ナレッジマネジメントツールの選び方とは|失敗しないコツも紹介!
有益な知識や知見を意味する「ナレッジ」は、会社にとって貴重な資産と言えます。そんなナレッジを管理するために開発されたのが、ナレッジマネジメントツール。導入することで、社内で蓄積・共有すべき情報を一元管理できます。
今回は、そんなナレッジマネジメントツールの導入をお考えの方に向けて、ツールの選び方をご紹介。導入に際しての失敗しないコツについても詳しくお伝えします。
- ナレッジマネジメントツール選びでもっとも重要なこととは
- ナレッジマネジメントツールの選びで注意したいは5つのポイント
- ナレッジマネジメントツールの導入で失敗しないための3つのコツ
- おすすめのナレッジマネジメントツール3選
- ナレッジマネジメントツールの選び方でお悩みならプロに相談
ナレッジマネジメントツール選びでもっとも重要なこととは
ナレッジマネジメントツール選びで最も重要なのは「使いやすさ」です。
ナレッジマネジメントツール導入の意義は経験と知識の共有・可視化、情報共有による業務効率化にあります。これまで、仕事の知識や経験は社員個人に属するものであり、仕事は先輩社員の背中を見て学ぶのが一般的でした。しかし、終身雇用が崩れ、社員の知見が蓄積しにくくなった現在、ナレッジマネジメントの在り方も変化してきました。
そこで登場したのがナレッジマネジメントツールです。ツール導入により業務の属人化を防ぎ、情報共有を活性化させることができます。
ツールのスムーズな導入、導入後の定着率の向上は使い勝手=操作性が鍵を握ります。操作性が悪いものは、導入をしても結局使われないまま放置される恐れがあるからです。操作性という点では、できればぱっと見ただけで直感的に扱えるものがベスト。またUIも分かりやすいものを選ぶのが正解です。社員一人ひとりに使いやすさを実感してもらえればツール導入は成功です。
ナレッジマネジメントツールの選びで注意したいは5つのポイント
ここからは、ナレッジマネジメントツール選びで注意したい5つのポイントについて解説をしていきます。実際にナレッジマネジメントツールを選ぶ際は以下のポイントを確認しましょう。
マルチデバイス対応なのか
ナレッジマネジメントツール選びで注意すべき1つ目のポイントは、デバイスです。
ナレッジマネジメントツール選定の際は、できればマルチデバイス対応の製品を選ぶようにしましょう。マルチデバイス対応なら、PCだけでなくスマホやタブレットからもアクセスが可能です。
ナレッジマネジメントツールには顧客情報、購買履歴、顧客からの問い合わせ内容を始め、仕事に必要なありとあらゆる情報が記録されています。スマホやタブレットでもツールが利用できれば、移動中や外出先でも必要な情報を得られます。いつでも、どこでも利用できるかどうかは使い勝手にも通じる重要なポイントとなるため、対応デバイスは必ず確認しましょう。
ほしい機能はあるか、逆に使わない機能はないか
ナレッジマネジメントツール選びで注意すべき2つ目のポイントは、機能です。
現在、さまざまなベンダーからナレッジマネジメントツールが提供されていますが、搭載されている機能はツールによって異なるため、ほしい機能はあるか、逆に使わない機能はないかをよく確認するすることが大切です。
どのような機能が必要か分からない、という場合は、ナレッジマネジメントについてどのような課題があるかを考えてみましょう。自社で問題となっていることが明確かされれば必要な機能も見えてきます。
機能は多いほど良いように思いますが、一般的に機能が多いほど料金は高くなり、操作も複雑です。オーバースペックならではの問題も出てくるため、自社で必要とする機能、将来的に必要になりそうな機能を搭載した製品を選ぶようにしましょう。
規模はマッチしているのか
ナレッジマネジメントツール選びで注意すべき3つ目のポイントは、規模感です。
ナレッジマネジメントツールにはさまざまな製品があり、対象規模も製品ごとに異なります。中小規模向けのタイプの製品もあれば、大規模向けの製品もあります。自社の規模感と合っていない製品を導入すると使い勝手が悪くなるため要注意です。
また規模は費用との関連性も高く、小規模でお得に使えるもの、大規模になるほどお得なものなど料金プランもさまざま。ツール選定に際しては自社の規模にマッチしていることと、予算内に収まっていること、この2点について確認をしましょう。
セキュリティー面に問題はないか
ナレッジマネジメントツール選びで注意すべき4つ目のポイントは、セキュリティー体制です。
ナレッジマネジメントツールは社内の知見を集約するためのツールで、集められた情報のなかには機密情報も含まれます。絶対に外部に漏れてはいけない情報を扱う以上、セキュリティー体制は製品選びの上で重要な鍵を握ります。特にクラウド型のナレッジマネジメントツールを選ぶ場合は、ベンダーが提供するインターネット上のサーバーを利用するため、外部脅威への対策は要確認です。
近年ベンダー側もセキュリティー体制の構築には力を入れていますが、会社によって対応は異なるためセキュリティー体制について内容をよく確認してください。
ナレッジマネジメントツールを導入する目的に沿っているのか
ナレッジマネジメントツール選びで注意すべき5つ目のポイントは、導入目的とのマッチングです。
ツール選定に際しては導入する目的に沿っている製品を選ぶことが肝心です。ナレッジマネジメントツールには「ヘルプデスク型」や「ナレッジ蓄積型」などのいくつか種類があります。ヘルプデスク型はよくある問い合わせなどをヘルプデスクのようにデータ化して蓄積しておくものです。
また、ナレッジマネジメントツールは製品ごとに強みも異なります。導入目的によっても選ぶべき製品は変わるため、自社の導入目的を明確にした上で最適の製品を選ぶようにしましょう。
