無料で使える請求書作成ソフト5選|エクセルで作る方法も紹介【2024年最新版】
業務効率化やインボイス制度への対応をふまえ、請求書作成ソフトの導入を検討している企業が増えています。とはいえ、コスト面に不安があり「月々にかかる費用を抑えたい」「請求書の作成数が無料版でおさまるなら、使ってみたい」という経理担当者も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、無料で使える請求書作成ソフト5選を厳選してご紹介します。請求書作成ソフトの有料版と無料版の違いや、エクセルで代用する方法についてもくわしく解説していますので、コストを抑えながら請求業務を効率化したい経理担当者はぜひご覧ください。
税理士
板山 翔
平成28年に日本初のオンライン専門の税理士事務所を開業。塾講師歴7年、大手WEBメディアで連載を持つなどの異色の経歴を持つ。5人以下の小 …続きを見る
平成28年に日本初のオンライン専門の税理士事務所を開業。塾講師歴7年、大手WEBメディアで連載を持つなどの異色の経歴を持つ。5人以下の小さな会社の経営者へ向けて、様々なメディアで情報発信をしており、YouTubeチャンネル「税理士ショウの超わかりやすいビジネスQ&A」は動画27本で登録者4,000人近くと、急成長している。 板山翔税理士事務所代表
※監修者はSaaSの「選び方」についてのみ監修をおこなっており、掲載している企業・サービスは監修者が選定したものではありません。掲載企業・サービスの調査・情報収集・選定はPRONIアイミツ編集部が独自に行っております。
- 請求書作成ソフトはエクセルで代用可能
- エクセルを請求書ソフト代わりにする注意点
- 無料の請求書作成ソフトの選び方
- 【比較表】無料で使える請求書作成ソフト
- 【2024年最新】無料で使えるおすすめ請求書作成ソフト5選
- 有料の請求書作成ソフトを検討したほうがよい企業
- 請求書作成ソフトを導入する際の注意点
- 請求書ソフトを使うのがおすすめな6つの理由
- まとめ:無料の請求書作成システムで迷ったらPRONIアイミツへ
請求書作成ソフトはエクセルで代用可能
請求書ソフトにおける請求書の作成は、エクセルで代用できます。エクセルや請求書について詳しい方であれば、ゼロから作るのも難しくありません。また知識がなくても、テンプレートを利用することで、だれでも簡単に無料で請求書を作成できます。
テンプレートを入手する方法は、Google検索で「無料テンプレート 請求書 エクセル」と入力してください。多くのサイトで請求書のテンプレートが公開されています。必要な項目を設定できるテンプレートをダウンロードすることで、簡単に請求書を発行できます。請求書作成の機能のみが必要な方にとっては、エクセルで代用するのも選択肢の1つです。
エクセルを請求書ソフト代わりにする注意点
エクセルを利用すれば無料で請求書を発行できます。しかし、エクセルは請求書作成に特化したソフトではありません。請求書ソフト代わりとして使用する場合は、次の注意点に気を付けてください。
- 人的ミスのおそれがある
- 担当者しか扱えない場合がある
- 担当者に負担がかかる
人的ミスのおそれがある
エクセルで請求書を作成する場合は必要項目の設定や入力、印刷や郵送作業などさまざまな作業を人が行います。作業量が増えるほど入力ミスや確認漏れ、思い込みなどの理由で人的ミスが発生しやすくなるため注意が必要です。
担当者しか扱えない場合がある
エクセルで効率よく作成しようとするほど、処理を自動化できるマクロや、複雑な計算式を用いるでしょう。すると担当者しか扱えないファイルとなり、他のスタッフが使用できないといった状況にもなりかねません。
担当者に負担がかかる
請求書の数が増えるほど、確認や管理すべき内容も増えるため担当者に負担がかかります。1つの請求書を作成するのにも、ファイルの作成や取引先企業に合わせた設定の変更、フォルダの作成や管理などの業務が発生するためです。担当者の負担を減らし、かつ、属人的な課題を解決するには、だれでも簡単に請求書を作成できる請求書作成ソフト(無料)の導入もおすすめです。
請求書作成ソフトの導入を検討中の方は、ぜひPRONIアイミツをご活用ください。PRONIアイミツでは、いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合った請求書ソフト(最大6サービス)をご案内可能です。1社1社に問い合わせる手間・ツール選びの時間を大幅に節約できるため、ぜひ一度お試しください。
無料の請求書作成ソフトの選び方
