決済代行とは?仕組みや導入のメリットをわかりやすく解説
決済代行とは、導入するだけで幅広い決済手段を利用できるサービスです。しかし、さまざまな種類や会社があるため、仕組みや目的を確認せずに導入すると失敗につながる恐れも。そこで、この記事では決済代行の仕組みやメリットを解説した上で、おすすめの決済代行会社についてもご紹介していきます。
- 決済代行とは
- 決済代行の仕組み
- 決済サービスの導入には決済代行会社との契約がおすすめ
- 決済代行会社を利用する3つのメリット
- 決済代行会社を利用するデメリット
- 決済代行会社を選ぶ際の5つのポイント
- カード会社と直接契約をする方法もある
- おすすめの決済代行サービス5選
- まとめ:自社に合った決済代行会社を選ぼう!
決済代行とは
決済代行とは、さまざま決済手段を代行するサービスで、導入企業の負担軽減と利便性の向上を主な目的としています。
近年では、クレジットカード、電子マネー、QRコード、コンビニ支払い、口座振替、ペイジーなど多くの決済手段が利用可能です。多様な決済手段に対応できれば、ユーザーの利便性向上と売り上げの増加にも期待できるでしょう。
しかし、決済手段の導入をサービス会社ごとに行うと、かえって業務の負担が増える場合もあるため、管理を一元化できる決済代行会社の利用がおすすめです。
また、自社だけでは導入できない決済手段を提供できる決済代行会社も少なくありません。このように、決済代行はあらゆる決済手段への対応による売り上げアップや、導入にまつわる業務負担の削減を目的に導入されています。
決済代行の仕組み
決済代行の仕組みは、それぞれの決済手段によって異なります。
たとえば、クレジットカード決済の場合は、商品やサービスを購入した顧客から送信された決済情報をもとに決済処理を代行します。その後、決済代行会社への代行手数料を差し引いた金額が振り込まれるという仕組みです。
また、一般的にクレジットカード決済を導入するには、決済機関やブランドによってさまざまな手続きが必要で、数多くの手間が発生します。そこで、決済代行サービスを利用することで、手間な手続きなどをまとめて対応してもらえるというわけです。
決済サービスの導入には決済代行会社との契約がおすすめ
決済機関やサービスによっては、決済代行会社を仲介せず、直接契約を行うこともできます。
しかし、直接契約の場合は、自社でシステムを構築・運用し、安全なセキュリティ対策を施さなければなりません。高度な技術力も必要となってくるでしょう。
一方で、決済代行会社と契約すれば、決済に関する業務の窓口を一本化して対応できるため、おすすめです。
決済代行会社を利用する3つのメリット
ここからは、決済代行会社を利用するメリットについて詳しくご紹介します。メリットを理解した上で、自社のニーズに合う決済代行会社を選びましょう。
①クレジットカード決済を容易に導入・運用できる
クレジットカード決済は、決済手段の中ではもっとも普及している決済方法のひとつです。各社それぞれ独自の決済システムを保有しており、1社ごとに管理すると大きなコストがかかります。
そのため、複数のカード会社の決済システムをまとめて管理するには、システムを自社で独自に用意しなければなりません。スムーズに導入できず、運用中にトラブルが発生するリスクも考えられるでしょう。
そこで、豊富なノウハウと実績がある決済代行会社を利用すれば、導入が難しいクレジットカード決済も簡単に導入できます。また、サポート体制が充実している決済代行会社なら、運用中にトラブルが発生した際も安心でしょう。
②幅広い支払い方法をユーザーに提供できる
決済代行会社を利用すれば、幅広い決済手段を比較的簡単に導入できるため、ユーザーの利便性が向上します。顧客満足度や売り上げのアップにも期待できるでしょう。
一般的に、決済手段を増やすには、書類の作成や審査の申し込みなど、決済機関との契約においてさまざまな業務と手間が発生します。その点、決済代行会社を利用すれば、手続きを一任できるため、複数の決済サービスを導入したい場合も比較的簡単。
また、直接契約の場合は、各決済機関の審査基準をクリアしなければ導入できません。しかし、決済代行会社を利用すれば、決済代行会社の審査基準をクリアするだけで、複数の決済手段を一括で導入できるというメリットもあります。
③セキュリティが堅牢である場合が多い
決済代行会社では、最新のセキュリティ対策を怠りなく行っています。そのため、決済代行会社を利用すれば、決済に関する手続きを一任しながらも大切な顧客情報であるクレジットカード番号や個人情報の漏えいを防ぐことが可能です。
決済代行会社を利用している企業は、自社でクレジットカード情報を管理する必要がありません。3Dセキュア・セキュリティコード認証などの本人認証や不正検知サービスを提供している決済代行会社もあります。
ただし、近年ではセキュリティに関する技術が常にアップデートされているため、セキュリティ対策が古いままの会社ではサイバー攻撃を受ける可能性もあるため、必ずセキュリティ面について確認してから導入しましょう。
決済代行会社を利用するデメリット
決済代行会社の利用では、さまざまな決済手段を導入できるほか、業務効率化やコスト削減などのメリットももたらします。一方で、デメリットもあるため、失敗を防ぐためにも事前に理解しておきましょう。
手数料を支払わなければならない
