ウイルス対策ソフトとは?仕組みや導入メリットも解説
「自社のパソコンやスマホがウイルスに感染したらどうしよう」「情報漏えいや不正アクセスが心配」そんな不安を抱えている企業担当者も多いでしょう。サイバー攻撃は年々巧妙化しており、個人利用はもちろん企業にとっても大きな問題となっています。そこで重要になるのが、端末を守るためのウイルス対策ソフト(セキュリティソフト)です。
本記事では、ウイルス対策ソフトの基本的な仕組みや導入するメリット、さらに選び方のポイントまでわかりやすく解説します。「自分や自社の端末をしっかり守りたい」と考えている方はぜひ参考にしてください。
ウイルス対策ソフトとは

ウイルス対策ソフトとは、コンピュータやスマートフォンに侵入するウイルスやマルウェアといった不正プログラムから端末を守るためのソフトウェアです。代表的な機能として、インターネット経由で入ってくるファイルやメールを監視し、危険なプログラムを検知してブロックする「リアルタイム監視」、すでに保存されているデータを調べて感染を見つける「スキャン機能」などがあります。
近年では、単なるウイルス防御にとどまらず、フィッシング詐欺サイトの警告や個人情報の保護、ランサムウェア対策など幅広いセキュリティ機能を搭載したソフトが主流となっています。これにより、日常的なウェブ利用やビジネス環境においても安心して端末を使えるようになります。

出典:IDC「国内セキュリティソフトウェア市場 予測」
近年、企業のセキュリティ対策の重要性はますます高まっており、IT市場における調査レポートを公開しているIDCによると、2025年の国内セキュリティソフトウェア市場は前年同期比14.6%増の5,861億100万円になったと推定しています。サイバー攻撃の巧妙化や在宅勤務・クラウド利用の拡大に伴い、セキュリティ投資はもはや「一部の大企業だけの取り組み」ではなく、あらゆる規模の企業にとって欠かせないものとなっています。
ウイルス対策ソフトの仕組み
項目 | 概要 |
---|---|
検知 | 「定義ファイル」や「パターンファイル」を使い、既知のウイルスと同じ特徴を持つファイルを発見 |
防御 | 危険なプログラムが実行される前にブロック、怪しい通信を遮断 |
駆除 | 感染が確認されたウイルスを削除または隔離 |
ウイルス対策ソフトは、主に「検知」「防御」「駆除」という3つの仕組みで端末を守っています。
まず、検知ではウイルスの「定義ファイル」や「パターンファイル」と呼ばれるデータベースを使い、既知のウイルスと同じ特徴を持つファイルを見つけ出します。さらに近年は、未知のウイルスにも対応するために、ファイルの挙動や動作パターンを分析する「ヒューリスティック検知」やAIを活用した解析も行われています。
次に、防御では危険なプログラムが実行される前にブロックしたり、怪しい通信を遮断したりすることで被害の発生を防ぎます。メールの添付ファイルやダウンロードしたファイルを自動的にチェックする仕組みもこの一環です。
そして、駆除では感染が確認されたウイルスを削除または隔離し、システムの安全を回復させます。場合によっては自動修復が行われ、ユーザーが特別な操作をしなくても安全な状態に戻せるようになっています。
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ウイルス対策ソフトの主な機能
ウイルス対策ソフトは単にウイルスを検出するだけでなく、さまざまな機能により利用者の端末を守る仕組みがあります。以下では、ウイルス対策ソフトに搭載されている主な機能について、役割や活用方法とともに解説します。
- ウイルス・マルウェアのスキャン機能
- ファイアウォール機能
- フィッシングサイトのブロック機能
- 危険なメール添付ファイルの検出機能
- ダウンロード監視機能
- OSやソフトウェアの更新不足チェック
- 不正プログラムの自動削除機能
ウイルス・マルウェアのスキャン機能
代表的なウイルスの種類 | 概要 |
---|---|
マルウェア | ネットワークへの攻撃や情報を盗み出すことを目的とした悪質なソフトやコード |
ウイルス | 悪質な動作を行うプログラムやパソコンソフト |
ワーム | 宿主を必要とするウイルスに対し、単独で活動可能な悪質なプログラム |
トロイの木馬 | デバイスに侵入してユーザーの意図しない操作を実行するプログラム |
スパイウェア | 情報を盗むことを目的とした不正なソフトウェア |