無料の請求書作成ソフトを選定する際は、有料との違いを知った上で比較する必要があります。請求書ソフトにはさまざまなタイプがあるため、次の4点を確認して選びましょう。
- 無料と有料の違いを把握しておく
- 必要な機能はそろっているか
- 社内で利用しているシステムと連携できるか
- 最新の電子帳簿保存法に対応しているか
- インボイス制度に対応しているか
無料と有料の違いを把握しておく
有料版とは異なり、無料の請求書作成ソフトでは利用範囲に制限がかけられているケースがほとんどです。導入前に無料と有料の違いを把握しておきましょう。無料ソフトと有料ソフトの一例は次のとおりです。
請求書作成ソフトの機能 | 無料版 | 有料版 |
---|---|---|
登録ユーザー数 | 1~3ユーザーまで | 制限なし |
請求書発行枚数 | 月間10~100件程 | 月間1,000件程 |
取引先数 | 3社~制限なし | 制限なし |
連携可能なシステム | 会計ソフトなどとの連携ができないサービスが多い | 複数のシステムと連携できるサービスが多い |
多くの製品では、無料プランから有料プランへの切り替えが可能です。いずれ利用範囲が広がると想定している場合、有料プランの詳細も確認しておくと良いでしょう。
必要な機能はそろっているか
請求書業務の効率を向上させるには、必要な機能がそろっていることが欠かせません。そのため、請求書作成ソフトを選ぶ際には自社でシステム化したい範囲を明確にし、機能の有無を確認してから導入しましょう。たとえば、請求書の自動作成機能があれば毎月の作業がワンクリックで済ませられます。発送業務の負担を削減したいなら、一括送信機能や郵送代行機能を活用できるでしょう。他にもワークフロー搭載型など、複数のタイプがあります。下記に、請求書作成ソフトの主な機能と詳細をまとめたのでご参考ください。
請求書作成ソフトの機能 | 詳細 |
---|---|
請求書の自動作成 | 定期的に自動作成が可能 |
各種帳票への対応 | 請求書のほか、領収書、納品書、見積書、注文書、検収書などに対応 |
帳票カスタマイズ | 帳票のレイアウト変更が可能 |
ロゴ・印影の登録 | 帳票に自社のロゴや印影を印刷できる |
一括メール送信 | 複数の請求先へ一括でメール送信 |
社内で利用しているシステムと連携できるか
請求書作成ソフトの導入で、より一層の効率化を図るには社内で利用しているシステムとの連携も重要です。たとえば、SFA(営業支援システム)やCRM(顧客管理システム)と連携できれば、商談情報をもとに請求データを自動で作成することができます。取引先名や売上金額が自動で反映され、二重入力の手間が省けるでしょう。会計ソフトと連携できれば、請求データを使った仕訳の自動作成が可能です。今まで手入力で行っていた売上計上処理が自動化され、経理業務の効率化につながります。
また、他のシステムとの連携方法にはCSVファイルとAPIの2種類があるため注意しましょう。CSVファイルは手動によるエクスポートとインポートが必要ですが、API連携ならリアルタイムで自動反映が可能です。効率化を重視するならAPI連携を選択した方が効果を発揮するでしょう。
最新の電子帳簿保存法に対応しているか
作成した請求書を電子保存する際は、改正電子帳簿保存法の要件に従わなくてはいけません。請求書作成ソフトを利用して保存する場合は、改ざんを防ぐために削除・訂正ができない仕組みであることや、一定の条件で簡単に検索できることなどが求められます。請求書ソフトを選ぶ際は、最新の電子帳簿保存法の要件に則っているのか確認しましょう。
また、電子取引データの電子保存制度では、インターネットを介して取引した場合、発行側・受領側ともに電子データでの保存が必須とされています(※2023年12月末まで猶予期間あり)。
電子取引を行った場合には、一定の要件の下で、その電子取引の取引情報に係る電磁的記録を保存しなければならないこととされています(電子帳簿保存法7)。
税務当局が相当の理由と判断する場合を除いて、2024年1月以降はインターネット上で発行・受領した請求書は電子データでの保存が義務化されます。法改正に対応した請求書ソフトであれば、法律の知識がない方でも法令を遵守した電子データの保存が可能となります。
インボイス制度に対応しているか
インボイス制度とは、複数の税率に対応した仕入税額控除の方式を指します。商品やサービスの販売側は適格請求書(インボイス)の発行を行い、購入側は受領した適格請求書を保存し、取引の透明性を確保します。
適格請求書とそれ以外の請求書を分類して管理する必要があるため、インボイス制度に対応している請求書ソフトであれば煩雑な管理を効率化できます。
