人事評価システムのシェア・市場規模は?おすすめツール6選も紹介
PRONIアイミツSaaS(当社)が実施した600名対象のアンケート調査の結果、人事評価・タレントマネジメントシステムの利用回答が最も多かったのは「カオナビ(26.3%)」でした。また、市場全体では「SmartHR」や「Talent Palette」などのクラウド(SaaS)型システムが上位を占め、使いやすさやコストパフォーマンスを重視する傾向が明らかになりました。
当記事の要点
- アンケート調査の結果 :回答者の利用率トップは「カオナビ(26.3%)」
- 人気の傾向 :2位「SmartHR」、3位「Talent Palette」と続き、クラウド型が市場を牽引
- 選び方のポイント :乗り換え理由の約半数が「UI/操作性の悪さ」。価格と使いやすさが重要視される
本記事では、アンケート調査の詳しい内容や、実績が豊富なおすすめの人事評価システム6選を紹介します。自社に最適なシステム選びの参考にしてください。
- 人事評価システムの市場規模
- シェアが高い人気の人事評価システムは?【アンケート調査結果】
- 【比較表】シェア率・導入実績が多い人事評価システム
- シェア率・導入実績が多い人事評価システムおすすめ6選
- 人事評価システムの選び方
- まとめ:シェアも参考に自社に合ったシステムを選ぼう
人事評価システムの市場規模
人事評価システムとは、評価項目の設定や振り返りなどの目標管理、評価データの集計・分析ができるシステムです。紙やExcelで評価シートを作成して提出する方法より、効率化でき、評価する側もされる側も納得感がある人事評価を実施できます。
国内における市場動向
デロイトトーマツミック経済研究所の調査によると、人事・配置クラウドや労務管理クラウドなどを含めた「HRTechクラウド」の市場規模は、2023年度に1,077億円(前年度比134.4%)を記録しました。 市場はその後も拡大を続けており、2024年度は1,385億円(同128.5%)に達する予測でした。
この成長の背景には、企業における「人的資本経営」への関心の高まりや、リスキリング推進に伴う人材データの可視化ニーズがあります。市場全体は今後も年平均30%近いペースで成長し、2027年度には3,200億円規模に達する予測です。
シェアが高い人気の人事評価システムは?【アンケート調査結果】
多くの企業が実際に導入している人事評価システムはどれなのでしょうか。PRONIアイミツSaaS(当社)は、2025年11月14日に人事評価・タレントマネジメントシステムを利用している600名を対象に独自のアンケート調査を実施しました。調査の結果、利用率が最も高かったのはカオナビで、全体の26.33%(158名)を占める結果となりました。
【人事評価・タレントマネジメントシステムの利用シェア】
- カオナビ:26.33%(158名)
- SmartHR:15.00%(90名)
- Talent Palette(タレントパレット):10.33%(62名)
1位のカオナビは、顔写真を用いた直感的な人材管理が評価され、製造業から情報通信業まで幅広い業種で利用されています。2位のSmartHRは労務管理からの拡張として利用されるケースが多く、3位のTalent Palette(タレントパレット)は分析機能の強さから支持を集めています。
人事評価・タレントマネジメントシステム選びで重視すべきポイント
シェア上位のシステムであっても、導入後に「失敗した」と感じるケースは少なくありません。アンケート結果から、ユーザーが重視するポイントと満足度の傾向を分析しました。
システム選びで重視されるのは「価格」と「使いたい機能があるか」
人事評価システムを選ぶ際に重要だと思うポイントを3つまで、重要な順に聞いたところ、1位に多く選ばれたのは「価格の手頃さ(222名)」でした。次いで「評価ワークフロー機能(111名)」「UI/UX(使いやすさ)(70名)」と続きました。ただし、2位や3位に選ばれた数も含めると「人材データベース機能(67名)」の方が多かったです。
乗り換えの最大の理由は「UI/操作性の悪さ」
一方で、システムを乗り換えた経験がある層(162名)に、乗り換え理由を聞いたところ、「UI/操作性が悪く、利用定着しなかった(77名)」という回答が約半数を占めました。次いで「評価・タレント管理の機能が不足していた(62名)」が挙げられています。この結果から、導入時は「価格」を気にしがちですが、長期的な運用の成功には「現場社員が迷わず使える使いやすさ(UI)」が重要であることがわかります。
【比較表】シェア率・導入実績が多い人事評価システム
アンケートで上位に入ったシステムを中心に、導入実績が豊富な主要ツールを比較します。各システムは「人材データベース機能」「評価ワークフロー」「分析機能」の強みが異なります。
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初期費用 要問合せ |
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(他4プラン)
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評価のワークフロー作成機能
社員の評価分布確認
