クラウド型コールセンターシステムおすすめ5選!クラウドのメリットや注意点も解説
顧客からの電話に対応するコールセンターや営業で架電を行う企業の多くは、業務効率化を図るためにコールセンターシステムの導入を進めています。中でもクラウド型のシステムは、費用の安さや手軽さから導入を検討する企業も増えています。
本記事では、クラウド型コールセンターシステムの種類や、機能・料金比較でおすすめのシステム5選を紹介します。電話対応を効率化し、生産性を高めたいコールセンター管理者はぜひご覧ください。
- クラウド型コールセンターシステムとは
- クラウド型コールセンターシステムの主な機能
- クラウド型コールセンターシステムを導入するメリット
- クラウド型コールセンターシステムの比較表
- 【2024年最新】おすすめのクラウド型コールセンターシステム5選
- クラウド型システムのデメリット・注意点
- コールセンターシステムの選び方
- まとめ:ツール活用でオペレーター業務の効率化を目指そう
クラウド型コールセンターシステムとは
クラウドコールセンターシステムとは、顧客対応に必要な電話・チャット・メールなどの機能をクラウド上に構築し、インターネット経由でアクセスできるシステムです。物理的なサーバーや複雑なインフラを自社で設置する必要がないため、導入のスピードが速く、初期費用を抑えられるのが特徴です。リモートワーク環境でも柔軟に対応できるため、ハイブリッド勤務を推進する企業や、複数の拠点で運営する企業に採用されています。
オンプレミス型との違い
オンプレミス型コールセンターシステムは、自社のサーバーやデータセンター内にコールセンター機能を設置し、運用する形態です。クラウド型と比較してカスタマイズ性が高く、セキュリティ要件や企業独自のニーズに応じた設計が可能というメリットがあります。しかし、初期投資が高額になりがちで、サーバーのメンテナンスやアップデートには専門知識が必要なため、IT部門の負担も大きくなりがちです。手軽に安い費用でコールセンターシステムを構築したいならクラウド型がおすすめです。
比較項目 | クラウド型 | オンプレミス型 |
---|---|---|
機器 | クラウド上 | 自社のサーバーやデータセンター内 |
カスタマイズ性 | △ | 〇 |
保守運用 | サービス提供元が行う | 自社で行う |
費用 | ランニングコストが発生(1ユーザーあたり2,000円~) | 初期費用が高額な傾向 |
クラウド型コールセンターシステムの主な機能
クラウド型コールセンターシステムには、着信処理や発信機能、業務分析まで幅広い機能があり、組み合わせることでさまざまな効果を得ることが可能です。以下、コールセンターシステムの機能を詳しく解説します。
機能 | 概要 |
---|---|
CTI機能 | 電話とコンピュータを連携 |
CRM機能 | 顧客情報を一元的に管理 |
FAQシステム | 顧客の質問をデータベース化 |
PBX機能 | インターネットを通じて通話を管理 |
自動音声機能 | 問い合わせを音声ガイダンスで案内 |
CTI(コンピュータと電話の連携)機能
CTI(Computer Telephony Integration)は、電話とコンピュータを連携させる技術で、顧客情報を通話と同時に表示することが可能です。これにより、オペレーターは顧客が過去にどのような問い合わせをしたか、購入履歴などを瞬時に確認でき、よりパーソナライズされた対応ができます。また、通話内容の記録や、CRMシステムと連携して顧客データを一元管理することができ、オペレーターの応対効率が大幅に向上します。CTIは、顧客満足度の向上に大きく寄与します。
CRM(顧客情報管理支援)機能
CRM(Customer Relationship Management)は、顧客情報を一元的に管理し、オペレーターが通話中に顧客の詳細情報を即座に把握できる仕組みです。過去の購入履歴や問い合わせ内容、個別のニーズに基づいて、適切な対応を迅速に提供できるため、顧客満足度の向上に貢献します。さらに、営業活動やカスタマーサポートの品質改善にもつながり、長期的な顧客関係を構築することが可能です。CRMとの連携は、業務効率化と収益向上に大きな効果をもたらします。
FAQシステム
FAQシステムは、顧客がよく抱く質問を事前にデータベース化し、オペレーターの手を借りずに顧客自身が問題解決できるようサポートするシステムです。ウェブサイトやチャットボットとの連携が可能で、顧客は簡単に答えを検索できます。これにより、問い合わせの量を減らし、オペレーターは複雑な問題に集中できるため、全体的な業務効率が向上します。また、FAQデータを定期的に見直すことで、顧客のニーズに迅速に対応できる仕組みを維持できます。