請求書ソフトの選び方をさらに詳しく知りたい方は、別記事「クラウド請求書システムの選び方」もせひご覧ください。請求書システムの比較ポイントや選ぶ際の注意点を解説しています。
【比較表】無料で使える請求書作成ソフト
2024年最新で、無料で使える請求書作成ソフトを比較します。自社の予算や必要な機能と照らし合わせながら、おすすめの請求書作成ソフト(無料)をご確認ください。
下記ボタンから、無料で使える請求書作成ソフトを最大6社まで並べて比較できます。各社の料金や機能を比較したい場合にぜひご活用ください。
また、個人事業主におすすめの請求書ソフトは、別記事「個人事業主向けの請求書ソフト」にて2024年最新でおすすめのサービスを紹介しています。費用を安く抑えたい方や、無料プランから始めたい方はぜひ参考にしてください。
【2024年最新】無料で使えるおすすめ請求書作成ソフト5選
ここからは、無料で使えるおすすめの請求書ソフト5選をご紹介します。それぞれが豊富な機能や高い利便性を備えているので、各システムの強みや特徴を比較しながらご検討ください。
- Misoca
- MakeLeaps
- INVOY
- Square 請求書
- Bill One
Misocaは、会計ソフト弥生の開発会社が提供する無料の請求書ソフトです。特徴は請求書を1分で作成できることや、発送費用を最大90%削減できること、入金ステータスがわかりやすいことです。
無料プランが提供されており、請求書の作成は月間10通、1名まで利用可能です。請求書が多くない個人事業主がトライアルとして導入するのにおすすめ。
さらにインボイス制度や電子帳簿保存法にも対応しているので法令を遵守しながら利用できます。コスト削減を図りながら請求業務を効率化したい個人・企業におすすめの請求書作成ソフトです。
- 電話サポートあり
- メールサポートあり
- チャットサポートあり
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(Android)対応
- スマホアプリ(iOS)対応
- 通信の暗号化
- 見積書の作成機能
- 納品書の作成機能
- 請求書の作成機能
MakeLeaps
MakeLeapsは、メイクリープス株式会社が提供する無料で使える請求書作成ソフトです。高い顧客満足度を実現し、有料プランの継続率99%を誇っています。9種類の書類作成やワンクリックでの請求書の発送、銀行口座との連携などの機能により、80%の請求業務を削減できるのが特徴。また承認機能を搭載し、承認フローを採用している企業でも使いやすい設計です。
無料プランでは、ユーザー1人の取引先の上限3社までの制限がありますが、期間の制限なく利用できます。また有料プランの機能が30日間無料で利用が可能なトライアル期間も導入しているため、目的に合わせた導入が行えます。
有料プランは月額500円からと、手ごろな料金から利用できるのも魅力。取引の規模に合わせてプランを選べるため、個人・法人どちらにも向いている請求書ソフトです。
- メールサポートあり
- チャットサポートあり
- クラウド(SaaS)
- モバイルブラウザ(スマホブラウザ)対応
- 冗長化
- 通信の暗号化
- IP制限
- 二要素認証・二段階認証
- 英語
- 見積書の作成機能
INVOYは、FINUX株式会社が提供する無料の請求書作成ソフトです。特徴は、請求書の自動作成機能を搭載していることで、スマホからの操作でも請求業務を行えます。その手軽さから累計登録者数は90,000人と多くの方が利用しています。シンプルでわかりやすい操作性を持ち、請求書作成の際は入力状況を項目ごとに確認が可能なほか、必要項目を上から順番に入力するだけで、請求書の作成を簡単かつわかりやすく終えることができます。
フリープランでは、期間制限なしでほとんどの機能を無料で利用ができます。請求書以外にも、納品書や見積書、領収書の作成、発行、管理まですべて無料なのでコスト面が気になる方にとっては大きなメリットです。
有料プランでは、口座自動連係や資金繰り表の作成など、便利な機能が追加されます。定額の請求書を作成する割合が多い個人・法人におすすめの請求書ソフトです。
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)
- モバイルブラウザ(スマホブラウザ)対応
- ISMS
- 見積書の作成機能
- 納品書の作成機能
- 請求書の作成機能
- 領収書の作成機能
- 請求書の自動作成機能
- 書類のテンプレート機能
