【2025年最新】リカーリングとは?特徴やサブスクとの違いも解説
「リカーリング」という言葉を聞いたことはあっても、詳しく知らない方や、サブスクリプションとの違いをうまく説明できないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、リカーリングの特徴やサブスクとの違い、メリット・デメリットを詳しく解説しています。リカーリングビジネスに必須ともいえる請求書システムについても触れているので、リカーリングビジネスに取り組もうと考えている方はぜひ参考にしてください。
- リカーリングとは
- リカーリングとサブスクリプションの違い
- 古くからあるリカーリングビジネスが再注目されている理由
- リカーリングビジネス向きの会社とは
- リカーリングビジネスを展開するメリット
- リカーリングビジネスを展開するデメリット
- まとめ:リカーリングビジネスを展開するなら請求書システムを導入しよう
リカーリングとは
リカーリング(Recurring)とは、「繰り返す」「循環する」という意味を持つ単語です。ビジネスにおいては、ユーザーの継続的な商品購入・サービス利用で収益を得るビジネスモデルのことを指します。
消費者に1つの商品を購入してもらい取引が終わるのではなく、継続して商品を購入する・サービスを利用するといった契約を結んだ上で取引を継続する形のビジネスモデルです。その都度取引を行うビジネスモデルをフロー型、リカーリングのようなビジネスモデルをストック型と呼びます。
リカーリングビジネスという言葉を初めて聞く方もいらっしゃるかもしれませんが、実は意外と身近で展開されているビジネスモデルです。電気代、水道代といったインフラはリカーリングビジネスといえます。携帯電話の利用も同様です。このほか、英会話教室やダンススクール、スポーツジムといった月謝を支払うサービスなどもリカーリングビジネスにあたります。
リカーリングとサブスクリプションの違い
リカーリングの説明を聞いて、サブスクリプションサービスを思い出した方も多いのではないでしょうか。ここからは、リカーリングとサブスクリプションの違いについて解説します。
料金が変動するのはリカーリング
リカーリングの特徴は、料金が変動する可能性がある点です。たとえば、先ほどお伝えしたような、電気代・水道代は基本料金にプラスして毎月使用した分の料金を支払う必要があります。
このほか、コピー機・プリンターの利用契約もリカーリングビジネスといえます。コピー機やプリンターを使用し続けるためには、本体を購入したあとインクカートリッジやトナーを継続購入する必要があるためです。
スマートフォン利用においても、スマートフォン本体を購入したあとに通信量・通話料・コンテンツ料金などを支払って利用しているため、リカーリングビジネスであるといえます。
料金が定額制なのはサブスクリプション
一方、サブスクリプションビジネスの特徴は料金が定額制であることです。サブスクリプションについては、近年多くの企業がサービスを導入しており、耳馴染みがある方も多いのではないでしょうか。
たとえばApple Musicのように毎月定額で音楽が聴き放題になるサービスや、Netflixのように映像・動画が見放題になるサービスなどがサブスクリプションにあたります。近年では「雑誌のサブスク」「車のサブスク」「日本酒のサブスク」なども登場しており、ジャンルが多様化していることが特徴です。
古くからあるリカーリングビジネスが再注目されている理由
実は、リカーリングビジネスは古くからあるビジネスモデルです。そのリカーリングは、現在再注目されています。その理由として挙げられるのが、消費者の購買行動が変化しているという点です。
近年の消費者は購買行動を実施する際、インターネットなどで多くの情報を集め比較検討した上で購買を決定します。このことにより、生半可な差別化では自社商品と他社商品とが差別化できず、ほんの少しの差で消費者が他社に流れてしまうのです。
このため、先ほどお伝えした都度取引のフロー型では安定した利益が見込めず、経営が困難になってしまうおそれがあります。そこで、一度契約を結んだあとは継続的に利益が見込めるリカーリングが再度注目されているのです。
リカーリングビジネス向きの会社とは
ここからは、どのような会社がリカーリングビジネスとマッチしているかを解説します。リカーリングビジネスに取り組もうと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
独自のロジスティクスネットワークをしいている会社
独自のロジスティクスネットワークをしいている会社は、リカーリングビジネスに向いています。商品を定期的に配送する必要があるためです。独自のロジスティクスネットワークを持つ会社であれば、消費者への安定した商品提供が可能となるでしょう。
商品の生産者・製造者などと直接やり取りできる環境があれば、生産者・製造者の情報も合わせて届けることで、付加価値を創出できます。
オリジナルのデジタルサービスを提供している会社
オリジナルのデジタルサービスを提供している会社も、リカーリングビジネスに向いている会社です。デジタルサービスは在庫を抱える必要がなく、輸送・配送にかかるコストも不要になるため、利益率が高い状態でリカーリングビジネスを始めることができます。
また、商取引のすべてがデジタル・インターネット上で完結する場合が多いため、「消費者が顧客となり、契約を結び、利用を継続する」という一連の流れを追いやすい点も魅力です。新規顧客開拓もしやすいでしょう。
オリジナルサービスへの根強いファンがいる会社
すでにオリジナルサービスやコンテンツを提供しており、それらへの根強いファンがいるという会社も、リカーリングビジネスに向いている会社の1つです。
