製造業における品質目標とは?具体例やポイント、注意点を解説

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品質目標を設定している製造業が多く素材するものの、中には「自社でも設定したいが、わからない部分が多い」という方も少なくないでしょう。

そこで本記事では、さまざまなシステムを手軽に比較検討できる「PRONIアイミツ」が、製造業における品質目標の基礎や具体例を交えた達成のポイント、注意点などをわかりやすく解説します。

そもそも品質目標とは

「品質目標」とは、独自にかかげる経営理念や品質方針などをもとに設定された測定可能な目標を指すものです。商品やサービスの提供にあたり顧客満足度や売り上げなどの目標を設定するのはよくある話ですが、品質目標の場合は「目標達成の度合いを測定できる」ことが重要視されます。
なお、品質マネジメントに関する国際規格「ISO9001」における品質目標の要求事項(※)は以下のとおりです。

a) 品質方針と整合している。
b) 測定可能である。
c) 適用される要求事項を考慮に入れる。
d) 製品及びサービスの適合、並びに顧客満足の向上に関連している。
e) 監視する。
f) 伝達する。
g) 必要に応じて, 更新する

※ 出典:株式会社GCERTI-JAPAN ISO9001の品質目標とは
https://gcerti.jp/column/iso9001-hinshitsumokuhyou/

製造業における品質目標とは

製造業における品質目標とは、「生産する製品などに関する測定可能な品質目標」を指します。本質的な概念は品質目標と大きくは変わらず、こちらも「測定可能」であることが重要なポイントです。製造業は形ある製品をつくるのが基本なので、測定可能な目標を設定しやすい業種といえます。
品質目標の設定にあたっては、単純に「完成度の高い製品をつくる」だけでなく、品質目標に満たない不良品の割合も目標化することが大切です。「製品のうち不良品の割合が0.5%を超えないようにする」「前期比で不良品率を5%下げる」など、不良品の割合について具体的に目標化すれば、品質の向上を図りやすくなります。

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製造業の品質に影響する3つの要素

製造業において品質目標を立てる場合には、品質を左右する条件や要素について正しく理解しておくことが大切です。いくら「品質にこだわりたいと」考えていても、品質に影響する要素を見極められなければ目標達成は難しくなってしまいます。ここからは、製造業の品質に影響する3つの要素について解説します。

工程管理

「工程管理」とは、製品の生産に関わる、人や設備、製造工程などに重きを置いた管理のことです。製造過程では人と設備が関わり複数の工程を経て製品を完成させるため、担当者の経験・スキルや設備のスペックなどによって完成品の品質が左右されやすい面があります。
製造過程に誤りがある場合も完成品の質が低下しやすいので、人と設備、製造過程をバランスよく管理しなければなりません。

品質管理

「品質管理」とは、生産した製品の質が事前に定めた水準をクリアしているか否かを検査・検証・保証することを指します。単に製品をチェックするだけでなく、高品質の製品を効率的・低コストで製造するのも大きな目的です。
製造業における品質目標では、自社の生産する製品を対象に測定可能な目標を設定することになるため、品質を検査・検証する品質管理は欠かせない要素だといえます。

品質改善

「品質改善」とは、文字どおり製品の品質を改善・向上させる取り組みのことです。品質目標をクリアし続けるには工程管理と品質管理を通じた現状確認が欠かせませんが、その中で問題が明らかになり、品質目標のクリアが難しい状況に陥る可能性も十分に考えられます。したがって、情報収集や分析、検証などを通じて明らかになった問題点を改善へ移す作業である品質改善は、品質目標を達成する上で重要な役割を担っているといえるでしょう。

製造業における品質目標の具体例

製造業における品質目標の設定時にありがちな疑問の1つが「どんな目標にするべきか」というものです。目標が適切でなければ効果を得るのが難しくなるだけでなく、想定外の不利益を被るリスクも高くなってしまいます。そこでここからは、製造業における品質目標の具体例をいくつか紹介します。

