グループウェア業界を分析!シェア上位のグループウェア、その理由は?
業務の効率化や情報共有、コミュニケーションの活性化が図れるグループウェア。この記事ではグループウェア業界の動向を分析し、シェア上位のグループウェアの特徴をお伝えします。また、グループウェア選びのポイントについても解説します。
- 1.グループウェアとは
- 2.グループウェア業界の盛り上がり・市場規模
- 3.選ばれているグループウェアはオンプレミス?クラウド?
- 4.シェア上位のグループウェアサービス5選
- 5.グループウェアを選ぶ際に確認すべきポイント
- 6.まとめ
1.グループウェアとは
グループウェアとは、インターネットなどのネットワークを活用して企業内の情報共有やコミュニケーションの活性化が図れるソフトウェアです。
搭載されている機能はサービスによって異なりますが、一般的にはスケジュール管理機能やタスク管理機能、ワークフロー機能、チャットなどのメッセージ機能が搭載されています。これらの機能を活用することで、グループ内の業務効率が向上できることはもちろん企業全体の生産性の向上にも繋がります。
2.グループウェア業界の盛り上がり・市場規模
グループウェアの市場規模は年々拡大しています。電子デバイスや情報通信、ITソリューションなどの産業分野で市場調査を行う富士キメラ総研の調査「ソフトウェアビジネス新市場 2017年度版」では、2016年の市場規模は1,160億円でした。同調査では、2021年度の市場規模を1,986億円と予測しています。
また企業向けIT製品情報サイト「キーマンズネット」が2019年5月に行った調査では、アンケートした300企業のうち、87.2%の企業が「グループウェアを導入済」と回答しています。多くの企業がグループウェアを導入していく流れは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、より顕著になっていくと考えられています。
3.選ばれているグループウェアはオンプレミス?クラウド?
グループウェアには、オンプレミス型とクラウド型の2種類があります。このうち人気があるのが、クラウド型です。
富士キメラ総研の調査「ソフトウェアビジネス新市場 2017年度版」では、2016年のグループウェアの市場規模全体は1,160億円。うちクラウド型が990億円、オンプレミス型が170億円でした。インターネット環境さえあれば、いつでもどこでも利用できるクラウド型がより多くの企業から支持を得ています。
4.シェア上位のグループウェアサービス5選
「グループウェアを導入したいけれど、何を選べばいいかわからない」という方も多いのではないでしょうか。そこでここでは、何を選べばいいか分からない方のために、シェア上位のグループウェアの特徴を解説します。
1.Google Workspace
Google Workspaceは、世界最大の検索エンジンを手掛けるGoogleが提供するグループウェアサービスです。メールサービスの「Gmail」や「Googleカレンダー」、Web会議システム「Googleミート」、クラウドストレージサービス「Googleドライブ」などのサービスが利用できるため、従業員がどこにいてもデータや情報の共有が可能です。
Web会議システムも標準搭載されているため、思い立ったときにすぐにWeb会議を行えます。料金プランは、1ユーザー当たり月額680円(税抜)から。従業員300人以下の中小企業の場合、オンラインでの手続きですぐに利用開始できます。
2.Office 365 with KDDI
Office 365 with KDDIは、ソフトウェア開発の世界大手・Microsoftと大手携帯電話会社KDDIが協働で提供するグループウェアサービスです。Microsoftの提供するWordやExcel、PowerPointといったOfficeソフトや、大容量メールボックスなどを利用できます。
インターネットのトラフィック量に応じて接続スピードを最適化する技術を用いており、いつでも快適なインターネット回線速度が保たれる点も魅力の1つ。
導入計画の策定や導入時の環境構築から利用者向けのトレーニングまで任せられるため、はじめてグループウェアを導入する方も安心して導入できるでしょう。
