IFRS対応のおすすめの会計ソフト7選【2024年最新】
日本でも導入する企業が徐々に増えてきているIFRS(国際財務報告基準)。IFRSを取り入れると海外での資金調達などに効果が見込める反面、日本基準との併用によって経理スタッフの負担が大きくなることも少なくないようです。
そうした際に役立つのがIFRSに対応できる会計ソフト。この記事では、発注業社比較サービス「PRONIアイミツ」が厳選したIFRS対応の会計ソフトを紹介するとともに、選び方のポイントを解説していきます。会計基準の変更を検討している企業の経営者や経理担当の方はぜひ参考にしてみてください。
- 会計ソフトとは
- 会計ソフトの選び方のポイント
- 【比較表】IFRS対応の会計ソフト
- リーズナブルに使えるIFRS対応の会計ソフト2選
- 使いやすさに定評があるIFRS対応の会計ソフト2選
- 導入実績が豊富なIFRS対応の会計ソフト3選
- まとめ:会計ソフト選びで迷ったらPRONIアイミツへ
会計ソフトとは
会計ソフトとは、会計処理をミスなく効率的に行うために開発された業務用ソフトウェアのこと。売り上げや経費の集計のほか、買掛・売掛台帳や賃借対照表(バランスシート)、決算書といった帳票の作成・出力機能が搭載されています。現在では交通費精算アプリや店舗のPOSシステム、クラウドソーシングサービスと連携するものも増えてきました。
ある調査によれば、会計ソフトの市場規模は年間1兆円以上。法人はもちろん、個人事業主の利用も増え続けています。また、近年は会計ソフトが導入されていることを条件に、記帳代行料を割引する税理士事務所も少なくないようです。
会計ソフトの選び方のポイント
ここからは、会計ソフトを選ぶ際のポイントを解説していきます。
クラウド型から優先的に検討する
会計ソフトはサーバーにインストールするオンプレミス型(パッケージ型)と、web上で利用するクラウド型の2種類に分けられますが、近年は圧倒的に後者が主流です。
クラウド型の会計ソフトは、法改正にともなうアップデートやメンテナンスはすべて提供元が行うため、運用の手間がかかりません。また、場合によっては数百万円、1,000万円単位の資金が必要になるオンプレミス型と比較して、初期投資を格段に抑えることができます。
サーバーがほかの利用者と共用になるため、繁忙期などに動作や処理が遅くなることもあるようですが、そうした要素を踏まえてもメリットのほうが大きいといえるでしょう。特別な事情がない限りは、まずはクラウド型から優先的に検討するのがおすすめです。
セキュリティにも目を向ける
買掛・売掛金や従業員の給与、顧客との取引履歴など、会計ソフトには企業にとって重要な情報が蓄積されていきます。そうした情報の漏えいや紛失を防ぐためにも、会計ソフトを導入する際はセキュリティも大切なポイントの1つです。機能とあわせて、SSL(暗号化通信)への対応やアクセス制限機能の有無、webサーバーのセキュリティ体制、バックアップ体制などもしっかりと確認した上で、安心して使用できる会計ソフトを選びましょう。
【比較表】IFRS対応の会計ソフト
ここからはIFRS対応の会計ソフトを紹介していきたいと思います。まずはご紹介する会計ソフトでPRONIアイミツがおすすめのサービスを料金や機能項目、連携サービスで絞り込んで比較表にまとめてみました。各サービスの違いや特徴が一目でわかるのでぜひご覧ください。
具体的な特徴は後ほどご紹介しておりますので比較表と合わせて、会計ソフト選びの参考にしてください。
リーズナブルに使えるIFRS対応の会計ソフト2選
まずは、リーズナブルな価格で利用できるIFRS対応の会計ソフトを紹介します。
「multibook」は、東京都品川区に本社を構えるマルチブックが提供しているクラウド型会計ソフトです。海外拠点でも使用できるのが特徴で、東南アジアを中心にヨーロッパやアメリカなどにも対応しています。
特徴としてあげられるのは、リーズナブルな料金でスピーディーに投入できること。ユーザー数・伝票数に応じた変動型の料金体系を採用しており、利用内容に合わせて個別で見積もりしています。クラウド型のためサーバーや周辺機器の用意する必要もなく、最短2週間で稼働を始められます。コストと手間を抑えて会計業務を効率化したいという場合にぴったりといえるでしょう。
機能も充実しており、マルチ言語・マルチ通貨とIFRSに対応するほか、財務状況がひと目でわかる照会・レポート機能も備えています。
- 電話サポートあり
