【2024年最新】固定電話を安くする方法とは!基本料金と通話料金の見直しがカギ
法人にとっては今でも固定電話の必要性は高いといえますが、毎月のコストが気になるという企業も多いでしょう。固定電話にはいくつかの種類があるため、乗り換えや見直しによって料金を安くできる可能性があります。
この記事では固定電話の種類ごとの基本料金や通話料金の目安をご紹介します。また固定電話の料金を安くする方法についても解説します。
- 固定電話の加入契約者数
- 固定電話の種類
- 固定電話を活用するメリット
- 安くするために押さえておきたい固定電話の基本料金や通話料金について
- 固定電話の料金を安くする方法
- 固定電話の廃止も節約につながる
- 電話料金を安くすることを検討している企業にはクラウドPBXの導入がおすすめ
- まとめ
固定電話の加入契約者数
スマートフォンの普及や電話以外のコミュニケーションツールの広がりなどにより、固定電話を持たない方が増えています。特に学生やひとり暮らしの世帯では、スマートフォンしか持っていないことも珍しくありません。
実際、総務省の情報通信白書令和3年版「ICT サービスの利用動向」をもとに作成した以下のグラフ(表1)を見て分かるとおり、固定電話の加入契約者数・加入率はともに減少傾向です。
一方で、2020年時点でも固定電話の加入率は60%を超えていることも分かります。引き続き多くの人が固定電話を利用している状況は変わっていません。特にビジネスにおいては電話を利用する機会が多いため、固定電話のみ、もしくは固定電話とスマートフォンを併用しているのが一般的です。コミュニケーションの方法が多様化しているとはいえ、企業にとって固定電話は今でも大きな役割を果たしているといえるでしょう。
固定電話の種類
普段あまり意識することはありませんが、固定電話にも種類があります。具体的には「アナログ回線」「ISDN」「ひかり電話」などです。
上記種類の大きな違いは「回線の種類」です。アナログ回線は音声を相手に伝えるのに銅線を使用しています。そのため、相手との距離が遠いほどノイズが入りやすいという特徴があります。
一方で、アナログ回線と同じ銅線を使用しているISDNはデジタル回線です。音声を一度0と1のデジタル信号に変換して伝えるため、アナログ回線よりも通話品質が良い点が魅力です。またデジタル信号化は一度に大量のデータ送受信を可能にします。そのため、一つの電話回線で電話とFAXなどの2回線が同時に使用できることのもISDNの特徴として挙げられます。
ひかり電話は、光ファイバーを使う光回線により通話する固定電話です。ISDNよりもさらに大容量のデータをやり取りできることから、今後は光回線が主流になると考えられています。
固定電話を活用するメリット
携帯電話の普及率が高くなるにつれて、固定電話を使う機会は減っています。またLINEに代表されるような通話以外のコミュニケーション手段が増えたことも、固定電話を持たない方が増えている要因の一つといえるでしょう。
一方で、法人の場合は社会的信用や通話料金の節約面などから、現在でも固定電話を活用するメリットは大きいといえます。
ここでは、法人が固定電話を活用する2つのメリットについてご紹介します。
社会的信用を得られる
固定電話の設置は、社会的信用につながるという側面があります。例えば、会社のホームページや広告などに携帯電話の番号しか載っていないと、不審に思われたり問い合わせしてもらえなかったりする可能性があります。また銀行口座の開設などで固定電話の番号を求められることもあるでしょう。法人の場合は、固定電話があるほうが社会的信用を得やすいといえます。
通話料金の節約につなげられる
固定電話を設置することで、通話料金が節約できるというメリットもあります。メールやチャットツールの利用が普及しているとはいえ、ビジネスでは電話で話す機会がまだ多いのが現状です。
固定電話は電話加入権などの初期費用がかかります。そのため、初期費用が安い携帯電話をビジネスに使う法人もありますが、携帯電話の通話料金は固定電話よりも割高です。電話の使用が多い法人の場合は、固定電話を設置することでコスト削減につなげられる可能性があります。
安くするために押さえておきたい固定電話の基本料金や通話料金について
固定電話の料金を安くする方法を検討する前に、固定電話の料金形態について把握しておくことが大切です。固定電話の料金に関しては、月額基本料金と毎月の使用量によって変動する通話料金などがあります。
また料金を安くするために固定電話の種類を変えることを検討しているのであれば、設置のタイミングで一度だけかかる初期費用も比較することが大切です。以下で詳しくご紹介します。
固定電話の基本料金の比較
固定電話の基本料金は、種類ごとで異なります。以下の表に固定電話の種類ごとの初期費用および月額基本料金をまとめました。ただし、クラウドPBXについてはサービスによって金額はさまざまです。表の金額は目安として参考にしてみてください。またオプションを契約した場合は、別途オプションの利用料金がかかることがあります。