決済代行会社を利用する場合は、代行手数料を支払わなければならないことがデメリットです。
そのため、決済代行会社を利用しても、利用者数や売り上げの増加が見込めなければ、利益が減少してしまう可能性もあるため注意しましょう。
とはいえ、決済代行会社を利用せずに決済サービスと直接契約を行う場合は、各社の料金比較やそれぞれの手数料について交渉を行うなど手間がかかるのも事実。決済サービスを導入する際は、決済代行会社に依頼する場合の手数料や、実際に得られる売り上げ、削減できる手間などを考えながら検討することが大切です。
決済代行会社を選ぶ際の5つのポイント
ここからは、決済代行会社を選ぶ際のポイントを5つにわけてご紹介していきます。それぞれのポイントを理解した上で、自社に合った会社を選びましょう。
①決済手段の種類について確認する
決済代行会社によって、取り扱っている決済手段が異なります。そのため、自社で必要な決済手段を事前に明確にしておくことが重要です。
たとえば、クレジットカード決済については、決済代行会社によって提供しているカードブランドが限定されている場合があります。
また、クレジットカード決済のほかにも、口座振替、コンビニ決済、電子マネー決済、キャリア決済など、さまざまな決済方法があるため、決済代行会社が対応している内容の確認は必須。一般的には、多くの決済手段が利用できれば幅広いユーザーに対応できるため、売り上げのアップにも期待できます。
ただし、導入には費用が発生するため、競合他社が導入している決済手段の確認や、ターゲット層を明確にしておくことが重要です。
②手数料の詳細について確認する
決済代行会社の利用に必要な費用は、初期費用、月額費用、決済手数料です。
初期費用は、決済システムを導入するために必要な初期導入費用やサポート費用など。月額費用は、利用件数に関わらず、毎月支払わなければならない固定費のことです。決済手数料は、決済1件あたりにかかる決済手数料のこと。
とくに決済手数料は、業種や販売規模などによって変化する場合があります。また、ECサイトなどでオンライン決済を行う場合は、データ処理手数料が発生することもあるため、注意が必要です。
費用形態や料金制度は決済代行会社によって異なるため、事前に詳細を確認し、予算と自社の業務内容に合った料金体系の決済代行会社を選びましょう。
③新たな決済手段に対応できるか
近年では、次々と新たな決済サービスが登場しています。決済代行会社を比較する際は、新しい決済手段に対応しているのかを確認しておくことが大切です。
最新の決済手段を導入できるかどうかは、決済代行会社のサービス力の指標だとも言えるでしょう。また、今後も新しい決済方法が次々と登場することが予想されるため、柔軟に対応できる決済代行会社かどうかを確認しておくことも大切です。
決済手段への対応について確認せずに導入してしまうと、新たなサービスが登場した際に利用できないという可能性もあります。
④システムの使用感や仕組みが自社に合っているか
決済代行会社を利用する際は、専用のシステムが提供されることが一般的です。そのため、導入されるシステムの使いやすさや仕組みが自社のニーズに合っているかどうかを確認しておくのも重要なポイント。
また、決済代行会社によってはシステムをカスタマイズすることも可能。事前に自社で必要な機能などについて明確化しておくことで、よりスムーズに運用できるでしょう。
もちろん、サポート体制の充実度も大切なポイントです。とくに、自社にITリテラシーの高い人材がいない場合は、決済代行システムに万が一のトラブルが発生した際にフォローアップできる体制を用意しておかなければなりません。
システムの使用感だけでなく、決済代行会社のサポート体制もきちんと確認しておきましょう。
⑤セキュリティレベルを確認する
決済代行会社はクレジットカード情報などを取り扱うため、セキュリティが強固でなければいけません。甘いセキュリティ体制では、情報漏えいのリスクや、トラブルにつながる可能性あります。
近年ではサイバー攻撃が増加傾向にあるため、的確なセキュリティ対策を行っている決済代行会社を選択することが大切です。
各社のセキュリティ強度を把握する場合、「プライバシーマーク」や「ISO27001(ISMS認証)」取得の有無、「PCI DSS」に準拠しているかどうかが大事なポイント。費用が安い場合は、個人情報の取り扱いやセキュリティレベルが十分でない可能性もあるため、注意する必要があります。
このように、決済代行会社を選ぶにあたっては、セキュリティレベルの高さをきちんと把握することが重要です。
カード会社と直接契約をする方法もある
決済代行会社を利用せずに、クレジットカード会社と直接契約することによって、決済手段を導入する方法もあります。ここからは、直接契約のメリットとデメリットについて解説していきます。
メリット:手数料の安さ
クレジットカード会社と直接契約するメリットとしてまず挙げられるのは、決済代行会社を利用する場合と比較すると、手数料が安くなる場合もあるという点です。
決済代行会社を利用する場合は、決済機関だけではなく、決済代行会社にも手数料を支払わなければなりません。しかし、直接契約なら決済代行会社に支払う手数料が不要なため、その分のコストを削減できます。