Square 請求書とは、Square, Inc.が提供する無料の請求書作成ソフトです。豊富な機能を無料で利用できる特徴を持ち、毎月請求が発生する取り引きに便利な自動継続課金機能、長期プロジェクトの際に活用できる進捗請求機能などが利用できます。
加えて、支払状況を確認できるレポート機能・未払い防止や請求忘れを防止するリマインダー機能&定期送信機能なども無料で利用可能となっています。
業務に役立つ豊富な機能を無料で利用できるため、コストを抑えながら請求書作成サービスを利用したい方におすすめです。
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)
- モバイルブラウザ(スマホブラウザ)対応
- スマホアプリ(Android)対応
- スマホアプリ(iOS)対応
- 見積書の作成機能
- 請求書の作成機能
- 書類のテンプレート機能
- ロゴ・印影付きの書類作成
- 書類のPDFダウンロード機能
Bill Oneは、Sansan株式会社が提供する無料プランがある請求書作成ソフトです。スモールビジネスプラン(従業員数100名以下、または、個人事業主向け)では、月の受領件数が100件を超えない限り、メイン機能を無料で利用できます。
あらゆる請求書をオンラインで発行・受領し、企業全体の請求書業務を加速させるシステムとして多く企業に支持されています。紙の請求書はBill Oneが代理で受け取ってくれ、面倒なスキャンも代行し、PDFの請求書はアップロードするだけです。
Bill Oneなら請求書を受け取る側はもちろん、発行する側にも負担をかけずに利用をスタートできます。
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)
- IP制限
- 二要素認証・二段階認証
- シングルサインオン
- 書類のPDFダウンロード機能
- 品目情報の登録機能
- 書類の検索機能
- 閲覧・編集の権限設定
- 請求関連業務の履歴管理
以上、機能比較や料金比較でおすすめの無料で使える請求書作成ソフトを詳しく解説しました。無料で使える請求書発行ソフトをもっと知りたいという方には、無料の電子請求書発行システムを厳選比較している、別記事「無料でおすすめの電子発行請求書システム」もおすすめです。
PRONIアイミツ(当サイト)では、ITツール受発注支援のプロとして、無料の請求書作成ソフト選びの相談を承っています。いくつかの質問に答えるだけで自社におすすめのツールがわかる診断(無料)も用意していますのでぜひご活用ください。
有料の請求書作成ソフトを検討したほうがよい企業
無料の請求書作成ソフトで効率化が実現できれば最も理想的ですが、企業によっては有料の請求書作成ソフトを検討したほうがよい場合があります。詳しく見ていきましょう。
- 請求書の発行数が月10件以上ある
- 請求書システムを複数人で作成・管理したい
- 会計システムと連携し利便性をあげたい
請求書の発行数が月10件以上ある
無料版の請求書作成ソフトの多くは、請求書の発行枚数や送信数、取引先数などに制限が設けられています。請求書の発行数が月10件以上だと、継続して利用できるソフトは限られてしまうため、取引数が多い企業では有料版の検討をおすすめします。
有料版にはいくつかのプランがあり、事業規模に合わせて選択が可能です。それぞれ上限数が異なるため、少し余裕を持たせるぐらいのプランを選べばコストを抑えて運用することができます。また、有料版は発行できる帳票の種類に制限がなく、領収書や納品書、見積書といった他の書類への対応も可能なサービスが多いです。経理担当者の利便性を重視するなら、有料版の導入を視野に入れましょう。
請求書作成ソフトを複数人で作成・管理したい
請求書作成ソフトを複数人で作成・管理するなら有料版の検討がおすすめです。無料版の多くは、登録できるユーザー数が1〜3名程度に制限されています。このため、複数人による作業分担や確認フローが多い企業には適していません。
一方、有料版では複数もしくは無制限のユーザーで作成・管理が行えます。経理以外の従業員も共有できれば、営業担当者が自ら請求書を作成するといった運用も可能です。さらに承認ルートを設定すれば各自の端末に通知が届くため、請求業務全体のスピードアップにつながります。
会計システムと連携し利便性をあげたい
無料版の請求書作成ソフトの多くは、会計ソフトとの連携機能が制限されているため、システム連携により利便性をあげたい企業には有料版がおすすめです。たとえ無料ソフトで連携機能が使えたとしても、対象となる会計ソフトは限られています。自社が利用している会計ソフトが対象になっているとは限りません。
