会計ソフトとは?特徴やメリット、使い方をわかりやすく説明!
近年では、IT技術の発展に伴いクラウド型で場所やデバイスに縛られずに使える便利な会計ソフトが登場しています。そのためどのような会計ソフトを選ぶべきか、迷われている方も少なくないでしょう。 この記事では、会計ソフトの特徴やインストール型とクラウド型それぞれのメリット・デメリットについて詳しく解説します。また、会計ソフトの使い方や選び方についても簡潔に紹介していきます。会計ソフトを導入したいと考えている方はぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 1.会計ソフトとは
- 2.会計ソフトの主な機能
- 3.会計ソフトの導入形態の種類
- 4.インストール型会計ソフトのメリット
- 5.インストール型会計ソフトのデメリット
- 6.クラウド型会計ソフトのメリット
- 7.クラウド型会計ソフトのデメリット
- 8.無料会計ソフトと有料会計ソフトの違い
- 9.会計ソフトの使い方
- 10.会計ソフトを導入する際のポイント
- 11.まとめ
1.会計ソフトとは
会計ソフトは、会計業務の簡略化を目的に1980年代後半頃に登場しました。紙の帳簿で行っていた会計業務を会計ソフトに代替することで、業務効率化やコスト削減というメリットを期待できます。
近年では、自社のパソコンやサーバーなどに会計ソフトをインストールして利用するだけではなく、インターネットを活用したクラウド型の会計ソフトも登場しています。機能や性能は製品によってさまざまな種類があるため、自社のニーズに合う会計ソフトを導入するのが大切です。
1-1.会計ソフトの必要性
会計ソフトの必要性について疑問を持たれる方は少なくないでしょう。会計ソフトを利用すれば、会計業務の負担を軽減させることができます。たとえば会計ソフトを使用すれば、仕訳を入力するだけで複数の帳簿を自動的に作成可能です。
また会計に関する深い知識がなくても、会計業務を進められることも特徴だと言えます。さらに、会計ソフトを利用すれば入力ミスなどの人為的なトラブルを未然に防止できるため、会計業務のパフォーマンス向上にもつながるでしょう。
2.会計ソフトの主な機能
会計ソフトには、会計業務に関わるさまざまな機能が備わっています。一般的には、財務情報の一元管理・伝票入力・伝票入力・仕訳入力・集計管理・財政分析・予実管理・税申告などが主な機能です。
また集計管理機能を使用すれば、日次管理・月次管理・年次管理を簡単に行え、業務効率の向上が期待できます。ただし会計ソフトによって機能は異なるため、導入する際は自社に必要な機能が含まれているかを確認しましょう。
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3.会計ソフトの導入形態の種類
会計ソフトには、インストール型とクラウド型の大きく2種類に分けられ、近年では手軽に導入しやすいクラウド型ソフトの普及が進んでいます。ここでは、インストール型とクラウド型それぞれの導入形態について詳しく紹介します。
3-1.インストール型
インストール型は、自社のパソコンやサーバーなどにソフトウェアをインストールして使用する会計ソフトです。自社の環境に合わせてシステムの機能などをカスタマイズしやすいことが特徴。
システムのカスタマイズやアップデートを自社で対応しなければならないほか、初期費用が高額になる場合があるため注意が必要です。しかし、外部のネットワークに接続するのは不要となるため、高度なセキュリティ環境を構築しやすいという特徴もあります。
3-2.クラウド型
クラウド型は、テレワークなどの柔軟な働き方に対応できるため注目を集めている導入形態です。スマホやタブレットがあれば、場所や環境に影響されずに会計ソフトを利用できます。また、会計ソフトを提供している会社がシステムのアップデートやメンテナンスを定期的に実施しているため、法改正などの対応が不要です。
ただしインターネットに接続して会計ソフトを利用するため、セキュリティに対するリスクは少なからずある点は覚えておきましょう。
4.インストール型会計ソフトのメリット
インストール型とクラウド型の会計ソフトの概要や特徴は理解できたでしょうか。ここでは、どちらの提供形態の会計ソフトを利用すべきか気になる方のために、まずはインストール型の会計ソフトのメリットについて詳しく紹介します。
4-1.インターネット環境がなくとも利用できる
インストール型の会計ソフトの場合は、自社のパソコンやサーバーなどに会計ソフトをインストールして使用します。そのため、インターネットに接続せずに利用できることがメリットです。サイバー攻撃などのセキュリティのリスクを懸念している人にとっては、インストール型の会計ソフトは安心して利用できるでしょう。
またインストール型は自社だけが使うシステムであるため、セキュリティリスクをコントロールしやすいこともメリットです。