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導入実績社数 約4,000社 ※2024年12月末時点 |
導入実績社数 登録社数70,000社以上※SmartHR上で事業所登録を完了しているテナント数 |
導入実績社数 有償利用ユーザー数600,000人以上 |
導入実績社数 情報なし |
導入実績社数 3,500社以上 |
導入実績社数 4,300 社以上 |
最大の特徴は、社員の顔写真が並ぶ直感的な画面デザインで、名前と顔を一致させながら評価・配置検討ができます。Excelで運用していた従来の評価シートをクラウド上でそのまま再現でき、MBOやOKR、360度評価などあらゆる評価制度に対応可能です。
評価の進捗状況を一覧で確認できるだけでなく、評価結果の甘辛調整や、使いやすい配置シミュレーション機能も搭載。戦略的な人事配置を実現したい企業におすすめのツールとなっています。
SmartHRの強みは、労務管理で蓄積した正確な従業員データベースをそのまま人事評価に活用できる点です。入社手続きから評価運用までデータを一括してまとめられます。評価テンプレート機能を使えば、職種や雇用形態ごとに異なる評価シートを簡単に作成可能。
ほか、評価の未入力者への自動リマインド機能も備えています。集計作業も自動化されるため、評価調整やフィードバックに時間を割くことができます。評価制度の運用を効率化したい企業に適しています。
MBOやコンピテンシー評価、360度評価など多様な評価制度に対応し、評価プロセスごとのステータス管理や未提出者への催促メール送信も自動化できます。また、スキル管理機能も充実しており、取得資格や業務経験を可視化。客観的なデータに基づいた評価や人材配置をサポートします。
必要な機能だけを選んで導入できる柔軟な料金プランがあり、コストを抑えてスモールスタートしたい企業にも評判です。
MBOやOKR、1on1など現代的な評価手法に対応したテンプレートが豊富に用意されており、ビズリーチが培ったノウハウを自社の運用に取り入れられます。使いやすいUIも魅力的で、評価業務の負担を軽減します。
目標の変更履歴や面談ログを蓄積できるため、期末の一発勝負ではない、プロセスを重視した納得度の高い評価を実現できます。従業員データベースとしての機能も充実しており、組織の生産性向上を目指す成長企業におすすめです。
人事評価機能では、MBOやOKR、コンピテンシー評価など多様なテンプレートがあり、評価プロセスを可視化する機能も充実しています。評価結果の集計や甘辛調整も自動化でき、評価者ごとの傾向分析も可能です。
専任のカスタマーサクセスによる手厚いサポート体制も評判で、初めて人事評価システムを導入する企業でも安心して運用を開始できます。
タレントパレットには、最新の技術がいくつか搭載されています。例えばテキストマイニング技術を用いて社員の記述内容を分析したり、AIが目標設定のアドバイスを行ったりする先進的な機能を備えています。評価結果と適性検査データを掛け合わせた「ハイパフォーマー分析」や「離職予兆分析」も可能です。
離職予兆の検知など、高度な人材データ活用にも対応してます。単なる査定業務にとどまらず、データを活用した戦略的な人材育成や抜擢人事を行いたい企業におすすめです。
シェア率・導入実績が多い人事評価システムおすすめ6選
ここからは、シェア率や導入実績が豊富で、多くの企業から支持されているおすすめの人事評価・タレントマネジメントシステムを6つ厳選してご紹介します。
カオナビ
カオナビは、株式会社カオナビが提供する人事評価・タレントマネジメントシステムです。人材管理システム市場で高い実績を誇り、4,000社以上の企業で導入されています。
最大の特徴は、社員の顔写真が並ぶ直感的な画面デザインで、名前と顔を一致させながら評価・配置検討ができます。Excelで運用していた従来の評価シートをクラウド上でそのまま再現でき、MBOやOKR、360度評価などあらゆる評価制度に対応可能です。
評価の進捗状況を一覧で確認できるだけでなく、評価結果の甘辛調整や、使いやすい配置シミュレーション機能も搭載。戦略的な人事配置を実現したい企業におすすめのツールとなっています。
主な機能
SmartHRは、株式会社SmartHRが提供する人事労務ソフトで、人事評価システムとしても利用できます。労務管理分野でトップシェアを誇り、登録事業所数は7万社を超えています。人事評価と労務管理を一体化したい企業におすすめです。
SmartHRの強みは、労務管理で蓄積した正確な従業員データベースをそのまま人事評価に活用できる点です。入社手続きから評価運用までデータを一括してまとめられます。評価テンプレート機能を使えば、職種や雇用形態ごとに異なる評価シートを簡単に作成可能。
ほか、評価の未入力者への自動リマインド機能も備えています。集計作業も自動化されるため、評価調整やフィードバックに時間を割くことができます。評価制度の運用を効率化したい企業に適しています。
主な機能
One人事
One人事は、One人事株式会社が提供する人事評価・タレントマネジメントシステムです。公的機関や大企業を中心に導入されており、人事労務からタレントマネジメントまでシリーズで統一できる拡張性が特徴です。
