給料間違い発覚時はどうする?対応方法や謝罪文例をまとめて解説【2025年最新版】
給与計算は毎月必ず発生する業務ですが、イレギュラーな手当や昇給が発生した際、誤って給与間違いが発生することもあるものです。給料の内訳に間違いがあった際には、適切な対応を迅速に取る必要があります。この記事では、そんな給与間違い発覚時の適切な対応や、謝罪文の例について、解説します。
- 給与間違いが発覚したらまずは謝罪
- 給与間違いによって追加支給を行う場合の対応
- 給与間違いによって返金が必要な場合の対応
- 給料間違いが及ぼすさまざまなリスク
- 給与計算や明細発行はシステム化がおすすめ
- まとめ
給与間違いが発覚したらまずは謝罪
給与間違いが発覚した際、まず行わなければならないのは従業員への謝罪です。意図的でない場合でも、従業員にとって本来もらうべき給与が渡されていなかった、あるいは給与が多く支払われていた場合に、何度もお金の出入りが発生することは気掛かりなものです。給与の計算ミスという手違いによる給与間違いならなおさらで、余計なストレスを与えたことを従業員に謝罪しましょう。発覚時点ですぐに謝罪の意を伝え「これは手違いです」ということを伝えることで、不安感を払拭する必要があります。
謝罪する際の注意点
給与間違いに伴い従業員へ謝罪する場合、とにかく早急に謝罪の意を伝えることが大切です。給与の間違いを会社側で認識してすぐに謝罪した場合でも、給与を受け取る側は給料日の時点で気がついており、会社への確認を取ったり、給与がいつもとは異なる理由についてあれこれと考えさせてしまっている場合があります。このようなストレスを解消するためにも、謝罪はスピーディに行った上で、どこのどのような点で誤りがあったのか、今後どのような手続きを経て正常化させるのかなど、具体性を持って情報を伝えることも必要です。素早い対応と具体的な今後の手続きの共有をすることで、従業員に安心感を抱いてもらえます。
メールで謝罪する場合の例文
給与間違いを迅速に伝える方法として、ポピュラーなのがメールを使った謝罪です。謝罪文を作成する際、ある程度テンプレートを用意しておくことで、素早い対応につながるでしょう。具体的な謝罪文例を以下に記載します。
「お疲れ様です。〇〇です。
6月分の給与につきまして、以下の計算にミスがあることが発覚しました。
・△△手当の計算
・3月分の社会保険料の控除額計算
今回ミスが発生した要因として
・給与計算時の人為的ミス
・保険料控除計算がシステムに反映されていなかった
が挙げられ、今回の計算ミスに繋がったと認識しております。大変申し訳ありません。
今回、ミスによって発生した差額は7月分の給与にて調整するとともに、チェック体制の見直しとシステム設定の見直しを行い、人為的ミスの防止とシステムの設定漏れの防止に努めます。」
上記のような文章を自社用にカスタマイズし、万が一に備えて準備しておくとよいでしょう。
給与間違いによって追加支給を行う場合の対応
給与間違いによって、不足した給与の支払いが発生した場合、主に以下の方法によって給与を調整することができます。
当月中に精算
最もスピーディな対応としては、給与の間違いが発覚した当月中に調整を行うものです。間違いの発覚が月初で、まだ給与の手続きが正式に発覚していない段階の場合、当月中の調整を行うことができます。ただ、発覚が月末になった、組織の規模が大きいなどの理由から、当月中に支払いが間に合わないこともあるでしょう。その場合は、事情を説明するなどして来月中に支払う旨を従業員に伝えれば問題ありません。
翌月に精算
確実に給与の調整を行えるのは、発覚した月の翌月に実施するというものです。よほど大きな金額の間違いでなければ、従業員も翌月の支払いで納得してくれるため、問題はないでしょう。給与明細書には、調整金などの項目を別途設け、不足した金額をそこで補填します。何も言わずに給与明細に書かれている以上の額が支給されると、会社の出入金の記録にも支障をきたしてしまうため、必ず給与明細に反映しなければなりません。
