ISDNサービス終了後の今、どうすべき?電話の代替はIP電話がおすすめ

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「ISDNサービスが終了したが、自社のEDIやPOS、そして電話環境はどうすれば…」「今からでも対策は間に合うのか…」そんな不安を抱えていませんか?

2024年にISDNのデータ通信が終了し、EDIやPOS端末はインターネット回線を利用したシステムへの移行が必須となりました。そして、これを機に、同じくISDN回線で利用していた電話環境を見直し、より高機能でコストも安い「IP電話」へ切り替える絶好の機会となっています。

本記事では、ISDNサービス終了に伴う企業の正しい対応策を解説。特に、後継の電話システムとして「IP電話」をおすすめする理由とメリットに焦点を当てて、分かりやすくご紹介します。

ISDN回線とは

ISDN(Integrated Services Digital Network)とは、直訳すると「サービス総合デジタル網」という意味となり、電話回線を利用したインターネット通信技術のことです。デジタル回線によるインターネット接続が可能となっており、高速で安定した通信ができたことから、アナログ回線に代替して広く普及した歴史があります。
ISDNとは正式にはサービス名ではなく国際規格の名称。日本国内においては、NTTグループが「INSネット64」という名称でISDN通信サービスを提供しています。

ISDN回線の仕組み

ISDNでは、DSU(Digital Service Unit)と呼ばれるデジタル信号を処理する装置を設置して、電話機・FAX・パソコン等のデータ送受信を行います。DSUと直接接続できる機器もありますが、一般的にはTA(Terminal Adapter))と呼ばれる装置を介してDSUとの通信を行います。
これらの装置を利用することで、従来のアナログ回線と同じ電話線にて、デジタル回線を利用できる仕組みとなっています。

アナログ回線とデジタル回線(ISDN回線)の違い

アナログ回線とISDN回線は、回線自体は同じものが使用されています。両者の違いは、使用するデータの変換方式にあります。

・アナログ回線
数値化されていない音声データを電気に乗せて伝達。
・ISDN回線
音声データを数値に変換したデジタルデータを電気に乗せて伝達。

ISDN回線では、デジタル化されたデータを用いることで、アナログ回線と比べて高品質な通話や通信を行うことができます。
具体的な特徴・メリットについて、以降に解説します。

ISDN回線の特徴・メリット

ISDN回線が長年使用されてきた理由は、相応のメリットがあるためです。ここでは、ISDN回線の主な特徴・メリットについて解説します。

音声品質が優れている

ISDN回線は、デジタル化した音声により通話を行うため、高品質で安定的な音声通話を実現できることが大きなメリットです。
アナログ回線のように、通話にノイズが交じったり音質が劣化したりすることが無いため、距離に左右されず常にクリアな音声で通話を行うことが可能。取引先との商談や顧客対応などの重要なシーンにおいても、確実性・信頼性の高い対応を行うことができます。
このような特性から、ISDN回線はビジネスホンの回線として適しており、多くの企業で利用されています。

盗聴されにくい

ISDN回線は、盗聴されにくいという特性を持つことも大きな特徴・メリットです。
アナログ回線は、音声データが直接電気と一緒に回線内を伝わるため、電気信号を処理できる機器があれば盗聴は比較的容易に行うことができます。一方で、ISDN回線はデジタル化された音声データが回線を伝わるため、信号をキャッチできず盗聴は困難。また、この性質から盗聴のターゲットにされにくいという利点もあります。
企業が重要な情報を取り扱ううえで、盗聴のリスクを低減できることは大きなメリットです。

1回線で2通話同時に接続できる

ISDN回線ならではの特徴が、1つの回線で2つの通話を同時に行えることです。アナログ回線は1つの通話に回線を丸ごと使用する必要がありますが、ISDN回線は音声をデジタル化することで、半分以下のデータ量で済むためです。
そのため、2つの通話を同時に処理して効率的な電話対応を行ったり、通話を行いながらインターネット回線を利用したりといったことが可能。効率性・利便性・コストの面で優れていることから、IP網が発達する以前はビジネス用回線の主流として活用されていた実績を持ちます。

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ISDN回線は2024年にサービス終了予定


ここでは、サービス終了のスケジュールと、サービスが終了する理由について解説します。現在ISDN回線を利用中の方は、早めに対策を講じておくためにも、ぜひご確認下さい。

