会計ソフトを選ぶポイント7つ|企業規模別の選び方についても解説
この記事では、会計ソフトを選ぶ際のポイントを7つにまとめました。さらに、中小企業と大企業で異なる会計ソフトの選び方についても解説しています。会計ソフトの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
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会計ソフトの選び方とは?失敗しないための7つのポイント
さっそく、会計ソフトの選び方について解説します。会計ソフト選びで失敗しないために気をつけておきたいポイントは、以下の7つです。それぞれ詳しく確認していきましょう。
- 企業は法人向けのソフトを導入する
- 導入形態が自社に合っているのか確認する
- 自社の事業規模に合っているのか確認する
- サポートサービスが整っているソフトを選ぶ
- 導入前に使いやすさや機能面をきちんと確かめる
- 費用面でも無駄がないものを選ぶ
- 厳重なセキュリティ対策が施されているものを選ぶ
①企業は法人向けのソフトを導入する
まず、会計ソフトを企業に導入する場合は、必ず「法人向けのソフトを導入する」こと。なぜなら、会計ソフトの中には、個人事業主向けのものも数多くリリースされているからです。
法人(株式会社)の場合、課せられる税金が「法人税」となるため、会計ソフトも仕様が異なります。個人事業主・法人のどちらにも対応している会計ソフトもありますが、注意が必要です。導入を検討している会計ソフトが法人向けか、もしくは法人に対応できるかどうかは大切なポイントであるため、忘れずにチェックしておきましょう。
②導入形態が自社に合っているのか確認する
導入形態が自社に合っているかどうかを確認するのも大切なポイントです。会計ソフトは、主に「クラウド型」と「インストール型」の2タイプが提供されています。
クラウド型
クラウド型の会計ソフトは、近年人気がある導入形態です。インターネットを経由して利用するタイプで、パソコンにインストールする必要はありません。ブラウザ上でIDとパスワードを入力してログインするだけで、会計システムを利用できます。また、パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットからも利用できるソフトが多い点も特徴です。
料金はほとんどの場合、月額・年額制で、導入時に初期費用がかかる場合もあります。バージョンアップは基本的に無料で、法改正などにも柔軟に対応することが可能です。
「コストを抑えられる」「迅速に導入できる」「さまざまなデバイスに対応している」といったメリットがある一方、「セキュリティ対策に不安が残る」「システムトラブルの際は復旧を待つしかない」「カスタマイズ性が低い」などといったデメリットもあります。
インストール型
インストール型は、その名のとおりパソコンまたはサーバーにインストールして利用するタイプの会計ソフトです。サーバーにインストールするタイプは、自社でサーバーやDB(データベース)を用意する必要があります。特徴は、インストールしたデバイスのみで利用でき、料金は買い切り型(一度の支払い)であるという点。バージョンアップは1年に1回ほどが一般的で、ほとんどの場合は別途料金がかかります。
「社内ネットワークで利用するためセキリュティ面で安心できる」「カスタマイズ性が高い」「特殊な業種・業態でも対応しやすい」「オフライン環境でも利用可能」などのメリットがある一方、「初期費用が高額」「サーバーの準備などにある程度専門的な知識が必要」「インストールしたデバイスでしか使用できない」などといったデメリットがあります。
③自社の事業規模に合っているのか確認する
会計ソフトを選ぶ際は、自社の事業規模に合ったソフトかどうかを確認するのも大切なポイントです。前述したように、会計ソフトでは「個人事業主向け」「中小企業向け」「大規模企業向け」など、事業規模に合わせた仕様のものを利用するのが一般的。
中には「従業員◯〜◯人までの企業向け」という案内がある会計ソフトも。自社の規模に合った会計ソフトを使用することで、会計業務を最適化できるため、ソフトを選定する際には非常に大切なポイントだと言えます。
④サポートサービスが整っているソフトを選ぶ
サポートサービスが整っているソフトを選ぶということも、大切なポイントのひとつです。会計ソフトは、企業の経営の要とも言えるシステム。万が一トラブルが起こってしまった際に、頼れるサポートを得られるか否かで、会計業務という柱を立て直すまでの時間が大きく異なります。
また、操作を行う上で不明点が発生した場合も、すぐに確認できば、スムーズに業務を継続できるでしょう。とくに会計ソフトの操作に不安がある場合は、サポートサービスが整っているものを選ぶべきだと言えます。
