【専門家監修】名刺管理ソフトとは?メリット・デメリットや導入する目的を解説
月何十件も名刺交換をしていると、名刺の管理が煩雑になりがち。膨大な名刺を紙(アナログ)のまま管理し続けていると、必要な顧客情報をすぐに探し出せません。名刺管理ソフトを導入し、名刺情報のデジタル化を早急に進めましょう。名刺管理ソフトを利用すれば、名刺のデジタル化による業務効率化だけでなく、セキュリティリスクを軽減するなど多くのメリットがあります。
本記事では、名刺管理ソフトのメリット・デメリットや導入目的について詳しく解説します。膨大な名刺の管理にお悩みなら、ぜひ本記事を読んで名刺管理ソフトの導入を検討してみてください。
営業&マネジメント人材育成のプロ
高橋 研
早稲田大学大学院理工学研究科修了。新卒入社した株式会社ファンケルにおいて製品開発・マーケティング業務を経験。その後2社で営業職を経 …続きを見る
早稲田大学大学院理工学研究科修了。新卒入社した株式会社ファンケルにおいて製品開発・マーケティング業務を経験。その後2社で営業職を経験し2013年に株式会社アルヴァスデザインを創業。「人の可能性を拓き営業する/されるが楽しい世の中を実現する」をビジョンとして掲げながら人材開発事業を経営 株式会社アルヴァスデザイン 代表取締役CVO
※監修者はSaaSの「選び方」についてのみ監修をおこなっており、掲載している企業・サービスは監修者が選定したものではありません。掲載企業・サービスの調査・情報収集・選定はPRONIアイミツ編集部が独自に行っております。
- 名刺管理ソフトとは
- 名刺管理ソフトで実現できること・機能一覧
- 名刺管理ソフトのメリット
- 名刺管理ソフトのデメリット
- 【比較表】名刺管理ソフトの一覧
- 代表的な名刺管理ソフト3選
- まとめ:名刺管理をデジタル化し、効率的な営業活動を
- よくある質問
名刺管理ソフトとは
名刺管理ソフトとは、名刺情報を管理するためのソフトウェアです。名刺に書かれている企業名や氏名、電話番号といった情報をスマホやスキャナで読み取ることで、名刺管理ソフト上で管理できるようになります。保存した情報は簡単に社内共有できるため、さまざまな用途で活用可能です。
名刺管理ソフトを導入する目的
紙で名刺を管理していると、以下のような課題が出てきます。
- 枚数が増えるにつれて管理が難しくなり、時間がかかる
- 個々人で名刺を管理していると、他の社員に名刺情報がシェアされず、有効活用できない
- 名刺を紛失する(情報漏えいのリスク)
これらの課題を解決することが名刺管理ソフトを導入する目的となります。次の章では、名刺管理ソフトを導入するメリットを詳しく解説します。
名刺管理ソフトで実現できること・機能一覧
名刺管理ソフトの主な機能をもとに、実現できることを解説します。
機能 | 解説 |
---|---|
OCRスキャナー | スキャンした名刺の中にあるテキストを認識し、文字データに自動で変換することができる |
オペレーターによるデータ修正 | システム提供会社のオペレーターが手動でデータを入力・修正してくれる |
名刺共有機能 | 社内のメンバーと手軽に名刺をシェアし、共同で管理することができる |
名寄せ機能 | 同一人物の名刺情報を、社名や氏名などの情報を元にして自動でデータをまとめてくれる |
キーワード検索機能 | 氏名・会社名・所属部署などのキーワードで名刺情報を検索できる |
タグ付け機能 | タグを付けることで担当部署や役割をわかりやすく表示できる |
メール配信機能 | 登録している名刺の宛先に一括でメールを配信することができる |
コンタクト履歴 | 商談履歴や接触履歴などのメモを残すことができる |
オンライン名刺機能 | URLを送付することで、誰にでも簡単に名刺情報をお届けできる |
マルチデバイス対応 | パソコン・スマートフォン・タブレットで名刺管理ソフトを利用できる |
名刺管理ソフトは、名刺情報のデジタル化や効率的な管理を実現するツールです。例えばOCRスキャナーを活用して名刺を簡単にデータ化し、キーワード検索やタグ付けによる迅速な情報検索を可能にします。また、共有機能により、チーム全体で名刺データを活用し、営業活動や顧客対応の効率化に寄与。さらに、オンライン名刺機能やマルチデバイス対応により、リモートワークや外出先でもスムーズに業務を進められます。名刺管理を通じて、営業プロセスの最適化と顧客関係の強化が期待できます。