神戸化学工業株式会社

プラスチック成型を専門とする神戸化成工業では、品質への考え方として「無欠点」をかかげ「お客様納入不良0件」という品質目標を設定しています。品質そのものの数値ではなく、顧客へ影響のある納入部分に着目しているのが特徴的です。品質目標の達成に必要な具体策を部門ごとの年度計画に盛り込んで活動するとともに、定期的な達成度や進捗状況に関する評価も実施しています。

※ 出典:神戸化成工業株式会社 http://www.kanbekasei.co.jp/quality-seafety.html

株式会社浜野製作所

機械の設計開発や板金加工、金属加工などを手がける浜野製作所では、ISO9001にもとづいた品質管理に力を入れています。期初に品質目標を設定するのはもちろん、月に1回の頻度で目標達成状況を確認するとともに必要に応じた改善を実施。製造部主導の品質会議や品質パトロール、品質勉強会など品質向上に向けた多角的な取り組みを通じて質の高い製品を供給し続けられるように努めています。

※ 出典:株式会社浜野製作所 https://hamano-products.co.jp/company/quality/

株式会社淀川製作所

創業時から精密板金加工を主軸とした事業を展開する淀川製作所では、ISO9001の要求事項にもとづいた品質目標の通期達成に努めています。毎月各部門が達成状況を報告するほか、達成・未達の原因も精査。PDCAサイクルを回し続けるのはもちろん、新人教育への注力を通じて毎年設定される品質目標をクリアし続けることを目指しています。

※ 出典:株式会社淀川製作所 https://www.yodogawa-ss.com/quality

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品質目標を達成させるためのポイント

品質目標の目的は「設定すること」ではなく、あくまでも「達成すること」です。目標達成に必要な要素は企業によってさまざまですが、共通して押さえておくべきポイントがいくつかあります。ここからは、品質目標を達成させるための3つのポイントを解説します。

製造現場の状況を可視化する

品質目標の達成には、作業効率や生産性などが重要なカギを握ります。しかし、これらは見た目や体感だけで正確に判断するのは難しいのも事実です。そこでおすすめなのがシステム導入によって現場の状況を可視化できる環境を構築すること。目標に対する生産数や他工程との生産効率などをデータ化・グラフ化すれば現状を把握しやすくなり、問題点の洗い出しにも役立ちます。

設備のメンテナンスとリプレースで生産化を向上させる

設備は稼働年数が長くなるほど故障やパフォーマンス低下のリスクが高くなることを忘れてはいけません。「頻繁に故障する」「パフォーマンスが低下した設備のまま」といった状態では、品質目標を達成し続けるのは困難です。
定期的に設備のメンテナンスを実施するのはもちろん、必要に応じて老朽化している設備の入れ替えも検討することをおすすめします。

自動化・省力化できる設備を導入する

製造業においては、当然ながら「どのように製品をつくるのか」が品質や生産性を大きく左右します。手作業への依存度が高ければ人的ミスのリスクが大きく、内容によっては機械と比較すると生産性はどうしても低くなってしまいます。
品質目標を達成する上でおすすめなのが、設備導入による自動化・省力化の推進です。不安定な手作業から自動化・省力化を図ることで安定性や生産性、品質が向上し、品質目標の達成も近づくでしょう。

品質目標を設定する際の注意点

製造業で品質目標を設定する際には、いくつかの注意点があります。目標自体に問題があれば品質向上だけでなく、効率的な品質管理も困難になる可能性があるので細心の注意が必要です。ここからは、具体的な4つの注意点について解説していきます。

改善ポイントを明確にする

大前提として「目標」である以上は、「何を目指すべきなのか、何をするべきなのか」が明確でなければいけません。単に「品質を向上させる」という漠然とした目標をかかげたとしても、現場の従業員は具体的に何をすべきなのかがわからず混乱を招くかもしれません。
目標を設定する段階で「改善したい部分」や「目指すべきビジョン」を具体化し、その上で方向性をイメージしやすい品質目標を設定しましょう。

