられる環境ではないため、自ずとコミュニケーションへのハードルが高くなってしまうでしょう。
仕事を進めるうえでは、何気ない雑談があるからこそパフォーマンスが向上するということも少なくありません。コミュニケーションが希薄になることで社員同士のつながりが薄れ、生産性も低下してしまうという事態が起こる可能性もあります。
この点は、コミュニケーションに特化したツールを導入することで解消できるでしょう。
会社でしか見られない資料を確認できない
テレワークの課題として2つ目に挙げられるのが、会社でしか見られない資料を確認できないという点です。
発注書や見積書、会議資料、顧客への提案資料、さらには社内のマニュアルなど、会社内で管理する資料や書類は数多くあります。もちろん、業務を進めるうえでこれらの文書を確認しなければならない機会も多いでしょう。
文書のデジタル化が進んでいない会社では、わざわざ出社しなければ書類を確認ができません。このような場合の対策方法としては、それぞれの書類のデジタル化を進めると同時に、文書管理システムを導入することです。文書管理システムを導入すれば、自宅からでも書類にアクセスできるため、テレワークには最適だと言えます。
情報共有がしづらい
テレワークの課題として3つ目に挙げられるのが、情報共有がしづらいという点です。
オフィスに出社している場合は、業務の進捗具合や今後のスケジュールを尋ねようと思えば、直接社員に話しかけるだけで済むでしょう。また、チームや部署、あるいは全社員に伝えたいことがある場合は、定例ミーティングなどで一斉に伝えることができたはずです。
しかし、テレワーク下ではそういった情報共有が難しくなってしまいます。伝達漏れなども発生しやすくなってしまうかもしれません。
対策としては、社内SNS、アンケートツールなど全員で情報共有できるツールや、Web会議を行えるツールを導入するなどといった手段が挙げられるでしょう。
テレワークにおいてグループウェアを活用する必要はある?
ここまで、テレワークを導入するメリットと、それに伴ういくつかの課題についてご紹介してきました。
「テレワーク中でもコミュニケーション不足を解消できるように、コミュニケーションに特化したツールが必要」「書類のデジタル化を進めると同時に、文書管理システムの導入も必須」「情報共有をスムーズに行えるように社内SNSやWeb会議を行えるようなツールを用意しなければならない」など、テレワークにおける課題を解決するには、さまざまなツールが必要だということがわかります。
しかし、それぞれ費用がかかるだけでなく、ツールに慣れるための教育コストも必要でしょう。そこで、数多くの機能をまとめて利用できるグループウェアを導入すれば、費用に関する問題も、教育コストに関する問題も解決できるというわけです。
テレワークでグループウェアを活用する重要性
先述しているとおり、企業のテレワークにおける課題を解決するには、いくつかのツールが必要となります。具体的には、以下のようなツールを導入しなければ課題を解決できません。
・コミュニケーションを気軽に取るためのツール(ビジネスチャットツールなど)
・会社の資料や書類をテレワーク中に確認するためのツール(文書管理システムなど)
・社内における情報共有をスムーズにするためのツール(社内SNSやアンケートツール、Web会議など)
しかし、テレワークを取り入れるにあたってこれらのツールをまとめて導入するのはハードルが高いのも事実。一方でグループウェアであれば、チャット機能や文書管理機能、掲示板機能、Web会議機能などをまとめて利用できるため、いくつもツールを導入する必要はありません。
テレワークでグループウェアを活用する重要性についてより詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事もご確認ください。
テレワークでグループウェアを活用するメリット
ここからは、テレワークでグループウェアを活用するメリットについてご紹介していきます。
情報共有がスムーズになる
テレワークでグループウェアを活用することにより、情報共有をスムーズに行えるのは大きなメリットです。
グループウェアには、社内のメンバーに情報を一斉で共有できる掲示板(インフォメーション)機能が搭載されているため、気軽に情報を伝えられます。また、グループウェアによっては、誰が見たか・見ていないのかがわかるものもあり、伝達漏れを防ぐのにも非常に便利です。
さらに、アンケート機能もあわせて活用するで、従業員側からの情報共有も簡単に受け付けられます。
いつでもどこでも情報を確認できる
いつでもどこでも情報を確認できるというポイントも、テレワーク下でグループウェアを導入するメリットとして挙げられます。
グループウェアには文書管理を行える機能も搭載されているため、契約書や発注書、顧客への提案資料などをまとめてデジタル化して管理することも可能。文書管理機能を活用すれば、テレワーク先であっても簡単に資料を閲覧できます。
また、クラウド型であれば場所を問わずに利用できるため、自宅から、カフェから、ワーケーション先からなど、さまざまなテレワーク拠点で活用できるでしょう。
コミュニケーションが活性化する
テレワークにおいてグループウェアを導入することで、コミュニケーションを活性化できる点も大きなメリットです。
テレワーク中はどうしてもコミュニケーションが不足しがちですが、グループウェアを導入すれば問題ありません。
グループウェアでは気軽にチャットを楽しめるほか、メッセージ機能も利用できるなど、コミュニケーションをサポートする機能も豊富。これらを活用し、コミュニケーションを取るように心がければ、従業員同士のつながりが希薄になることはないでしょう。
承認業務を効率化できる
申請・承認業務を効率化できる点も、テレワーク下でグループウェアを導入するメリットです。
これまでの申請・承認業務では、まず申請者が申請書類を作成・印刷し、その後何人かの承認者による承認を経てようやく決裁にいたるという流れでした。しかしこの場合、申請書の作成が面倒であるほか、承認者の外出・出張などによってなかなか承認が進まないケースも少なくありません。
グループウェアにはワークフロー機能も搭載されているため、申請・承認業務をシステム内で行うことができます。申請書類をテンプレートで簡単に作成できるほか、承認が遅れている場合はアラートが通知されるなど、スムーズなワークフローを叶えるための機能も豊富です。
テレワークでグループウェアを活用するデメリット
ここからは、テレワーク下でグループウェアを導入するデメリットについて解説します。
情報漏洩のリスクがある
グループウェアの主流はクラウド型ですが、クラウドシステムは常にクラウド上でデータを管理しています。そのため、インターネットのセキュリティリスクに晒されていると言っても過言ではありません。
セキュリティ対策機能が豊富に揃っているうえ、さらにプライバシーマークも取得しているようなツールを選び、情報漏えいが起こらぬよう徹底して管理しましょう。
グループウェアを使いこなすのに時間がかかる
グループウェアによっては、機能が多すぎてなかなか使いこなせないということもあるかもしれません。従業員にとって使いづらいものを選んでしまえば、社内での定着にも時間がかかってしまうでしょう。
スムーズに定着させるためにも、まずは無料トライアルを利用してみることをおすすめします。誰でも簡単に操作できるものを選びましょう。
テレワークでグループウェアを活用する際のコツ
テレワークでグループウェアを活用する際は、きちんとルールを設けておくことが重要です。
たとえばチャット機能やメッセージ機能を使用する場合、ルールをきちんと定めておかないと、プライベートな会話が多くなりすぎてしまう、というようなこともあるかもしれません。
また、機能が豊富だからこそ、ユーザーが利用方法に戸惑ってしまうことも。きちんとルールを定めたうえで、業務の効率化に役立てましょう。
まとめ
今回は、テレワークにおいてグループウェアを導入するメリットやコツなどをご紹介してきました。グループウェアの導入によって、さまざまな課題を解決できることを確認できたでしょう。しかし、グループウェアと言ってもその種類はさまざま。自社にマッチしたグループウェアを探したい方は、グループウェアの最新ランキングも確認ください。
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