名刺管理ソフトのメリット
ここからは、名刺管理ソフトがどのようにビジネスをサポートするかを詳しくご紹介します。
- 名刺の管理を効率化できる
- 名刺情報を社内で共有できる
- 情報漏洩のリスクを軽減できる
- 他ツールとの連携で業務効率を向上できる
名刺の管理を効率化できる
名刺管理ソフトには、業務効率化に役立つ多くの機能が搭載されています。検索機能を使えば、保存した情報を瞬時に見つけることが可能です。会社名や氏名、ステータスなどでソートもできるので、一部の情報しか思い出せない場合でも、目的の情報にたどり着けます。また、CRMやSFAと連携することで、名刺管理ソフトの情報を他のシステムにも反映できるため、何度も情報を入力する手間を省くことが可能です。
名刺の読み取りの際にOCR(光学文字認識)機能を活用することで、文字や写真から得るデータをより正確にデジタル化できます。
名刺情報を社内で共有できる
名刺管理ソフトを使えば、名刺情報を一元管理できるため、社員が個々に名刺を管理している状態や、社内でまとめて管理しているものの情報共有ができていない状態を改善できます。名刺情報の更新もできるため、常に最新情報を業務で活用可能です。
また、どの社員がどのクライアントとコンタクトを取っているかや、過去のコンタクト歴を確認できるので、重複してコンタクトを取ってしまう事態も防げます。
情報漏洩のリスクを軽減できる
名刺管理ソフトを導入すれば名刺を物理的に管理する必要がなくなるため、情報漏えいのリスクを大幅に減らせます。ログ管理を行える名刺管理ソフトであれば、不正利用の抑止が期待できます。プライバシーマークを取得しているサービスであればより安全です。
営業&マネジメント人材育成のプロ
高橋 研のコメント
他ツールとの連携で業務効率を向上できる
名刺管理ソフトと他ツールを連携することで、業務効率を大幅に向上させることが可能です。例えば名刺管理ソフトに登録された顧客情報が自動的にCRMへ同期されることで、手動入力の手間を省き、入力ミスやデータの重複を防げます。
また、メール配信ツールと連携することで、顧客リストの作成やターゲット層への迅速な情報発信が可能に。他にも社内チャットツールと連携すれば、名刺情報を基にしたスムーズな社内共有も実現します。他ツールとの連携機能は日常業務の無駄を削減し、より戦略的な業務運営をサポートします。
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名刺管理ソフトのデメリット
一方、名刺管理ソフトを導入する際には、自社にマッチしたものを選ばないとデメリットも生じてしまいます。どのようなデメリットがあるのかも確認しておきましょう。
- 初期費用やランニングコストが発生する
- 名刺をデータ化するのに時間がかかる
- セキュリティリスクやデータ管理の不安がある
初期費用やランニングコストが発生する
アナログの管理では初期費用やランニングコストは発生しませんが、名刺管理ソフトを導入すると、導入時や毎月または毎年の利用料金がかかります。一方で、初期費用や月額料金が無料で提供されている名刺管理ソフトもあるので、もし費用が気になるようであれば、無料のサービスから始めることもおすすめです。
名刺をデータ化するのに時間がかかる
名刺が数枚であれば短時間で済みますが、溜めこんでいる場合はデータ化に時間がかかります。そのため、定期的に名刺情報をデータ化するようにしましょう。名刺のスキャンを楽にするために、名刺を一気に取り込めるスキャナやOCR機能を利用することもおすすめです。また、データ化の代行サービスを利用することも検討してみてください。
セキュリティリスクやデータ管理の不安がある
セキュリティが向上するというメリットと相反しますが、クラウドに名刺情報を上げるということは、サイバーリスクに晒されるということです。安全に名刺情報を取り扱うためには、セキュリティ対策がきちんと施されている名刺管理ソフトを導入しましょう。また、名刺情報をはじめとする個人情報の取り扱いに関する研修を実施し、従業員のセキュリティ意識を高めることで、情報漏えいのリスクを最小限に抑える努力が必要です。
【比較表】名刺管理ソフトの一覧
ここからは実際に、名刺管理ソフトの初期費用・月額料金・登録可能枚数を比較します。以下の比較表をご覧ください。
