福利厚生代行サービスとは?種類や導入メリットを解説
従業員の満足度アップや、企業の採用力強化を叶えるために、福利厚生を見直す企業は少なくありません。しかし、福利厚生を強化するには何かと負担がかかるもの。より気軽に福利厚生を充実させるためには、福利厚生代行サービスがおすすめです。
そこで本記事では、福利厚生代行サービスとは何か、福利厚生代行サービスの種類、導入するメリット・デメリットを解説するとともに、代表的な福利厚生代行サービスについて一覧表付きで紹介します。この記事を読めば福利厚生代行サービスの選び方も分かるので、ぜひ参考にしてください。
- 福利厚生代行サービスとは
- 福利厚生代行サービスの種類
- 福利厚生代行サービスを導入するメリット
- 福利厚生代行サービスのデメリット
- 【2024年最新】主な福利厚生代行サービス一覧
- 福利厚生代行サービスの選び方
- まとめ:代行サービスを活用して、自社のニーズにあった制度を整備しよう
福利厚生代行サービスとは
福利厚生代行サービスとは、福利厚生の管理・運営をまとめて委託できるサービスのこと。企業が利用料金を支払うことで、従業員はさまざまな種類の福利厚生サービスを利用できます。
従来の福利厚生は、企業の人事や総務部門によって管理されていました。しかし、福利厚生の運用にはコストがかかり、充実させたくてもできない状況に悩む企業も。そんな中で人気を集めたのが福利厚生代行サービスです。コストを抑えつつ豊富な福利厚生サービスを利用できるので、多くの企業が導入を進めています。
ちなみに、独立行政法人労働政策研究・研修機構による調査によれば、慶弔休暇制度や病気休職制度、人間ドック受診の補助といった福利厚生を用意する企業が多数。健康推進をサポートするものからレジャー関連まで、幅広い福利厚生サービスが利用されています。
※出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構「企業における福利厚生施策の実態に関する調査」
福利厚生代行サービスの種類
福利厚生代行サービスは、以下の3種類に分けられます。それぞれの特徴を理解した上で、導入を検討しましょう。
福利厚生の種類 | 特徴 |
---|---|
パッケージ型のプラン | 福利厚生サービスがパッケージ化されており、選んだコースから好きなメニューを利用できる |
カフェテリアプラン | 企業側がカスタマイズした福利厚生メニューから選んで利用できる |
社食など一部に特化したサービス | 社食や弁当販売、給与前払いなど、特定のサービスを専門としたサービス |
パッケージ型のプラン
パッケージ型のプランは、さまざまな福利厚生メニューがセットになったプランです。メニュー内容別にいくつかのコースが提供されているので、企業側は自社に合ったコースを選び契約します。従業員は、コース内にある福利厚生サービスから自由に選んで利用可能です。
ちなみに、メニューに含まれる主な福利厚生サービスとしては以下が挙げられます。
- 宿泊・レジャー
- グルメ
- スポーツクラブ・健康
- 自己啓発・資格取得
- 育児サポート
- 介護サポート
- 家事代行など暮らしのサポート
- お金や住宅に関する相談サポート
カフェテリアプラン
カフェテリアプランは、導入する福利厚生メニューを企業側が選択・カスタマイズできるプランです。パッケージではなく自由に組み合わせられることから、従業員のニーズを取り入れやすく満足度アップに貢献しやすいとされています。従業員に一律でポイントを支給し、ポイント数の範囲内で福利厚生メニューを選んでもらうのが基本です。
選択・カスタマイズできるメニュー内容は、先にあげたパッケージプランの内容と変わりません。
社食など一部に特化したサービス
福利厚生代行サービスには、社食など一部のメニューに特化したサービスもあります。オフィスにおける弁当販売、飲食店と提携した食事補助サービス、オフィス向け簡易コンビニの設置などの食事関連サービスのほか、給与前払い・即時払いサービスなども提供されています。
健康的な食事を従業員に提供したい企業や、従業員のお金に関するニーズに応えたい企業におすすめの福利厚生サービスです。