ボット | デバイスを遠隔操作する不正なプログラム |
ウイルス対策ソフトの最も基本的な機能が「スキャン機能」です。パソコンやスマホの内部に保存されているファイルやプログラムをチェックし、既知のウイルスやマルウェアが含まれていないかを調べます。定期的なスケジュールスキャンを設定することで、見落としを防ぎ、常に端末を安全な状態に保てます。さらにリアルタイムスキャン機能では、ファイルを開いた瞬間に検査が行われるため、感染拡大を未然に防止できます。
ファイアウォール機能
ファイアウォールは、外部からの不正なアクセスや内部からの不審な通信を監視・制御します。たとえば、攻撃者が遠隔操作でコンピュータに侵入しようとした場合でも、ファイアウォールが通信を遮断することで被害を防ぎます。企業や家庭でのネットワーク利用において、安心してインターネットに接続できるための「防波堤」となる重要な機能です。
フィッシングサイトのブロック機能
近年増えているのが、正規の銀行や通販サイトを装ってユーザーをだます「フィッシング詐欺」です。ウイルス対策ソフトには、あらかじめ危険なURLをデータベース化し、アクセスしようとした際に警告を出す仕組みがあります。これにより、誤ってパスワードやクレジットカード番号を入力してしまうリスクを減らせます。
危険なメール添付ファイルの検出機能
サイバー攻撃の多くは、メールをきっかけに始まります。特に添付ファイルにウイルスを仕込んで感染を広げる手口は昔からよく使われています。ウイルス対策ソフトはメールの添付ファイルを自動で検査し、怪しいファイルを隔離したり開けないようにしたりすることで、ユーザーを守ります。業務でメールを頻繁に利用する企業にとっては、この機能は欠かせません。
ダウンロード監視機能
インターネットからソフトウェアや資料をダウンロードする際、知らず知らずのうちに危険なプログラムを入手してしまう場合があります。ダウンロード監視機能は、取得したファイルを即座にチェックし、安全性に問題があれば警告を表示します。たとえ見た目は普通の文書ファイルでも、内部に不正コードが隠れていることがあるため、この機能が役立ちます。
OSやソフトウェアの更新不足チェック
古いOSやアプリケーションは、修正されていない脆弱性が残っている場合があり、利用者が気づかないうちにセキュリティホールを放置してしまう場合があります。ウイルス対策ソフトは、OSや主要ソフトウェアのアップデート状況を確認し、必要な場合は更新を促してくれます。
不正プログラムの自動削除機能
不正プログラムの自動削除機能は、検出されたウイルスやマルウェアを安全に削除または隔離する機能です。ユーザーが複雑な操作をしなくても自動的に処理してくれるため、専門知識がなくても安心して利用できます。また、削除が難しい場合は「隔離領域」に移し、システム全体への影響を防ぐ仕組みもあります。これにより、日常の利用中に気づかないうちに感染が広がることを防げます。
ウイルス対策ソフトを導入するメリット
ウイルス対策ソフトは、単に「ウイルスを防ぐ」ためだけのものではありません。近年はサイバー攻撃の手口が多様化・高度化しており、ウイルス対策ソフトを導入することで得られるメリットは目に見えない部分も含めて数多くあります。ここでは代表的なメリットを紹介します。
- ウイルスなどの脅威からパソコンやスマホを守れる
- フィッシングサイトや不正アクセスからの保護
- 顧客や取引先に対して安心感を与えられる
- クレジットカード情報やパスワードなどを盗まれるリスクを低減
ウイルスなどの脅威からパソコンやスマホを守れる
ウイルス対策ソフトの基本的なメリットとして、ウイルスやマルウェアといった不正なプログラムから端末を守れることが挙げられます。不正プログラムの脅威は、ファイルの破損や動作の不具合だけでなく、大切なデータの消失につながることもあります。ウイルス対策ソフトを導入することで、リアルタイム監視や自動スキャンによって被害を未然に防ぎ、パソコンやスマートフォンを安心して利用できる環境が整います。
フィッシングサイトや不正アクセスからの保護
インターネットを利用するうえで怖いのは、目に見えない巧妙な詐欺や不正アクセスです。ウイルス対策ソフトには、偽装サイトを検知してアクセスをブロックする機能や、不審な通信を遮断するファイアウォール機能があります。これにより、利用者が気づかないうちに個人情報を盗まれたり、端末を乗っ取られたりするリスクを減らせます。
顧客や取引先に対して安心感を与えられる