ISDN回線終了のスケジュール

ISDN回線のサービス終了は、段階を経て徐々にIP網へと移行されるスケジュールとなっています。現在ISDN回線を利用している方は、新システム・回線への移行をスムーズに進めるためにもスケジュールを把握しておく必要があります。
以下は、東日本電信電話株式会社および西日本電信電話株式会社が2017年に発表したスケジュールです。

■2017年~(準備段階)
・仕様検討
・標準化
・開発検証
・接続場所準備
■2021年1月~(IP接続スタート)
・他事業者とのIP接続
・加入者交換機のIP網への接続
・他事業者の固定電話着信のIP網への接続
■2024年1月~(固定電話切替開始)
・契約の引き継ぎを一斉に実施
■2025年1月(回線切替完了)

参考:東日本電信電話株式会社 西日本電信電話株式会社「固定電話のIP網への移行後のサービス及び移行スケジュールについて」
https://www.ntt-east.co.jp/release/detail/pdf/20171017_01_01.pdf

既存のISDN通信機器は2024年1月時点で使えなくなるため、補完策としてメタルIP電話でのデータ通信が2027年まで提供される予定となっています。

ISDN回線が終了する主な理由

ISDN回線のサービス終了が予定されているのには、回線を提供する事業者側の理由があります。ここでは、ISDN回線が終了する主な理由について解説します。
どのような理由でサービスが終了するのかを確認しておきましょう。

1.設備の老朽化

ISDN回線が廃止される最大の理由は、設備の老朽化です。ISDN回線に必要なアナログ電話網の設備は、長年使用され続けてきたことから老朽化が進んでおり、2025年には限界を迎えると考えられています。保守も困難となりつつあり回線品質を維持できないことが、IP網への移行が決定された最大の理由となります。

2.利用者の減少

近年では、スマートフォンや高速インターネット回線の普及により、固定電話やISDN回線の利用者数が大幅に減少していることも、サービス終了の大きな理由のひとつです。
個人の利用者は非常に少なく、利用しているのはEDIを活用している事業者が中心。ニーズが少なくなったサービスがいずれ終焉を迎えるのは、ISDN回線も例外ではありません。

3.IP通信の普及

現代では、光回線を中心とした高速で高品質な通信を行うことができるIP網が普及しています。これらの回線は安価で利便性にも優れているため、わざわざ速度が遅く高価なISDN回線を利用する必然性は薄れてきています。
主流として活用されている回線がアナログ回線からIP網へ移ったことも、ISDN回線のサービスが終了を迎える大きな要因と言えるでしょう。

4.固定電話回線の減少

かつて国内で広く普及していた固定電話はアナログ回線もしくはISDN回線を利用して通話を行っていましたが、固定電話回線の利用者数・契約者数は、1997年からの20年間で約67%、契約者数では4,228万件と大幅に減少しています。ISDN回線によるインターネットの利用だけでなく、固定電話の利用が減少していることも、サービス終了の大きな要因となっています。

参考:NTT東西「固定電話のIP網への移行後のサービス及び移行スケジュールについて」https://www.ntt-east.co.jp/release/detail/pdf/20171017_01_01.pdf

ISDN回線の終了が企業に与える影響

ISDN回線は、上記のサービスが終了する理由でもご紹介したように、2000年代以降は減少を続けています。しかし、2018年時点において約200万件もの事業用回線が持ちられている事実があり、これらの企業はサービス終了に伴い企業活動・業務遂行に支障をきたす恐れがあります。
ISDN回線の終了により懸念される具体的な影響について以下に解説します。

EDIへの影響

EDI(Electronic Data Interchange)とは、電子データ交換と訳され、企業間の商取引に活用されるシステムのことを言います。従来のEDIはISDN回線を利用して通信を行う方式となっているため、サービス終了の影響を受け利用することができなくなります。
国内では約50万社以上がEDIを活用しており、なかにはISDN回線のサービス終了について認知していない企業も存在しているため、回線やシステムの切替について対応が追い付かない企業が生じるリスクが懸念されています。

その他システムへの影響

ISDNは、EDI以外にもさまざまな分野の端末・機器に利用されています。例えば、以下のようなものが挙げられます。

・POSシステム
・CAT端末
・警備端末
・レセプト請求
・銀行ATM
・FAX
・WAN(広域通信網

EDIと同じくISDN回線のサービス終了によりこれらの機器も利用できなくなるため、新たな回線・システムの導入を行わなければ通信不可・業務停止といった深刻な影響が発生します。新システム・回線の導入は時間を要する場合もあるため早めに検討しておくことが重要です。

