パッケージ型生産管理システムおすすめ6選【2024年最新比較】
パッケージ型生産管理システムとは、製造業における生産管理に必要な基本機能をパッケージ化した製品を指します。パッケージ化された生産管理システムを導入することで、企業は開発コストの削減や導入の迅速化などのメリットがあります。パッケージ型生産管理システムには、「クラウド版」と「インストール版」の2つの形態があり、企業のニーズによってどちら導入したほうがよいかが異なります。トータルコストの削減、生産性の向上を図るためにも、自社に最適な形態で導入することが求められます。
そこで本記事では、パッケージ型生産管理システムの導入形態を解説したうえで、特におすすめのパッケージ型生産管理システムを厳選紹介します。サービスの選び方も説明しますので、生産管理システムで業務負担を軽減したい担当者はぜひ参考にしてください。
- パッケージ型生産管理システムとは
- パッケージ型生産管理システムの比較表
- 【2024年最新】パッケージ型生産管理システムおすすめ6選
- 生産管理システムを選ぶポイント
- まとめ:導入形態ごとの特徴を比較し、自社に合うサービスを選ぼう
- よくある質問
パッケージ型生産管理システムとは
生産管理システム(生産管理ソフト)は、製造業の生産に関わるすべての業務を一元管理するツールです。パッケージ型生産管理システムとは、生産管理の効率化に必要な在庫管理、製造計画、原価管理といった標準的な機能をパッケージ化(既製品化)した製品です。
パッケージ化することで開発コストの削減や導入の迅速化を実現します。パッケージ型生産管理システムは、「生産管理システムパッケージ」「生産管理システムのパッケージソフト」と呼ばれることもあります。パッケージ型生産管理システムには「インストール版」「クラウド版」の2つのタイプがあります。
パッケージ型生産管理システムの導入形態 | 特徴 |
---|---|
インストール版 | ・標準化された機能をソフトウエアで提供 ・社内のサーバーやPCにソフトをインストールして利用する |
クラウド版 | ・標準化された機能をクラウドサービス(SaaS)で提供 ・インターネット経由でシステムを利用する |
パッケージ型生産管理システムのインストール版は、「買い切り型」のパッケージソフトのこと。ソフトウェアを購入後、自社のPCやサーバーにインストールして利用します。複数のPCで利用したい場合には、インストールするPCの数だけ料金がかかります。導入費用が高額ですが、月額料金は発生しないためユーザー数・利用期間によってはトータルコストを削減できるケースも。
一方、パッケージ型生産管理システムのクラウド版は、月額料金が発生するものの初期導入費用は安価です。パッケージ化された機能の中から、自社に必要な機能だけを選んで運用できる製品も多く、スモールスタートが可能なことが特徴。
インストール版・生産管理システムパッケージがおすすめの企業
インストール版の生産管理システムパッケージは、以下のような企業におすすめです。
- 標準的な機能があればよい
- 社内の特定のPCで利用する
- オフライン環境でシステムを利用したい
インストール版の生産管理システムパッケージはオフライン環境で利用するため外部からのアクセスを遮断できます。そのため、セキュリティ面を重視したい企業にもおすすめです。
クラウド版・生産管理システムパッケージがおすすめの企業
クラウド版の生産管理システムパッケージは、以下のような企業におすすめです。
- IT導入補助金を活用し、導入費用を安くしたい
- 現場や外出先、リモートワークでも利用したい
- 複数のPC・タブレットなどから、進捗状況をリアルタイムで把握したい
クラウド版の生産管理システムパッケージは、オンライン環境で利用するため場所を選ばず、スマホ・タブレットからでも操作可能なことが大きなメリット。また、最初は必要な機能だけを選んで部分的に導入し、段階的に拡張できるサービスも多いです。IT導入補助金の対象ツールも複数あり、導入費用を抑えたい中小企業には特におすすめです。
パッケージ型生産管理システムの比較表
ここでは、パッケージ型生産管理システムの主要サービスを比較します。導入形態・初期費用・生産方式の種類も一覧にしていますので、下記比較表でパッケージ型のサービスを比較してみてください。
サービス名称 | 導入形態 | 導入費用 | 生産方式の種類 |