PBX機能
クラウド型コールセンターシステムのPBX(Private Branch Exchange)機能は、内線電話の管理や外線の発着信を効率化する役割を担っています。クラウド型PBXを使うことで、ハードウェアの設置が不要となり、インターネットを通じてどこからでも通話を管理できるようになります。この機能により、通話の転送や保留、さらには部署間のスムーズな連携が可能になり、柔軟でスケーラブルな対応が実現します。さらに、音声データがクラウド上で保存されるため、コール内容の確認やデータ分析に活用しやすい点も大きなメリットです。
自動音声機能
自動音声機能は、顧客からの問い合わせを受けた際に、事前に設定した音声ガイダンスで案内する機能です。このIVR機能を活用することで、顧客はオプションを選んで自分の目的に最適な担当部署に迅速に接続できます。たとえば、「1番を押すとサポート部門へ」「2番でセールス部門へ」といった設定ができるため、窓口の自動振り分けが可能です。この自動音声機能により、オペレーターは必要な対応に集中でき、顧客は待ち時間の短縮とスムーズな案内を受けられます。
クラウド型コールセンターシステムを導入するメリット
クラウド型コールセンターシステムを導入することで、顧客対応業務が大幅に効率化され、顧客満足度の向上やオペレーターの負担軽減が期待できます。ここでは、具体的にコールセンターシステムを導入するメリットを解説します。
オペレーターの負担を軽減できる
クラウド型コールセンターシステムには、オペレーターの業務を支援するさまざまな機能が搭載されています。自動音声機能(IVR)やチャットボットなどの自動化機能が備わっているため、顧客の問い合わせを自動で適切な部署に振り分けたり、一般的な質問に即座に対応したりすることが可能です。これにより、オペレーターは複雑な問い合わせやフォローアップのみに集中できるため、対応の質が向上し、業務の負担が軽減されます。
顧客満足度の向上に期待できる
コールセンターシステムを導入することで、ACDやCTIの機能を活用したスムーズな電話対応が実現します。例えば、顧客が問い合わせをした際、最適なオペレーターに自動で振り分けられ、迅速に問題解決が進むため、顧客の待ち時間が短縮されます。これにより、顧客はストレスなくサービスを受けられるため、顧客満足度が向上します。スムーズな対応はリピーターの獲得にもつながり、企業のブランドイメージ向上にも寄与します。
通話記録で応対データの分析ができる
コールセンターシステムには、通話録音機能やレポート機能が含まれており、オペレーターの応対品質を定期的にモニタリングできます。これにより、オペレーターの弱点を把握し、トレーニングの改善に役立てることが可能です。さらに、レポートをもとにKPIを分析し、オペレーターごとのパフォーマンスを可視化することで、品質管理を徹底できます。結果として、応対スキルの向上が期待でき、顧客に対するサービスレベルも改善されます。
クラウド型コールセンターシステムの比較表
クラウド型のコールセンターシステムは、各システムごとに導入実績数や月額料金などが異なり、選ぶ際の指標となります。以下、おすすめのクラウド型コールセンターシステムを一覧表でまとめたので、ぜひサービス選びの参考にしてください。
サービス名 | 導入実績数 | 月額料金 |
---|---|---|
BIZTEL コールセンター | 2,000社以上 | 15,000円~ |
Service Cloud | 15万社以上 | 3,000円~/1ユーザー |
MiiTel Phone | 1,400社以上 | 5,980円/1ユーザー |
Zendesk | 20万社以上 | 8,200円~ |
CT-e1/SaaS | 3万1000席 | 5,000円~ |
比較すると「Service Cloud」「Zendesk」は他社と比較して導入社数が多く、「MiiTel Phone」「CT-e1/SaaS」は月額料金が5000円代とコストパフォーマンスに優れています。各システムごとに長所が異なるため、自社のニーズに合ったサービスを選ぶのがおすすめです。
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【2024年最新】おすすめのクラウド型コールセンターシステム5選