3.desknet's NEO
desknet's NEOは、20年以上にわたるグループウェア開発歴を持つネオジャパンが手掛ける国産グループウェアサービスです。官公庁から中小企業、大企業まで数多くの導入実績を持ち、累計ユーザーは450万人以上に上ります。
25以上の機能が使い放題ながら、1ユーザーにつき月額400円(税込)からという格安な料金プランも魅力。初期費用は一切かかりません。クラウド型とオンプレミス型の両方を用意しています。
日本企業の働き方に合わせた設計で、日本企業ならではの課題に対応する機能を多数搭載。自社ならではの課題に対応する、オリジナルのアプリやツールもシステム内で簡単に作成できます。
4.サイボウズOffice
サイボウズOfficeは、クラウドサービスや業務システムの開発や運営で知られるサイボウズが提供するグループウェアサービスです。「誰でも簡単に使える」がコンセプトのサービスで、いずれの機能も使い勝手の良さを追求して開発されています。
導入企業の約半数がはじめてグループウェアを導入する企業で、導入後のサポートメニューも充実。より便利な使い方を学べるセミナーや勉強会も随時開催されています。1ユーザーにつき月額500円(税抜)から導入可能です。
1997年のサービス開始以来、累計導入企業は7万社以上。多くの企業から「業務効率が向上した」「業務のスピードが上がった」「働きやすい環境になった」といった声が寄せられています。
5.Garoon
Garoonは、クラウドサービス大手・サイボウズが手掛けるグループウェアサービスです。10人規模の小規模事業者から数万人規模の大企業までに対応するさまざまな機能を搭載しています。日本企業の働き方に特化したサービスで、業務に必要なアプリケーションやツールがそろっていることが特徴。
使い勝手の良さにも重点が置かれており、あらゆる世代にとって使いやすく設計されています。70代以上のユーザーも少なくなく、IT知識が高くないユーザーでも、教育コストをかけることなく導入可能です。
kintoneやMicrosoft365など連携可能なシステムやツールが多彩で、連携することでより業務効率が向上するでしょう。
5.グループウェアを選ぶ際に確認すべきポイント
次に、グループウェアサービスを選ぶ際に確認すべきポイントをお伝えします。選び方を誤ってしまうと、グループウェアを導入しても思ったような成果を得られない可能性もあります。ポイントを踏まえて自社に最適なサービスを選びましょう。
1.クラウド型かオンプレミス型か
まずはクラウド型かオンプレミス型かを選ぶ必要があります。クラウド型は、インターネット環境さえあればいつでもどこでもサービスを利用できる点に大きなメリットがあります。テレワークやサテライトオフィスでの勤務など、多様な働き方に対応するためにはクラウド型を選ぶ必要はあるでしょう。また、複数の拠点を一元管理する場合にもクラウド型の方が向いています。
一方、オンプレミス型は社内サーバーを利用するタイプで、クラウド型のように外部のサーバーを利用しないため、セキュリティ性能が高い点にメリットがあります。さらに、既存のシステムとの統合などカスタマイズ性が高いのもオンプレミス型のメリットです。
2.自社に必要な機能が搭載されているか
グループウェアと一口に言っても、搭載されている機能はサービスごとに異なります。自社の業務や課題解決に必要な機能が搭載されていないサービスでは、より良い成果は得られないでしょう。
そのため、まずは自社の業務や課題解決に必要な機能を洗い出し、必要な機能を搭載しているサービスを選ぶ必要があります。たとえばweb会議機能1つを取っても、数名までのWeb会議にしか対応できないものから、数十人、数百人のWeb会議に対応できるものも少なくありません。
また基本機能のほか、どのような機能を拡張できるかといったオプションも把握しましょう。ただ、機能が豊富になればなるほど、ランニングコストも高くなりますので、費用対効果をよく考えた上でサービスを選ぶ必要があります。
3.直感的に使えるサービスか