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【重要】ISDN回線の通話モードは終了しない

ISDN回線(INSネット)は、「ディジタル通信モード」「通話モード」「パケット通信モード」の3種類のサービスが提供されています。
ISDN回線のサービスが終了するという言葉が先行しており、サービス全体が無くなると思っている方が多くいますが、正しくはサービスが終了するのはISDNの「ディジタル通信モード」のみです。音声通話に使用される通話モードやパケットデータの通信を行うパケット通信モードに関しては2024年1月以降も残り続けるため、引き続きサービスを利用することができます。

「ディジタル通信モード」を利用しているか確認する方法

ISDN回線自体は無くなりませんが、ディジタル通信モードが最も大きな影響を及ぼす事実に変わりはありません。上記で解説した通り、ISDNのディジタル通信モードは非常に多くのシステムや機器に利用されているため、自社での利用状況について明確化しておくことが非常に重要。
NTTから送付されてくる請求書に記載されている「INS通信料」がディジタル通信モードの利用料に該当するため、複数月の請求書をチェックして利用状況を確認しておくことをおすすめします。

ISDN回線の終了に伴い企業が行うべき対応

ISDN回線を利用し続けてきた企業は、サービス終了に伴い然るべき対応を行うことが必要となります。
主な対応は、「別の回線への代替」と「新しいEDIシステムへの移行」です。
ここでは、企業が行うべき上記2点の対応についてそれぞれ解説します。

インターネット回線の切り替え

ISDN回線の終了に伴い企業がまず行うべき対応は、別のインターネット回線への切替です。回線が利用できなくなる前に、代替となる別のインターネット回線を用意しておく必要があります。
候補としては、現在主流として利用されている光回線が挙げられます。ISDN回線は最大64kbpsの通信速度ですが、一般的な光回線の速度は下り最大1Gbps。業務効率も高まるため、回線切替のメリットは大きなものとなります。帯域保証や安定性など、回線の品質とコストを考慮して、ISDNの代替となる回線を検討しておきましょう。

EDIの切り替え

ISDN回線を使用したEDIは利用できなくなるため、新しいEDIシステムの移行も必要です。以下のようなメリットから、インターネットEDIへの移行が優先的な候補として挙げられます。

・世界共通のインターネット上での利用が可能
・高速で大容量のデータ通信が可能
・画像・動画などさまざまなファイルの取り扱いが可能
・ISDN回線よりも通信コストが安価

EDIの移行は導入・調整・テストに多くの工数を要するため、早めに着手することが重要です。

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電話についてもISDN回線からの切り替えが必要?

ISDN回線のサービス終了は、INSネットのディジタル通信モードが対象です。通話モードは引き続きサービス提供が行われるため、特に影響を受けることはありません。
しかし、デジタル通信を行う電話機・FAX等を利用している場合は別のサービスへの移行等の対策を行う必要があります。
切替が必要である場合は、多くのメリットが得られるIP電話がおすすめです。以下に、IP電話への切替を行うメリットについてご紹介します。

IP電話へ切り替えるメリット

IP電話には、以下のような従来の電話機とは異なるさまざまなメリットがあります。

・初期費用が安価
機器の購入・設置・配線工事は不要であるため、導入コストが安価。
・通話料金が安い
従来の電話回線よりもリーズナブルな料金で利用できる。
・システム連携性に優れている
さまざまなシステム・アプリとの連携が可能であるため、利便性・効率性が向上。
・PCやスマホでの利用が可能
PCやスマホ等の端末で利用が可能なため、テレワーク対応や社外への取次も容易。
・複数拠点での利用が可能
複数拠点の電話システムをまとめて管理可能。

以上のことからもISDN回線から別の回線への切替に伴い、電話機に関してもIP電話へと切替を検討することをおすすめします。

▼法人向けでおすすめのIP電話サービスはこちらの記事でご紹介しています。
法人におすすめのIP電話9選!比較・メリデメも

まとめ

ISDN回線は2024年にサービス終了が予定されています。終了するのはディジタル通信モードのみとなりますが、システムや機器で利用している場合は、システム移行・回線切替等の対策を早めに行っておく必要があります。
通話モードに関しては引き続き利用可能ですが、IP電話を利用するメリットは大きいため、ディジタル通信モードを利用しない電話機・FAX等を利用している場合においても、この機会に切替を検討するのがおすすめ。アイミツでは、IP電話サービスの比較やおすすめの発注先の紹介など、スムーズな移行を支援するサービスを提供していますので、お気軽にご相談下さい。

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