ここでは、2024年最新比較で、おすすめのクラウド型コールセンターシステムおすすめ5選をご紹介します。コールセンターシステムごとに特徴や強みが異なりますので、クラウド型コールセンターシステムの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
- BIZTELコールセンター
- Service Cloud
- MiiTel
- Zendesk
- CT-e1/SaaS
BIZTEL(ビズテル)は、株式会社リンクが提供するクラウド型のコールセンターシステムです。導入実績は2000社以上で、幅広い業種で採用されています。特に、クラウド環境での迅速な導入が可能で、拠点間や在宅勤務にも対応できる柔軟性が強みです。これにより、通信インフラを整えにくいスタートアップ企業から、大規模コールセンターを運営する大手企業まで、さまざまな規模や業種の顧客がBIZTELを選んでいます。
他社と比較した際のBIZTELのおすすめポイントは、豊富な機能と使いやすいインターフェースです。自動応答機能(IVR)、リアルタイムモニタリング、通話録音など、コールセンター業務に必須の機能を標準装備しており、設定も簡単です。さらに、顧客データの分析やレポート機能も充実しているため、オペレーション効率を向上させ、顧客対応の品質を高めることができます。
Salesforce Service Cloud
Salesforce Service Cloud(セールスフォース サービスクラウド)は、株式会社セールスフォース・ジャパンが提供するクラウド型のコールセンターシステムです。世界中で利用されているSalesforceプラットフォームの一部であり、世界各地の企業がこのシステムを通じて顧客サービスの質を向上させています。特に、導入後すぐにクラウド環境でのサービスを提供できる点や、他のSalesforce製品との連携のしやすさが強みで、顧客管理からサポート業務まで幅広く活用されています。
Service Cloudの特徴は、優れた顧客対応機能と自動化機能です。AI機能「Einstein」を活用し、顧客からの問い合わせ内容を分析して最適な対応を提案するため、オペレーターの負担が軽減され、対応速度が向上します。また、マルチチャネル対応が可能で、電話やチャット、SNSなど様々なチャネルを一つの画面で管理できます。この統合的なアプローチにより、顧客の利便性が向上し、サービス提供の効率化を実現します。
- チャッターで同じ部署の人の営業状況などが共有できること。 次のやるべき行動をアラート機能で知らせてくれること。
- UIが洗練されていて使いやすい。 ナレッジや履歴がすぐ検索できるのが良い。 昔から使っており使いやすい
MiiTel
MiiTel(ミーテル)は、RevComm株式会社が提供するクラウド型のコールセンターシステムです。数千社を超える企業がMiiTelを採用しており、その導入実績は中小企業から大手企業まで幅広く、在宅勤務やリモートワーク環境でも高い効果を発揮します。
他社と比較した際のMiiTelの大きな強みは、AIによる会話解析機能です。この機能により、オペレーターと顧客との会話がリアルタイムで解析され、声のトーンや話速、感情などを把握できます。さらに、重要なキーワードの自動抽出も行えるため、迅速な改善が可能です。これにより、顧客対応の質を客観的に評価しやすくなり、オペレーターのスキル向上にも役立ちます。
Zendesk(ゼンデスク)は、Zendesk社が提供するクラウド型のコールセンターシステムで、世界中で多くの企業に利用されています。クラウド環境で導入が簡単なため、スタートアップから大企業まで幅広い業種で導入されています。
Zendeskの魅力は、オムニチャネル対応とカスタマイズ性です。電話やチャット、SNS、メールといったあらゆる顧客接点を一つのプラットフォームで統合的に管理することで、オペレーターが顧客の履歴や状況を簡単に把握できます。企業のニーズに合わせてカスタマイズも容易なため、柔軟に運用できます。
- 顧客情報のポップアップ機能
- IVR(自動音声応答)
- ACD(振り分け)
- 通話録音
- FAQの管理
- CRM連携(CTI連携/SFA連携)
- スマホ・モバイル対応
CT-e1/SaaS
CT-e1/SaaSは、株式会社コムデザインが提供するクラウド型コールセンターシステムです。クラウドベースであるため、コールセンター業務を場所や時間に縛られることなく展開できるため、テレワークやシフト制の導入を推進するさまざまな規模の企業で利用されています。