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福利厚生代行サービスを導入するメリット
福利厚生代行サービスを導入することで、以下のメリットがあります。
- 福利厚生の運用に、業務負担がかからない
- 自社では用意しきれない豊富なサービスを従業員に提供できる
- 従業員の満足度向上・心身の健康促進につながる
- 魅力的な福利厚生は、企業の採用力強化・イメージアップにつながる
福利厚生の運用に、業務負担がかからない
社内で福利厚生を運用するには、企画考案から開発、整備、実際の提供まで多くの労力を要し、担当者にかかる業務負担は少なくありません。福利厚生の運用にリソースを割かれ、コア業務にしわ寄せがいくことも考えられます。
一方で福利厚生代行サービスを活用すれば、好きなメニューを選んで導入するだけで福利厚生が充実します。福利厚生の運用にかかっていた業務負担を軽減できる点がメリットです。
自社では用意しきれない豊富なサービスを従業員に提供できる
自社で福利厚生サービスを整備するとなると、用意できるメニューはどうしても限られるもの。福利厚生を充実させたくても難しいのが現実です。しかし、福利厚生代行サービスを利用すれば、提供できるメニューは大幅に広がり、自社運用では用意できない豊富なサービスを従業員に提供できます。
従業員の健康増進や育児支援、財産形成やレジャーといった多岐にわたるニーズに対応したい企業に、福利厚生代行サービスの活用はおすすめです。
従業員の満足度向上・心身の健康促進につながる
福利厚生を自社で管理する場合、できることに限りがあるため社員のニーズに応えきれません。せっかく福利厚生を整備しても、なかなか活用してもらえないリスクも。
一方、福利厚生代行サービスでは、幅広いカテゴリーにおいて多様なメニューが展開されているため、自社で運用するより細かなニーズに対応可能です。豊富なメニューから自由に選んで利用できるため、福利厚生の活用が進み、従業員の満足度向上や心身の健康促進につながる点がメリットです。従業員の満足度が向上すればエンゲージメントも高まり、離職率低下も実現できます。
魅力的な福利厚生は、企業の採用力強化・イメージアップにつながる
福利厚生が充実しているということは、従業員の健康やワークライフバランスを重視しているということ。従業員にとって働きやすい職場であることを意味します。
そのため、福利厚生代行サービスを利用していれば、求職者にとっても大きな魅力に。「従業員ファーストの企業」というイメージアップにつながり、企業の採用力強化を図れる点がメリットといえます。
福利厚生代行サービスのデメリット
福利厚生代行サービスには、メリットだけでなくデメリットもあります。以下の2点は導入前に押さえておきましょう。
- 導入コストがかかる
- 従業員のサービス利用率が低いと、費用対効果が薄い
導入コストがかかる
福利厚生代行サービスを利用する際、導入コストがかかるのはデメリットの1つです。細かな値段設定は各社によって異なりますが、基本的には従業員1人につき月額料金が数百円ほどかかります。サービスによっては、契約料金として初期費用が発生する場合もあるようです。
従業員数が多ければ多いほどコストは増えますが、自社で福利厚生を運用する場合のコスト(人件費、管理コスト)と比較すると安く抑えられるでしょう。
従業員のサービス利用率が低いと、費用対効果が薄い
従業員が福利厚生サービスを存分に活用してくれれば利用料金以上の効果が得られる一方で、あまり利用されなければ意味がありません。福利厚生代行サービスでは毎月数百円ほどの利用料金が発生するため、従業員のサービス利用率が低ければ費用対効果も低下。きちんと利用してもらうためにも、従業員のニーズに応えられる福利厚生代行サービスを導入しましょう。
【2024年最新】主な福利厚生代行サービス一覧
主な福利厚生代行サービスについて、簡単に確認できる一覧表をご用意しました。
サービス名 | 提供会社 | パッケージ型のプラン | カフェテリアプラン |