サービス名 | 向いている企業 | 初期費用 | 月額料金 | スキャン方法 | 登録可能枚数 |
---|---|---|---|---|---|
Sansan | 中小企業、大企業 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | スマートフォン、スキャナ | 無制限 |
CAMCARD BUSINESS | 中小企業、大企業 | 要問い合わせ | 1,700円~/ID ※最低5IDから契約可能 |
スマートフォン、スキャナ | 無制限 |
Eight Team | 30名未満での利用を推奨 | 無料 | 基本使用料:10,000円 アカウント料:10名まで無料 11名以降1名あたり500円 |
スマートフォン、スキャナ | 無制限 |
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代表的な名刺管理ソフト3選
ここからは代表的な名刺管理ソフト3選を紹介していきます。それぞれ特徴が異なるため、自社にあったソフト選びの参考にしてください。
- Sansan
- CAMCARD BUSINESS
- Eight Team
名刺管理ソフトの選び方を理解してからサービスを選びたいという場合は、以下の記事で選ぶときのポイントを確認しましょう。
-
料金
お問い合わせ -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
Sansan株式会社が提供する「Sansan」は、国内トップシェアを誇る法人向け名刺管理ソフトです。これまでに9,000社(※1)が利用しており、日本国内市場シェアは82.4%(※2)に上ります。
OCR機能を搭載しており、かつオペレーターの手入力によって修正を加えるため、100%に近い高精度で名刺情報をデータ化できます。組織全体の状況を自動で集約することもできるため、組織ツリーを活用してアプローチすべき人物の見える化や、営業戦略の強化も行うことが可能です。
※1 ※利用企業数は、日本を含めて営業DXサービス「Sansan」をご利用いただいている契約数。
※2 出典:営業支援DXにおける名刺管理サービスの最新動向2024(2024年1月 シード・プランニング調査)
- OCR(文字認識)のデータ化
- スキャナーでの名刺取り込み
- オペレーターの手入力でのデータ化
- スマホ写真撮影での名刺取り込み
- 名刺情報URLの発行(オンライン名刺機能)
- パソコン対応
- 名刺の共有機能
- 登録名刺へのメール一斉配信
- 名刺情報の名寄せ機能
- 名刺情報の反社チェック機能
-
使い勝手がとても良いので従業員の評判はなかなかですかね。名刺は営業してると溜まってくるのでソフトウェアで管理できるのはありがたいですね。
-
ただ単純に名刺を管理するのではなく、異動ニュースや組織ツリーも自動生成されるのは非常に良い。 自分以外の人が獲得した名刺情報も一元管理できる為、退職者が出た際の引き継ぎ漏れ等のリスクも低減できていると思われる。
-
料金
月1,700円/ID -
初期費用
0円
-
最低利用期間
3ヵ月
-
最低利用人数
5ID
キングソフト株式会社が提供する「CAMCARD BUSINESS」は、全世界で1.1億人以上のユーザーが利用している名刺管理アプリ。日本語以外にも英語や中国語など17ヶ国語に対応しているため、グローバルに展開している企業におすすめです。
世界トップクラスの画像補正・OCR機能により、名刺画像をたったの5秒でデータ化します。オペレーターによる名刺データの修正サービスも提供されており、修正時間は最短5分です。テキストや画像付きメモ、商談リマインダーなどの情報も名刺データに添付できるので、CRM的な活用も可能です。
- OCR(文字認識)のデータ化
- スキャナーでの名刺取り込み
- オペレーターの手入力でのデータ化
- スマホ写真撮影での名刺取り込み
- オフライン利用
- 名刺情報URLの発行(オンライン名刺機能)
- パソコン対応
- 名刺の共有機能
- 登録名刺へのメール一斉配信
- 名刺情報の名寄せ機能
-
写真撮影後にすぐ携帯と連携されるので非常に便利。グループ分けも出来るので、管理が大変しやすい。
-
スキャンの精度が高く、英語、日本語いずれも読みとってくれる。データの管理も容易である。価格フリーで十分な機能がある。
