オンライン決済の導入について、種類から注意点まで詳しく解説!
Eコマースの普及に伴い、近年ではオンライン決済のバリエーションも豊富。かつては代引き払いと銀行振り込み、そしてクレジット決済の3つが定番でしたが、今やそれ以上の選択肢が用意されており、消費者の細かなニーズにも応えることができるようになりました。
そんなオンライン決済の充実は、新規顧客やリピーターの獲得には欠かせない要素です。ショップの売上にもつながるため、決して手を抜くことはできません。不正取引を防止する上でも効果があり、導入しておいて損はないでしょう。本記事では、オンライン決済の種類を1つずつ確認しながら、適切な導入手続きについてご紹介していきます。
オンライン決済とは
オンライン決済とは、その名のとおり、オンライン上で料金支払いを完結できる決済システム全般のことです。インターネットショッピングを展開する上では、顧客のニーズに合わせた決済システムの導入が必須だと言えます。
また、オフラインの対面による決済とは異なり、オンライン決済では仲介サービスの利用が必要です。近年は多様なサービスが展開されており、実店舗とオンラインの両方で利用できるなど、オムニチャネル化に役立つサービスもあります。
消費者のニーズに応えることも大切ですが、ショップ運営を円滑にするためのシステムとしてオンライン決済サービスを導入するのも1つの手段でしょう。
オンライン決済のメリット
オンライン決済の導入は、消費者だけでなく、事業者にもさまざまな利点をもたらします。ここでは主な4つのメリットについて見ていきましょう。
決済業務を一括で管理できる
1つ目のメリットは、決済業務を一括で管理できるようになることです。
オンライン決済システムの導入によって、顧客との金銭のやりとりの記録をまとめて管理できるようになるため、未回収のリスクを低減させることができます。
売り上げの管理そのものも、専用のダッシュボードなどで簡単に確認できるため、管理負担の軽減にもつながるでしょう。複数のシステムを導入している場合でも、入金日を統一して運用することが可能で、業務負担を大幅に軽減できます。
販売機会の増加・売上拡大
2つ目のメリットは、販売機会が増加することです。
オンライン決済に対応している場合、その分、各ユーザーに対して最適な支払い方法を実現できるため、販売の促進につながります。クレジットカードを持っていないが、オンライン決済を実施したい場合には、キャッシュレス決済サービスや後払い決済サービスを利用してもらうことも可能です。
サブスクリプションサービスなど、新規プランの展開にも活用できるでしょう。
業務を効率化できる
オンライン決済システムを複数導入することによって、かえって業務負担が増えるという心配を抱く方もいるかもしれません。
しかし実際には、オンライン決済システムの導入によって業務が効率化されることの方が多いと言えるでしょう。入金サイクルの統一やスムーズな入出金の管理はもちろん、請求書発行やサブスクリプションサービスの提供など、EC業務全般をまとめて行えるサービスも少なくありません。
これらの機能を有効活用することで、EC業務を大幅に効率化させることが可能です。
不正取引のリスクを低減できる
不正取引のリスクを抑える上でも、オンライン決済システムの導入は役に立ちます。決済システムはセキュリティ面も優れているため、人の手で管理するよりも遥かにセキュアだと言えるでしょう。
オンライン決済の種類
現在利用されているオンライン決済の種類は非常に多く、複数の決済手段を導入しているECサイトがほとんどです。ここでは主流のものについて解説していきます。自社のサービスに必要な決済システムを事前に確認しておきましょう。
クレジットカード決済
クレジットカード決済は、オンラインショップの登場以来広く普及してきた決済方法です。クレジットカードの番号などを入力するだけで利用でき、信頼性が高い点がメリット。多くの利用者が存在しています。
ただし、決済を実行する際には、クレジットカード決済専用のシステムを導入し、セキュリティ対策や不正使用の対策を十分に施すことが必要。近年では各PCやブラウザでカード情報を記録しておくことが可能なため、利用のハードルは下がっています。
銀行決済
銀行決済も、クレジットカード決済と並んで導入頻度の多いオンライン決済方法です。銀行振り込みの場合、決済処理までに時間はかかるものの、クレジットカードを持っていない人でも利用できるため、ユーザーに好まれる傾向があります。
現金をそのまま送金するため、事業者もクレジット会社に手数料を取られる心配がなく、コストパフォーマンスに優れているのが嬉しいところです。
コンビニ決済
コンビニ決済は、購入者がコンビニで支払いを完了する方法です。事業者に直接支払う必要がなく、近くのコンビニから手続きできる点が大きなメリットです。
また、コンビニ決済は24時間利用できるため、柔軟にユーザーのライフスタイルに合わせられるのも強み。払込票を使うタイプと、番号通知で支払いを進めるペーパーレスタイプの2種類があります。
キャリア決済
キャリア決済は、購入者が契約している携帯電話会社と提携し、電話料金の支払いに合わせて決済分を支払ってもらう方法です。IDとパスワードは各キャリアに紐づいているため、新規入力の手間を省けるのもメリット。
支払いは暗証番号の入力だけで済むため、はじめてECサイトを利用するユーザー向けのサービスとしても優秀です。auやドコモ、ソフトバンクなどそれぞれのキャリアで利用できるため、人を選ばずに運用できるシステムでもあります。
電子マネー決済
電子マネー決済は、現金で購入した電子マネーを利用した決済方法です。Suicaなどの交通IDカードをはじめ、専用のプリペイドカードなども販売されています。