- メールサポートあり
- 取引明細の自動取込機能
- 仕訳帳の作成機能
- 総勘定元帳の作成機能
- 残高試算表の作成機能
- 月次推移表の作成機能
- 固定資産台帳の作成機能
- 勘定科目の設定
- キャッシュフローレポートの作成機能
さくら会計
出典:濱友株式会社 https://www.sakuraaccounting.com/
「さくら会計」は、神奈川県横浜市に本社を構える濱友株式会社が提供する会計ソフトです。米国ドルや中国元での帳簿作成機能や、外貨建ての取引の仕訳自動作成機能を搭載しながらも一般の会計ソフトと大差ない料金で利用することができます。利用者の要望に応じて不要な機能を外すこともできるので、「必要な機能だけが搭載されている会計ソフトを使用したい」という場合にもぴったりです。
もちろんIFRSにも対応しており、会計基準にあわせて複数の財務諸表や各種集計表をを作成することが可能です。損益分岐点がひと目でわかる経営分析機能、仕訳承認のワークフローなどオプション機能も充実しているので、事業規模が大きくなった際も他社会計ソフトに乗り換えることなく、継続的に利用できるでしょう。
会社所在地 | 神奈川県横浜市神奈川区鶴屋町3-35-11-306ストーク横浜二番館3F |
電話番号 | 045-550-7000 |
ここまで、リーズナブルな料金で利用できるIFRS対応の会計ソフトを紹介しました。
「多言語・多通貨・複数の会計基準に対応する会計ソフトは利用料も割高なのではないか」というイメージを抱いている方もいるかもしれませんが、紹介した3つのシステムのように、一般的な会計ソフトとそれほど変わらない料金で利用できるものも少なくありません。業務課題や組織体制を念頭に置いたうえで、自社の事業規模にマッチする会計ソフトを選びましょう。
使いやすさに定評があるIFRS対応の会計ソフト2選
続いて、使いやすさに定評のあるIFRS対応の会計ソフトを紹介します。
「SuperStream-NX」は、東京都品川区に本社を構えるスーパーストリームが提供している会計ソフトです。2011年のサービス開始以来、シリーズ累計9,000社以上への導入実績があります。
機能の面ではIFRSに標準対応にくわえて、多言語への切り替えも可能。複数拠点での利用を想定した仕様にも定評があり、海外にも店舗をもつ大手飲食チェーンでは「SuperStream-NX」の導入によってグループ全体で勘定項目や業務フローの統一が実現し、業務効率が大幅に向上しました。
また、外部APIとの連携に対応しているのも魅力の1つ。既存の生産管理システムや販売管理システムとの連携が可能なので、財務会計を含めたバックオフィス系業務全体の生産性向上を図りたいという企業にもおすすめです。
- メールサポートあり
- 電子帳簿保存法対応
- 取引明細の自動取込機能
- 総勘定元帳の作成機能
- 決算書の作成機能
- 固定資産台帳の作成機能
- 勘定科目の設定
- 取引先など補助科目の登録機能
- クラウド(SaaS)
- モバイルブラウザ(スマホブラウザ)対応
Biz∫ 会計
出典:株式会社NTTデータ・ビズインテグラル http://www.biz-integral.com/solution/kaikei/
「Biz∫(ビズインテグラル)」は、東京都港区に本社を構えるNTTデータ・ビズインテグラルが提供しているIFRS対応のERPパッケージです。大手・有名企業を含むさまざまな企業に導入されており、その数は1,200社以上。富士キメラ総研による大企業向けERPパッケージの市場調査では、2019年の出荷台数で第1位を獲得しました。
利用企業ごとの業務課題にあわせて柔軟な運用ができるのが最大の特徴。財務会計や契約管理など15種以上のモジュールのなかから、必要なものを選択して契約することができます。料金もユーザー数に応じたライセンス型となっているため、必要以上の支払いが発生しません。
さらにアフターサポートにも定評があり、制度改正などに対応する最新バージョンを無償で提供。導入時のサポートも行っているので、会計ソフトの導入がはじめての企業でも安心でしょう。
設立年 | 2009年 |
従業員数 | 30-99人 |
会社所在地 | 東京都港区六本木三丁目5番27号 六本木山田ビル2階 |
電話番号 | 03-6234-1661 |
ここまで、使いやすさに定評がある会計ソフトを紹介しました。