ナレッジマネジメントツールの導入で失敗しないための3つのコツ
ここからは、ナレッジマネジメントツールの導入で失敗をしないためのコツをお伝えします。実際に製品を導入する際は次の3つの点に注意をしてください。
効果がすぐに出るわけではないことを理解しておく
ナレッジマネジメントツールを導入する際は効果がすぐに出るわけではないことを理解しておくことが大切です。
ナレッジマネジメント自体、取り組んですぐに効果がでるようなものではありません。ツールの導入をしても業務上の効果を発揮するにも時間はかかります。本業をダイレクトに効率化するためのものではないため、効果を実感しにくい部分もあります。
ナレッジマネジメントツールを導入するプロセスでは、体制の構築や社員への説明、操作の教育など時間をかけて取り組むべき事が多々あるため、定着までには手間も時間もかかり、効果がでるのは更にその先です。ただし、運用が軌道に乗ったときには多くのメリットがあるので、効果がでるまで粘り強く運用に取り組むことが大切です。
ナレッジマネジメントの重要性をきちんと共有しておく
ナレッジマネジメントツール導入の注意点として、ツール導入の重要性をきちんと共有しておくことも大切です。
ナレッジマネジメントツール導入の目的は情報共有であり、その先に業務効率化や仕事の属人化からの脱却があります。そのほかにも、会社ごとそれぞれに目的があるでしょう。しかし情報共有は目に見えるものではなく、ナレッジ共有の価値は指標化できるものではないため、重要性が浸透しにくい面があります。社員一人ひとりがツールの重要性を認識できなければ、定着は難しくなり活用は進みません。
ナレッジマネジメントツール導入に際しては、全社的にその重要性を説くとともに、組織改革に必要なツールという認識を普及させた上で導入をすることをおすすめします。
人事評価制度を見直す
ナレッジマネジメントツール導入をする際は人事評価制度の見直しも大切です。
情報共有にはナレッジを持つ人が自身の知識やノウハウを提供することが前提になります。しかしナレッジマネジメントの課題として、情報提供の価値が認識されにくく、ナレッジ共有への積極的な取り組みを評価しにくい点があります。さらに、優秀な社員がノウハウを提供することを忌避するケースもあります。
ナレッジマネジメントツールの導入に際しては、こうした背景をよく理解した上で、ナレッジの提供が人事評価に直結するようなしくみ作りが欠かせません。同時に過度の成果主義から脱却することも大切です。
おすすめのナレッジマネジメントツール3選
最後にナレッジマネジメントツールの導入を検討されている方に向けて、数ある製品のなかからおすすめのナレッジマネジメントツールを3つご紹介します。
Qast
Qastは、東京都渋谷区に本社を構えるanyが提供するナレッジマネジメントツールです。誰でも使えるシンプルさで、初めての方でも簡単に扱える点が人気を集めています。
特徴はQ&Aとwiki機能でナレッジがたまる点です。発信するナレッジはwikiに投稿できるため、誰でも気軽にナレッジ提供ができます。また、誰でも質疑応答できる社員版知恵袋機能も魅力のひとつです。導入に際しては定着までの支援を、経験豊富なナレッジコンサルタントがサポート。安心して導入できる点も嬉しいポイントと言えるでしょう。
料金プランは2種類。複数部署間でナレッジを蓄積したい方向けの「スタンダードプラン」と、セキュリティーや導入後サポートを重視する方向けの「エンタープライズプラン」が用意されています。
NotePM
NotePMは、神奈川県川崎市に本社を構えるプロジェクト・モードが提供するナレッジマネジメントツールです。ITreviewREADER2021で「使いやすさ」No1に輝いた製品で、これまでの登録企業3,000社を突破しています。
特徴的な機能は社内wiki、文書作成、検索機能、柔軟なアクセス制限、閲覧履歴、チャット連携・API対応など。マルチデバイス対応でいつでも、どこでも一元管理されたナレッジを閲覧できます。
料金プランは利用人数、GB数によって変わり、最安の「スターター」は月額1,000円(税込)から、「ベーシック」は月額3,600円(税込)から、最上位の「プレミアム」は月額3万円から利用が可能です。
flouu
flouuは、東京都新宿区に本社を構えるプライズが提供するナレッジマネジメントツールです。シンプルなUIで使いやすさでも定評のある製品です。
文書作成・情報共有を効率化するための機能がバランスよく搭載されており、業務をはじめコミュニケーション、ナレッジ活用のすべてが効率化されます。セキュリティー体制は各種認証やIP制限、データのバックアップ体制、データ暗号化など堅牢な体制を構築。Chatwork、Slack、Googleドライブなどとも連携可能で、情報共有を更に効率化します。
料金プランはユーザー1人あたりの基本料金が550円(税込)/30日、セキュリティーオプションがユーザー1人あたり550円(税込)/30日。別途導入支援サービスを11万円(税込)から提供しています。
ナレッジマネジメントツールの選び方でお悩みならプロに相談
いかがでしたか。ナレッジマネジメントツールの選び方に関する記事は以上です。
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ナレッジマネジメントツールにどのような製品があるかもっと知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
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