MBOやコンピテンシー評価、360度評価など多様な評価制度に対応し、評価プロセスごとのステータス管理や未提出者への催促メール送信も自動化できます。また、スキル管理機能も充実しており、取得資格や業務経験を可視化。客観的なデータに基づいた評価や人材配置をサポートします。
必要な機能だけを選んで導入できる柔軟な料金プランがあり、コストを抑えてスモールスタートしたい企業にも評判です。
主な機能
ハーモスタレントマネジメント
ハーモスタレントマネジメントは、株式会社ビズリーチが提供する人事評価・タレントマネジメントシステム。採用管理システム「ハーモス採用」との連携がスムーズで、採用から入社後の評価までを一気通貫で管理できる点が強みです。
MBOやOKR、1on1など現代的な評価手法に対応したテンプレートが豊富に用意されており、ビズリーチが培ったノウハウを自社の運用に取り入れられます。使いやすいUIも魅力的で、評価業務の負担を軽減します。
目標の変更履歴や面談ログを蓄積できるため、期末の一発勝負ではない、プロセスを重視した納得度の高い評価を実現できます。従業員データベースとしての機能も充実しており、組織の生産性向上を目指す成長企業におすすめです。
主な機能
HRBrain
HRBrainは、株式会社HRBrainが提供する人事評価・タレントマネジメントシステムです。直感的なUIで、マニュアル不要の使いやすさに定評があります。ITツールに不慣れな現場でも迷わず使える操作性が特徴です。
人事評価機能では、MBOやOKR、コンピテンシー評価など多様なテンプレートがあり、評価プロセスを可視化する機能も充実しています。評価結果の集計や甘辛調整も自動化でき、評価者ごとの傾向分析も可能です。
専任のカスタマーサクセスによる手厚いサポート体制も評判で、初めて人事評価システムを導入する企業でも安心して運用を開始できます。
主な機能
タレントパレット
Talent Palette(タレントパレット)は、株式会社プラスアルファ・コンサルティングが提供するタレントマネジメントシステムです。「科学的人事」をコンセプトに、マーケティング思考を取り入れた高度な分析機能が特徴です。大手企業を中心に数多くの導入実績があります。
タレントパレットには、最新の技術がいくつか搭載されています。例えばテキストマイニング技術を用いて社員の記述内容を分析したり、AIが目標設定のアドバイスを行ったりする先進的な機能を備えています。評価結果と適性検査データを掛け合わせた「ハイパフォーマー分析」や「離職予兆分析」も可能です。
離職予兆の検知など、高度な人材データ活用にも対応してます。単なる査定業務にとどまらず、データを活用した戦略的な人材育成や抜擢人事を行いたい企業におすすめです。
主な機能
人事評価システムの選び方
自社に最適なシステムを選ぶには、導入後の失敗を防ぐ視点が大切です。ここでは、失敗しないための選定基準を3つのポイントで解説します。
現場社員にとっての「使いやすさ(UI/UX)」を優先する
システム選びで最も重要なのは、現場社員にとっての「使いやすさ」です。人事担当者だけでなく、実際に評価を行う現場の視点が欠かせません。本アンケートでも、乗り換え理由の1位は「操作性の悪さ」でした。多機能でも操作が複雑だと、現場に定着しません。結果として、運用が形骸化する原因になります。
そのため、人事評価システムを選ぶ際はマニュアルなしでも直感的に使えるか確認しましょう。PCがない店舗スタッフなどは、スマホ対応も必須です。実際の利用シーンを想定して導入することが大切です。管理画面だけでなく、従業員側の入力画面も必ず操作してみることを推奨します。
自社の評価制度に機能とカスタマイズ性が対応できるか
自社の評価制度に対応できる機能があるか確認します。MBO(目標管理)やOKRなど、企業によって評価手法は様々です。そのため、評価シートを柔軟に作成できるカスタマイズ性が求められます。職種ごとにシートを分けたり、項目を自社に合わせやすいかチェックしましょう。
また、承認ルートの設定や、面談の進捗管理機能なども確認しましょう。複雑な承認フローに対応できるかは、運用効率に直結します。将来的な制度変更や、データの分析活用まで見据えてシステムを選びましょう。
予算に料金体系とトータルコストが見合うか
最後に確認すべきは料金体系です。主な料金体系は「ID課金型」と「定額制」の2種類があります。少人数での利用やスモールスタートなら、ID課金型が適しています。ただし、組織拡大に伴いコストが増加する点には注意が必要です。
一方、従業員数が多い企業には定額制が向いています。全従業員を一元管理する場合も、定額制の方が割安になりやすいでしょう。初期費用やサポート費用も含めた総額を算出しましょう。長期的に予算内で運用可能か、事前にシミュレーションしてください。
まとめ:シェアも参考に自社に合ったシステムを選ぼう
人事評価システム選びにおいて、シェア率は信頼性や使いやすさを示す重要な指標の一つです。シェア1位の「カオナビ」をはじめ、上位のシステムは多くのユーザーの声を反映して改善が繰り返されています。
今回ご紹介したシェアランキングや、先輩ユーザーの「乗り換え理由」を参考に、自社の課題解決にマッチしたシステムを選定してください。適切なシステムを導入し、納得感のある評価制度を運用することで、従業員のエンゲージメント向上につなげましょう。
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