有料版であればさまざまな会計ソフトへの連携が可能です。請求データをもとに自動で仕訳を作成し、即座に会計ソフトに反映させることができます。さらに、銀行口座と連携できれば、売掛金の自動消込も可能です。経理担当者による突合せや仕訳入力が不要になるため、利便性は大きく向上します。
ペーパーロジック株式会社による「角印の利用と電子化の実態」に関する調査では、電子化したい書類の第1位が「請求書」65.8%となっており、電子発行されていない書類について「電子発行へ変えたいと思う人」は 71.7%という結果が報告されています。
電子化したい書類、第1位「請求書」65.8%、第2位「契約書」57.9%
※出典:ペーパーロジック株式会社「角印の利用と電子化の実態」に関するアンケート調査
請求書システムは、請求書の作成や発行だけでなく、見積書、納品書、支払明細書などの帳票にも対応しているサービスが多く、入金確認や消込、督促までを代行してくれる製品もあります。請求書システム導入により請求業務を効率化し、企業の生産性を向上できるため、今後ますます必要とされていくでしょう。
別記事「おすすめの請求書作成・発行ソフトを解説」では、有料ではあるものの、導入実績があり多機能なおすすめの請求書ソフトを解説しています。ぜひ合わせてご覧ください。
請求書作成ソフトを導入する際の注意点
請求書ソフトは注意点を押さえて導入しないと、思わぬトラブルや混乱を招く原因となります。効果的に活用するためにも、導入する際の5つの注意点について紹介します。
- 紙の請求書にも柔軟に対応できるか
- セキュリティの性能は高いか
- 欲しい機能が揃っているか
- 業務フローにマッチしているか
- 取引先へも周知しておく
紙の請求書にも柔軟に対応できるか
取引先によっては、紙による請求書を希望する場合があります。請求書ソフトを導入する際は、ファイル形式と紙による両方の請求方法に対応できるかを確認しましょう。なぜ取引先から紙の請求書を希望されるのかといえば、ファイル形式の請求書に対応するには業務フローの変更が必要な場合もあるためです。
例えば請求書を紙ベースで管理している場合、ファイル形式の請求書では印刷する手間が増えてしまいます。このような原因から、取引先によっては変更に難色を示す場合もあります。トラブルを避けるためにも、導入前に取引先と対応の可否について相談することをおすすめします。
セキュリティの性能は高いか
請求書ソフトから取引先の情報が流出したり、第三者によってデータを改ざんされたりしないように、セキュリティ性能に注意が必要です。情報が流出してしまうと取引先からの信用を失うためです。
ほかにも、社内でデータの保管に共有フォルダを使う際は、第三者がアクセスできないようにアクセス権を適切に設定する必要があります。セキュリティ性能の高いソフトに加えて、堅牢な運用方法が重要となります。
欲しい機能が揃っているか
利便性の高い請求書ソフトを導入するために、欲しい機能が揃っているかを確認しましょう。例えば、毎月定額の受注契約を結んでいる場合、請求書を自動作成できる機能があると便利です。
請求書の発行数が多い場合は、操作性や管理のしやすさがポイントとなります。請求書ソフトの機能性や操作性を確かめるためにも、無料プランやお試し期間を有効に活用してください。その際は実際に利用する担当者に操作してもらい、問題ないか確認しましょう。
また、外出先でもスマホで業務を進めたい場合には、スマホやタブレットに対応しているかを確認しましょう。スマホアプリ対応の請求書ソフトは、別記事「スマホ対応請求書作成アプリを比較【無料あり】」で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
業務フローにマッチしているか
請求書ソフトを導入する際の注意点は、業務フローにマッチしているものを選ぶことです。なぜなら業務フローに合っていないと、運用しづらかったり、ミスの原因となったりするためです。
例えば、請求書を送付する前に上司や上層部の承認が必要な場合、承認フローを採用できるソフトが必要となります。業務フローにマッチしているほど、業務内容をソフトに合わせる必要がなくなり、スムーズな導入や運用につながります。
取引先へも周知しておく
導入後のトラブルを避けるためにも、事前に取引先への周知が必要です。請求書は取引先の理解がないと変更が難しい場合もあるためです。また、連絡なしにいきなり請求書を変更してしまうと、取引先で混乱を招く可能性もあります。円滑な取引ができなくなったり、信頼関係を壊したりするので避けましょう。請求書の電子化の対応可否について確認・把握する意味でも、取引先への周知は重要です。
請求書ソフトを使うのがおすすめな6つの理由