給与間違いによって返金が必要な場合の対応
給与間違いによって、従業員からの返金を求める場合には、以下の対応を速やかに進めなければなりません。
当月中に精算
従業員からの返金を当月中に求める場合、まずは当月分の給与計算をやり直します。誤りのあった給与から新たに計算した給与を差し引き、その額を返金してもらうという流れです。当月中の返金の場合、従業員から現金で返金してもらう方法がわかりやすいですが、指定の口座に直接振り込んでもらうといった方法でも良いでしょう。その場合、振り込み手数料は会社が負担するのが一般的です。従業員側に非がない限りは、手数料負担は会社が持ちましょう。
翌月に精算
返金手続きにおいて急を要するわけではない場合は、翌月の清算でも問題ありません。翌月の給与から払い過ぎた分を控除し、帳尻を合わせる方法です。その際、翌月分の給与計算はまず普通に算出し、その上で調整金をマイナスで上乗せすることにより、調整を行います。修正分も忘れずに給与データへ反映する必要があるので、調整金がうやむやにならないよう、きちんと明細書に記しておきましょう。
給料間違いが及ぼすさまざまなリスク
給与間違いはいつでも起こりうるヒューマンエラーではあるものの、決して看過できないミスでもあります。給与間違いによってどのようなリスクを引き起こしうるのか、確認しておきましょう。
納税額を誤ってしまう
給与間違いは、会社や従業員が納める税金に影響を与える可能性があります。納税額はその会社がどれだけ収益をあげているか、従業員がどれくらいの給与をもらっているかに応じて決まりますが、給与間違いが起こってしまうと、それぞれの納税額が正しく算出できなくなるためです。本来納めるべき税金を計算できていないと、脱税の疑いをかけられてしまいます。給与計算を正しく行い、正しい額の税金を納めましょう。
是正勧告や罰則を受ける
頻繁に給与間違いが発生していると、所轄の労働基準監督署から是正勧告を受けることがあります。労働基準監督署から注目を集めてしまうと、会社への取り締まりが厳しくなったり、頻繁に税務調査が入ったりという余計なリスクが増えてしまいかねません。給与を誤って少なく計算した場合でも、客観的に見れば賃金の未払いであるため、改善の兆候が見られなければ罰則も課されてしまうでしょう。
遅延損害金が生じることも
給与計算の間違いは、遅延損害金を支払うといったトラブルに発展することもあります。遅延損害金とは、従業員が給料を適切なタイミングで受け取ることができなかった場合に発生する罰金のようなもので、本来受け取るべき給与に上乗せする形で支払いが発生するものです。支払いに遅れが出れば出るほど、遅延損害金も大きくなってしまうため、迅速な対応を実施しなければなりません。
給与計算や明細発行はシステム化がおすすめ
このように、給与計算の間違いは業務に支障をきたすことはもちろん、場合によっては労働基準監督署から注意を受けたり、遅延損害金を支払わなければならなくなったりと、多くのデメリットを企業にもたらします。こういったミスやリスクを引き起こさないためには、給与計算を自動化し、ヒューマンエラーの発生を抑制することが大切です。給与計算システムは、近年クラウド型の製品が増えており、導入ハードルは低く、誰でも簡単に利用できます。その上給与計算だけでなく、明細書を電子化して発行も可能であるなど、高い導入効果が期待できます。
まとめ
この記事では、給与計算時に間違いがあった際、どのような対処が必要なのかについて、解説しました。人為的ミスはいつでも起こりうるものですが、給与の間違いは会社に思わぬ負担を強いることもあるため、注意が必要です。給与計算の体制の見直しや、システムの導入を進めるなどして、ミスの予防に努めましょう。
PRONIアイミツでは、そんな給与計算のミス防止につながるWeb給与システムを導入するサポートを提供しています。システム導入を検討の際には、お気軽にご相談ください。
探すのに時間がかかる
相場がわからない
複数を比較しづらい
プロが代わりに探して紹介します!