コムデザインクラウドの特徴は、他社と比較して優れた「多機能性と柔軟なカスタマイズ性」です。リアルタイムでのモニタリングや顧客対応の記録・管理が可能なため、業務の効率化やサービス品質の向上に大いに役立ちます。各企業の業務フローに合わせたシステムの構築が可能で、必要な機能のみを選択し、効率よく運用できます。
クラウド型システムのデメリット・注意点
クラウド型システムでは、顧客の個人情報や通話内容などのデータがクラウドプロバイダーのサーバーに保存されるため、自社が直接管理できるオンプレミス型に比較して、データ漏えいや不正アクセスのリスクが高くなります。仮にプロバイダー側でシステムの脆弱性が発見されれば、その影響を直接受けてしまう可能性があるため、データ保護やプライバシー管理の体制に関する確認が不可欠です。
サイバー攻撃の増加に伴い、システムを提供するクラウドプロバイダーが標的になることも多く、リスク回避のための厳重なセキュリティ対策が必要です。特に、通信内容が第三者によって傍受されるリスクを最小化するため、暗号化技術やアクセス制限など、強固なセキュリティ対策が求められます。セキュリティ対策には追加費用がかかる場合があり、コストとセキュリティのバランスも考慮しなければなりません。
コールセンターシステムの選び方
コールセンターシステムを導入する際、価格を重視しながらも、適切な機能やサポートを確保することが重要です。コスト削減を図る一方で、長期的な運用に耐えられるシステムを選定するためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。ここでは、予算内で最適なコールセンターシステムを選ぶためのポイントを詳しく解説します。
初期費用や月額料金が自社の予算に見合っているか
導入形態 | 初期費用 | 月額料金 |
クラウド型 | 無料~ | 1ユーザーあたり2,000円~ |
オンプレミス型 | 100万円~ | 3万円~ |
コールセンターシステムの価格を検討する際、初期費用と月額料金のバランスを確認することが大切です。初期費用を抑えたい場合、クラウド型のシステムを選ぶのがおすすめです。しかし、月額料金が高くなると、ランニングコストが予算を圧迫する可能性があるため、システムの導入後にかかる維持費も慎重に検討しましょう。クラウド型の一般的な費用相場は、初期費用が無料〜、月額料金が2,000円〜です。
コールセンターの規模感に応じたシステムを選ぶ
システムを選定する際には、自社のコールセンターの規模に合ったものを選ぶことが重要です。大規模なコールセンターでは、多機能で拡張性の高いシステムが必要ですが、小規模なセンターでは、基本機能を備えたシンプルなシステムで十分な場合があります。過剰な機能を含むシステムを選ぶと、コストが増加するだけでなく、使いこなせないリスクもあります。自社のニーズに応じた最適な規模のシステムを選ぶことで、コストを抑えつつ効率的な運用が可能になります。
必要な機能を備えた他システムと連携可能か把握しておく
コールセンターシステムを導入する際には、既存のCRMや営業支援システム(SFA)と連携できるかを確認しておくことが重要です。これらの他システムと連携することで、顧客データの一元管理ができ、オペレーターの業務効率も大幅に向上します。また、システム間でデータのやり取りがスムーズに行えるかを確認し、無駄な重複作業を減らせるかもチェックしましょう。必要な機能を備えつつ、他システムとの連携が可能なシステムを選ぶことで、運用コストを抑えながら効率化できます。
トラブル発生時に適切に対応できるサポートが備わっているか
コールセンターシステムの導入後のトラブル発生時、迅速な復旧が行えなければ業務が滞り、結果的にコスト増につながる可能性があります。そのため、信頼できるサポート体制が備わっているかというのもシステム選びの際に重要です。サポートの内容は、システムの提供者ごとに異なるため24時間対応やチャットサポートなど、どのようなサポートが利用できるかを事前に確認しておく必要があります。
まとめ:ツール活用でオペレーター業務の効率化を目指そう
「顧客対応の品質を改善したい」「オペレーターの負担を軽減したい」といった電話業務の課題や、「電話対応の効率を上げて顧客満足度を向上させたい」という目標を持つ企業に最適なのがコールセンターシステムです。特にクラウド型のコールセンターシステムでは、低コストのコールセンター運用を実現したり素早い導入が可能になります。
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