企業や事業者にとって、自社のセキュリティを強化することが信頼の証にもなります。万が一、ウイルス感染による情報漏えいが起きれば、顧客や取引先との信頼関係に大きなダメージを与えかねません。ウイルス対策ソフトを導入していること自体が「情報を大切に扱っている」という姿勢の表れとなり、安心感を与える効果があります。
クレジットカード情報やパスワードなどを盗まれるリスクを低減
オンラインショッピングやネットバンキングの利用が当たり前になった今、クレジットカード情報やログイン用パスワードが狙われるケースは増加しています。ウイルス対策ソフトは、怪しい入力画面を警告したり、不正なプログラムの動作を検知してブロックできるため、大切な情報が盗まれるリスクを減らします。
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ウイルス対策ソフトの選び方
市場には数多くのウイルス対策ソフトが存在しており、機能や料金もさまざまです。見た目や価格だけで判断してしまうと、自分の利用環境に合わず「重くて使いにくい」「サポートが不十分」といった不満につながることもあります。安心して長く使うためには、以下のポイントを確認しましょう。
- ウイルス検知率の高さ
- 動作の軽さや快適さ
- 定義ファイルやプログラムが自動的に更新されるか
- サポート窓口が日本語対応しているか
- 複数デバイスで使えるか
ウイルス検知率の高さ
ウイルス対策ソフトを選ぶ際に重要なのは、ウイルスやマルウェアをどれだけ正確に検知できるかです。検知率が低いソフトでは、本来防げるはずの脅威を見逃してしまう可能性があります。独立したセキュリティ機関のテスト結果やレビューを参考に、実績のあるソフトを選ぶのがおすすめです。
動作の軽さや快適さ
高い検知能力があっても、動作が重くパソコンやスマホの処理速度を落としてしまっては日常利用に支障が出ます。起動の速さやアプリ操作の快適さを損なわないソフトを選ぶのも大切です。特にビジネス用途では、作業効率に直結するため「軽さ」は重要な選定基準となります。
定義ファイルやプログラムが自動的に更新されるか
ウイルスは日々新しい種類が生まれているため、最新の情報を取り込めるかは重要です。定義ファイルやプログラムの更新が自動で行われるソフトであれば、利用者が気づかないうちに常に最新の状態を維持できます。手動更新が必要なものは更新忘れのリスクがあるため注意が必要です。
サポート窓口が日本語対応しているか
万が一トラブルに遭遇したとき、問い合わせ窓口が日本語で対応してくれるかも選定ポイントの1つです。海外製ソフトの場合、日本語マニュアルやサポートが不十分なケースもあるため、特に初心者や業務利用を考えている人は確認しておくと安心です。24時間対応か、チャットや電話での受付に対応しているかなどのサポート体制の充実度もチェックしましょう。
複数デバイスで使えるか
現代ではパソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットなど複数の端末を併用するのが一般的です。1つの契約で複数台にインストールできるソフトを選べば、コストを抑えながら会社全体をまとめて保護できます。ライセンスの台数や利用可能なOS(Windows・Mac・Android・iOS)に対応しているかを確認するのも大切です。
まとめ:セキュリティソフトで自社の端末をウイルスから守ろう
サイバー攻撃やウイルスの脅威は、今や個人だけでなく企業にとっても深刻な問題となっています。ひとたび感染や情報漏えいが発生すれば、業務の停止や信頼の失墜といった大きなダメージを招きかねません。
そのようなリスクから自社の端末を守ってくれるのが、ウイルス対策ソフト(セキュリティソフト)の導入です。ウイルスやマルウェアの検知はもちろん、不正アクセスやフィッシングサイトのブロック、個人情報の保護まで、多層的に端末を守ってくれます。
しかし、数あるウイルス対策ソフトを比較して自社のニーズに合ったものを選ぶのは大変です。「まず候補を絞りたい」という担当者はぜひPRONIアイミツを活用ください。PRONIアイミツでは、いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合ったウイルス対策ソフトが分かる診断(無料)ができます。
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