固定電話の種類 | 初期費用 | 月額基本料金 |
---|---|---|
加入電話 | 3万6,800円 | 2,300〜2,500円 |
直収電話 | 8,000円〜 | 2,050〜2,350円 |
ひかり電話 | 2,000円 | 500〜3,900円 |
クラウドPBX | 5,000〜1万5,000円 | 980円〜 |
固定電話の種類によってかかる費用の差が大きいことが分かるでしょう。特に大きな出費になるのが初期費用です。初期費用を抑えたい場合は、ひかり電話やクラウドPBXなどを検討しましょう。ただし、ひかり電話の利用は光回線インターネットの加入とセットである点には注意が必要です。
固定電話の通話料金の比較
固定電話を設置する場合、毎月の基本料金に加えて使用量に応じた通話料が必要です。固定電話の通話料金は、種類によっては距離と時間で変わることがあります。以下に国内の固定電話同士、国内の固定電話から携帯電話、日本とアメリカの固定電話同士の3パターンに関して、固定電話の種類ごとの通話料金目安をまとめました。
固定電話の種類 | 固定電話にかける場合(国内) | 携帯電話にかける場合 | 国際電話(日本からアメリカ本土への固定電話) |
---|---|---|---|
加入電話 | 8.5〜160円/3分 | 16〜17.5円/1分 | 60円/1分 |
直収電話 | 7.9円/3分 | 15.5〜16円/1分 | 8〜9円/1分 |
ひかり電話 | 8円/3分 | 10.8〜17.5円/1分 | 9円/1分 |
クラウドPBX | 8円/3分 | 17.5円/1分 | 5.5円/1分 |
国内の固定電話同士での通話料金を比較すると、距離に応じて料金が変動する加入電話よりもそのほかの種類のほうが安くなることが分かります。一方で、固定電話から携帯電話にかける場合やアメリカ本土の固定電話へかける場合では、サービスによって金額がさまざまです。固定電話の料金を安くするためには、よく電話する相手に合わせて固定電話の種類を選ぶのがおすすめといえます。
固定電話の料金を安くする方法
固定電話は使っても使わなくても毎月料金がかかります。信用などの面から固定電話を維持したいが、料金が気になるという企業の担当者もいるでしょう。また企業によっては、通話料金を安くしたいと考えているところもあるかもしれません。
ここでは、固定電話の料金を安くする方法を4つのパターンに分けて紹介します。固定電話の料金を少しでも安くするためにぜひ参考にしてみてください。
全回線共通の料金を安くする方法
全回線に共通する固定電話の料金を安くする方法は二つあります。一つは不要なオプションをなくすことです。もう一つは毎月の利用料金をクレジットカード決済にすることです。
電話をかけてきた相手の番号を表示する「ナンバーディスプレイ」や割り込み通話ができる「キャッチホン」など、契約しているが活用していないオプションがないかを確認してみましょう。いずれも月々数百円程度ではありますが、解約することで確実に料金を安くできます。
なお料金をクレジットカード決済にしても、厳密に言えば電話料金が下がるわけではありません。しかし、クレジットカードのポイントなどが貯まることで節約につながるという側面があります。
基本料金を安くする方法
固定電話の料金を安くする方法として効果が高いのは、毎月必ずかかる基本料金を下げることです。オフィスでインターネットを利用している場合は、固定電話とインターネットを光回線に変えるのがおすすめです。NTTの「フレッツ光」の「ひかり電話」などの光IP電話に変更することで、現在の固定電話の番号を維持したまま毎月の基本料金を下げられます。
ただし、光IP電話の利用はインターネットの光回線との同時契約が条件です。インターネットが不要な場合は、固定電話の基本料金を安くするためにオプションを見直してみましょう。
通話料金を安くする方法
通話料金を安くする方法としては、内線通話を導入する、社用携帯のプランをかけ放題プランにするなどが挙げられます。内線通話とは、同じオフィス内にいる社員同士が固定電話を使って通話する際に通話料金が無料になる仕組みです。最近ではクラウドPBXを使うことで、離れた場所にある支店同士などでも内線として無料で通話できることもあります。社員間で通話する機会が多い企業は、固定電話を安くする方法として導入を検討してみましょう。
また社員に社用携帯を持たせている場合は、各通信会社が提供しているかけ放題プランに加入することで通話料金が安くなる可能性があります。
スマホとセットで安くする方法
固定電話のほかに社用携帯として社員にスマホを持たせていて、かつインターネットも契約している企業であれば、スマホと固定電話、光回線のキャリアをそろえることで料金を安くできるかもしれません。
ドコモ・au・ソフトバンクは、それぞれ傘下の事業者が提供する光回線に加入することを条件に料金の大幅な割引キャンペーンを実施しています。割引を受けられる条件は、スマートフォン・光回線インターネット・ひかり電話をセットで契約することです。キャンペーンの対象となれば、大幅なコストダウンにつなげられるでしょう。