-
料金
月18,000円 -
初期費用
0円
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
Sansan株式会社が提供する「Eight Team」は、中小企業向けの名刺管理サービスです。4,000社もの中小企業から選ばれています(2024年7月現在)。名刺情報の共有機能により、誰と誰がいつコンタクトを取ったかを簡単に把握でき、営業活動の効率が向上します。また、名刺情報はスマホアプリやPCで閲覧できるため、どこにいても必要な情報にアクセスできます。
さらに、名刺情報に会話内容をメモできる機能や、名刺をタグでグルーピングする機能も搭載されています。
- OCR(文字認識)のデータ化
- スキャナーでの名刺取り込み
- スマホ写真撮影での名刺取り込み
- 名刺情報URLの発行(オンライン名刺機能)
- パソコン対応
- 名刺の共有機能
- 名刺情報の名寄せ機能
- 名刺情報へのタグ付け機能
- 名刺情報のキーワード検索機能
- 同一名刺取得者の検索
-
写真を撮るだけで自動入力してもらえる上、管理がしやすくなった 名刺を持ち歩かなくても、いつでも見ることができる アプリから電話をかけられる
-
新たに名刺交換した人をiPhone連絡先に入力しておかなくても、着信時に氏名が表示されるのが非常に便利です。 名刺交換日時を正確にしておくと、iPhoneカレンダーの過去のスケジュールと照らし合わせることができ、その方とどの様な会合で名刺交換したかが一目瞭然なのも良いです。
まとめ:名刺管理をデジタル化し、効率的な営業活動を
今回は、名刺管理ソフトの機能や導入するメリット・デメリットを中心に、代表的な名刺管理ソフトも紹介しました。名刺管理ソフトを導入することによって、名刺データの一括管理を叶えることができます。営業活動の効率化にもつながるため、名刺管理や名刺の有効活用にお悩みの場合は導入を検討してみましょう。
アイミツでは「名刺管理ツールを厳選比較」の記事でおすすめの名刺管理ソフトをまとめて紹介しているため、名刺管理ソフトをお探しの方はあわせてそちらもご覧ください。
数ある名刺管理ソフトを比較して自社のニーズに合ったものを選ぶのは大変です。「まず候補を絞りたい」という担当者はぜひPRONIアイミツを活用ください。PRONIアイミツでは、いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合った名刺管理ソフトが分かる診断(無料)ができます。
よくある質問
名刺管理ソフトについて、よくある質問に回答します。
名刺管理ソフトの選び方は?
名刺管理ソフトを選ぶ際には、自社の課題や業務ニーズに適した提供形態や機能を把握することが重要です。例えばクラウド型のソフトはコストを抑えつつインターネット環境でどこからでも利用可能であり、オンプレミス型はデータを自社管理できるためセキュリティを重視する企業に適しています。
他にも、データ化の正確性や業務効率が大きく影響のあるOCR機能の精度やオペレーターによるデータ修正機能の有無も比較ポイントです。また、名刺共有機能やCRMとの連携機能は、営業活動の効率化や情報共有の強化に役立ちます。費用面では、初期費用や月額料金だけでなく、追加費用の有無も確認しましょう。さらに、導入実績や業界シェアを調べることで、信頼性やサポート体制を把握できます。
自社ツールとの連携や対応規模も考慮し、最適なソフトを選ぶことが成功のカギです。名刺管理ソフトの選び方について詳しく知りたい方は「名刺管理ソフトの選び方」に関する記事をご参照ください。
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相場がわからない
複数を比較しづらい
プロが代わりに探して紹介します!
営業&マネジメント人材育成のプロ
高橋 研
株式会社アルヴァスデザイン 代表取締役CVO
早稲田大学大学院理工学研究科修了。新卒入社した株式会社ファンケルにおいて製品開発・マーケティング業務を経験。その後2社で営業職を経験し2013年に株式会社アルヴァスデザインを創業。「人の可能性を拓き営業する/されるが楽しい世の中を実現する」をビジョンとして掲げながら人材開発事業を経営
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