測定できる数値にする

品質目標では、測定可能な数値を設定することが大切です。たとえば「不良品を減らす」「より見栄えをよくする」といった目標では、目安となる数値がないため進捗状況や目標の達成度合いを適切に判断できません。
「前期比で不良品を5%減少させる」など測定可能なデータを含む品質目標を設定し、現場の従業員も含めて「何を目指しているのか」「現状はどこまで達成できているか」を確認しやすいようにしましょう。

ISO9001にもとづく内容などを取り入れる

ISO9001は国際標準化機構(ISO)による品質マネジメントシステム規格の総称で、170国以上、100万以上の組織に取り入れられています。ISOの目的は世界中で同じ品質・レベルの製品・サービスを提供することで、その実現に必要とされる要求事項が策定されているため品質目標の設定にも役立ちます。実際に多くの企業がISO9001の要求事項にもとづいた品質目標を設定しているので、参考にしてみてもいいかもしれません。

自社の品質方針に沿う内容にする

企業にはそれぞれ独自の企業理念や品質方針がありますが、品質目標はこれらにそった内容であることが求められます。企業全体の企業理念や品質方針に比例しない品質目標では方向性や提供サービスにぶれが生まれるだけでなく、従業員の混乱も招きやすくなるでしょう。
品質目標を設定する際は基本に立ち返り、「企業としてどんなビジョンを描いているのか」をベースに考えていくことが大切です。

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品質目標を達成させるための手順

ここからは、品質目標を達成させるための手順を4つのステップに分けて解説していきます。注意点・ポイントを踏まえた上で段階的に進めていくことで、品質目標の達成が近づくのではないでしょうか。

ステップ1:自社の課題を洗い出す

まずは自社の現状を把握した上で、課題を洗い出します。品質目標は企業の理念や品質方針にそった、「目指すべき方向性が具体的な内容」であることが重要です。
過去の実績やデータの収集・分析のほか、現場の従業員へのヒアリング、顧客への聞き取り調査などを通じて現状を把握するとともに、改善すべきポイントを絞り込みましょう。

ステップ2:品質目標を設定する

課題が明確になったら、次は品質目標を設定します。目標設定にあたっては、「SMART」を意識しましょう。

・S(Specific/具体的)
・M(Measurable/測定可能)
・A(Achievable/実現可能)
・R(Relevant/必要な目標であること)
・T(Time-bound/期限を設定する)

事前の調査分析で複数の課題が明らかになった場合は、課題の重要性や緊急性、実現の可能性、影響の大きさなどを総合的に踏まえた上で優先的に改善すべき対象を絞り込むのがおすすめです。

ステップ3:施策を実施し、データ収集する

品質目標の設定後は、目標達成に向けた施策を検討・実行しましょう。実施後には常にデータを収集して進捗状況や達成度合いを把握できる状況が好ましいので、システム導入などによる管理方法を整えておくことも大切です。
その上で「5W1H(いつ・どこで・だれが・何を・なぜ・どのように)」にもとづいた定期的なデータ収集、各部署からの報告などを通じた現状把握を継続的に取り組みます。

ステップ4:効果を検証し、改善する

品質目標を設定する際には期限を決めておくことが大切ですが、期間の終了後には必ず目標に対する施策の効果を確認・検証しましょう。ここで重要なのは「結果だけで判断せず、原因を分析して次へ活かすこと」です。達成・未達に関わらず「なぜその原因が生まれたのか」を分析し、新たな品質目標の設定と施策の実行、検証を繰り返して品質向上を図りましょう。

【まとめ】生産管理システムの比較検討はPRONIアイミツで

品質目標は製造業における顧客満足度や売り上げを左右する要素であり、継続的な取り組みが欠かせません。しかし、品質目標の達成には施策の実行やデータ収集、分析など複数の工程があるので、適切かつ効率的に品質目標達成を目指すのなら生産管理システムを活用するのもおすすめです。
「PRONIアイミツ」では、人気の生産管理システムの比較検討に役立つさまざまな情報を掲載しています。業界別・企業規模別の導入実績や機能での検索にも対応しているので、ぜひ製品選びにご活用ください。

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