4-2.ランニングコストがかからない
インストール型の会計ソフトは、一般的に買い切りであることが多いため、購入後のランニングコストはかからないことがメリットです。購入する際の費用はクラウド型と比較すると高い傾向にありますが、長く使用することを考慮すると、コストパフォーマンスはインストール型の方が高いこともあります。
ただし会計ソフトのサポートやオプション機能などを付ける場合や、法改正に対応するためのメンテナンスを行う場合は、追加で費用がかかることも多いため注意が必要です。
4-3.カスタマイズができる
インストール型の会計ソフトの大きなメリットの1つとして、クラウド型と比較して自社の環境に合わせてカスタマイズしやすいことが挙げられます。たとえば、勘定科目や科目区分を自由に付け加えることや、使用したい機能を柔軟に追加することも可能です。
このように会計業務がほかの会社と比べて、複雑であったり大規模であったりする場合は、インストール型の会計ソフトを導入すれば、業務効率の向上を期待できるでしょう。
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5.インストール型会計ソフトのデメリット
インストール型の会計ソフトを利用するメリットは理解できたでしょうか。しかし、デメリットもあります。ここでは、インストール型の会計ソフトのデメリットについて詳しく紹介します。メリットだけではなくデメリットも理解しておきましょう。
5-1.法改正への対応が必要
インストール型の会計ソフトは、法改正があった場合に自動で対応できないのがデメリットだと言われています。しかし実はインストール型の会計ソフトでも、ソフトのアップデートを行うことで法改正に対応可能です。
ただし法改正がある度に自社でアップデートしなければならないため、業務負担は増加します。アップデートを忘れてしまい、法改正に対応できずに誤った会計処理や書類作成を行ってしまう可能性もあるため注意が必要です。
5-2.パソコンが故障すると使えない
インストール型の会計ソフトで利用しているデータは、使用している自社のパソコンやサーバーなどに保存されます。そのため、会計ソフトをインストールしたパソコンやサーバーなどが故障してしまうと、インストール型の会計ソフトは一時的に使用できなくなることがデメリットです。
また故障したパソコンやサーバーが復旧できない場合、保存していたデータが消失する可能性もあるため、バックアップは確実に行うようにしましょう。
5-3.バックアップする手間がかかる
インストール型の会計ソフトを利用する場合、インストールしたパソコンやサーバーなどの故障に備えて、データのバックアップを作業が必要です。フラッシュメモリディスクやハードディスクを会計データのバックアップに使用した場合に紛失が発生すると、情報漏洩につながることもあります。
インストール型の方が、クラウド型と比較してセキュリティに優れているように感じるかもしれませんが、バックアップのやり方によっては、データ流出の可能性もあることに注意が必要です。
6.クラウド型会計ソフトのメリット
インストール型のメリットやデメリットは理解できたでしょうか。企業の環境によっては、クラウド型ではなく、インストール型の会計ソフトを導入するのもおすすめです。ここでは、クラウド型のメリットについて詳しく紹介します。
6-1.ソフトのメンテナンスに手間がかからない
クラウド型の会計ソフトでは、法改正への対応などのメンテナンスが自動で行われることが一般的です。そのため、アップデートを忘れて間違った会計処理や書類作成を行うなどのリスクを軽減させることができます。
一方でインストール型の会計ソフトでは、新しい機能を追加したい場合や法改正に対応したい場合には、自社でアップデートを行う手間が必要です。このように、常に最新の環境で会計ソフトを利用できるのがクラウド型の会計ソフトのメリットと言えるでしょう。
6-2.導入コストを抑えて使用を開始できる
クラウド型の会計ソフトは、インストール型と比較して初期費用が低いため導入コストを抑えて利用できるというメリットがあります。そのため、万が一導入したクラウド型の会計ソフトが自社に合わないと感じた場合、ほかの会計ソフトに乗り換えやすいことも特徴です。
また会計ソフトによっては、無料トライアル期間が用意されている場合もあります。導入する前に複数の会計ソフトを比較して、自社のニーズに合う会計ソフトを選定することが大切です。
6-3.ネットワーク環境があればどこでもデータにアクセスできる
クラウド型の会計ソフトは、インターネットを利用できる環境であれば場所を問わず利用できます。そのため、出張先・自宅・カフェなどで業務を行うことも可能です。テレワークの促進にもつながり、柔軟な働き方に対応できるでしょう。
またさまざまな場所で業務を行えるため、業務効率向上にも期待できます。ただしオフィス外で業務を行う場合、情報漏洩リスクが高まるためデータの利用方法を事前に社内に周知しておくことが重要です。
