人事評価アンケートを実施するには？項目例・テンプレートの作り方を紹介

目次
• 人事評価制度とは？
• 人事評価制度を見直す際の手順
• 人事評価アンケートとは？
• 人事評価アンケートを実施するメリット
• 人事評価アンケートにおける項目例
• 人事評価アンケートのテンプレートの作り方
• 人事評価アンケートの流れ
• 人事評価アンケートで意識すべきポイント
• まとめ

人事評価制度とは？

人事評価制度は、従業員の能力や実績を評価して、昇給や昇進などの待遇に反映させる仕組みです。人事評価制度は、従業員の待遇を決定する根拠として用いられるだけではなく、経営方針の浸透や人材育成にも活用できます。人事評価アンケートを実施すれば、自社の人材育成や人事制度に関する課題を把握できるでしょう。人事評価制度は、自社の成長や情勢の変化に合わせて、定期的に見直すことが重要です。

人事評価制度を見直す際の手順

人事評価制度を見直す際の手順は以下の通りです。

1．会社のビジョンを明確にする

2．理想の従業員像を定める

3．人事ポリシーの決定

4．人事制度を整備する

人事評価制度を見直す際は、自社のビジョンや共有すべき価値観を明確にしましょう。ビジョンが定まっていなければ、一貫性のない人事評価制度になってしまう恐れも。ビジョンを明確にしたら、理想的な従業員像を定めましょう。自社の従業員に対して、何を期待するのかを明確にしておかなければ、従業員も期待に応えようがありません。人事ポリシーは、採用や評価の基準を定めた人事制度の土台です。人事ポリシーをもとに、等級や報酬制度などにも一貫性を持たせる必要があります。

人事評価アンケートとは？

人事評価のアンケートは、評価制度の導入・見直しのために実施されます。単にアンケートを実施するのではなく、結果を従業員へフィードバックすることも重要です。人事評価のアンケートの目的や対象者、内容について解説します。

人事評価アンケートを実施する目的は、人事評価の現状を把握することです。運用している人事評価制度に対する従業員の意見などを把握できます。人事制度が適切に運営されているかどうかを、評価するためのアンケートです。加えて、アンケートの結果を従業員と共有して、適切な制度運営へつなげるねらいもあります。定期的に人事評価アンケートを実施しながら、状況を把握することが大切です。

従業員に評価結果に納得してもらうためにも、人事評価のアンケートは重要です。企業側が一方的に評価するだけでは、結果に納得できない従業員がでてくる恐れもあるでしょう。評価の結果は、従業員にフィードバックする必要があります。評価の根拠や理由を明確に伝えることで、従業員の理解を得やすくなるでしょう。

人事評価のアンケートの対象者は、評価者と被評価者の2種類に分けられます。会社によって、評価者のみを対象とする場合もあれば、評価者と被評価者の両方にアンケートを実施することも。被評価者にも人事評価のアンケートを実施すれば、上司に対する部下の評価も把握できます。結果を上司にフィードバックすれば、部下との接し方の見直しやマネジメントスキルの向上につながるでしょう。

人事評価のアンケートを実施するタイミングは、人事制度の導入から1年後など、短期で実施するケースと数年間運用した後に実施するケースの2つに分けられます。制度導入後、短期間で実施されるアンケートの目的は、人事制度の細かな調整です。反対に数年後など、長期間の運用後に実施するアンケートでは、人事ポリシーの見直しなど、人事制度の大幅な変更を評価する目的で実施されます。

人事評価のアンケートの内容は、運用に関する質問や仕組みに関する項目に分けられます。回答方法は、記述式と選択式の両方が混在するケースも多いです。人事評価制度以外にも、福利厚生や報酬制度など、人事に関連する制度について問う場合も。従業員の意見を集めるためにアンケートだけではなく、ヒアリングを実施する場合もあります。会社によって異なりますが、設問の数は40前後のケースが多いです。

人事評価アンケートを実施するメリット

人事評価アンケートを実施すれば、従業員の納得感を得やすい評価基準を把握できます。加えて、従業員のモチベーションを向上させる効果も。人事評価のアンケートを実施する3つメリットについて解説します。

人事評価アンケートを実施すると、人事評価に対する従業員の満足度を把握できます。従業員が不満を感じている点や問題点など、現状の課題を洗い出せるでしょう。アンケートの結果をもとに、人事評価制度を改善すれば、従業員の満足度向上にもつながります。アンケートの設計次第で、人事制度だけではなく、職場環境や福利厚生など、人事と関わりの深い事項についての満足度の把握も可能です。

人事評価のアンケートは、評価基準の設定にも活かせます。従業員の意見を参考にすれば、社員がどのような評価制度を望んでいるのかを把握できるでしょう。加えて、アンケートの結果を集計・分析すれば、会社全体の傾向を明らかにできます。従業員の声や自社の傾向を踏まえて、評価基準を見直せば、従業員の納得感を得やすい基準を設定できるでしょう。評価基準を見直した後、従業員の満足度がどのように変化したのかを、モニタリングすることも重要です。