---|---|---|---|
スマートF | クラウド | 30万円~ | 幅広く対応 |
EXPLANNER/J | クラウド・インストール | 要問い合わせ | 見込み生産~個別受注生産まで複数の方式に対応 |
アラジンオフィス | クラウド・インストール | 要問い合わせ | 幅広く対応 |
TPiCS-X | クラウド・インストール | 要問い合わせ | 幅広く対応 |
Factory-ONE 電脳工場 | クラウド・インストール | 要問い合わせ | 幅広く対応 |
Prevision(プレビジョン) | クラウド・インストール | 要問い合わせ | 受注生産に特化 |
上記の比較表をご覧の通り、パッケージ型生産管理システムの多くは標準化された機能を搭載しているため幅広い生産方式に対応可能です。導入費用は、企業規模や要件、利用人数によって変動するサービスがほとんどのため個別見積もりをとって確認しましょう。「スマートF」「Prevision(プレビジョン)」は、IT導入補助金の対象ツールのため導入費用を抑えたい企業には特におすすめ。
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【2024年最新】パッケージ型生産管理システムおすすめ6選
2024年最新の料金や機能比較でおすすめのパッケージ型生産管理システム6選を紹介します。IT導入補助金の対象サービスも紹介していますので、気になる生産管理システムの特徴を確認ください。
- SmartF(スマートF)
- EXPLANNER/J
- アラジンオフィス
- TPiCS-X
- Factory-ONE 電脳工場STクラウド
- Prevision(プレビジョン)
SmartF
SmartF(スマートF)は、株式会社ネクスタが提供するパッケージ型生産管理システムです。便利なクラウドサービスで、130以上の機能を搭載しさまざまな運用方法に対応できることが大きなメリット。
ユーザーのニーズに応じて柔軟な導入が可能なことが特徴。あらゆる現場にフィットする柔軟な設定機能も利用可能です。他社サービスと比較し、現場を深く理解したスタッフが担当が対応してくれることが特徴。幅広い現場改善ノウハウを提供しながら、既存の運用を改善しつつ導入を支援してくれます。
価格は初期費用30万円(税抜)~ですが、企業の要件によって変動するため見積もりをとって確認しましょう。「まずは1拠点から、必要な機能だけで利用したい」「外部システムと柔軟に連携したい」「IT導入補助金を活用し導入費用を抑えたい」という企業に、スマートFはおすすめのパッケージ型生産管理システムです。
EXPLANNER/Jは、日本電気株式会社(NEC)が提供するパッケージ型生産管理システムです。50年以上の実績と自社製造業としてのノウハウを集約し、採用実績は1,000本以上。クラウド・インストール・オンプレミスに対応し、どのような企業も安心して利用できます。
個別受注生産から見込み生産まで対応し、製番手配やMRP手配をハイブリッドに管理可能。マルチプラント機能を搭載し、全社業務の一元管理を実現します。他社と比較して、長期利用の安心感と多様な生産モデル対応がおすすめのポイント。
EXPLANNER/Jは、多言語・多通貨に対応している点も特徴。国内外拠点への導入展開にも対応できる生産管理システムです。料金は要問い合わせのため、個別見積もりをとって確認しましょう。「生産方式の変化にも柔軟に対応できるシステムを選びたい」「大手企業への実績が豊富なサービスを導入したい」という企業に、EXPLANNER/Jはおすすめのパッケージ型生産管理システムです。
アラジンオフィス
アラジンオフィスは、株式会社アイルが提供するパッケージ型生産管理システムです。あらゆる業種・業界に対応した中堅・中小企業向けの在庫管理・販売管理・生産管理システムとして、5000社以上の導入実績があります。ユーザーリピート率は98.4%と高いこともおすすめの理由。
他社と比較した際の大きな特徴は、多業種・多業態に対応した柔軟性と豊富なカスタマイズオプション。これにより、各企業のニーズに合わせた最適な業務管理が実現します。柔軟なカスタマイズが可能なイージーオーダーパッケージのため、特殊な業務に関しても柔軟に対応可能。