コンビニなどで販売されている電子マネーカードを利用する場合は、購入したカードに記載されているIDを入力することで、購入額相当分のクレジットを自分のアカウントにチャージすることが可能。専用のポイントシステムや決済システムを導入している場合に便利でしょう。
主な活用方法としては、スマホアプリの購入や、映画のレンタル、あるいはサブスクリプションサービスの決済など、デジタルコンテンツの売買となります。
ID決済
ID決済で利用するのは、すでにあるアカウントのIDです。Amazonなどの大手サービスで利用しているIDとパスワードを入力することによって、そのアカウントに登録されている支払い方法で決済できます。
また、登録住所などもそのまま流用されるため、再度配達先の情報などを手入力する必要はありません。ユーザーにとって利便性が高い決済方法で、導入することによって新規客の獲得に期待できるでしょう。
後払い決済
後払い決済は、近年利用者が増えている決済サービスです。サービスにアカウントを登録することで、ユーザーの代わりに決済会社が支払いを立て替えるというもの。あとから分割払いなどで利用者に請求されます。
クレジットカードを持たない人や、月の支払い上限に達してしまった人でも利用できるため、若年層には特に好まれているサービスです。
オンライン決済の費用相場
基本的に、オンライン決済システムの導入にかかる費用は「初期費用」+「月額手数料」+「決済手数料」です。
初期費用はシステム導入時にかかる費用で、月額手数料は固定でかかる月額利用料金、そして決済時に差し引かれるのが決済手数料。これらの費用は導入するシステムによって大きく異なるため、一概にいくらというのは難しいものです。
目安としては、初期費用10万円以下、月額利用料1万円以下、決済手数料2〜10%というところに収まる傾向にあります。ただし、近年は初期費用無料、月額利用料無料などのサービスも充実しているため、うまく予算にあったものを見つけるのも大切です。
オンライン決済方法の選び方
オンライン決済システムを選ぶ際には、顧客属性と商材に注目して選定を進めることが大切です。以下では、自社にあった適切なシステムの選び方のポイントを具体的に説明します。
顧客属性に合う決済方法を選ぶ
1つ目のポイントは、顧客属性にあった決済方法を選ぶことです。
顧客属性にはいくつかのカテゴリがありますが、代表的なのは年齢。クレジットカードの所持率が低い10代向けなのか、消費意欲の高い20〜30代なのか、中高年層なのかなど、まずは年齢をベースに自社のニーズを考えることが大切です。
さらに、国内と国外どちらのユーザーが多いのか、男女のどちらに人気なのかなど、さまざまな視点からサービスを俯瞰してみましょう。
商材と相性の良い決済方法を選ぶ
決済システムを選ぶ際は、一見関係なさそうな商材と決済方法の相性についても無視できません。実はかなり重要なポイントなのです。
例えば、大型家電や高級商材を頻繁に扱う場合、クレジットカード決済の用意が不可欠。デジタルコンテンツの販売を検討する場合には、定期支払いが行いやすいキャリア決済を導入すると良いでしょう。
若者に人気のアパレル商材には後払い決済を導入するなど、さまざまなアプローチが考えられます。
オンライン決済の導入方法
オンライン決済の主な導入方法としては、決済代行会社に依頼する方法と、決済サービス会社に直接依頼する方法の2種類が挙げられます。
どのような決済サービスを導入するのかにもよりますが、多くの場合では決済サービス会社に直接依頼した上で、最適なプランの策定や、導入手続きなどの業務を引き受けてもらうことになるでしょう。
ただし、導入する企業も確認業務などの負担が大きくなるため、手間を減らしたい場合には代行会社を利用するケースもあります。自社のニーズに応じて選ぶと良いでしょう。
オンライン決済を導入する際の注意点
オンライン決済の導入には多くのメリットが期待できる一方で、注意点もあります。コストやセキュリティなど、注意すべきポイントを把握し、無理のない運用を進めましょう。
決済代行会社の手数料には要注意
1つ目の注意点は、手数料の問題です。
決済代行会社を利用すれば手間がかからない上に、自社のサービスにあった決済手段やプランによる運用が可能。その一方で、代行に伴う手数料が発生するため、長期的に運用する場合は費用面の負担が増大します。
代行会社を利用する際には、あらかじめ手数料を正確に把握し、長期運用した場合にどれくらいのコストが発生するのか、しっかりと計算しておきましょう。
決済方法が柔軟な決済代行会社を選ぶ
決済代行会社を利用する際には、豊富な手段を選択できる会社を選ぶことも大切。選択肢が少ない会社の場合、たとえ自社の商品や顧客に合っていなくても、その数少ない決済手段で乗り越えなければいけません。
一方で、決済手段が豊富な会社なら、確実に自社と相性の良い決済方法を紹介してもらえるため、安心して運用できます。さまざまな決済方法の特徴を把握しておき、こちらから相談できる準備も整えておきましょう。
セキュリティ対策を確認する
オンライン決済ではインターネットを介して金銭の取引を行うため、セキュリティ対策には万全の備えが必要です。
脆弱性を抱えた決済システムを利用すると、不正使用や情報漏洩といったトラブルに巻き込まれる可能性があります。 危険性を排除するためには、手数料の安さよりも安心して利用できる決済システムを優先して選ぶことが大切です。
まとめ
今回は、ECショップ運営に欠かせないオンライン決済システムのメリットや、その導入方法などについてご紹介しました。
EC需要が高まるなかで、消費者向けのサービス拡充も事業者側には求められています。ユーザーにとって最適な決済システムを導入することは、リピーターの獲得や顧客体験の向上に必要な取り組みだと言えるでしょう。
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