IFRSに対応している会計ソフトの大半は、海外を含む複数拠点での利用を前提に、言語の自動翻訳機能や通貨の自動換算機能が実装されています。それらの機能をうまく活用すれば人的ミスが防止でき、よりスムーズに財務会計処理を行えるようになるでしょう。
海外子会社の債権管理などピンポイントな業務課題を抱える企業の場合は、そうした課題の解決に適した会計ソフトを選ぶのもおすすめです。
導入実績が豊富なIFRS対応の会計ソフト3選
続いて、実績が豊富なIFRS対応の会計ソフトを紹介します。
「OPEN21 SIAS」は、東京都千代田区に本社を構えるICTパートナーズが提供している会計ソフトです。専門ベンダーとしての経験・ノウハウが盛り込まれているのが特徴で、これまでにさまざまな企業で導入されてきた実績があります。
IFRSや消費税増税、電子帳簿保存法などの改正にも迅速に対応しているほか、会計業務に必要な機能を豊富に備えているのも大きな魅力。正確かつスピーディーな伝票入力を叶えるための画面設計や入力チェック機能にくわえて、データ検索機能や出力機能も実装しているので、会計業務の大幅な効率化が実現するでしょう。
また、提供元はセキュリティ対策にも注力しており、ISO27001(情報セキュリティマネジメント)の認証を取得済み。情報漏洩などの心配なく安心して導入できるでしょう。
- 電話サポートあり
- メールサポートあり
- 電子帳簿保存法対応
- 取引先のCSVインポート機能
- 仕訳帳の作成機能
- 総勘定元帳の作成機能
- 決算書の作成機能
- 固定資産台帳の作成機能
- 取引先など補助科目の登録機能
- 取引先のCSVエクスポート機能
「OBIC7 会計情報システム」は、業務用システム開発大手のオービックが提供している会計ソフトです。IFRSに対応しているほか、仕訳処理、財務諸表の作成、経費承認のワークフローといった豊富な機能が搭載されています。
ある情報サービス関連企業では、各子会社で行っていた経理業務のフローを統一するために「OBIC7 会計情報システム」を導入。すべての拠点をブロードバンドネットワークでつないで情報を一元化したことによって、単月決算業務に要する日数の大幅な短縮が実現しました。こうした事例からも、複数の拠点をもつ企業にとって心強い会計ソフトといえるでしょう。
また、外貨取引の際の為替損益計算、プロジェクト単位での原価収支管理といったオプション機能が充実しているのも魅力的なポイントです。
- 電話サポートあり
- メールサポートあり
- 電子帳簿保存法対応
- 仕訳帳の作成機能
- 残高試算表の作成機能
- 決算書の作成機能
- 固定資産台帳の作成機能
- 勘定科目の設定
- クラウド(SaaS)
- ISMS
ProActive E2 財務会計システム
出典:SCSK株式会社 https://proactive.jp/
「ProActive 管理会計システム」は東証一部上場のSCSKが提供している会計ソフトです。予算管理や実績管理、各種帳票の出力といった機能を備えており、SCSKのBI(ビジネスインテリジェンス)ツールとの連携させることでIFRSにも効果を発揮します。
特徴としてあげられるのは、豊富な実績。シリーズ全体の導入社数は約6,200社にのぼり、約280のグループ企業で活用されています。過去には「ProActive」の導入によって作業時間の大幅な削減や、決算期の残業時間の軽減を実現したという事例もあるので、IFRS対応はもちろんのこと、日ごろの業務コスト改善に力を入れていきたい企業にもおすすめの会計ソフトです。
また、提供元は給与計算のアウトソーシングサービスも提供しているので、あわせて利用すれば相乗効果も見込めるのではないでしょうか。
まとめ:会計ソフト選びで迷ったらPRONIアイミツへ
本記事では、IFRSに対応している会計ソフトを紹介するとともに、会計ソフトを選ぶ際のポイントを解説してきました。会計業務の効率化を叶えるためには、自社の目的や業務形態に適した会計ソフトの導入がおすすめです。
とはいえ、数ある会計ソフトを比較して自社のニーズに合ったものを選ぶのは大変です。「まず候補を絞りたい」という担当者はぜひPRONIアイミツを活用ください。PRONIアイミツでは、いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合った会計ソフトが分かる診断(無料)ができます。
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