グループウェアの大手サービスであれば、基本機能にそれほど大きな差はありません。機能面ではなく、操作性の面にサービスごとに大きな差があります。
せっかくグループウェアを導入しても、使い勝手が悪く、誰にも使われないのでは導入費用や月額利用料が無駄になってしまいます。そのためITスキルや知識の有無に限らず、あらゆる従業員が直感的に使えるサービスを選びましょう。
必要な機能をもとにいくつかのサービスをピックアップしたあと、それぞれのサービスを無料トライアル期間で試しながら、最も使い勝手が良いサービスを選ぶことをおすすめします。また海外に拠点がある企業にとっては、グローバル対応が可能かどうかも確認しておく必要があるでしょう。
4.予算内で運用できるか
グループウェアの料金はクラウド型の場合、1ユーザー当たり500円~600円程度が相場です。1ユーザー当たりのランニングコストは安いように思えるでしょう。ただ、たとえば1,000人の企業の場合、ランニングコストだけで月額50万~60万円、年間にすると600万~700万円かかります。それだけの費用に見合った成果を生み出せるのかどうかを慎重に検討しましょう。
自社にとって、有料のグループウェアが必要かどうかの判断がつかないという方もいると思います。そういった方は、まずは無料のサービスを導入して、グループウェアのメリットを感じたのであれば有料版に移行するというのも1つの手です。
5.外出先や在宅勤務でも利用できるか
グループウェアのなかにはパソコンだけで利用できるサービスがある一方、スマートフォンやタブレットでも利用できるサービスもあります。対応するデバイスは多いにこしたことはありません。スマートフォンやタブレットでも利用できるようであれば、外出先や在宅勤務でも問題なく利用できます。
パソコンだけでしか利用できないサービスでは、外出先や在宅勤務には対応できません。従業員の外出が多い企業や、在宅勤務などの多様な働き方を推進している企業はスマートフォンやタブレットでも利用できるサービスを選びましょう。
また現在は社内だけの利用を想定している企業でも、「将来的に本当にパソコンだけで十分なのか」を検討した上で導入するサービスを選んでください。
6.セキュリティ対策は万全か
グループウェアを導入する上で、どのようなセキュリティ対策が取られているか、セキュリティ対策は万全なのかは非常に重要なポイントです。
グループウェアでは、社員の個人情報や会社の機密情報など重要な情報を取り扱うことになります。情報が漏えいしてしまうと企業は大きな損失を被ってしまうでしょう。そのため、セキュリティ対策が十分なグループウェアサービスを選んでください。
具体的には、接続元IPアドレスによって、アクセスを制限できるアクセス制限機能は必須です。その上で、プライバシーマークや情報セキュリティの国際規格である「ISO27001」を取得している運営会社のサービスであれば、より安心して導入できるでしょう。
7.サポート体制は整っているか
グループウェアは導入したらそれで終了というものではありません。導入後、長期にわたって使い続け、運用していくものです。とくにはじめてグループウェアを導入する方の場合、導入から運用までのあらゆるフェーズで、疑問が生じることでしょう。
サポート体制が整っている会社であれば、疑問は即座に解決でき、適切に運用していくことが可能です。一方で、サポート体制が脆弱で疑問点にすぐに回答してもらえない会社であれば、運用にも支障をきたしてしまいます。
電話やメール、チャットなどの問い合わせ手段はどういったものが用意されているか、サポート体制は24時間対応なのかなどを確認しましょう。
6.まとめ
グループウェアは、グループ内の情報共有ができるだけではなく、業務効率化やコミュニケーションの活性化にも役立つサービスです。業種や規模の大小を問わず、あらゆる企業に大きなメリットをもたらすでしょう。
ただ、サービスごとに機能やできることが異なるため、導入の際には慎重に検討する必要があります。どのサービスを選べばいいか分からないという方は、ぜひPRONIアイミツにご相談ください。ニーズや目的、予算に最適なサービスをご紹介いたします。
探すのに時間がかかる
相場がわからない
複数を比較しづらい
プロが代わりに探して紹介します!