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7.クラウド型会計ソフトのデメリット
クラウド型の会計ソフトを導入すれば、テレワークの促進や、業務効率の向上が期待できます。一方、メリットだけではなくデメリットの理解も必要です。ここでは、クラウド型の会計ソフトのデメリットを詳しく紹介します。
7-1.インターネットに接続しないと利用できない
クラウド型会計ソフトは、インターネットに接続できれば場所を問わず利用できる反面、通信環境を用意しないと使用できないというデメリットがあります。また通信に不具合やトラブルが生じ、インターネットが利用できない場合は業務を進められません。そして通信環境によっては動きが重く、業務効率が下がってしまう可能性もあります。
7-2.ランニングコストがかかる
クラウド型の会計ソフトは、インストール型のような買い切りではなく、毎月もしくは毎年などの定期的な費用がかかります。継続的にランニングコストがかかるため、長い目で見るとインストール型の会計ソフトの方が費用が安くなる可能性もあるでしょう。
クラウド型の会計ソフトは、インストール型と比較して初期費用が安いため、導入しやすいというメリットがあります。クラウド型とインストール型の会計ソフトを利用する際は、長期的な目線でコストを検討するのが大切です。
7-3.セキュリティ面に不安がある
クラウド型の会計ソフトは、インターネットに接続して使用するためセキュリティリスクへの対策が必要です。会計ソフトを開発している会社は、一般的にセキュリティ対策を行っています。しかし会計ソフトによっては、セキュリティ対策が不十分で情報漏洩や改ざんなどのリスクがあるため、セキュリティについても考慮して会計ソフトを選択しましょう。
また自社の環境に合わせてセキュリティをカスタマイズしたい場合、インストール型の会計ソフトが良いかもしれません。
8.無料会計ソフトと有料会計ソフトの違い
会計ソフトには、無料で利用できるソフトと有料で利用できるソフトがあります。なかには無料で利用できるが、オプション機能やサポートを付けると別途料金がかかるソフトもあります。
高価な会計ソフトの方が機能が充実している傾向にありますが、もっとも大切なのは自社の会計業務に必要な機能が含まれているかどうかです。まずは、無料での導入や無料トライアル期間を利用して複数の会計ソフトで使い勝手を確認することをおすすめします。
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9.会計ソフトの使い方
会計ソフトは、一般的に初期設定を行うだけですぐに利用を開始できます。会計ソフトを導入したら、まずは会社名・事業所の所在地・事業種別・申告種別などのユーザー設定を行います。これまでに異なる会計ソフトで使用したデータがある場合は、データ移行機能を使用すればデータを取り込むことも可能です。
また、自社独自の勘定科目を使用したい場合や補助科目を使用したい場合は、勘定科目・補助科目を導入時に設定しておきましょう。最後に会計ソフトに入力したデータが消失しないように、データ保存方法を明確に定めておくことが大切です。クラウド型の会計ソフトのなかには、バックアップ機能が含まれているソフトもあるため活用しましょう。
10.会計ソフトを導入する際のポイント
会計ソフトを導入するポイントは、自社に必要な機能や予算、サポート体制の有無を確認しておくことです。会計ソフトを導入するにあたって、どのようなソフトを選定すべきか悩まれる方は少なくないでしょう。まずは、自社の会計業務に必要な機能が十分に含まれているかを確認することが大切です。
また初めて導入する場合は、設定方法や使い方などのトラブルが発生することも少なくありません。そのため、自社の環境に合わせたサポート体制のある会計ソフトを導入するのが大切です。
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11.まとめ
会計ソフトを導入すれば、業務効率の向上や会計業務のミスを防止できます。会計ソフトは大きくインストール型とクラウド型に分類でき、インストール型の場合、初期コストは高い傾向にありますが自社の環境に合わせてカスタマイズしやすいのが特徴です。
一方クラウド型の場合、インターネットに接続できる環境があれば場所を問わず業務ができるという特徴があります。このようにそれぞれメリットとデメリットがあるため、自社の環境や予算に合った会計ソフトを選ぶのが大切です。
会計ソフトを選ぶにあたって、自社の会計業務に必要な機能が含まれているかを確認するほか、複数ソフトの比較も大切です。法人向けの会計ソフト導入を考えている方は、全ソフトを徹底比較したこちらの記事も参考にしてみてください。
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