---|---|---|---|
福利厚生倶楽部 | 株式会社リロクラブ | 〇 | 〇 |
WELBOX | 株式会社イーウェル | 〇 | 〇 |
ベネフィット・ステーション | 株式会社ベネフィット・ワン | 〇 | 〇 |
ライフサポート倶楽部 | リソルライフサポート株式会社 | 〇 | 〇 |
Perk | ウォンテッドリー株式会社 | 〇 | - |
フクリー | 株式会社カンリー | 〇 | - |
miive | 株式会社miive | - | 〇 |
福利アプリ | 株式会社Leafea | 〇 | - |
主な福利厚生代行サービスとして人気を集めているのは、福利厚生倶楽部・WELBOX・ベネフィット・ステーション・ライフサポート倶楽部・Perk・フクリー・miive・福利アプリです。
各サービス・提供会社についてより詳しく比較したい方は、別記事「おすすめの福利厚生代行サービスを比較」をあわせてご覧ください。
福利厚生代行サービスの選び方
福利厚生代行サービスの選び方について、ポイントとなる4点を紹介します。
- パッケージ型とカフェテリアプランの比較
- 豊富なサービスを提供しているか
- 十分な導入実績があるか
- 初期費用・月額料金の比較
パッケージ型とカフェテリアプランの比較
パッケージ型プランとカフェテリアプランを比較し、どちらが自社に合っているかを確認してから導入しましょう。パッケージ型プランがおすすめの会社、カフェテリアプランがおすすめの会社は以下の通りです。
パッケージ型プランがおすすめの会社 | カフェテリアプランがおすすめの会社 |
---|---|
・手軽に幅広いニーズに対応したい ・はじめて福利厚生代行サービスを利用する |
・従業員のニーズをきちんと反映したい ・独自の福利厚生サービスを構築したい |
気軽に福利厚生を充実させたい場合はパッケージ型、サービス内容にこだわりたい場合はカフェテリアプランがおすすめです。
豊富なサービスを提供しているか
福利厚生代行サービスを選ぶ際には、豊富なサービスを提供しているか確認しましょう。レジャーやグルメをはじめ、健康増進、育児支援や介護支援、自己啓発など、福利厚生で利用できるサービスは多岐にわたります。しかし、各社によってサービス数や内容は異なるため、できる限り豊富な選択肢のある福利厚生代行サービスを選びましょう。
十分な導入実績があるか
福利厚生代行サービスを選ぶ際、十分な導入実績があるサービスか確認することも重要です。例えば、株式会社ベネフィット・ワンが提供する「ベネフィット・ステーション」の場合、導入社数は1万6,000社以上。リロクラブの提供する「福利厚生倶楽部」は1万9,200社に導入されています。豊富な導入実績があるということは、幅広い企業のニーズに対応できることを意味するため、導入社数はどれくらいか忘れずチェックしておきましょう。
別記事「福利厚生サービスの市場規模」では、市場シェア率が高い福利厚生代行サービスも紹介していますので、合わせてチェックしてみてください。
初期費用・月額料金の比較
福利厚生代行サービスを選ぶ際には、初期費用と月額料金を比較することも重要です。基本的には、数万円〜数十万円ほどの初期費用、従業員1人につき300円〜1,000円ほどの月額料金がかかります。従業員数によって初期費用・月額料金ともに変動するサービスが多いため、利用を検討する際には忘れずに見積もりを取りましょう。
「オフィスグリコ」や「ごちクルNow」など、なかには初期費用や月額料金が無料のサービスも。費用を抑えて導入したい場合にはおすすめです。
まとめ:代行サービスを活用して、自社のニーズにあった制度を整備しよう
今回は、福利厚生代行サービスとは何か説明するとともに、主な福利厚生代行サービスや、選び方について解説しました。従業員の満足度アップ、人材確保、企業のイメージアップを叶えるためには、福利厚生の充実が欠かせません。福利厚生代行サービスを利用し、従業員のニーズを反映した福利厚生制度を整備しましょう。
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