「分析ソフトやBIツール、CRM、CTI、給与会計ソフトなどと連携したい」「ハンディターミナルを活用し、入出庫や在庫の精度を強化したい」という企業に、アラジンオフィスはおすすめのパッケージ型生産管理システムです。
TPiCS(ティーピックス)シリーズは、株式会社ティーピクス研究所が提供するパッケージ型生産管理システムです。 幅広い業界・業種で採用され、2,000社以上の導入企業、15,000台以上のクライアント数を誇ります。
同シリーズの「TPiCS-X」は、需要変動に柔軟に対応するfMRP機能により、多様な生産形態(量産、少量多品種、個別一品受注)を一元管理できることが特徴。カスタム設定が豊富で、プログラム開発をすることなくフォームや帳票のカスタマイズが可能なこともおすすめ。
多言語にも対応し、英語、中国語、ベトナム語などで利用可能。製番管理や資材所要計画(MRP)の機能が揃っているため、一品生産や繰り返し生産を効率化したい企業にTPiCS-Xは特におすすめのシステムです。
Factory-ONE 電脳工場on Cloud
Factory-ONE 電脳工場STクラウドは、株式会社エクスが提供するパッケージ型生産管理システムです。「Factory-ONE 電脳工場」シリーズは、販売開始から約30年で2,000本を超える導入実績を誇ります。オンプレミスにも対応。
中堅・中小製造業向けの使いやすさを追求した低価格のシステムで、生産計画から受注、出荷、在庫、原価管理まで幅広く対応し、工場経営を総合的に支援。特徴は、直感的な操作性と高い柔軟性。
競合製品と比較して、ソース公開による柔軟なカスタマイズ機能と、販売管理機能の標準装備が特徴。また、請求書の適格請求書等保存方式(インボイス制度)にも対応していることもおすすめです。また、中小企業共通EDIに対応した「EXtelligence EDIFAS(国が推奨するEDI規格)」に連携しており、ものづくり経営を強力にサポート。
- 受注管理
- EDI
- 製造計画ボード
- 生産計画・工程管理
- 作業完了登録・作業実績検索
- 進捗管理
- 原価管理
- 在庫管理・棚卸
- 出荷管理
- 売掛管理
Prevision(プレビジョン)は、株式会社インプローブが提供するパッケージ型生産管理システムです。1つのパッケージで、組み立てと部品加工の両方の事業形態に対応できることが特徴。
組み立て業では部品の欠品を防ぎ、各工程の進捗をリアルタイムに管理します。加工業にでは稼働率の向上を実現し、迅速な現状把握により顧客の信頼向上にも貢献します。さらに、Excelから直接部品表を取り込む機能、3種類の工程管理、図面フォルダ管理機能も提供。実績収集機器としてスマートフォンやタブレットもオプションで選択可能です。
「ひとつのシステムで受注生産の組み立て業と加工業をカバーしたい」「生産管理コンサルティングで導入をサポートしてほしい」「IT導入補助金を活用し初期費用を抑えたい」という企業に、Previsionはおすすめのパッケージ型生産管理システムです。
以上、料金比較でおすすめのパッケージ型生産管理システムを解説しました。2024年最新比較でおすすめのサービスは以下の記事で紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。
生産管理システムを選ぶポイント
ここでは、生産管理システムを選ぶポイントを解説します。
- 導入形態は自社のニーズに合うか
- 自社の生産方式に適合したシステムか
- 業務に必要な機能が揃っているか
- トータルコストで費用を比較
導入形態は自社のニーズに合うか
生産管理システムを選ぶ際は、導入形態が自社のニーズに合うかがポイントです。生産管理システムの主な導入形態には、インストール、クラウド、オンプレミスがあります。
導入形態の種類 | 特徴 |
---|---|
インストール(パッケージ) | ・「買い切り型」のソフトウェア ・自社のPCやサーバーにソフトをインストールして利用する |
クラウド | ・費用が安価で導入しやすい ・オンライン環境下で利用 ・導入スピードが早い |
オンプレミス | ・初期費用が高額 ・セキュリティとカスタマイズに強く、オフライン環境でも操作可能 ・導入までに時間を要する |
生産管理システムをオフライン環境で利用し、外部からのアクセスを遮断したい企業にはインストールタイプ・オンプレミスタイプがおすすめです。導入コストを抑えたい、複数のデバイスから状況をリアルタイムで確認したいという企業にはクラウドタイプがおすすめ。