すでに決済システムが構築されている場合や、運用ノウハウが整備されている場合は、決済代行会社の利用によるコストが負担になる可能性も考えられるでしょう。しかし、複数のサービスと契約すると、契約数に応じて管理コストが増えるため、直接契約を行う場合も慎重に考えてから導入する必要があります。
デメリット:導入・運用時の負担
クレジットカード会社と直接契約するデメリットは、決済代行会社を利用する場合と比較して導入・運用に手間とコストがかかることです。
直接契約する場合、それぞれのカード会社と接続して決済を行うため、開発・運用工数が増加します。
また、複数のカード会社と直接契約している場合は、売り上げの入金日が異なることも多く、経理担当者はカードブランドごとに精算業務を行わなければなりません。
さらに、決済システムの構築も自社で行う必要があるなど、さまざまな業務の負担増加が考えられます。とくに、セキュリティ対策には豊富なノウハウが欠かせません。運用中の不具合やトラブルも自社で対応できるかどうか、事前に検討する必要があります。
おすすめの決済代行サービス5選
ここからは、おすすめの決済代行サービスを厳選してご紹介します。各サービスに違いがあるため、まずは特徴を理解することが重要です。導入する際は事前に比較し、自社に合うサービスを見極めましょう。
ROBOT PAYMENT
ROBOT PAYMENTは、ROBOT PAYMENTが提供する決済代行サービスです。ファイナンシャルクラウド事業とペイメント事業の経験を活かしたサービスで、1万2,000社以上がオンライン決済で導入しています。
導入できる決済手段は、クレジットカード、デリバリー・テイクアウト決済、口座振替、銀行振込・バーチャル口座、コンビニ決済、キャリア決済、法人間決済など。とくに審査のスピードには強みがあり、最短3日で導入することが可能です。
また、自動課金システムを採用しており、毎月の決済作業が発生しません。管理画面も使いやすく、簡単な操作で利用できるため、業務効率の向上にも期待できます。
ZEUS
ZEUSは、ゼウスが提供している決済代行サービスです。設立25年の豊富なノウハウを持ち、これまでに1万4,000サイトに導入されてきた実績と信頼にも強みがあります。
利用できる決済手段は、クレジットカード決済からスマレジ・ペイメント、コンビニ決済、銀行振込、ペイジー決済、後払い決済、サブスクリプション決済まで幅広く対応。
また、クレジットカード会社などの審査ではスムーズな通過のために、審査機関に提出する前に一次審査を行っています。はじめてオンライン決済を導入する方でも安心でしょう。
もちろん、セキュリティ対策も万全。クレジットカード情報の非保持化や不正利用対策も充実しています。コールセンターによる24時間365日の有人サポートも安心して利用できるポイントです。
Air Pay
Air Payは、リクルートが提供している決済代行サービスで、36種類もの決済手段を利用できます。
クレジットカードをはじめ、電子マネー、QRコード・スマホ決済、タッチ決済などの幅広い決済方法に対応。導入後は、iPadまたはiPhoneとカードリーダー1台だけで決済を開始できるというシンプルさが強みです。
また、決済手数料が安価という特徴があり、月額固定費や振込手数料はかかりません。決済手数料率は、規模や業種を問わず、すべての決済方法において業界最安水準である3.24%もしくは3.74%です。申し込みから2週間程度で運用開始できます。
JMS
JMSは、ジェイエムエスが提供している決済代行サービスです。JCB・三菱UFJニコス・UCカードの出資によって設立されており、信頼感に強みがあります。
利用できる決済手段は、クレジットカード、電子マネー、銀聯カード、コード決済、ギフトカードなど。加盟店手数料率は、業界最安水準の3.24%から利用できます。
加盟店数は20万以上と実績豊富で、主要都市に拠点を置き、全国対応が可能な点も見逃せません。アフターフォローまで充実したサポート体制を提供している点も安心できるポイントです。
導入までにかかる期間は、申し込みが完了してから端末を提供するまでに4週間から6週間程度です。
イプシロン
イプシロンは、GMOイプシロンが提供している決済代行サービスです。初期費用無料で多彩な決済方法を導入できる点が最大の特徴でしょう。
対応している決済手段は、クレジットカード、コンビニ決済、ネット銀行決済、電子マネー決済、キャリア決済、PayPayなど。初期費用や初期月額費用、トランザクション処理料を無料で利用できるため、初心者でも安心して導入できます。
また、決済だけでなく、資金サポートやメールリンクサービス、配送サービス、Web広告サービスなど、ビジネスに必要なソリューションを提供しているのも魅力的。オプションサービスの利用によって、セキュリティレベルを引き上げることも可能です。
まとめ:自社に合った決済代行会社を選ぼう!
決済代行サービスを導入することによって、クレジットカードや電子マネー、コンビニ、QRコードなどの幅広い決済手段を一括で導入・管理できるようになります。ユーザーの満足度や業務効率、売り上げの向上にも大いに期待できるでしょう。
しかし、決済代行会社は数多くあるため、料金や決済手段、機能面などは会社によって異なります。まずは、事前に必要な決済手段と目的を明確にした上で、自社に合った決済代行サービスを導入しましょう。
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