人事評価のアンケートには、従業員のモチベーションを向上させるメリットもあります。アンケートを定期的に実施して、人事評価制度を改善すれば、納得感のある評価基準を設定できます。従業員自身の実績や努力が正当に評価されていると感じられれば、モチベーションも高まるでしょう。従業員のモチベーション向上は、離職の防止にもつながります。自社の実情に合わせて人事評価制度を改善すれば、離職率の低下も期待できるのです。

人事評価アンケートにおける項目例

人事評価のアンケートの代表的な項目例として以下の3つが挙げられます。

・人事評価制度に対する満足度

・給与や待遇に関する項目

・福利厚生に関する項目

人事評価制度を運営する上で重要な点は、公平性と明確性、統一性を確保することです。アンケートには、従業員が公平に評価されていると感じるかを評価するための質問や、評価基準が従業員に浸透しているかを把握できる設問を盛り込みましょう。従業員の評価基準に関する疑問など、自社の状況を把握できる設問を用意することが重要です。加えて、給与や待遇は、従業員のモチベーションに大きな影響を与えます。人事評価のアンケートを作成する際は、待遇に関する項目も加えるとよいでしょう。

人事評価アンケートのテンプレートの作り方

人事評価アンケートのテンプレートの作成方法には、WordやExcelなどのオフィスアプリを利用する方法やアンケートツールを使用する方法があります。それぞれの方法の特徴について解説しましょう。

WordやExcelを活用することで、人事評価アンケートを作成できます。Wordの場合は、文章で設問や選択項目を記述するだけでアンケートを作成できます。Excelで作成すれば、集計作業を効率化できるでしょう。

Googleフォームなどの無料アンケートツールを活用して、アンケートを作成する方法です。質問を入力して回答方法を選ぶだけでアンケートを作成できます。無料アンケートツールでアンケートを作成すると、インターネット上で回答できるので、場所を選ばず利用できるメリットも。回答はメールで送信することもできます。集計も自動化できるので、回答を手作業で集計する手間も省けるでしょう。

人事評価システムの中には、アンケート機能が備わっている製品もあります。人事評価システムのアンケート機能を活用すると、従業員の情報とアンケートの結果を紐づけて保存できるので便利です。複数の評価者で評価を実施する場合も、評価フローを人事評価システム上で一元管理できます。評価の進捗もリアルタイムで共有可能です。評価データの集計や分析も人事評価システムだけで完結できます。

人事評価アンケートの流れ

人事評価アンケートの流れは、大きく6つのステップに分けられます。

1．アンケートの目的を定める
2．質問の作成
3．アンケートを実施する
4．集計と分析
5．改善策を検討
6．フィードバック

まずは、なぜアンケートを実施するのか目的を明確にしましょう。「新しい評価制度の効果測定」「従業員の満足度把握」など、目的によってアンケートの内容も大きく変化します。先に目的を定めた上で、質問を作成しましょう。アンケートを実施した後は、集計と分析を実施して、自社の傾向や課題を明らかにします。結果をもとに、評価制度の改善案を検討し、制度を見直しましょう。分析結果を社内で共有することも重要です。

人事評価アンケートで意識すべきポイント

人事評価アンケートを実施する際は、質問の順番や適切な質問・導入文の作成など、意識すべきポイントがあります。人事評価アンケートを実施する際に、押さえておきたいポイントを3つご紹介しましょう。

人事評価アンケートを作成する際は、質問の順番設定に注意しましょう。質問の順序によってアンケートの結果が変化する可能性があります。例えば、「上司はあなたの能力を適切に評価できていると思いますか？」という質問の後に、「現在のあなたの給与は適切だと思いますか？」という質問が並んでいる場合、2つ目の質問の回答に影響を与える可能性があります。前提条件なしで回答してほしい場合は、質問の順番に注意しましょう。

人事評価アンケートでは、課題の抽出に繋がる質問を作成する必要があります。課題を抽出できなければ、人事評価アンケートを実施する意義が薄れてしまう恐れもあるでしょう。例えば、「将来的にどのようなポジションで働きたいと考えていますか？」という質問を作成した場合、働きたいことが前提になっているため、ネガティブな回答が少なく、答えがポジティブな内容に偏ってしまう可能性があります。回答を誘導してしまう恐れのある質問文は避けましょう。

導入文には、本音の回答を求めている旨を明記しましょう。従業員によっては、会社の期待している答えを推測して回答しようとする場合があります。職種や役職に合わせて、理想的な回答を選ぼうとするのです。従業員の本音を知るためには、先入観や回答の偏りを避けるなければなりません。導入文に、従業員の満足度向上を目的とするアンケートであることやデータの利用目的、人事評価に影響しない旨を記載することが重要です。

まとめ

人事評価のアンケートを実施する方法について解説しました。効果的に人事評価アンケートを実施するためには質問の順番に注意し、回答を誘導してしまう可能性がある文言の使用を避ける必要があります。加えて、導入文に本音を回答してもらえるような一文を記載することも大切です。

従業員数が増えてくると、人事評価アンケートの業務負担も増加します。従業員数が増えてきた段階でツールの活用を検討した方がよいでしょう。PRONIアイミツでは、さまざまな条件で人事評価システムを比較できます。導入実績のある業界・企業規模・使いたい機能などで絞り込み、あなたの会社に最適なサービスを探してみてください。

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