リカーリングビジネスは、継続して商品やサービスを提供するというビジネスモデルのため、消費者にある程度のメリットがないと利用開始を決断させるのがやや難しい傾向にあります。しかし、商品やサービス、コンテンツそのもののファンがいる場合は、リカーリングビジネスを利用する心理的なハードルが非常に低くなります。
リカーリングビジネスを展開するメリット
ここからは、リカーリングビジネスを展開するメリットについてお伝えします。リカーリングビジネスを展開する際は、メリットを理解した上で取り組むことをおすすめします。
LTV(顧客生涯価値)を高められる
リカーリングビジネスの大きなメリットとして、LTV(顧客生涯価値)を高められるということが挙げられます。LTVとは、顧客が生涯においてどの程度自社に利益をもたらしてくれるのかを表す数値です。都度取引を行うフロー型ビジネスの場合は、1回の取引=顧客のLTVとなります。
リカーリングビジネスは、基本的に継続的な利益が見込めるビジネスモデルです。消費者側から契約解除の申し入れがあった場合でも、違約金などの設定をしている場合が多いため、利益がぷっつりと途切れることはありません。
CPAを高めに設定しやすい
CPAとは、1人の顧客を獲得するのにかかったコストのことを指します。目標とするCPAは、獲得が見込まれる利益から逆算して設定する必要があります。
フロー型のビジネスでは1回の取引で得られる利益とかけられるコストを天秤にかける必要がありますが、リカーリングビジネスでは継続的な利益の発生が見込めるため、CPAを高めに設定しやすいです。そのため、ある程度費用がかかる広告などでも、効果が見込めるのであれば挑戦しやすくなります。
売り上げが安定しやすい
何度もお伝えしているとおり、リカーリングビジネスは顧客と契約を結び、継続的に利益を得ることができるビジネスモデルです。そのため、フロー型のビジネスと比較して売り上げが安定しやすいということが大きなメリットとして挙げられます。
売り上げが安定することで事業計画も立てやすくなり、従業員も雇用しやすくなります。先ほどお伝えしたリカーリングビジネスに向いている特徴を持っており、会社の成長、拡大を目指している方には特におすすめのビジネスモデルだといえるでしょう。
収益の見通しを立てやすい
売り上げが安定しやすいというメリットを先述しましたが、売り上げが安定しやすいということは収益の見通しも立てやすいということがいえます。
適切な顧客管理は必要になりますが、顧客がどのような頻度でどの商品を定期的に購入しているのかがわかれば、得られる収益の見通しは立てやすくなるでしょう。計画的にビジネスを進めたいという方には、リカーリングビジネスはおすすめのビジネスモデルです。
ブランディングにも強い
リカーリングビジネスを続け、継続して商品やサービスを利用する顧客が増えることで、商品やサービス自体のファンが増え、ブランド力も強くなっていきます。ファンが商品やサービスの良さを発信することでさらなるファンを呼ぶという展開も往々にしてあるでしょう。
また、「継続率○%」「多くのユーザーが『また使いたい』と答えた」など、商品・サービスの利用状況の確認やアンケートなどの実施によって魅力を見つけやすくもあります。
継続して商品やサービスを利用してもらうリカーリングビジネスは、ブランドの価値を高めるブランディングに強いビジネスモデルであるといえるのです。
リカーリングビジネスを展開するデメリット
メリットが多いリカーリングビジネスですが、もちろんデメリットといえる面もあります。リカーリングビジネスを始める前に、デメリットもしっかり把握しておきましょう。
常にサービス向上を意識する必要がある
リカーリングビジネスは、継続して商品やサービスを利用してもらうことが前提のビジネスモデルです。そのため、商品・サービスの品質には常に気を配る必要があります。
このほか、Webサイトや申し込み画面などユーザーが触れることが多いシステムの改善や、顧客の声を商品やシステムに反映させるといった行動が継続的かつ常に求められるビジネスモデルであるといえるでしょう。そういったところに工数を十分に割く必要がある点は、デメリットといえるかもしれません。
請求管理が煩雑になってしまう
リカーリングビジネスは消費者が継続して利用する中で、料金が変動する可能性が高い仕組みのビジネスモデルです。消費者の利便性を高めるためさまざまなプランや料金体系・課金形態を用意することは大切ですが、一方で請求管理が煩雑になってしまいがちというデメリットがあります。
リカーリングビジネスのようなストック型のビジネスモデルは、顧客との信頼関係を構築することが大切です。請求作業にはミスのないよう最新の注意が必要になります。また、請求のための書類送付が必要な場合はそれらのコストもかかるため、あらかじめ請求書発行はなし・料金の支払いはクレジットカードや電子決済のみなどの対応を検討するとよいでしょう。
まとめ:リカーリングビジネスを展開するなら請求書システムを導入しよう
リカーリングビジネスやサブスクリプションといったビジネスを展開する場合は、請求書システムの導入がおすすめです。先述したとおり、請求作業は煩雑になりがちな一方非常に重要な作業です。ミスを起こしてしまうことで、顧客との信頼関係に亀裂が入ってしまう恐れもあります。
万が一のミスを削減するためにも、請求作業の負担を大幅に軽減できる請求書システムの導入がおすすめです。請求書システムの中には、請求書の作成、発行、送付、受け取りまでをすべて電子化できるものも多くあります。ビジネスの展開と同時に、ぜひ導入を検討してみてください。
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