それぞれの形態には異なるメリットとデメリットがあるため、自社の業務フローやITインフラ、セキュリティ要件などを踏まえて選びましょう。
自社の生産方式に適合したシステムか
生産管理システムを選定する際には、自社の生産方式に適合したシステムかも重要なポイント。製造業の生産方式は、多品種少量生産、少品種大量生産、受注生産などさまざまで、システムの導入効果を得るためには自社に適したシステムの導入が必要です。
例えば、多品種少量生産を行う企業では、柔軟な生産計画と在庫管理が求められます。このような企業には、リアルタイムでの生産計画変更や小ロット生産に対応できるシステムがおすすめです。一方、少品種大量生産を行う企業では、効率的なライン管理と生産の自動化が重視されるため、プロセスの標準化と効率化を支援するシステムが求められます。
また、受注生産を行う企業では、受注から納品までのプロセスを一貫して管理することが重要です。注文ごとの生産計画の立案や納期管理、品質管理など、受注生産特有のニーズに対応できるシステムが必要でしょう。
自社の生産方式に適合したシステムを選ぶことで、生産効率を高め、無駄を削減できます。
業務に必要な機能が揃っているか
生産管理システムを導入する際には、業務に必要な機能が揃っているかを確認しましょう。例えば、在庫管理、製造計画、品質管理、原価管理などが基本的な機能として求められます。また、自社特有の業務フローに対応できるカスタマイズ性や、他の業務システムとの連携機能も重要です。システム選定時には、必要な機能をリストアップし、候補システムがこれらの要件を満たしているかをしっかり確認しましょう。
トータルコストで費用を比較
生産管理システムを選定する際には、トータルコストで費用を比較しましょう。初期導入費用だけでなく、月額料金・オプション利用料・運用保守費用など、長期的な視点でのコストを考慮することが重要です。サービスによっては一部の料金が従量課金制のタイプのあるため、注意が必要です。
特に、中小企業にとっては、費用対効果を高めるために、コストパフォーマンスに優れたシステムを選ぶことが求められます。自社の予算内に収まるサービスを比較・検討して、自社に最適なシステムを選びましょう。
まとめ:導入形態ごとの特徴を比較し、自社に合うサービスを選ぼう
パッケージ型生産管理システムを選ぶ際には、インストール版、クラウド版のそれぞれの特徴を理解し、自社のニーズに合う導入形態のサービスを選びましょう。インストール版のパッケージソフトは導入コストは高額になりがちですが、比較的スピーディーに導入可能です。また、オフライン環境で利用できるメリットもあります。
クラウド版はスケーラビリティとリモートアクセスの利便性が高く、多拠点展開やリモートワークを推進している企業におすすめ。IT導入補助金を活用できるため導入費用を抑えたい中小企業にも向きます。各導入形態を比較して自社に合うサービスを選び、効率的な生産管理と競争力の向上を実現しましょう。
しかし、生産管理システムは多数あり、どれを導入すべきか迷ってしまうでしょう。PRONIアイミツ(当サイト)では、ITツール受発注支援のプロとして、生産管理システム選びについての相談を受け付けています。いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合った生産管理システムが分かる診断(無料)もありますので、ぜひ一度お試しください。
よくある質問
生産管理システム(パッケージ)について、よくある質問に回答します。
生産管理システムは自作できるか?
生産管理システムの自作方法は、「Excelを用いて自作」「Microsoft Accessでシステムを構築・自作」「プログラミングで1から構築・自作」の3つです。エクセルを活用する方法は以下の記事で解説していますのでぜひご覧ください。
大手企業におすすめの生産管理システムは?
大手企業におすすめの生産管理システムは、「EXPLANNERシリーズ」「SPENCER」です。いずれも高度なカスタマイズ性とスケーラビリティを持つサービスです。下記のランキングページでは、大企業・大手企業へ導入実績がある生産管理システムをランキングで紹介しています。大手企業の方はサービス選びにぜひ活用ください。
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