固定電話の廃止も節約につながる
固定電話の重要性や利用頻度が低い企業の場合、思い切って廃止してしまうことも節約につながります。法人の場合は、固定電話が必要だと考える人がまだ多いものの、最近では大企業でも固定電話を廃止する例が見られるようになりました。ここでは、固定電話の廃止に踏み切った企業の例や廃止によるメリットなどをご紹介します。
近年は固定電話を廃止する企業が増えている
社会的信用などの面から、長らく法人には固定電話の設置が必要とされてきました。しかし、コミュニケーション手段の変化やコロナ禍の影響でリモートワークが普及したことなどにより、近年は固定電話を廃止する企業が増えてきています。
以前からスタートアップ企業などでは固定電話を持たないところもありましたが、最近では大企業で廃止しているところもあります。廃止した企業の一つが三菱商事です。
固定電話を原則廃止した三菱商事ではすべての社員にスマートフォンを支給し、クラウドで利用できる電話帳アプリを導入しました。スマートフォンで固定電話の役割を代替したことによりコストが削減できただけでなく、働き方の変化や社内DX化などにも良い影響があったとされています。
固定電話を廃止するメリット
企業が固定電話を廃止するメリットの一つが、電話取次業務がなくなることで人件費の削減につながることです。また固定電話の導入費用や基本料金・通話料金などのランニングコストも不要です。企業の規模によっては、大幅なコスト削減が期待できます。
なお社員にとっても固定電話が廃止されることで、電話応対のためだけに出社する必要がなくなるというメリットを感じられます。また時間や場所に関係なく電話応対できるため、リモートワークなどの新しい働き方に移行しやすくなることもメリットの一つといえるでしょう。
ただし、固定電話を完全になくしてしまうことにはデメリットもあります。固定電話の廃止といっても、実際には代表電話など社内の一部の固定電話を残している企業も多いことが予想されます。
電話料金を安くすることを検討している企業にはクラウドPBXの導入がおすすめ
固定電話を維持しつつ料金を安くする方法として、近年クラウドPBXが注目されています。クラウドPBXであれば固定電話の料金が安くなるだけではなく、ビジネスフォンとしてのさまざまな機能も利用できるため、使い勝手も良くなる可能性があります。電話料金を安くすることを検討している企業には、クラウドPBXの導入がおすすめです。
クラウドPBXとは
クラウドPBXとは、ビジネスフォンの機能をクラウド上で利用できるようにしたものです。従来のビジネスフォンでは、PBXと呼ばれるハードウェアを設置する必要がありました。クラウドPBXはPBXをクラウドに移すことで、コスト削減を可能にしています。
またインターネットを使って通話する仕組みを採用しているため、インターネットにさえつながっていればいつでもどこでも通話が可能です。特に固定電話の番号をスマホで利用できる点はクラウドPBXのメリットといえます。
クラウドPBXを導入するメリット
クラウドPBXの大きなメリットの一つがコスト削減できる点です。ハードウェアとしてのPBXが不要なため、導入やメンテナンスにかかる費用を削減できます。また内線通話により社員間の通話が無料になる上、インターネットを使うことで社外への通話料金も抑えられます。
またスマートフォンから会社の固定電話の番号が使えるようになるのも、クラウドPBXを導入するメリットの一つです。いつでもどこでもスマホから固定電話にかかってきた電話に対応できるため、リモートワーク時にも活用できます。
なおクラウドPBXでは、通話の保留や転送、録音、ダイヤルインなどのビジネスフォンとしての機能が利用できるというメリットもあります。IVR(自動音声応答)を利用して電話対応業務の効率化を図ったり、社内で電話帳を共有したりといったクラウドならではの便利な機能も活用可能です。
ただし、通話にインターネットを利用するため、クラウドPBXサービスによっては通話品質が安定しないことがある点には注意しましょう。通話品質が良いクラウドPBXについては、以下の記事もぜひご覧ください。
関連記事:クラウドPBXの音質は良い?失敗を防ぐためのコツやおすすめ4選
まとめ
法人の場合、固定電話を持っていることが信用につながっているケースもあるため、固定電話を廃止することは簡単なことではありません。また固定電話の代わりに携帯電話を利用すると、現在よりも通話料金が上がってしまう可能性もあります。
クラウドPBXは法人の固定電話の料金を安くする方法としておすすめです。ビジネスフォンとしての機能も豊富なため、クラウドPBX導入によって従来の固定電話システムよりもコストを抑えつつ、業務効率の向上も期待できます。クラウドPBXに関心がある企業の担当者の方は、以下の記事もぜひご覧ください。
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