⑤導入前に使いやすさや機能面をきちんと確かめる
会計ソフトを導入する前に「使いやすいかどうか?」「自社の求めている機能が搭載されているか?」といった点も、しっかりと確認しておくべきでしょう。とくに、実際に会計ソフトを日常的に使用することとなる経理・会計業務担当者の意見はとっても重要です。必要な機能がきちんと備わっているかどうかを事前にチェックしてもらいましょう。
また、会計ソフトの使い勝手が悪い場合は、企業に定着せず、導入コストが無駄になってしまう可能性も。無料トライアル機能などを活用し、実際の使い心地や機能をしっかりと確認しておくとよいでしょう。
⑥費用面でも無駄がないものを選ぶ
費用面において、可能な限り無駄がないものを選ぶという点も、会計ソフトを選定する際に気をつけるべきポイントです。自社では使用しない機能でも、会計ソフトに搭載されていればその分の料金がかかっていると考えられます。こういった会計ソフトを導入するのは、費用面で無駄があると言えるでしょう。
その点、クラウド型の会計ソフトの中には、初期費用が発生しないソフトも少なくありません。機能面に関しても、必要なものだけを選んで利用できるサービスもあります。コストを抑えたい場合にはおすすめです。
一方で、数年から十数年などの長い利用が見込まれる場合は、インストール型の方がトータルコストではお得になる可能性も。自社の状況に合わせて最適な会計ソフトを選びましょう。
⑦厳重なセキュリティ対策が施されているものを選ぶ
セキュリティ面で安心できるものを選ぶというのも、非常に重要なポイントだと言えるでしょう。会計ソフトから情報漏えいが起こってしまった場合、自社の経営状況が漏れ伝わるのはもちろん、会計ソフトに入力していた取引先・顧客情報が外部に流出してしまう可能性も。会社の信用問題にかかわるため、セキュリティ面にはとくに気をつけなければなりません。
また、クラウド型の会計ソフトを利用する場合は、常にインターネットにつながった状態となります。外部からの攻撃を受けやすいため、厳重な注意が必要です。通信の暗号化や外部機関との連携、二重ログインや操作ログの取得など、外部・内部両方の対策ができている会計ソフトを選びましょう。
中小企業と大企業で会計ソフトの選び方は変わる?
ここからは、中小企業と大企業における会計ソフトの選び方について確認していきましょう。会計ソフトは企業の規模によって、それぞれ最適なものが異なります。以下で解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
中小企業における会計ソフトの選び方
中小企業では、会計ソフトと法人税申告ソフトを利用することで、経理から税務申告までをワンストップで行うケースが多いでしょう。導入初期では、「シンプルな構成」や「使いやすさ」といった点を重視して会計ソフトを選ぶことをおすすめします。
事業規模の拡大を考えている場合は、ERP(統合基幹業務システム:企業の基幹となる業務を統合・効率化するシステム)との連携がスムーズに行えるかどうかという点にも着目してみましょう。なぜなら、大企業を目指す場合はERPの導入もいずれ考えることになるからです。
また、引き継ぎや連携に便利な会計ソフトをあらかじめ導入しておくことで、システムを拡大する際にも過去の経営データをスムーズに活用できます。
大企業における会計ソフトの選び方
大企業の場合、会計ソフトの選び方としては、まずIR活動に対応できるかどうかというポイントが加わります。 IR(Investor Relations)とは、株主や投資家に対して、企業が財務情報などの情報(投資するべきか否かの判断材料)を提供する活動のことです。
IR活動が必須な大企業では、「有価証券報告書の作成が可能か」なども会計ソフトを選ぶ際には欠かせない条件となります。
また、生産管理・労務管理といったバックオフィス業務も、大企業となれば作業量が膨大になるでしょう。 そのため、会計ソフトを単品で導入するのではなく、ERPの導入を検討した方がより効率化を図れるというケースも少なくありません。
【まとめ】会計ソフトの導入でお悩みならアイミツへ
ここまで、会計ソフトの選び方をまとめてきました。「企業の場合は法人向けのソフトを導入する」「サポートサービスやセキュリティ面をチェックする」「導入前に使いやすさや機能面を確かめる」など、会計ソフトを選定する際には、複数のポイントを押さえながらしっかりと確認することが重要。
また、中小企業と大企業では、会計ソフトの選び方も変わります。自社の規模や希望要件に合った法人向け会計ソフトをお探しなら、ぜひ一度PRONIアイミツにご相談ください。
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