エクセルは請求業務に特化していないため、使い勝手に優れているとはいえません。やはり利便性を高めるためには、専門ソフトである請求書ソフトを利用することです。ここでは、請求書ソフトをおすすめする6つの理由を紹介します。
- 請求業務を効率化できる
- テレワークにも対応可能
- 情報セキュリティ強化につながる
- タイムラグが発生しない
- 情報共有がスムーズになる
- コストダウンにつながる
請求業務を効率化できる
請求書ソフトは請求業務に特化したソフトのため、業務効率化できるのがメリットです。例えば、毎月の請求額が定額の場合に自動で請求書を作成できたり、データによる請求がシステム上で完結させることができます。これにより、Excelでの請求書作成や取引先への送付などの削減が可能となります。工数の削減や取引先とのやり取りもスムーズに行えます。
テレワークにも対応可能
請求書ソフトはテレワークにも対応できるのがメリットです。なぜなら請求書ソフトはクラウド上のサービスなので、インターネット環境があればどこからでも利用ができるからです。例えば自宅や外出先から、請求書の発行業務やデータ送付ができます。
また、上司の承認や、郵送代行も請求書ソフトを通じてできるので、請求書を印刷するために出社する必要がありません。このように、請求書ソフト上で必要な業務を終えることができるため、テレワークをはじめ柔軟な働き方に対応することができます。
情報セキュリティ強化につながる
請求書ソフトを利用して請求書を作成・データ送信することで、情報セキュリティ強化につながります。なぜなら従来の紙ベースの請求書では、情報セキュリティが脆弱なためです。
例えば人的ミスで送付先を間違えてしまったり、紛失したりするといった具合です。請求書は取引内容に関わる資料のため、流出してしまうと取引先からの信用を失いかねません。請求書ソフトであれば登録されている宛先に送付されるため、人的ミスを減らし、情報セキュリティ強化に役立ちます。
タイムラグが発生しない
請求書ソフトは請求書をデータ化して、メールに添付することでタイムラグなしに取引先に届けられます。タイムラグがないのは取引先にとってもメリットです。いつ届くかわからない請求書を待つ必要がなくなったり、余裕をもって処理が可能。担当者の負担も軽減することができます。
そのほかには、タイムラグのない方法としてはFAXがあります。しかしFAXは送信したのち、原本を送付するなど手間と費用が発生するため、請求書ソフトのほうが利便性に優れています。
情報共有がスムーズになる
請求書ソフトを利用するメリットは、部署間での情報共有がスムーズになることです。例えば、営業先に請求書を届ける営業担当者と、請求書を作成する経理担当者が異なっていても、請求書ソフトであればどこからでも確認が可能です。離れていても共有がスムーズにいくため、請求書の確認や受け取りのために、わざわざ会社に寄る必要もなく業務効率もアップします。
コストダウンにつながる
請求書の送付方法を郵送からメールに切り替えることで、コストダウンにつながります。紙の請求書を郵送する場合は紙代や印刷費用、封筒代、封入する人件費、さらには輸送費といったコストがかかっていました。一方、請求書作成ソフトでの送付はほとんどコストがかかりません。請求書の数が多くなるほど、ソフトに切り替えたときのコストダウンは大きくなります。つまり請求書の数が多いほど、請求書ソフトを導入するメリットが大きくなるのです。
税理士
板山 翔のコメント
まとめ:無料の請求書作成システムで迷ったらPRONIアイミツへ
今回ご紹介した無料の請求書作成システムを使えば、コストをかけることなく請求業務の効率化が可能です。請求書の自動作成機能や一括メール送信、郵送代行などを活用することでほとんどの作業がワンクリックで完了できるようになります。
PRONIアイミツでは、さまざまな条件で請求書システムを比較できます。導入実績のある業界・企業規模・使いたい機能などで絞り込み、あなたの会社に最適なサービスを探してみてください。
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プロが代わりに探して紹介します!
税理士
板山 翔
板山翔税理士事務所代表
平成28年に日本初のオンライン専門の税理士事務所を開業。塾講師歴7年、大手WEBメディアで連載を持つなどの異色の経歴を持つ。5人以下の小さな会社の経営者へ向けて、様々なメディアで情報発信をしており、YouTubeチャンネル「税理士ショウの超わかりやすいビジネスQ&A」は動画27本で登録者4,000人近くと、急成長している。
税理士
板山 翔のコメント